村上龍の『愛と幻想のファシズム』(1987年、講談社刊、上・下巻)は、村上龍の代表的な問題作の一つで、近未来SF的政治経済小説として知られています。非常に過激で挑発的な内容のため、当時も今も賛否両論が激しい作品です。あらすじ(ネタバレを最小限に抑えつつ概要)物語の舞台は1990年代初頭の近未来。日本は世界的な経済恐慌(世界恐慌)に巻き込まれ、未曾有の危機に瀕しています。主人公の**鈴原冬二(トウジ)**は、カナダやアラスカでハンター(狩猟者)として暮らしていた男。自然の弱肉強食を体現する彼は、農