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洋書キンドル本の格安セール情報である。AnnieJacobsenのArea51が現在171円で販売されている。少し前から800円台で推移していた本だ。Area51:AnUncensoredHistoryofAmerica'sTopSecretMilitaryBase(EnglishEdition)Amazon(アマゾン)171円で、そのAnnieJacobsenとやらは、このエリア51についてそんなたい
ドン・ウィンズロウさんの「終の市(CITYOFRUINS)」(田口俊樹訳)を読みましたハリウッドを去り、ラスベガスでホテル事業に乗り出すダニーホテル経営のセンスが優れていて大成功を収めますが、ライバルとの関係に大きなひびが入り、そこから死人が続出する展開に話の間には、逃亡中だったクリスや、父の敵を討ったピータージュニアの裁判のエピソードが挟まれますとてもテンポよく進むので、600ページがあっという間なのですが、やはり全体的に粗すぎますダニーのピンチ脱出はいつも
ドン・ウィンズロウさんの「陽炎の市(CITYOFDREAMS)」(田口俊樹訳)を読みました三部作の第1部には、以前あまりよい印象を持ちませんでした『ドン・ウィンズロウ/業火の市』ドン・ウィンズロウの「業火の市(CITYONFIRE)」(田口俊樹訳)を読みましたアメリカで今年の4月に出版された最新長編ですが、なんと5月には翻訳されて…ameblo.jpしかし、今年出された第3部がウィンズロウ最後の作品となるというので、やはり読まなくてはなるまいと考えて、改めて第1部から読み返
デイモン・ラニアンといえば1930〜40年代、ニューヨーク、ブロードウェイを舞台にした粋なショートストーリー、人情話、恋愛話を書いた作家である。小説だけでなくミュージカルや映画の原作も多く書いた。そして1984年に加島祥造訳の「ブロードウェイの天使」が出て、当時学生だった私はハマったのである。1929年からの世界恐慌から回復していく30年代から1941年真珠湾までの米国の少し浮かれた空気感とブロードウェイという狭い範囲内で起きること、そこに関わる人たちのやり取り、情熱、心意気、生き様が魅力的だ
ホレス・マッコイは主に戦前に活躍したアメリカの作家だ。愛読書だったミステリマガジンやEQといったミステリ雑誌に掲載されていた短編が印象的で、ハヤカワ・ミステリから出てた「明日に別れの接吻を」という犯罪小説も面白かった記憶がある。細かいことは覚えてないが登場人物が魅力的で、展開が映画を観るようだ。そして驚くことに今、マッコイの新刊である。地方紙の記者マイク・ドーランは真実を暴く報道よりも広告収入を重視して忖度する会社の体制に怒り編集長と喧嘩して辞職。自ら雑誌を創刊して告発記事を次々と発表、大きな
ポール・ベンジャミン『スクイズ・プレー』(田口俊樹訳、新潮文庫)を読みました。この本は出た当時に帯の文句に惹かれて買ったのですが、新たに本を買ったりして積ん読状態にしてしまっていました。しかし、先日「このままではいけない」と思い読み始めたのですが、主人公の私立探偵マックス・クラインの予想が途中で裏切られる展開となり驚きました。更に、(ポール・オースターの別の名義である)ポール・ベンジャミンの語り口故でしょうか、最後の最後までどんな結末が待っているのか予想できず、読み終えて「この小説
今のタイミングでは、これが今回のシリーズ最後の記事となるかな?(^^;早川書房はこれまで『あなたに似た人』をはじめ、ロアルド・ダールの作品を数多く刊行してきた。初期の訳者には、詩人の田村隆一(当時は早川書房の編集者だった!)とか、作家の開高健などが名を連ねていたわけだが、今日見直すとものたりなさが感じられる部分もあり、新訳が登場するのもうなずけるところではある。◆翻訳裏事情!『生島治郎とロアルド・ダール』さて、何事もなかったかのように生島治郎の話に戻る。(^^;生島治
ダール(聞いたことはなかったですが割と有名な作家さんらしい)。著者初の短編集です。次作の短編集のタイトルは『あなたに似た人』。本当はそっちが読みたかったのですが、勘違いしてこちらを手にしました。本作にも、同じ名前のタイトルが最終話に入っているので‥(紛らわしすぎませんか笑)主に従軍パイロットの話でした。読んでいて辛いし後味は悪かったですが、非情な日常の中に、人間味を浮かび上がらせるのがとても巧みで、一気に引き込まれました。戦争は絶対に良くない、という当たり前のことを何度も心に刻み
田村英里子の1989年リリースのシングル。BW「涙の半分」作詞:田口俊、作曲:筒美京平、1stアルバム「MaybeDream」収録。(夢でみた)2001年の未来を歌う王道アイドル・ポップ。昭和のアイドルなブリブリな感じがまた良し。どこまでも伸びる歌声が印象的。「80年代最後の正統派アイドル・デビュー」のキャッチ・コピーで本曲でデビュー。16才の新人アイドルとは思えない抜群の歌唱力が話題に。タイトル「ロコモーション」(Loco-motion)は交通機関の意。夢で見
「卵をめぐる祖父の戦争」CITYOFTHIEVESデイヴィッド・ベニオフ著、田口俊樹訳早川書房(ハヤカワ・ミステリ)2010年8月発行オリジナルは2008年発行物語の舞台はレニングラード包囲戦。略奪と脱走の罪状でレフとコーリャは銃殺刑を免れる代わりに、グレチコ大佐の娘の結婚式のケーキのために必要な卵1ダースを持ってくるよう命じられる。調達先の当てもなく、彼らに与えられた時間は1週間もない。レフとコーリャの旅が始まる。過酷な旅を救うのが、コーリャの軽口(下ネタ多
交通事故で片足を失い引退を余儀なくされた元大リーガーの天才打者チャップマンからの依頼。(ヤンキースのチャップマンではない)。国会議員候補と噂されるチャップマンに送られてきた脅迫状、しかしその内容に覚えがないと本人はいう。私立探偵マックスは過去の交通事故にまで疑問を持ち、調査を始める。しかしチャップマンが何者かに殺され、かつてチャップマンを轢いてしまったトラックの運転手も殺され…。この話、ポールオースターの幻のデビュー作なのである。知りませんでしたよ。ポールオースターがこんなちゃんとしたハードボ
祖父の祈り(HAYAKAWAPOCKETMYSTERYBOOKSNo.1)Amazon(アマゾン)1,800〜4,400円ウイルスのパンデミックにより、治安は悪化し物資も乏しく荒廃した世界。アメリカのある町に暮らす老人は、悪質な犯罪と公権力の横暴に脅かされながらも、娘や孫と懸命に日々を送っていた…。政府が機能しているのかどうかも分からない世界で、住居もなく配給に頼り、娘と孫と、時には盗みを働きながら、ただ生きるための生活を送る老人。パンデミック
チャンドラーはやっぱり、清水俊二訳。田口俊樹訳も読んでみたけれど…まるで別の話みたい。村上春樹訳もあまり…長いお別れハヤカワ・ミステリ文庫HM7Amazon(アマゾン)990円長い別れ(創元推理文庫Mチ1-7)Amazon(アマゾン)875〜3,850円ロング・グッドバイ(ハヤカワ・ミステリ文庫チ1-11)Amazon(アマゾン)183〜4,350円プレイバックハヤカワ・ミステリ文庫HM7Amazon(アマゾン)732円高い窓Am
本好きなら、好みの傾向が違えど聞いたことのあるはずなレイモンドチャンドラー作品「長い別れ」theLongGood-bye.である。しかもこの本は最近人気の翻訳家によって、前編が翻訳化された作品。あの村上春樹が大ファンで彼の翻訳もあるという超有名なハードボイルド作品だ。文庫版で578ページという大長編。ハードボイルド海外作品にそれほど食指が動かない私だが、藤枝市の私立図書館に最近入ったばかりなので、ちょっと勇気を出して借りてみた。長い作品だったが、半分を超えるあたりからは、
翻訳モノを読んだ回数は記憶によるとゼロです海外の文学は、訳者によって面白いか否か等大きく変わることは当然で、そのこと意外にもとっつき難い印象があったり文化的背景がよく分からなくて読み進む気が無くなったり‥‥今まで読破したことはありません。(モンテ・クリスト伯はいつか読んでみたい‥)でも、こちらのエッセーがとても面白かったので田口氏が翻訳された本を読んでみたいと思いました。誤訳の経験や、その他の失敗談も綴られていました。とても大らかに!!!(すごい!笑)また、日本語は、現
みのおエフエム「図書館だより」私がパーソナリティを担当している大阪府箕面市のコミュニティFMみのおエフエムの「デイライトタッキー」。その中の”図書館だより”は箕面市立図書館の司書さんが選んだ本をご紹介するコーナー。私は司書さんのコメントの代読をし、そのあと自分の感想も付け加えます。今日はデイヴィッド・ベニオフさんの『卵をめぐる祖父の戦争』をご紹介しました。PickItem卵をめぐる祖父の戦争(ハヤカワ文庫)[デイヴィッド・ベニオフ]楽天市
長い別れ(創元推理文庫Mチ1-7)Amazon(アマゾン)1,200〜3,509円田口俊樹氏による新訳で、いつ以来かぶりの再読。マーロウが何を感じ、何を思い、そして何のために動くのか。読み終えてこの痺れる感じに余韻浸りまくり(笑)。あらためて読むと、やっぱりどこか変な話。マーロウとテリー・レノックスの傍からみると奇妙とも思える友情。二人が一緒の場面はまるで愛を語り合うかのようにも見えてくるのが不思議(笑)。また、以前はあまり印象に残って
ドン・ウィンズロウの「業火の市(CITYONFIRE)」(田口俊樹訳)を読みましたアメリカで今年の4月に出版された最新長編ですが、なんと5月には翻訳されて本邦でも出版されているという驚異の早業作品です物語は、1986年のロードアイランド州海辺の街を舞台に、それまで共存共栄でやってきたアイルランド系マフィアとイタリア系マフィアが抗争になるという設定です前作「壊れた世界の者たちよ」がとんでもなく面白かったので、本作にも期待していたのですが、残念『ドン・ウィンズロウ/壊れた世界の者たち
翻訳界における新訳ブームには底がたいものがあるらしく、出版社によっては、新旧両作品を並売するという、おいしい二毛作ビジネスに励むところもあるようだ。(^^;長らく清水俊一らベテラン翻訳者の訳業で知られてきたレイモンド・チャンドラー作品に、あの村上春樹が新訳をぶちあげてきて話題となってからすでに久しいけれど、業界のプロも黙って見ているばかりではない。つい最近も、田口俊樹による『長い別れ』が創元推理文庫から刊行されたばかりで、TheLongGoodbyeを多種多様に味わえるとは、な
先月28日ひっそりと出てた田口俊樹訳。近隣5店舗の書店どこにもない。でかい蔦屋の創元推理文庫の棚に他の作品の背表紙に紛れて1冊だけって、村上春樹んときとえらい違いだ、あの牧師の講壇用聖書と見紛うクソぶ厚い黄色のハードカバーのやつ、いっぱい平積してあったのに。
マット・スカダー、シリーズ、石を放つとき(マット・スカダーシリーズ)[ローレンス・ブロック]楽天市場2,750円2011年刊行の、300ページ強の短篇集と、2018年刊行の、約150ページの中篇の合本。本作の刊行は、2020年12月。まず、なぜ、ローレンス・ブロックという大御所の短篇集が10年近くも刊行されなかったのかと思い、読み始めたのですが、若かりし頃から、年を重ねたスカダーまで、30年以上の間のスカダー作品が集められたもので、
今日は、たまに踏ん張らないと飛ばされそうなくらいの風が吹いてますが、そんな中、注文していた物が届いたと言う事で出掛けました。1月7日に発売された小学館文庫「森から来た少年」ほとんど本を読まないんですが、今回は解説者が井上順さんなんですよ。初解説らしいです。Twitterでミステリー大好きだと言うのが分かったので、解説を頼まれたのではと思います。森から来た少年(小学館文庫)Amazon(アマゾン)1,386円森から来た少年[ハーラン・コーベン]楽天市場1,386円森か
緑の灯火51不実の美女か貞淑の醜女かup20220104(Tue)【翻訳の下訳】up20220103(Mon)「日々翻訳ざんげエンタメ翻訳この40年」田口俊樹本の雑誌社\1,600著者によると、しばしば翻訳を「下訳(したやく)者」に頼むという。人気翻訳者になると、自分で翻訳しないで、翻訳学校の生徒などに、下訳を頼み、出来上がった翻訳をチェックする。あるとき、彼(サム)には別居中の妻がいる。サムが死ねば、妻はどう
断言する。前作より、格段にアップしている。前作『時計仕掛けの歪んだ罠』は、「わからないところに飛ばされていく話」だった。物語のはじまりは、よくある形なのだ。それが、いつの間にやら予想外の想定外の話になる。わけがわからない。だが、最初くらいは、わけがわかったのだ。それが2巻目のこの『狩られる者たち』ときたら、最初からわけがわからない。『この世界はいったいどうしてしまったんだ?確かなものなど何ひとつない。表面に見えているとおりのものなど何もない。その最たるものがおれ自身だ。』(1
あれ……開催から3カ月も経っていましたご無沙汰しております。第12回西東京オンライン読書会は3月20日春分の日に翻訳家・田口俊樹先生のエッセイ本を課題図書にし、田口先生と版元の本の雑誌社・浜本茂氏をゲストに迎えて開催しました。『日々翻訳ざんげ』日々翻訳ざんげエンタメ翻訳この四十年Amazon(アマゾン)908〜6,193円いつもは10名前後のこじんまりとした会ですが、せっかくなのでどどんと倍増し、総勢20名での会となりました。田口先生のファンの
『あなたに似た人〔新訳版〕I』ロアルド・ダール(著),田口俊樹(翻訳)ハヤカワ・ミステリ文庫のイラストブックレビューです。お腹の中の赤ん坊とともに幸せな日々を送っていたメアリーだが、ある日突然夫に別れを切り出され、思わず夫の頭に一撃を喰わせてしまう。「あなたに似た人」はすぐそばにいる『あなたに似た人〔新訳版〕I』ロアルド・ダール(著)のイラストブックレビューです。お腹の中の赤ん坊とともに幸せな日々を送っていたメアリーだが、ある日突
21世紀版『わらの女』である。ただし、こちらはノルウェーだ。その上、舞台の一つは、1940年代前半なのだ。これで暗くならないわけがない。最後の巡礼者(上)(竹書房文庫)Amazon(アマゾン)892〜4,072円Amazon(アマゾン)で詳細を見る楽天市場で詳細を見る最後の巡礼者(下)(竹書房文庫)Amazon(アマゾン)892〜4,072円Amazon(アマゾン)で詳細を見る楽天市場で詳細を見る2003年、オスロで、殺人事件がおこ
娘を呑んだ道(小学館文庫)Amazon(アマゾン)685〜2,200円スウェーデン北部の村、グリマストレスクで17歳の少女・リナが失踪。リナの最後の姿を見たのは、その朝、シルヴァーロード沿いのバス停までリナを送っていった地元の学校の教師をする少女の父親レレは、以来、娘の捜索を独り続けていた。3年前に消えた娘を捜し続けるレレの悲痛な想いが、北欧のどこか底が知れないように感じる自然と共に胸に迫ります。いえ、迫り過ぎてレレと同じように痛かったです。娘を失
冬の夜に読むのは辛いだろう。スウェーデンの北の深い森の中を進むのだ。娘を呑んだ道(小学館文庫)Amazon(アマゾン)1,100円Amazon(アマゾン)で詳細を見る楽天市場で詳細を見る原題は、Silvervägen銀の道という。国道95号線、銀の採掘のためにつくられた道だが、採掘場が閉鎖されるとともに、放置された悪路となってしまった。それでも、住民のための生活路ではある。バスも通る。そのバスの待合所で、3年前、娘が消えた。誰も見