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●「ひばりチエミの弥次喜多道中記」これは面白い。ザ娯楽でございます。面白いところだけをチョイスしてハイスピードで一気に描き切った沢村忠監督のその手腕に驚く。名前だけは聞いていたもののこんな凄腕の職人監督だったとは。もっとこの監督の作品を観てみたい。最初の下足札の仕事をする目まぐるしいシーンから「何だこの喧騒感は?!」と身を乗り出してその激しさに舌を巻く。そのスピード演出に乗っかって更に加速する役者陣がこれまた面白い。美空ひばり氏の殺陣のスピードに驚いた。
ラピュタ阿佐ヶ谷新春初蔵出し東映時代劇まつりより製作:東映監督:沢島忠脚本:小國英雄撮影:山岸長樹美術:稲野実音楽:鈴木静一出演:大川橋蔵里見浩太朗山城新伍桜町弘子花園ひろみ浪花千栄子山形勲渥美清月形龍之介1962年1月14日公開遊び人の暗闇の丑松(渥美清)は目明しから財布を頂戴し、御家人くずれの金子市之丞(大川橋蔵)は小唄の師匠勘美津(花園ひろみ)と組んで美人局で小銭を稼ぎ、坊主の河内山宗俊(山形勲)は阿部伊勢守(阿部
『一心太助天下の一大事』映画トーキー91分カラー東映スコープ昭和三十三年(1958年)十月二十二日公開製作国日本製作言語日本語製作会社東映京都企画辻野公晴小川貴也脚本鷹沢和善撮影坪井誠音楽鈴木静一美術鈴木孝俊録音野津裕男照明和多田弘編集宮本信太郎助監督山崎大助出演中村錦之助(一心太助徳川家光)中原ひとみ(お仲)櫻町弘子(お
「大江戸評判記美男の顔役」(1962)河内山宗俊モノをフランク・キャプラ要素で味付けした娯楽時代劇をU-NEXTで観ました。初見。監督は沢島忠。予告編はありません。お祭りのインチキ出店のオヤジ(堺駿二)にインチキで対抗する丑松(渥美清)。小唄の師匠をしている勘美津(花園ひろみ)と組んで美人局で小銭を稼ぐ金子市之丞(大川橋蔵)。といった面々は、いつも河内山宗俊(山形勲)の家にたむろしているゴロツキです。ある日、宗俊が浪人くずれの直次郎(里見浩太郎)から相談を持ちかけられます
本書は現代では忘れられ語られることが少なくなっている、昭和30年代前後の日本のプログラムピクチャーについての話をしています。最初の章は川本・筒井両氏がご自身に纏わる日本映画の回想をしています。川本が戦争映画を観ないのは、日本人が殺されるのを見るのが嫌だからという理由に頷ける一方、「チャンバラ映画から入ったので、当然東映ファンです」と語っていたのは意外でした。私なぞはてっきり松竹映画好きだと思っていましたから。彼が若い頃に「松竹なんかいくやつは軟弱だ」と言っていたのを知ると愉快になります
ランクBの上~Aの下敗戦直後に、一世風靡した天才落語家・三遊亭歌笑の人生を映画化した作品です。この映画を観るまで、まったく三遊亭歌笑という落語家を知りませんでした。(なぜ、現在、あまり知らていないかは映画を観れば分かりますが・・・)渥美清が演じいるのが、三遊亭歌笑です。(どことなく似ているような・・・)三遊亭歌笑1916年東京都あきる野市に生まれる極度の斜視と弱視、えら
今は亡き京都みなみ会館の企画映画祭沢島忠監督の特集上映が20日間にわたって行われた沢島忠は、時代劇、ひばり映画、および東映任侠映画の先駆者・巨匠として知られており、舞台演出家としても活躍していたトークショーにミルクマン斎藤も来ていた様である表側裏側
予報通りスッキリ晴れ当に掃除日和なので布団干して部屋掃除年末の大掃除以来1ヶ月強振り気分一新で2月を…録画してた映画鑑賞『人生劇場飛車角』1963年公開沢島忠監督作品東映任侠路線ヤクザ映画の魁鶴田浩二39歳&高倉健31歳&月形龍之介61歳佐久間良子24歳&梅宮辰夫25歳鶴田の着流し姿が渋い高倉の若々しい演技が新鮮鶴浩と健さんが佐久間を取り合う其処に割って入る月形の貫禄佐久間の純な体当たり演技梅辰が爽やかな青年役で一見誰だか解らなかったラスト
京都で一番長い歴史を持つ映画撮影所、東映京都撮影所。映画産業の黄金期、東映京都撮影所は東映城と呼ばれ、豪華絢爛たる時代劇映画がたくさん製作されていました。私事、団塊の世代(昭和23年生)には、かつて地元下町の映画館・荒川銀映(東映系映画館)で観た東映時代劇が娯楽でした。懐かしいポスターを見ながら歴史と思い出を語ります。江戸の名物男一心太助(昭和33年)花のお江戸の名物は、火事と喧嘩と一心太助。中村錦之助(萬屋錦之介)版の一心太助シリーズは、昭和33年から昭和38年にかけて5本製作さ
「江戸の名物男一心太助」(1958)中村錦之助が一人二役を演じる軽妙な時代劇をU-NEXTで観ました。初見。監督は沢島忠。予告編はありません。時は将軍家光の時代。無職の太助(中村錦之助)が将軍参詣の供先を乱したチビッ子を助けたことで捕まります。太助の処分を一任された大久保彦左衛門(月形竜之介)は、彼の気っ風の良さに惚れこんで、処刑せずに自宅で小間使いとして雇うことに。太助も彦左衛門を見込んで永遠の忠誠を誓います。容量と人柄の良さで彦左衛門の家の者から好かれていく太助は、家
『大江戸物語』舞台新橋演舞場昭和四十五年(1970年)十一月十七日→二十日脚色伊藤大輔出演幡隋院長兵衛御木本伸介水野十郎左衛天知茂お兼朝丘雪路白井権八伊吹吾郎演出伊藤大輔『大江戸五人男』舞台吉例萬屋錦之介特別公演昭和五十五年(1980年)六月歌舞伎座公演一日初日二十五日千秋楽原作河竹黙阿弥伊藤大輔シナリオより脚本沢島正継岡本育子幡隋院長兵衛萬屋錦之介水野十郎左衛門
ラピュタ阿佐ヶ谷娯楽映画職人の矜持野上龍雄遅すぎた再発見より製作:東映監督:沢島忠脚本:野上龍雄鷹沢和善撮影:山岸長樹美術:井川徳道音楽:米山正夫出演:美空ひばり鶴田浩二高田浩吉山形勲田中春男星十郎1961年5月17日公開白馬城のほとり、白馬の里に住む孤児の機織り娘のお君(美空ひばり)は、近所に住む六助爺(水野浩)から白馬城に伝わる若殿が孤児の娘を見初める物語を聞かされ、いつか自分にもその幸運が巡ってくることを想像していました。そんなある日、殿
『青空天使』映画61分版トーキー白黒昭和二十五年(1950年)五月二十日公開製作国日本製作言語日本語製作太泉出演美空ひばり(マリ子)花菱アチャコ(安吉)ばんじゅん(日野原)清川虹子(安吉の妻)横山エンタツ入江たか子(母美也子)☆ばんじゅん→伴淳三郎☆監督斎藤寅次郎☆平成十六年(2004)九月二十五日祇園会館京都映画祭にて鑑賞平成二十七年(2015年)一月一日発表記事・
『青空天使』映画61分版トーキー白黒昭和二十五年(1950年)五月二十日公開製作国日本製作言語日本語製作太泉出演美空ひばり(マリ子)花菱アチャコ(安吉)ばんじゅん(日野原)清川虹子(安吉の妻)横山エンタツ入江たか子(母美也子)☆ばんじゅん→伴淳三郎☆監督斎藤寅次郎☆平成十六年(2004)九月二十五日祇園会館京都映画祭にて鑑賞平成二十七年(2015年)一月一日記事を再編し
稲妻の伝次と木鼠の吉三の泥棒2人組は、幼い頃に故郷で侍が何か物資を争った末に、足軽の男だけが生き延び逃げた、という謎の出来事を目撃していた。血みどろの足軽の顔が忘れられず悪夢にうなされるという話を、同じく伝馬町の牢内で聞きつけた男は幕府の間者で、2人は豊臣方が隠した軍資金三百万両の行方を見た最後の生き証人だったことが判明。幕府は山分けを条件に2人を解放すると、見張りをつけて彼らが探し出したら横取りするつもりらしい。故郷に帰って公儀隠密に化けて足軽の行方を捜して
沢島忠沢島忠(さわしまただし、旧字体:澤島、1926年5月19日-2018年1月27日)は、日本の映画監督、舞台演出家である。時代劇、ひばり映画、および東映任侠映画の先駆者・巨匠として知られ、舞台演出家としても活躍していた。沢島正継(読みは同じ)とも。滋賀県愛知郡(現在の東近江市)に生まれる。八日市中学校(現・滋賀県立八日市高等学校)卒業。1948年(昭和23年)、同志社大学文学部の聴講生となり、同大で教えていた野淵昶監督に師事、野淵の主宰する劇団「エランヴィタール」に参加
年間67本目(1月67本目)1969年公開邦画89位合計130本中通算邦画8,170本洋画6,665本合計14,835本沢島監督と言えば東映の時代劇の中でも圧倒的に娯楽度とスピード感がある監督でエース的な存在であり、さらに(時代劇の)ミュージカルまでも作れるしその才能で美空ひばりの時代劇ミュージカルも作っていたが東映が任侠路線に変更し、東映は時代劇監督と時代劇俳優を一気に切ってしまっていて、沢島監督も行き場に困って、同じく時代劇役者=右太衛門の二
ラピュタ阿佐ヶ谷昭和の銀幕に輝くヒロイン[第99弾]美空ひばり時代劇篇より製作:東映監督:沢島忠脚本:中島信昭沢島忠原作:三上於菟吉撮影:吉田貞次美術:矢田精治音楽:米山正夫出演:美空ひばり林与一長門裕之野川由美子進藤英太郎1966年1月26日公開江戸一番の人気歌舞伎役者中村雪之丞(美空ひばり)は、もとをただせば長崎の廻船問屋の一人娘でした。しかし父親の出島万兵衛(高松錦之助)が、番頭の伝助(徳大寺伸)と商売敵の唐津屋(三島雅夫)の好計にはまり、出
『かんちょう』をPCに入力すると『浣腸』になってしまう。それはそれで気持ちがいいのだがこちらは『間諜』である。要するにスパイや忍びのこと。という訳で小ネタは置いておいて1964年の時代劇を紹介する。間諜[DVD]Amazon(アマゾン)2,920〜10,000円あらすじ幕府は阿波蜂須賀藩に倒幕の企みがありと察知し、探索を続けていた。三人の間諜として南(内田良平)佐々木(緒方拳)松山(松方弘樹)の3人が選ばれた三人の任務は先に阿波に潜入した間諜(忍び)の吉岡の行方
年間383本目(8月3本目)1965年公開邦画51位116本中通算邦画7,964本洋画6,595本合計14,559本「いれずみ判官」と言えば、時代劇=東映で定番中の定番であり遠山の金さんもので映画と言えばこれであり私も、片岡千恵蔵をはじめとしてかなりの数の「いれずみ判官」ものをみたのであるが、これが面白くない、定番すぎる話と、時代劇役者の癖のあるわざとらしい演技で全く面白くなかったのであるが同じ話であっても沢島では楽しく動的でスリリングで踊るカメラ
「おかしな奴」(1963)三代目三遊亭歌笑の伝記映画をU-NEXTで観ました。元祖「爆笑王」を演じたのは、渥美清。監督は沢島忠。1916年、奥多摩で生まれた高水治男。生まれつきのおもしろい顔と斜視・弱視で、周囲の人から馬鹿にされがちな少年時代を送っていた治男(渥美清)は、徴兵検査に落第したことをキッカケに落語家になる事を決心、親の反対を押し切って上京。三遊亭金馬師匠(石山健二郎)の弟子となり、『金平』の名をもらって修行を開始。前座初舞台ではドンスベリを経験します。ほぼ同期の
年間59本目(2月26本目)1960年公開邦画48位(148位)通算邦画7,736本洋画6,507本合計14,243本中村兄弟作の「殿さま弥次喜多」シリーズの最終話すでに大昔に見ていたが集計忘れしていた。最終話なのに副題がなく、かえって「しっかりと最終」とわかるのが昔のシリーズもの最終回なのか。監督が踊るカメラの沢島であり、シリーズでの安定のメンバーであるのでとにかくハイテンションでどんどんと展開するのであるが兄妹での繰り返しと同じような話であるん
年間29本目(1月29本目)1960年公開邦画34位(157位)通算邦画7,714本洋画6,501本合計14,215本当時は、松竹ヌーベルバーグのブームが吹き荒れているので東映の若手俊英監督であった沢島監督が時代劇の定番の清水の次郎長の中でも石松の金毘羅行きの話でまさにべたな話なのに錦之助が、その舞台をとっている座長であり、劇中劇の話からの劇の中に入っていくSF話(最近の深夜アニメやライトノベルのRPGの中に入る話の先駆け)でファンタジーでもある。
ラピュタ阿佐ヶ谷東映ビッグ・スタア大行進痛快!時代劇まつりより製作:東映監督:沢島忠脚本:高岩肇鷹沢和善原作:佐々木三津三撮影:伊藤武夫美術:桂長四郎音楽:鈴木静一出演:大友柳太朗堺駿二桜町弘子雪代敬子花園ひろみ里見浩太朗山形勲進藤英太郎1959年3月3日公開江戸名物首尾の松に五つの首吊り死体が発見され、むっつり右門こと近藤右門(大友柳太朗)は岡っ引きのおしゃべりの伝六(堺駿二)と共に、奇怪な事件を調べることになります。五人は、それぞれ弓づるで殺
ラピュタ阿佐ヶ谷東映ビッグ・スタア大行進痛快!時代劇まつりより製作:東映監督:沢島忠脚本:鷹沢和善撮影:伊藤武夫美術:塚本隆治音楽:米山正夫出演:美空ひばり若山富三郎里見浩太朗植木千恵花房錦一尾上鯉之助阿部九州男堺駿二大河内傳次郎1960年3月29日公開清水次郎長(若山富三郎)一家に世話になろうとしている石松(美空ひばり)は、三人の渡世人が一人の旅鴉を斬りつけるのを目にして助太刀におよびます。石松は大暴れの末、旅鴉を逃がしてあげます
年間426本目(10月38本目)1965年公開邦画103位(114位)通算邦画7,618本洋画6,445本合計14,063本あの沢島監督作品でも、何故か美空ひばりが主演であるといまいちの作品が多い。今回はさらに歌舞伎の二枚目の林与一へも遠慮があったのか何故か、ミュージカル仕立てであり。化け物話も盛沢山であり、それぞれのシーンは沢島マジックで美しいし動的であるが、それぞれにつながりが悪くぶつぶつと寸断されながらの展開であるので舞台のレビューショーをみてい
月形龍之介の水戸黄門シリーズ、最終作は番外編的。才覚を持て余していた助三郎と格之進は、新人登用の試験に臨んで不正に気付くも濡れ衣を着せられ大暴れ。試験会場を放り出された助さん格さんフテくされていると、百姓の老人に声を掛けられて水戸藩に対する罵詈雑言。後日、光圀自らの呼び立てにより試験会場での狼藉を咎められると思い切腹覚悟で登城すると、かの老人は光圀その人で助格を気に入り、近習に取り立てるという。水戸黄門助さん格さん大暴れAmazon(アマゾン)2,000円
尾張と紀州の殿様二人が弥次喜多になって道中するうち、殺人や盗難事件に巻き込まれるという殿様弥次喜多シリ~ズ第2作。沢島忠監督のスピーディな演出がひかる。いつもは悪役の薄田研二が間抜けな目明し、山形勲がドジな家来というキャスティングもたのしい傑作時代劇コメディ。
『殿さま弥次喜多捕物道中』1959年日本映画84分監督:沢島忠企画:辻野公晴、小川貴也脚本:笠原和夫、鷹沢和善撮影:坪井誠音楽:鈴木静一美術:井川徳道照明:和多田弘録音:佐々木稔郎編集:宮本信太郎出演:中村錦之助[萬屋錦之助](徳川宗長)、中村賀津雄[中村嘉葎雄](徳川義直)、桜町弘子(鶴姫)、渡辺篤(義直家臣・堀田帯刀)、杉狂児(宗長家臣・鏡兵部)、山形勲(同・垣内権兵衛)、雪代敬子(おれん)、中原ひとみ(お君)、水野浩(お君の祖父・勘兵衛)、