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わたくしたちが結婚式や披露宴に招かれた場合、型のとおりに服装をととのえて、定刻までに出席し、型のとおりに祝辞を述べるなど〈婚礼〉の礼法にはずれることのないようにふるまったとしても、食事のしかたが無作法であったり、立ち居振舞いが粗野であったりしては、周囲の人々の笑いをかい、ときには、そしりを受ける結果にもなりかねません。つまり、わたくしたちは、そのような祝祭行事に出た場合、儀式や行事の作法どおりにふるまったとしても、日常的な礼儀作法に欠けるところがあれば、礼を失する結果になるのであり、〈冠婚葬祭
彼岸に墓参りをしたときは、まず、墓石と墓地を掃除します。掃除用具は、家から持参することもありますが、寺や墓地の監理所から借りるのが普通です。まず、墓石に手桶の水をかけ、たわしなどでこすって、ほこりやこけなどをとり、また、墓地のまわりの雑草を抜いて、落葉やごみなどといっしょに燃やします。こうして、掃除を終わったら、花を花立てに飾り、束になった線香に火をつけて、束のままそなえます。次に、縁の近い者から順に墓前にすすみ、新しくくんできた手桶の水をひしゃくにくんで、墓石の真上からかけ、終わって、
春分とは、二十四節季の一つで、太陽の中心点が春分点に来たとき、いいかえると、太陽の黄径が0度になるときをいいます。このとき、太陽は地球の赤道の真上にくるので、全地球上の昼と夜の長さは等しくなります。ついでながら、〈秋分〉も、同様に、二十四節季の一つで、太陽の中心点が秋分点にきたときをいい、太陽は、やはり、地球の赤道の真上にくるため昼と夜の長さが等しくなります。この〈春分〉を含む日を〈春分の日〉といい、〈秋分〉を含む日を〈秋分の日〉というわけです。この両日を、国民の祝日とした趣旨は、〈春分
(1)年始回りには、〈御年賀〉などとしるした、のし紙付きの手土産を持参するのが普通です。その品物は、本人の生活程度や先方との関係で、まちまちですが、とくに、年末に〈御歳暮〉などを届けてある場合には、さほど高価なものでなくてもよいわけです。(2)年始回りに行ったさきに、小学生以下の子どもがいる場合には、〈お年玉〉を贈るのが習わしです。これはあらかじめ、お年玉用の小さなのし袋に入れて、用意してゆくのが礼儀で、先方で、子どもの顔を見てからあわてて財布から取り出して、裸で渡したり、ちり紙に包んで渡
■挙式の費用双方半額ずつ負担これは、昔風に男性側で負担する例も多い。■披露宴の費用双方半額ずつ負担ただし、双方の招待客の人数に差があるときはそれぞれの側の招待客の頭割りで負担する。■その他挙式服の費用それぞれ自分持ち仲人への謝礼双方半額ずつ負担新婚旅行の費用男性側の負担新家庭建設用の費用住居の費用男性側の負担借家・アパートの敷金・権利金・礼金など。台所用具の費用男性側の負担家具調度の費用女性側負担ただし、双方がほぼ同額ずつ負担するというのは、原則で、あくまで同
婚約期間中、万一にも、相手の人柄や素行などについて、いままで気付かなかった好ましくない面が発見されたような場合には、婚約解消もできますが、それが、他人の中傷や自分の誤解による場合もありえますから、軽々しく決定することは避けなくてはなりません。事柄によっては、両親や仲人などにも意見をきいたり、あるいは、直接、先方にその真否を確かめたりしたうえで、それが結婚生活をつづけていくうえに、大きな支障になるとわかったら、はじめて、婚約解消に踏みきるようにします。婚約を解消するときは、仲人がいる場合は、仲
春分、秋分の日を中心に、それぞれ前後三日間ずつをあわせた一週間が彼岸です。初日を彼岸の入り、最終日を彼岸の明けといい、春分は三月二十一日ごろ、秋分は九月二十四日ごろになり、彼岸の中日と呼んで祭日とし、一般的にもお休みとなります。が、正確には彼岸とは春の彼岸をさし、秋の場合は秋の彼岸と断るのがふつうです。ともに昼夜等分する中道のときで、暑さ寒さも彼岸までというコトワザもあるくらいで、この時期を彼岸というのは、仏教の考えに由来するもので、現世の迷いを離れ、悟りの岸に達するという意味です。すな
わが国の離婚史上、画期的な出来事は、明治六年(一八七三年)、太政官(今日の内閣)布告第一六二号で"女も止むをえざる際は出訴不苦(妻のほうでも、どうしても離婚したいときは、訴え出ても構わない)"とされたことです。以後、この方面でも逐次、女性の権利は拡張されていったのであって、旧民法の離婚に関する法規は、この太政官布告の線にそったものですが、何といってもやはり、裁判上に男女不平等の定めがあるのは免れなかったのです。現行民法ではそれが改められており、一定の離婚原因がある場合には、裁判によって離婚を
主賓の挨拶がおわりますと、司会者は立ち上がって礼をのべます。「ありがとうございました。笹川支店長様のお話は、わたくしともどもまことに、感銘を深くいたしました」つづいて司会者は、副賓(花嫁方のいちばんたいせつな客)に、祝辞を求めることもあるが、祝宴にはいる関係上、たいていは乾杯とします。「ご来賓のみなさまがたから、たくさんのご祝辞をいただきたいのですが、時間の関係もございますので、それは後ほどお願いするといたしまして、ここで、新郎、新婦の前途を祝し、乾杯をいたしたいと存じます。新婦の恩師
まずは、さわやかな応対を心がける。受付係は次々と到着する招待客が、まず最初に出会う当事者側のスタッフです。会社や銀行の受付係と同様、客に対して好ましい第一印象を与えることが、何よりもたいせつといえます。明るくにこやかな態度、礼節をわきまえた言葉づかいが受付係に必要なことはいうまでもありません。また、招待客が芳名帳に署名するときや、控え室なり会場なりに案内するときなど、もたもたと手間取らせたりすることがないように、機敏に対応する心がまえも必要です。当日、責任をもって受付係を務めるために、
会社の同僚や学校時代の友人などは、都合がつけば駅まで見送ってあげると、良いでしょう。ただ、ひやかしたり、あまり露骨にはやしたてたりすることは、慎みたいものです。式を終えたばかりの二人は、緊張できっと疲れているはずですから、いたわりの気持ちを込めて見送ってあげたいものです。あまり派手に騒いで、周囲の人たちに迷惑をかけないように、節度のある態度で見送ることが大切です。兄弟姉妹などが見送りに来ていた場合には、見送ったあと、ねぎらいの言葉も忘れずにかけたいものです。家族は、喜びと同時に、寂しい
世話役は当事者側の人物として招待客と接し、必要に応じて会場内をとびまわるわけですから、身だしなみには、じゅうぶん気をつけます。新郎新婦が礼装なら、世話役は略礼装のブラック・スーツ、新郎新婦が略礼装なら、ダーク・スーツといったように、主役を引き立ててひかえめに装います。髪、ひげ、爪先の手入れを忘れずに、清潔なイメージを大事にしてください。女性の場合は、すっきりしたワンピース、スーツなどでさりげなくまとめ、髪型や化粧はひかえめに上品にします。当日かならず持参しなければならないもの(1)進行
ブライダル・キャンドルは、会場を暗くして始めますから、挨拶の言葉をよく覚えておくことがたいせつです。ムードを盛りあげようとして、思い入れたっぷりにするとイヤ味になります。むしろさらっと流すのが効果的といえます。ローソクに点火されるごとに拍手を送ります。・司会例「皆さま、これより新郎新婦が永遠の愛を誓って、キャンドルに燈をともします。オルガン演奏をバックに詩が朗読されます中を、おふたりが次々とキャンドルに点火してまいります。皆さまのお席のキャンドルに燈をともしましてから、メイン・テー
仲人への謝礼は一般的には、式後、新郎新婦の旅行中に両家が仲人の家まで持参することが多いものですが、本人たちが旅行から帰ってから、挨拶かたがた持参する場合もあります。また、見合い、結納、結婚式と、その都度お礼される場合もあれば、式後にまとめてされる場合もあります。いずれの場合も、当事者の感謝の気持ちを表わすものですから、妙に遠慮しないで卒直に受けたいものです。また、謝礼が目的で仲人の役目を引き受けたわけではないのですから、たとえ謝礼の金品が少なくても、こだわるべきではありません。若い男女の
慣用句や美辞麗句は、あらたまった席ではかならずといっていいほど多用される傾向があります。一度や二度ならまだしも、乱発されると聞くほうはうんざりします。慣用句も美辞麗句も昔から使いこなされてきただけあって、これ以上ないほど的確な表現として、さすがと思わせるものもあります。しかし、「まことに潜越ですが・・・・」とか「身にあまる光栄と存じ・・・・」とか「若輩の身をかえりみず・・・・」とか、あるいは「才色兼備の麗人」「秀才、才媛」「前途を嘱望された優秀な人材」「一対の美男、美女」などの使い古された
よく使う言葉の尊敬語と謙遜語です。尊敬謙遜・言うおっしゃる申す・行くおいでになるまいる・来るいらっしゃるまいる・食べる召しあがるいただく・飲む召しあがるいただく・聞くお聞きになる
教会結婚式の参列者は、新郎側は正面に向かって右側、新婦側は左側にすわる。会堂には近親、友人、信者などが先に着席して式を待ちます。正面に向かって右が新郎側の席、左が新婦側の席です。父母が最前列を占め、そのうしろに兄弟姉妹、おじ、おばというように血の濃い順にすわります。一般参列者は近親者の席以外のどこにすわってもかまいません。オルガンでウェディング・マーチがかなでられ、一同が起立して迎えるなかを、新郎新婦が別々に入場します。式次第はカトリックとプロテスタント、またそれぞれの派により多
度胸がいいつもりでも、いざ本番となったら思わずあがってしまった、ということはよくあるものです。そんなときはまず深呼吸をして、気分をおちつかせるようにします。幸い司会者の位置は、参列者の中央ということはまずなく、参列者の列から多少離れた端のほうですから、すこしぐらいあがって言葉につまっても、そ知らぬ顔で平静を装っていれば、案外わからないものです。あわてず、さわがず、そして何よりも参列者の視線を意識せず、下腹に力を入れて、呼吸を整えます。無理にとりつくろうことはありません。たとえあがったと
スピーチは主に常識のある、信頼できる人に依頼しておきますから、まず心配ないと思いますが、ときには飛び入りなどで、あまり好ましくないスピーチをする人がいます。新郎新婦にとっては触れられたくない思い出や、不愉快な経験を面白半分に持ち出して、からかったりするわけです。本人は悪意がなくても、新郎新婦はバツの悪い思いをしますし、せっかく幸せな気分に浸っているふたりに、平手打ちをくわせるにも等しいことといえます。こんなとき、司会者はふたりのために、そして後続のスピーチに釘をさす意味でも、非常識なスピー
披露宴入ロでの挨拶は「おめでとう。」だけにする披露宴会場の入口につつましく立っている花嫁に抱きついて、「ワァー、ミーコ、きれい。おめでとう!」などと感きわまっているお嬢さんを見かけることがよくあります。純真でほほえましいシーンですが、この日の客はあなた一人ではありません。ほかに大勢いるのですから、主人を独占するのはエチケットに反します。この日の花嫁は大役なのですから、なるべく興奮させたり、疲れさせたりしないようにあたたかい心づかいをしてあげたいものです。主人側の前を過ぎるときは、く
引出物や引菓子とは別に、ちょっとしたギフトを配るのも喜ばれます。あらかじめ、各席に置いておくのもよいですが、新郎新婦が各テーブルを回りながら、招待者一人ひとりにお渡しすれば、演出のひとつとして披露宴を盛り上げることができます。また、お見送りのときに、挨拶をしながら一人ひとりに手渡してもよいでしょう。一世帯から何人出席いただいても、持ち帰ってもらう品は一組にするのが一般的です。出席者の数と世帯数とは違うので、念には念を入れて数を確認しておきましょう。ただし、最近は、夫婦での出席の場合、夫
男性が和服を着る場合をお話しします。江戸時代の礼装は衿でした。しかし、明治になって官吏の礼服をフロック・コートと定めたとき、判任官以下に羽織・袴で代用することを許したことから、紋付羽織・袴が和服の最高礼装となったのです。明治初期は、生地も紬や木綿だったのが、しだいに、縮緬、羽二重、七子、紬などの高級絹地が使われ、袴には小倉木綿のかわりに、仙台平が用いられるようになりました。紋付羽織・袴は、吉凶にかかわらず第一礼装ですから、結婚式にもお葬式にも通用します(ただし、弔事には白衿と羽織の白紐は
日取りを決める時は(1)本人はもちろんですが、家族・親類・媒酌人・参列者などが出席しやすい日時を選びます。(2)当人たちの勤務が比較的暇な時期で、式後、新婚旅行などのために休暇をとっても、あまり業務に支障をきたさない時にします。(3)夏の最中や年末年始などは、出席者にとっても好ましくない時期です。本人たちの旅行のことも考えると、春・秋がいい時期です。(4)暦にはあまりこだわることはありませんが、関係者の意見をいれて、暦に従う場合は、大安・友引・先勝を選ぶか、祝祭日にすると、無駄な摩擦も
人間は社交の動物だといわれます。お互いが知り合いになってはじめて交際ができるので、知らない者同士の間に社交はありません。この相互認識の関係を作るために、仲立ちの役目をする行為が「紹介」です。このように紹介は社交のはじまりの重要な行為ですから、欧米のエチケットの教科書などでは、ほとんどが最初にとりあげているほどです。日本では最近まで、男女を交えての公の社交というものが発達しなかったために、洗練された紹介の作法が完成しませんでした。したがって今日一般の紹介の作法は、欧米の翻訳が主体になって