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視力とは、物の形状や存在を認識する目の能力である。といいます。それは、「見えている」だけではダメで、それが「何」であり「何を意味するのか?」がわからなければ意味がありません。つまりは目というハードウェアを通して入ってきた光を、脳のソフトウェアで処理して初めてそれが意味のある「情報」になるのです。視力測定も「答える」ことで成り立つわけですから単に目の見え方だけでない要素が働いているのです。だから冒頭の「視力」の定義は目を使って物をみるという複雑な仕組みを通しているので、単
いきなり矛盾した題名ですが、これには私の中にあった違和感を多くの方が同様に思っているんじゃないか?と思ったからです。もしかしたら私だけという可能性は大ですが・・・まず、ビジョンつまり「視覚」とはなにか?視覚は目で見ただけでは完成されません。見たものが意味のある情報として認識されなければならないのです。例えば「あ」という図形を見たときに、それが「あ」という平仮名であると認識されて初めて意味のある情報になるのであって、目に映っているだけではただの影なのです。それは図形
「深視力」人間の視覚で物や空間を立体的に感じる感覚は、普段当たり前になってしまっているから「深視力」の検査がある免許の更新や取得で初めて「数値化」される人は多いと思います。「視力」つまり、どれくらい良くみえるか?は測定される機会は多いのですが、これは片目だけで済む話です。しかし「深視力」は両眼がきちんと見えているだけではダメで、両眼がきちんと協調して働かなければ得られないものです。これは、様々な人の能力の基礎になるものなのに、ここに問題があるかないかを調べる機会はあまりに少な
専門度:4(MAX:5)先回に記事で、PD:瞳孔間距離の意味と測定法を書きましたが、それをメガネにどう使うかについてを・・・。PD(瞳孔間距離)は目の間の距離OCD(光学中心間距離)はメガネの左右のレンズの中心間の距離特に決まった用途のない”常用”と言われる掛けっぱなしのメガネの場合、PDとOCDは同じでなければなりません。なぜか「常用は2mm引く」つまり、メガネのOCDを狭く作る事があるようですが、何も考慮せずにただ習慣的にそのようなメガネを作るのは大変危険です。
専門度:3(5段階で!)瞳孔間距離『PD:ピューピローディスタンス』とは、左右の瞳と瞳の間の距離のことで、メガネを作る際にとても大切な情報です。基本的に常用メガネ(普通のメガネ)の中心をこれに合わせて作ります。これはずーっと先、宇宙の彼方を見ているような感じで左右の視線がまっすぐ向いている時の数値をとります。難しい事を言えば実は目の中心は瞳孔の中心ではない場合が多いです。つまり、視線は瞳孔の中心を通っていないという事、まぁ人の目ですから多少のズレがあるもんだよ・・・とい
WordPressで作った「プラオプ」のブログ。そして、アメブロ・・・同じ記事はgoogleさんに嫌われてしまう。かといって引っ越しももったいない気がするし・・・そんなわけで!ポラオプは、「わかりやすさ」アメブロは、「マニアックさ」で使い分けてみようかなと思います。またかわるかもしれませんが!どっちかっていうとアメブロのほうは、キーワードでたどり着いた人向けに、ちょっと専門的な事を解説する感じにしようかな。ちょっと分かる人にその先の部分を「わかりや
なんかの論文みたいですね!訳すと「寄り目ができないと、へんな見方の癖がついちゃうんじゃないの?」という感じ。近くを見る時には両眼がそれに向かって寄り目をします。でないとダブって見えていまいますからね。でも、寄り目が苦手な人とそうでない人では「寄り目の質」が違います。同じ寄り目ができていたとしても、苦手な人はかなり頑張っているし、得意な人は楽チンにできちゃう。この寄り目が苦手なひと、特にある距離から必要な寄り目ができなくなってしまう事を「輻輳不全」といいます。人によっては
人の顔が左右非対称なのに、メガネが左右対称だったら上手くかかるわけがありません。ただしく作られたメガネほど、左右が非対称なものです。メガネだけみて「こっちの腕が開いてる!合ってない!」とか、「腕がカタカタしてる!合ってない!」というのって・・・どう思います?それに合わせて「はい!わかりました!」という通りにすればするほどドンドン掛け具合が悪くなってゆく・・・それは専門家の仕事ではないですね!プロがプロの仕事ができない。掛け具合がうまくない。直してもらい
久しぶりの投稿ですが、言い訳を一つ・・・実は独立します。9月21日に今の職場を離れ、来年2018年2月中旬を目標に新しい眼鏡店を開く予定です。ピント合わせ(調節力)のコントロールを行って、正しい度数の測定、理想的な環境と機器による両眼視機能の測定、調節機能の考察ができる機器・・・とにかく、自分が学んできたり、現場でやってきて不十分だった部分がクリアになる環境をつくる事にしました。場所は新潟県長岡市です、具体的な場所については物件を契約次第、公表します。言
実はですね、ある計画が進行中でして全然記事をかいてませんでした。計画書を書いたり、申請書を書いたり、HPを作ったりとか色々と・・・。そんなわけでメッセージとかコメント見逃してました!ごめんなさい!!ただ、ちょっと書きたい事が出来まして、ずらずらと書かせていただきます。「眼科処方箋」色々な考えを持っている方がいて、議論が渦巻くテーマなのですが、今日ここで書く内容は「処方箋の内容の是非」とは違います。基本的に(いろいろな考えはおいておいて)処方箋の指示通りの眼鏡を作
度数(両眼視も含めて)を測るときに、機械は必要なのか?あったら便利だけど無くてもちゃんとできます。仮枠って呼んでますけど、レンズがガシャガシャはいる検査用のフレームを掛けて、実際にレンズを入れ替えて検査する方法は、一見華やかさがないかもしれませんが場合によっては最も正確な度数を出せる方法だったりします。この方法の最も優れた点は、顔に装着される事です。どういう事かというと、顔が傾いてしまっても常にレンズの中心で見る状態を維持できるという事です。ビジョンテスターの場合、
メガネでおしゃれを楽しむ。とても良い事だと思います。たまにゾクゾクするほどオシャレにメガネを掛けている人を見るととても幸せな気分です。でも、メガネってそれが目的ではありません。メガネの存在理由は「視覚の矯正」です。だから、メガネにオシャレさなんか必要ない!と言っているのではないですよ?私は、「メガネはオシャレでなければいけない」と思っています。散々理屈ばかりこねてる私っぽくない話ですが、実は理屈っぽい理由があるのです。平成を生きる若い皆さんで、そんなに
斜位が問題を起こしているケースとしてパッと思いつくのは「物がダブって見える時がある」「目が疲れる」「距離感がつかみにくい」とかは、何となく想像しやすいとは思います。今日のお話は「斜位が近視の原因になっている事がある」という事です。どういうことか?以前「斜位の矯正」の記事の③調節性輻輳を利用する。で書いた「調節性輻輳」による影響が「近視」でない目を「近視」にさせてしまう事があるのです。「斜位とはなんぞや」で触れた、「外斜位」のケースなのですが。この目は両眼に同じものが見え
「ビジョンテスター」とか「フォロプター」とか言われるヤツ。眼鏡を作る時の検査で、顔に当てる機械の事について少し。最新式のピカピカのコンピューター制御のヤツ。あれで目を測ったら、いい眼鏡になるのか?全自動で最適な度数が出る何て事がはたしてできるのでしょうか?個人的にはある程度ならばそれは可能だと思います。出てくる度数は正確だとしても、「検査しているその時の度数が正確であったとしても、その時はその人の本当の度数ではないかもしれない。」という事を判断する事は出来ないとい
ポラテストとは。「ポラテスト」で検索すれば出ますので、私が生意気にあれこれ知ったかぶるのはアレなんですが、ちょっと喋らせて欲しいとおもいまして・・・。両眼視、つまり、人の視覚とは目が2つあることによって得られる感覚を当然含みます。なので片目、片目で視力を測ってそれで終わりなんて眼鏡の検査じゃあありません。そこから先、両眼の協調によって得られる正しい感覚を得ることができているか?それが網羅されて初めて視覚を矯正した事になるのです。正しい視覚とは?簡単に言え
なんか絡まって、髪の毛ぐしゃぐしゃの眼鏡ぐにゃぐにゃにならないように、スマ~トゥなグラスコードの使い方をご説明。ようするに、眼鏡をかけた状態でヒモを掛けたり外したりするんです。↓↓かけるとき↓↓外すとき
先日、名古屋へ眼鏡店対象の「両眼視機能問題に対するアプローチ」をテーマにしたセミナーを受けてきました。やはり、測定技術は身に付いても、一体それで何をするのか?みんなが興味があるのはソコで、それなくしてお客さんの視機能を守ることなどできないわけです。米国オプトメトリスト内藤先生によるセミナーは、両眼視を頂点とする視機能が成立するためには何が必要なのか?という部分を単に「目」とそれに付随するものによることだけでなく、体の動きと目の協調によって養われるという全身の発達との関連性から生
さて、前回は光と紫外線について書きましたが、今回はその続き。「緑は目にやさしいの?」ってことについて。多分に私見が入っておりますので宜しくお願いします。結論から申し上げれは、目に優しいです。緑が安らぎのイメージだからとか、そんな意味ではなくて光の波長という観点からです。さて、可視光線は「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」と波長の違いにより色として認識されます。波長が違うので性質が違い、波長の短いエネルギーの大きい光はよく曲がり、逆に波長の長いエネルギーの低い光はあまり
可視光線って以前ブルーライトのことで触れましたが、要するに人が目で感じることの出来る光の事です。うーん🤔光って明るいもんだというイメージですが、私たちの身の回りには目に見えない光も降り注いでいます。つまり、そういう光は見えません。例えば紫外線。紫の外の線とは?人の目が見ることの出来ある光、虹の7色、あれが可視光線と言われるわけですが、それはどういう順番で並んでいるかといえば赤橙黄緑青藍紫この紫の外にあるから紫外線なわけです。だから
以前AC/A比というものを記事にしましたが、専門家向けの何じゃそりゃ?な内容でした。ザックリ言うと遠くをみた時と近くをみた時の斜位の変化って事です。こう言い切っちゃうと、詳しい人に近接性輻輳はどうした?とか突っ込まれちゃうかもしれませんが、ここはざっくりと・・・私たちの両目は近くのモノを見るときに働く自動寄り目機能が付いています。この自動寄り目機能が丁度よい人と、すんごい動き過ぎちゃう人と、ゼンゼン動かない人といて、それが近くを見る作業の質に大きく影響するのです。A
さて、今まで、目線を動かすトレーニングを紹介してまいりましたが、今度はピント合わせつまり、調節のトレーニングを紹介します。昨今、スマートフォンの普及やPCでの作業の一般化など近くを見続ける事が多い我々現代人ですが、それに伴い目のピント合わせのに負担がかかりまくっています。遠くが見えないから近視が進んだと思い、遠くが見えるメガネを作ろうとする。そこで本当の問題を把握できればいいのですが、それを見落として近視を強めたメガネを作ったらどうなるでしょう?まぁ難しい事を言わなくても
前置きは前回の記事に任せて、今日は寄り目のトレーニングを・・・結構多いんですよ。寄り目ができなくてそれが疲労につながっている人。でも、目の動きが良くないといけませんから前回の記事の体操もやってくださいね。ペンを2本用意します。右手に一本、左手に一本、先を上に向けて握ります。利き手じゃない方の手を(どっちでもいいんですけどね)目の高さ、顔の真ん中でまっすく遠くに伸ばします。もう一方の手をさっきの少し手前に置きます。こんな感じです。それで手前の手に握ったペンの先を
目の機能に何か問題があって、それを改善する、あるいはより高める方法の一つとしてビジョントレーニング(VT)が効果的な場合が有ります。しかし病的な問題が原因の場合もありますから眼科の受診をされて問題がないかを確認しましょう。ビジョントレーニングも問題の種類や深さなどによっては専門家の指導が必要な場合があります。特に視機能の問題が学童の運動や学習の能力に影響しているような場合、専門家によるサポートが必要です。直接リンクを貼るのもアレなので「ビジョントレーニング学習運動」の
ただよく見えているだけでは視覚は成立しません。きちんと見たいものに視線を合わせる事が出来なければなりません。そのためには「目」を動かさなければいけませんがそれを「眼球運動」といいます。大きく分けて・・・片目が見たい方向に向く動き「ひき運動」両目が協調して見たいものに向く「むき運動」そしてあらゆる距離のものに視線を合わせる(ようするに寄り目)「よせ運動」というものがあります。とりあえず、両目でものを見るという事をずっと書いてきましたからまずは「むき運動」につ
前回の続き(ビジョントレーニングについて)の前に、書きたい事を・・・質問されて十分な説明の時間もとれずにサヨナラしてしまったので届くといいなぁという願いも込めて。今回のテーマの内容は専門的です。AC/A比とは「AccommodativeConvergence/Accommodation」単位性調節性輻輳量といいます。難しく言うと。要は調節に伴って起きる輻輳である「調節性輻輳」を調節力で割った値、つまり1D調節したら調節性輻輳が何プリズム起きるのか?という事です。
眼鏡での斜位の矯正が即効性のある「西洋医学」みたいなイメージだとしたら、トレーニングによって潜在能力を強化し、自力で克服する事を目指すトレーニングは「東洋医学的」なイメージでしょうか?効果があるのか?と聞かれたら場合によっては大変効果的と答えます。それは、斜位の種類、量、質、そして本人の性格も含めたヤル気に影響されると思います。斜位の種類とは、外斜位なのか内斜位なのか、あるいは上下斜位なのか?種類についてはこちらを見てください。基本的に、外斜位>内斜位>上下斜位の順
あけまして随分と経ちましたがおめでとうございます。さて、前回の記事では斜位の矯正について書きました。今回は”あくまで矯正法の一つ”である、プリズム眼鏡についてを・・・”あくまで”と前置きしたのは疲労と斜位そしてプリズムを簡単に一括りには考えて欲しくないからです。そのへんは前回、前々回、前々前回をご参照いただければと思います。プリズム眼鏡。視線ズレに対して光の進行方向を変えることで目が楽な方を向いたままで視線が合うようにする。簡単に言ってしまえばこんな
さて、またもや隙間が空きましたが「斜位」の矯正について。斜位があり、それが何らかの悪さをしている場合にそれを矯正しなければなりません。では、どのように矯正するのでしょうか?訓練をおこなう(VT:ビジョントレーニング)光学的補正(プリズム)調節性輻輳を利用する(プラスレンズ処方・マイナスレンズ処方)上記のような3つの方法が考えられます。それぞれを簡単に解説してみます。1.訓練をおこなう斜位を克服するための力をトレーニングによって増強するということです。また、
さて、随分と隙間があいた当ブログですが。先回、記事を書いていた時に続きを考えていたはずなのですがどっかに行ってしまったのでうまく繋がるでしょうか?さて「斜位」の続きです。斜位の概要は先回の記事で書いたわけですが、もうちょっと掘り下げてみたいと思います。目には中心があります。目というよりは視野の中心というか、感覚的に目線の中心・・・つまり視線ということでしょうか?何かを見る時には見ようとする物体に視線を向けるわけです。そして通常、視線は網膜の中心「黄斑部中心窩」に対
先回の記事の終わりに「装置について書こうかな」とかいっておきながら違う話題を書き始めるという。でも、目そのものに関するつながりからこの話題の方がいい流れでしょう。ということにして・・・さて、「斜位」です。隠れ斜視なんて言い方をすることもあるようですね。わかりやすく言えば「斜視」とは明らかに両眼がが違う方向を向いている状態です。そして「斜位」とは両眼の視線が同じ方向を向いている状態です。??それじゃあ普通ですね。斜位がない人と斜位がある人は一見するとわかり