長年(一生のほぼ半分近くを)フランスで暮らすうち、どうにも肯定できない、この国の社会組織、労働組織に厳然としてある、欠点に気づき始めた。過度の分業制(これは私の仕事じゃないと、撥ね退け他へ回す。どこもそれをやるので大事な問題を抱えた市民は盥回しにされる)とか、ひとりひとりが日常の物事の判断に見せる過度の主観性(思い込みが激しい、冷静に客観的に物事を見ようとする意志に乏しい)とか、後者は良い方へ延びれば優れた芸術的創造として現れるのだが、個人と社会との関係、企業内での労働の仕方、他人との関係などで