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《トロイの木馬》でお馴染みの、トロイ(トロヤ)の遺跡を発掘した"あの偉人”の物語です。「古代への情熱」H・シュリーマン著池内紀訳角川ソフィア文庫(193頁)ドイツの片田舎で生まれ育ったハインリヒ・シュリーマン―。彼は幼い頃から、地方に伝わる伝承や伝説に胸をときめかせる少年でした。そして神父であった父が読み聞かせてくれた《トロイの伝説》が、彼の人生を変えました。『その物語(ホメロスの書いた叙事詩『イリアス』の事です)に書かれている場所を深く掘れば、トロイの街
1月30日火曜日〜その39時半から11時35分まで二度寝。池波正太郎著『食べ物日記鬼平のころ』を読む。P226〜249の対談山本一力×池内紀「鬼平はこの先四十年も絶対に読まれますよ僕らは池波教」では「銭形平次捕物控」に触れている。(写真)野村胡堂棚の『銭形平次捕物全集神隠し』。
モーツァルトとは何か池内紀著文藝春秋発行1991年12月25日第一刷第1章時代の申し子、時代の頂点モーツァルトが死んだのは1791年。社会秩序が音を立てて崩れていった時代。フランス革命を準備した総体的な変化があった。モーツァルトが元気だった頃のヨーロッパは、国意識は弱かった。ザルツブルクという都市、あるいはミュンヘンという町があって、そのあたりのバイエルンという地方があってという、地方なり、町が、非常に緩やかな形で集合していた状態。とくにドイツ語圏は。当時の
中学生の時に母に好きな作家(歌人)は?と尋ねると、間髪入れずに与謝野晶子と言ったことを思い出し、図書館で本を借りてきた。少し小さい文字が読みづらいので、明るいうちに毎日読んでみたいと思う。だから、大きな文字のものから読むことがこの3冊を完読するポイント。そう思いながらテーブルの上に置いていたらパートナーが池内さんの本、なんで借りてきたん?と尋ねてきた。えっ?なんでって、与謝野晶子のことが知りたくて図書館へ行ったら池内さんが書いておられたので借りてきた。と答えると、俺、池内さ
私の抜けやすい記憶が温かいうちに、昨日拝聴した翻訳家、池内紀さんの文学についての講演から、読んだ後も文学作品への関心を拡げるという愉しみを知ったので書き留めておきたい。なおこの池内さんの講演内容はYouTube上で偶然見つけたものであり、誰でも視聴出来るようになっているようである。池内さんの約1時間半の講演内容は、これまでご自身の手掛けた、かの有名なフランツ・カフカの小説の翻訳についてのこと、それから「変身」を例にしたカフカの文の書き方の特徴についての、翻訳家ならではの興味深い内容であ
旅は夢と似ている。行きあう風景はきれぎれで予想がつかない。(中略)だからこそ、夢に特有の連想力と映画に似たイメージから独特のドラマトゥルギーを作り出していく。なんてこともなかった旅が奇妙に鮮明に記憶に残っているのは自らが無意識に演じたドラマが潜んでいるせいである。(池内紀「足し算と引き算」福武文庫)
新聞を広げると「オシゴト」のようにやって来るさら「しんぶんよりあたちをよみなさい」仕方がないので、しばらくは・・・構うのですが当分読めそうにないのでPCのメールをチェックしに行き戻ってくると今度は、龍馬が・・・あ。隣に写っているのは池内紀(いけうちおさむ)氏の『山の本棚』過日、ひばりブックスさんでゲット池内氏は、以前NHK‐FMの番組にレギュラー出演されていた頃からけっ
2018年秋のブログです*池内紀さんが編集した『ちいさな桃源郷-山の雑誌アルプ傑作選』(2018・中公文庫)を読みました。本の帯に、山河と人と生きものを小声で語りつづけた伝説の山の雑誌「アルプ」、とあります。雑誌「アルプ」は登山家でエッセイストの串田孫一さんが中心となって出されていたちょっとおしゃれな山の雑誌で、解説によれば、1958年(昭和33年)から1983年(昭和58年)までの25年間に300号が発刊されています。じーじがまだ子どもの頃から若い頃のことで、じー
おはようございます梅雨空の朝です湿度も高く蒸し暑いですね私はドイツが好きなのですがなぜ?と問われると・・・好きなのですそうですね、なぜか大好きな国そんなドイツへまだ行けてないのですがドイツへ行く時はLufthansa(ルフトハンザ)でまず、ベルリンへ行くことルフトハンザドイツ航空-Wikipediaja.wikipedia.orgいままでもオークションで探していたLufthansaの機体近くにリサイクル店が出来たのでふらっと行きゲット!!
シャミッソー「影をなくした男」訳者が池内紀さんということで前々から気になってた本。春樹さんの「街とその不確かな壁」の読書会関連で読んでみました。あるパーティーでなんでも出してしまう不思議な男に出会う。その男が影とほしいと言う。それでほしいだけ金貨が出る財布と交換してしまった主人公。金持ちになったものの影がないことが人に知れたとたんに信用を失くしてしまうのです。影というものは物理的にあたり前のものですが、それが無いということは実質的に存在していないことになってしまうのでしょう。
土曜の朝のこと、「城」を再購入した前日のことから繫がり、ひとつカフカ先輩の短編を読んでみようと、一度読んだのにすっかり内容を忘れた「田舎医者」を開けてみる。『なぜカフカの「城」をもう一冊揃えたか』一週間の疲れを癒やすのに、三十分でも一時間でも古本屋さんの本棚の間を歩き立ち止まるのは自分にとって最適である。一週間の間で見慣れた本棚に見慣れない本が並ん…ameblo.jp「田舎医者」は、わたしの持っている岩波文庫の池内紀翻訳の短編集に収録されているもので、何だか「城」や「審判」のように
池内紀の『伝綺肖像館』(日本文芸社/1989.5.30初版)という本をパラパラとめくっていたら、こんなヘタウマ画みたいなイラストが載っているページが目にとまった。澁澤龍彦と筆談で交わされたという対談に挟まれたイラストで、文末に澁澤自筆の絵とことわり書きがある。「筆談」によるというのは、澁澤の命を奪うことになった喉の癌の手術の結果、声帯を失っていたからだ。〈ここ(咽喉の穴)で呼吸してるの。だから鼻はあっても無用の長物なんです。のどに穴をあけて、その穴から呼吸している。鼻からは息をしていない。
Googleで過去にググった内容を元にニュースとか広告とか提供して来ますね。この本、多分、私が過去に検索している内容から「こんな本がありますよ」と教えて来たのだと思います。(違っているかも知れませんが、これも老人性ですね)まぁ人間誰もが年齢を重ねるとアチコチ具合が悪くなったりしますが、こればっかりはどうにもなりません。良好な関係で付き合って行けたらなぁ~です。そんなトシヨリが生きていくのに、いくつかのアイディアであったり、ヒントだったり、反省だったりを感じた本でした。作者の池内
こんにちは!今日は、久々の読後感想です。今回読んだのはコチラ池内紀さん著「すごいトシヨリBOOK」です。これは、84歳になる父の家にありました。結構何年も前から父の家に行くとこの手の本が見つかるので、お父さんも老いと向き合ってるんだな~。なんて思っていたのですが、今回は、この本を手に取って目次をパラパラと眺めていると50代の私自身にも興味がある題材がいくつかあり読んでみたいな、と思ったので、譲ってもらいました。この
緊張感たっぷりの短編集です四話の短編が収められています。・目に見えないコレクション・書痴メンデル・不安・チェスの話ツヴァイクは1881年、オーストリア生まれ。第一次、第二次の大戦間で『よき市民=ふつうの読書人に愛読された作家』だそうです。池内氏の解説には、『児玉さんはツヴァイクが好きだった。ドイツ文学科の学生のころ、辞書と首っぴきで全集をあらまし読み終えたという。』とあり、ああ!児玉清さん!!!と嬉しくなりました。重苦しい時代背景も狂気じみた天才達の描写も、緊張感の中で一気に
秋の夜長に。「全員悪人」村井理子「香水ある人殺しの物語」パトリック・ジュースキント/池内紀=訳にほんブログ村
趣味は、己のカラダで人体実験をすること。何でもかんでも試すうちに、衣食住にまつわる相性の良し悪しがわかってきた。私の肌は硬水に弱い。欧米を旅すると、カラダのあちこちがカサカサゴワゴワになる。スキンケア用品の購入には気をつけていたはずなのに、うっかりアメリカ発のシャンプー&コンディショナーをポチってしまった。案の定この数ヶ月、頭皮はスッキリせず、髪もパサついている。たっぷり汗をかく季節になり、若干バスタイムが憂鬱になっていたところ、突如として救世主が現れた。頭皮サラサラ、髪ツヤツヤ。
とんとん・にっきさんのブログを読んで、思い出した本と映画です。『ウッツ男爵ある収集家の物語』ブルース・チャトウィン池内紀訳文藝春秋1993年『UTZマイセン幻影』ジョルジュ・シュルイツァー監督1994年冷戦下のプラハ、カスパール・ヨアヒム・ウッツはマイセン磁器の膨大なコレクションを持っていました。有名な「猿の楽隊」(もちろん1753年製のケンドラーの原型によるもの)や、同じくケンド
ゲーテさんこんばんは池内紀著集英社発行2001年9月10日第1刷発行ドイツの文豪ゲーテについて、一般的なイメージをくつがえすように、楽しく、面白く書いています。1765年、16歳のゲーテはライプツィヒ大学に入学ギリシャ語、ラテン語、フランス語、イタリア語に堪能で英語もできた。地理、歴史、博物学に詳しい。ピアノが弾けて絵が上手。ダンスと乗馬は玄人はだし。一字の乱れもない見事な筆跡p7ヨーロッパの18世紀は「啓蒙主義の時代」で、言いかえれば教育ブームの世紀だった。また父親
早川良一郎『さみしいネコ』(池内紀解説、みすず書房)を読みました。収められた17篇のエッセイは、どの文章も読み終えた後非常に満ち足りた気分になりました。ああ、定年退職後の日々のあれこれ…。ただ、巻末の解説にあるような(1981年に潮出版社から刊行された『さみしいネコ』から2篇のエッセイとあとがきを削り、別に1篇を入れる)編集がされていなければ、別の感想を持ったかもしれません。と言う訳で(?)、どのエッセイが一番印象に残ったかと言うのは難しいので書きませんが、「さみしいネコ」に出てく
カント先生の散歩池内紀著潮出版社発行2013年6月20日初版発行以前、池内さんの「消えた国追われた人々東プロシアの旅」という紀行文を楽しく読ませていただきました。その東プロシアから一歩も出なかった哲学者カント。自分は名前だけは知っていても、思想は全く知りません。それでも彼の半生をユニークなエピソードを織り込みながら、平易な文章で描いたこの本も興味深く拝読することが出来ました。大学での争いや老いの描写は、池内さんの経験も反映されているのかと思うと、読んで切なくなる箇所もありまし
すごいトシヨリ散歩池内紀・川本三郎編毎日新聞出版発行2021年11月5日発行ドイツ文学者、エッセイストの池内紀さん(2019年8月逝去)と、評論家の川本三郎さんによる対談集です。もとは月刊誌『望星』で2016年9月号から2019年9月号に連載されていたものです。普通、ヨーロッパの都市の真ん中は「旧市街」といわれるいちばん古い地域で、王宮や官庁など由緒ある建物が集まっている。ところが東京の中心は、巨大な空間に一家族だけが住んでいる。中世や近世ならそれもわかるんですけど、21世紀の神
有名なお話ですが,初めて読みました。感度ものでした。物語は第二次世界大戦前のドイツ。ギムナジウムを舞台とした少年たちの物語です。物語内では戦争の足音は聞こえてきません。すべて乱暴狼藉は,はたらいた者だけでなく,とめなかった者にも責任があるケストナーがこの話を書いた時点で,ナチスの足音は大きくなっていました。この言葉はドイツ人であるケストナーの良心の声に聞こえます。日本人である僕も思うところがあります。また,ケストナーはこんな台詞を登場人物に語らせます。教師には,どうしても逃れられない義
この本は放送大学の講義を元にしてまとめられています。講義している方は,工藤庸子池内紀柴田元幸沼野允義といった翻訳の分野でも活躍されている方々。こういう本を読んでいて面白いのは,自分がまだ読んでいない本で読んでみようかなと思える作品に巡り合えること。もう一つは,読んだ本だと同じ読みとり方だったとか,そういう読み方があるのか発見できることです。巻末の編者あとがきで工藤庸子さんがこう書かれています。・・・「読む技法」を学ぶとは,提示されたテクストを正面から見つめ,フィクションの仕掛けを
旅は昔から好きで、このブログでも書庫は違えど、現在は、旅⇒イギリス、散歩⇒札幌、街歩き⇒沖縄、Drive⇒福島、MS⇒岩手を同時に連載しており、私があちこちで歩き回った記録を残しています。著者も旅好き、しかも小さな町が大好きなようでたまたま古本屋でこの本を見つけて手に取りました。紹介されている町は、斜里町(北海道)、上川町(北海道)、岩内町(北海道)、金山町(山形県)、登米町(宮城県)、三春町(福島県)、大多喜町(千葉県)、渥美町(愛知県)、朝日町(富山県)、木之本町(滋
昨日の本から多分おおくの方が今日はこの本だろうと思ってくださったのではないかと『飛ぶ教室』ヽ(´▽`)/私自身子どもの頃は外国文学よりも日本文学を好んで読んでいたのでこの作品も読んだのはおとなになってからほんと昨日の本もそうだけれどとても面白い作品何度読んでも面白い翻訳もたくさん出ていますが私は友人がすすめてくれたこの翻訳で読みましたとても面白く感慨深く読めたのでほんと友人に感謝です2014年初版オリジナルは1933年飛ぶ教室
京都・大阪・神戸マニアック博物館おもしろ珍ミュージアム案内Amazon(アマゾン)1,634円◆京都・大阪・神戸マニアック博物館おもしろ珍ミュージアム案内/町田忍メジャーな雑誌やメディアではなかなか取り上げられない、京阪神のちょっとマニアックな博物館を紹介しています。著者自身が学芸員の資格を持っているうえにそういう資料館の名誉館長もしており、目線はマニアックながら観光ガイド的に読んでも興味を引くようなポイントはおさえられています。だいたい30分~最大60分で周れるところが大半な
Lyn旅に出るならAmazon(アマゾン)旅に出るなら一休.comお薦めの特選宿1〜7,411円おススメ特選!∂幻獣の話(講談社学術文庫)(日本語)文庫池内紀(著)幻獣の話(講談社学術文庫)Amazon(アマゾン)924〜2,679円∂マルコ・ポーロの一角獣、日光東照宮に潜む霊獣、「山海経」のユニークな“怪”…。異形の獣はそれらを生みだす私たちの内にこそ棲んでいる−。古今東西の書物に記された不思議な生きものをめぐる、滋味
ちまちまと中世ヨーロッパの本等を読んできましたが、最近、改訂版などが出始めてます。これがなかなか微妙な気持ちがするものですね。勿論、研究書は改訂版が出るのが当然のことなんですが、私の中でどうしようという葛藤が生まれます(研究書はどうしても買い替えになります。そして前の本も処分なんてできない)こちらは改訂版ではなくて、レーベルの変更のようですが……。うーん、今、この講談社現代新書を知らない人も多いだろうなぁ。(わたしはこっちの方が馴染み深いです)この手の本は