ブログ記事25件
東京国立博物館本館10室8月の浮世絵コーナー8月26日から今月の展示は歌川国芳・北斎を中心に怪談や伝説に取材した幽霊画、物語画、動物などが登場する戯画を展示しています。また、夏の終わりに月を描いた花鳥画・風景画、夏の終わりの季節感が感じられる展示をしています。名所江戸百景王子装束榎木大晦日の狐火王子稲荷には大晦日になると関東中の狐が集まり、榎木に飛び上がって官位を決め、装束を変えて稲荷社に籠ると言う話がある、五拾三次名所図会丗七赤坂繩手道に弥二郎きつねとおもいひてふ
6月17日から7月21日の展示期間蛍狩り喜多川歌麿夏夜に蛍狩りをする女性たちが描かれています。浴衣など裾を持ち上げたり、振袖を肩にかけるなどして、団扇で懸命に蛍をとらえようとする姿が微笑ましくあります。場所を明示する描写はありませんが、江戸時代には下落合、谷中、王子などが蛍の名所として知られていました。東都お茶の水風景昇亭北斎カーブを描きながら流れる神田川、その上には、神田上水の掛樋が渡されれ,遠景には富士山がそびえています、蛍の名所として知られるお茶の水の風景です。昇亭北
喜多川歌麿の当時全盛美人揃・玉屋の内花紫、せきや、てりは喜多川歌麿の高名美人六家撰・辰巳路考高名美人六家撰は江戸の六人の美人を描いた揃物。寛政5年遊女以外の女性の名前を記すことが禁じられたため苦肉の策として名前は判じ絵として上段に描いています。竜、蛇=巳、香で「たつみろこう」喜多川歌麿の婦女人相十品・手紙を読む女
喜多川歌麿は版元の蔦屋重三郎に見いだされ美人画の大家になるが晩年は幕府の禁止絵に絡み手鎖50日の処分を受け江戸から離れ寂しい晩年を過ごした。喜多川歌麿の大木の下の雨宿り喜多川歌麿の蛍狩り喜多川歌麿の当時全盛美人揃・越前屋内唐土、あやの、をりの
鳥居清長の山王祭山王祭りは。江戸三大祭りの一つ江戸城内に入り将軍が上覧して幕府の庇護もあり「天下御免祭りと称され、江戸っ子自慢の祭り。江戸城を背景に遠近法を用いた空間の中で、拡大した行列を手前に配して、山車と練り物の行列が遠くまで描かれています。歌川国芳の東都冨士見三十六景・山王神事雪解の冨士筆者不詳の洛中洛外図屏風(右隻)
二代目歌川広重の名所江戸百景・赤坂桐畑雨中夕けい唯一二代目の広重の作品。桐畑のある溜池から赤坂御門に抜ける坂道を遠景で描いている。溜池は山王を囲うような瓢箪型の池でその一部を埋め立てて桐を栽培していた。歌川広重の名所江戸百景・堀切の花菖蒲綾瀬川と墨田川の合流地点の湿地帯にあった。伊左衛門の手によるもので花菖蒲の名所であった。現在も菖蒲園は有名。
今月はホタルや菖蒲など初夏を感じさせる作品、6月に開催される江戸三大祭りの一つ、山王祭、浮世絵美人画の代表喜多川歌麿の作品を展示。歌川広重の紫陽花に翡翠(かわせみ)歌川広重の東都名所・佃嶋初郭公歌川貞秀の牡菖花・よしきり・蛇苺
今月はホタルや菖蒲など初夏を感じさせる作品、6月に開催される江戸三大祭りの一つ、山王祭、浮世絵美人画の代表喜多川歌麿の作品を展示。傘差し美人図鳥居清長筆鳥居派の初代、清信は、大坂から江戸へ下り、江戸市村座の絵看板や歌舞伎役者・遊女の姿を描いた墨摺絵本で知られる絵師。肉筆画としては珍しく美人を描いたもので最晩年に近い作品だそうです。夕涼み二美人図勝川春暁筆勝川春暁は天明~天保にかけて活動した浮世絵師。写実的に役者絵で人気を博した勝川春章の門人で肉筆の美人画を主とし、錦絵や版
喜多川歌麿の五節花會世・扇屋内花人二代鳥居清倍の二代目三条勘太郎の牡丹持てる女姿初代鳥居清倍の入婿で享保年から宝暦9年頃に活躍。筆彩で紅を加えた紅絵や真鍮粉を撒いた漆絵、紅を基調とした紅摺絵など細判役者絵を多く描きました。鈴木春信の今様おどり八景・石橋の晴嵐鳥居清長の三代目瀬川菊之丞の石橋すらりとした長身の美人画が特徴、大判錦絵を横に2,3枚つないだ大画面に野外風俗を描いた健康的な美人風俗図を多く残しました。歌川豊国の三代目瀬川菊之丞の石橋歌川豊春の弟子、美人画で
今回もボケでした。鳥居清長の子寶五節遊・雛祭五節句を主題とした揃物のうち3月3日の雛祭りを描いた作品。上段には内裏雛,女児の邪気を払いたおやかな成長を祈るにぎやかな雛祭りの様子が楽し気に描かれています。勝川春英の四代目岩井半四郎・笹に雛人形遠山龍雲斎の雛祭り鳥文斎栄之の楊貴妃・牡丹図歌川芳広の九美人図
今月のテーマは、和歌の名所である六玉川を題材とした作品の中でも、秋にちなむ歌が詠まれる擣衣(とうい)の玉川摂津(摂津の国)と萩の玉川(近江の国)を中心に菊や萩、紅葉などの秋の風情を感じさせる作品を展示しています。鈴木春信の六玉川・擣衣之玉川・相模六玉川之内摂津三島の玉川は宇津木の花で知られ、擣衣の玉川と呼ばれました。擣衣とは布を木づちで叩いて柔らかくすることを言います。源俊頼の「松風の音だに秋は寂しきに衣うつなり玉川の里を記した色紙が添えられています。鈴木春信の明霞名所渡
段々と色づき始めた東博正面の大きな木今月のテーマは、和歌の名所である六玉川を題材とした作品の中でも、秋にちなむ歌が詠まれる擣衣(とうい)の玉川摂津(摂津の国)と萩の玉川(近江の国)を中心に菊や萩、紅葉などの秋の風情を感じさせる作品を展示しています。奥村政信の小倉山荘図磯田湖龍斎の風流四季の耕作・秋鳥居清長の風俗東之錦・帯解の祝歌川広重の月二拾八景之内・弓張月重要美術品滝が流れる深い山間、切り立った崖に頼りない網橋が架かり、崖の間からゆっくり弓張月が姿を現しています。広重が「
窪俊満の年始の扇葛飾北斎の馬蓋・駒下駄魚屋北渓の初夢の扇と団扇魚屋北渓は元々魚屋を営んでいたので魚屋の号、当初は狩野養川院に学び、後に北斎に師事、浮世絵を学びました。岳亭春信の活花岳亭春信は江戸後期の浮世絵師、戯作者。絵は魚屋北渓に学び、北斎風の作品も多い。渓斎英泉の山城名所名物・京扇帆掛船のの形をした印をもつ連中による「山城名所名物」のうちの1図。伊勢物語の中の第9段、業平の東下りが描かれています。狂歌にも2首とともに冨士が詠まれており、扇面画と対応しています。
作者不詳の舞妓図(伝右近源左衛門)頭を手拭いで包んでいるところから、置き手拭いを考案した野郎歌舞伎初期の女形役者・右近源左衛門と伝えれますが確証はありません。寛永期に制作された無背景に女性が一人立姿が描かれる美人図を「寛文美人図」と称され、本作はその代表作の一つ。鳥文斎栄之の蘆山人(大田南畝)像月岡雪鼎の衣通姫図初めて聞いた月岡雪鼎橋位を得て以降は肉筆画を主に描きました。濃彩による当世風俗の美人画江戸時代中期から後期、大阪を拠点とした浮世絵師。明和2年法橋位を得てからは
勝川春章の二代目山下金作の白拍子と二代目市川高麗蔵の新田義貞鳥居清満の初代中村富十郎慶子(車争い)勝川春章の扇持ち二本さし女歌川豊国の団扇絵六歌仙無款(鈴木春信)扇を争う二美人鳥居清長の墨田堤扇かざし美人
今月の浮世絵コーナーは季節というより扇を作品に描いたものを取り上げています。葛飾北斎の扇面散図北斎最晩年の90歳の作品。扇の地紙を、折りによる光の明暗を意識して色調を変えて立体的に描いています。極細密な描法と背景から浮き上がるような不思議な立体表現は北斎晩年の特徴で、老いても衰える事のなかった作画への探求心が伺えます。修理後初公開です。鈴木春信の恋の矢文弓を構える扇の地紙を売る男、扇越しに茄子が見えます。本来は文の結ばれた矢をつがえる男の視線の先に船上で扇をかざす娘が対になってい
今月の展示は、旧暦9月9日に行われた重陽の節句にちなみ菊に関連した作品を中心に展示、料亭など人々で賑わった江戸の名所を描いた作品を加えて展示しています。肉筆画松野親信の遊女立姿図親信の伝歴は不詳です。伯照軒、伯笑軒と号し、懐月堂工房の影響を強く受けた美人図を描きました。前褄をとり歩む遊女は、色とりどりのの梅の古木を描いた上着に、朱地に沢潟と鷲を配した間着をまとい、可憐な雰囲気を呈しています。菊川英山の遊女道中図菊川英山の品川遊女図勝川春暁の夕涼み二美人図勝川
東洲斎写楽の三代目佐野川市松の祇園町の白人おなよと市川富右衛門の蟹坂藤馬寛政6年(1794)5月都座で上演された。落ちぶれていた蟹坂藤馬が四条河原でおなよに絡む場面を描いています。背景は黒雲母摺にして役者の上半身を描いた写楽第一期の作品、28枚の一枚。東洲斎写楽の二代目坂東三津五郎の石井源蔵寛政6年(1794)5月都座の藩菖蒲文禄曽我に取材した作品。父の敵藤川水右衛門を討とうする石井源蔵ですが、返り討ちにあつてしまいます。白装束と乱れた鬢が悲壮な覚悟を感じさせます。この作品も写
鈴木春信の見立七小町・鸚鵡小町小野小町を題材とした7種の謡曲をもとに宝暦14年(1764)頃に制作した細判紅摺図「風流やつし七小町」シリーズを、後に中判に改編した作品。鸚鵡(おうむ)小町は、天皇に鸚鵡返しで返歌をした逸話。手紙を託す遊女の姿を、衝立の鸚鵡で小町に見立てる趣向。鈴木春信の見立七小町・草紙洗い小町謡曲「草紙洗小町」に登場する「万葉集」とそれを洗う角盤が描かれ、手習いで汚してしまった墨汚れを洗い流そうとする図が小町に見立てられている趣向。鈴木春信の寂蓮法師
風景画、名所絵として広重、北斎が有名だが、広重は、東海道五拾三次は三十代で売れた。北斎の冨岳三十六景は70歳代。旅に出て、帰宅すると旅先の経験、話を諸国の変わった景色、名所旧跡、珍しい食べ物などの話に旅にあこがれる。安価な浮世絵は今で言うガイドブックになっていた。逆井のわたし逆井の渡しは中川にあり、佐倉方面への街道の渡し場。白鷺が遊ぶのどかな風景。深川三十三間堂三十三間堂は深川八幡に隣接してあった。京都の蓮華王院を模して、最初浅草に建立されたが、元禄11年(1698)に焼失し
今月の浮世絵は季節の花として藤、菖蒲、季節の魚のかつお、などの作品と広重の魚尽くしシリーズなど展示。懐月堂度種の遊女立姿図度種は、懐月堂工房の一員ですが伝歴は不詳の画家。遊女が肩から滑らせた上着には丸紋に零れんばかりの桜花が描かれ、朱地には七宝も世の間着が鮮やかです。奥村政信の物干し場美人版元として浮世絵版画の表現に様々な工夫をした。柱絵や遠近法を強調した浮絵をはじめたされ、墨に膠を混ぜて漆のような光沢をだし真鍮粉を巻いた漆絵表現も政信周辺でなされたと考えられます。磯田湖龍斎の
今月の展示は歌川広重の雪景色を描いた作品を中心に、雪や梅などの題材を展示しています。古山師政の梅下美人図肉筆画白梅の下で休んでいた娘が、ふと立ち上がり鼈甲の櫛で髪を梳く、そんな可憐な姿を描いた作品。画面からは、梅の香りや早春の柔らかな光が感じられます。師政は、菱川師宣の弟子である古山師重の子で。紅絵や漆絵を手掛ける一方肉筆美人画を多く描きました。鳥居清信の二代目市川海老蔵のべんしん鳥居清広の歌詠み紋形見る美人花生けに椿と梅を生け、床には朝日の昇る冨士さんの絵がかけられています
魚屋北渓の鷹魚屋北渓の三升福禄寿鳥文斎栄之の隅田川図巻歌川広重の名所江戸百景・日本橋雪晴江戸百の巻頭を飾る1枚。両岸に魚市場と蔵屋敷がある江戸の中心、日本橋の雪渓、特に富士山と江戸城が日本橋であることを示している。房総沖から魚河岸にやってくる漁船は、神田明神の男坂の脇にある大銀杏を目標にしていた。夜には見えなくなるので高さ1丈(約3m)石灯篭を常夜灯として奉納。歌川広重の名所江戸百景・霞かせき両側の武家屋敷には門松が立ち、坂を大々神楽の一行が上がってくる。凧が上が
今月の浮世絵は、正月らしい初日の出、宝船、七福神などの縁起物、正月に交換された摺物などとシリーズものの作品が展示されています。磯田湖龍斎の羽根付図しめ縄の張られた対の門松の前で羽根突きを楽しむ女性たち。向かって左は孔雀の羽根模様の振袖を着た若い娘、右には留袖の既婚女性が。二人の間には羽を指さす子供が。鳥居清満の三方を持つ娘鳥文斎栄之の風流五節句・元旦栄松斎長喜の四季の美人・初日の出寛政6年頃に蔦屋重三郎を版元に出版された季節感覚豊かな雲母摺の美人図4図のうちの1枚。手水鉢
勝川春好の二代目市川門之助の太刀持勝川春好の三代目市川高麗蔵の平宗盛重要美術品勝川春好の初代中村仲蔵の石川五右衛門勝川春英の三代目大谷広次の奴姿東洲斎写楽の三代目市川高麗蔵の亀屋忠兵衛と初代中山富三郎の傾城梅川写楽の製作期は4期にわかれていますが、本図は全身像を描いている第2期の作品。寛政6年8月桐座上演の「四方錦故郷旅路」に取材した作品で、遊女梅川に恋して公金に手を付けてしまった飛脚問屋の養子忠兵衛が梅川と故郷新口村に逃げる場面を描いています。東洲斎写楽の