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先日、帰省のため飛行機に乗った。何とはなく搭乗券に見入ると、「ゴトウ/タカトシ、座席15K、携帯電話の電源は搭乗前に必ずお切りください。」などと書かれている。しかし、よくよく考えると、そこにおける、漢字、英字、カタカナ、平仮名、数字といった多様な文字体系の混淆に日本語の特異性を再認識させられた。ところで、水村美苗氏は著書『日本語が亡びるとき』(筑摩書房)の中で、〈書き言葉〉が〈話し言葉〉の音を表したものに過ぎないという「表音主義」を批判し、むしろ、上述したような日本語における複雑な表記法を
こんばんは。バディの飼い主です。図書部(読書好きの会)のメンバーの二人が、面白かったといっていたのが、この「本格小説」2巻もあるし、と思いながらもう読み始めると止まらなかった。最初は、恵まれない境遇で生きてきた男が大金持ちになり、なお孤独な様子の展開に、これは「グレート・ギャツビー」みたい、と思った。途中までは、本当にそんな感じだった。彼が思いを寄せる女性がでてくるところも。そして彼女が家柄の良い女性だったということも。しかし、単なる恋愛小説ではなかった。戦後の貧しい時代に毎夏に軽井
怒濤のように過ぎた2023年。年末になってようやくお休みができ、仕事以外の書籍に手が伸ばせるようになりました。たまたま某講演で耳にした小説。講演者の熱い想いもあり、また大好きな原作をモチーフに原題の日本に置き換えての作品というじゃないですか時間が出来たら必ず読もうと心に誓っていたのです。そちらの作品とは、水村美苗さんの渾身の小説本格小説(上)(下)本格小説(上)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}本格小
いや~、11月も忙しかったが、12月も忙しいなかなかブログを書けずに、ストレスが溜(た)まった仕事も忙しかったがプライベートも忙しく、まさしく師走(しわす)!師も走る、年の瀬(せ)です。さて、今日の最高気温は20℃の予想。どうなってんの異常気象が常態化しつつあり、もはや赤信号状態の地球🌎人類は自滅への道を盲目的にひた走っている感がある。生きているうちに地球滅亡の日を迎えるとしたら、それは地獄👹だなところで、今二冊の本📗を同時進行で読んでいる。単行本📘は家🏠で、文庫本📖
先週神戸から転勤で東京に引っ越した友達の家に遊びに行った🚄15年ぐらい前までは半年に一度ぐらい仕事で東京に行っていたがかなり久しぶりの上京にワクワクしてました仕事で行ってた時は渋谷にある会社と宿の往復ぐらいでほとんどブラブラもしていなかった。銀座にも行った事がなかった💦今の銀座は昔の敷居の高い感じではなくなったと言われているけどおのぼりさんにはやはり敷居が高く感じるし憧れの地です銀座シックス、三越に和光にと高級感を味わった三越前でテレビ局の人に取材させてくださいと声をかけられた‥
14.手紙、栞を添えて辻邦生水村美苗辻邦生と水村美苗の往復書簡。二人の文学論がなかなか難しく私の理解が追い付けなかった。途中何度も出てきた水村の『そうお思いになりませんか』の言葉が気になる始末。自分が何度も読んだ『嵐が丘』は内容もわかっているので楽しく読めた。『若草物語』『ジェーン・エア』や樋口一葉など読んでからこの本を再読したら理解も深まるだろう。ここに出てくる本を少しずつでも読んでみたい。
本を買いました❗BOOK・OFFで先日読んだ本が手元に欲しくなって購入。「ベルサイユのゆり」「マリー・アントワネットの日記RoseBleu」そこからの興味で「マリー・アントワネットの遺言」「名画で読み解くハプスブルグ家12の物語」それと欲しい本にしていた「手紙、栞を添えて」「十二人の手紙」の7冊。マリー・アントワネットの時代のこと、いろいろ知りたいです。おすすめあれば教えて下さい。
幸田文現在、作家の男女比はというとむしろ女性の方が多いのではないかと言われていて、近代の文豪が漱石・鴎外ならば、いずれ令和の大作家として女性の名前が冠されることがあるかもしれない。ただ問題があるとすれば、これまで文学の評論家は圧倒的に男性が多かったということにある。樋口一葉など一部例外があるにしても、これまできちんと女性作家を評論するなどということはなかった。それゆえに彼女たちは昭和時代までは「女流作家」と別分類されたが、上記のように作家の男女比が逆転した現在、その視線で近現代の文学
夏目漱石は帝大を辞し朝日新聞社に入社、最初に発表した『虞美人草』は自他ともに認めた失敗作として、現在でも漱石の作品中もっとも評価が低く読まれる割合もまた低い。漱石の専業作家への転身が、彼の人生において最大にして非常な決断であったのは確かで『虞美人草』の連載には入念な準備がされたはず。にもかかわらず失敗した。『虞美人草』は曲亭馬琴ばりの勧善懲悪を踏襲(正宗白鳥)したものの、ただ自身の愛に順じただけのヒロイン甲野藤尾は、なぜ「死なねばならぬほどの悪女」なのかは判然としない。その藤尾を死なせたの
水村美苗「大使とその妻」「本格小説」新潮で連載中の「大使とその妻」。もっとも好きな作家の水村美苗さんの新作は、WEBでも読めるけど、紙で読みたいと思ってた。土曜日に図書館でまとめて借りて読んだ。まさか、まさかの軽井沢が舞台の小説…!軽井沢といえば、水村さんの「本格小説」の舞台。わたしがもっとも幸せな読書体験を味わった「本格小説」!(いまは2度目の読書中)その空気に身を浸したくて、先週軽井沢で過ごしたばかり!いち水村美苗さんファンとして、軽井
「神戸ニニンガ日誌」(第2,676号)○池澤夏樹の朝日連載「また会う日まで」が終わり、多和田葉子の「白鶴亮翅(はっかくりょうし)」がはじまった。○「また会う日まで」は、海軍・秋吉利雄の生涯。1年半連載。夏樹好きの私も約三か月で挫折した。○「白鶴亮翅」はまだ二日目だが、ホッとしている。朝に読むものは朝のドラマと同じで、少しホッとする方が馴染む。○とはいえ、私は多和田作品が未読だ。女性作家をあまり読まない上に、多和田作品は水村美苗と共に難解そうだという思い込みがある。これから急に
中山可穂さんです。永く異国に暮らしていると、こういう事があるのでしょうか。室生犀星と揚げたてのコロッケ、どちらがお好みですか。笑。白い薔薇の淵まで(河出文庫)Amazon(アマゾン)349〜2,807円※一粒で二度美味しい企画昨年の本日の日めくりから昨年の今日も異国に永く暮らしている人の言葉でした。アメリカNYにおける孤独。ぞっとするほど一人だったという言葉が効いています。水村美苗さんです。※昨年昨日の岩井克人さんのパートナー。『謹製日めくり水村美苗さん1
なかなか味わい深い歌ですね。考えさせられることの多い豊かな歌ではないでしょうか。※一粒で二度美味しい企画昨年の本日の日めくりから米国大統領選挙で盛り上がっておりました。岩井克人さんでした。『謹製日めくり岩井克人さん11/3』ほんとうに。トランプバイスクルライダーバック赤Amazon(アマゾン)472〜1,104円ブラックトランプ防水黒いマジック手品54枚入りダ…ameblo.jp
こんばんは。今日は本の話です。今、読んでいるのは、「月に3冊読んでみる?」(酒井順子著)。月に3冊、読んでみる?[酒井順子]楽天市場1,540円元々は、東京新聞・中日新聞の朝刊の読書面に、2012年5月〜2021年5月まで毎月1回連載されていた、「酒井順子さんの3冊の本棚」の記事。その中から選り抜かれたものが加筆・修正され1冊になったというものです。記事としてよく覚えているものもありましたが、ほとんどは忘れていました。・・・で、
←久しぶりに松村外次郎作品を撮影。イサム・ノグチを何処か想わせる筋の1本通った気骨溢れる作品。でも、何処かユーモラスでもある。松川沿いの土手にある。観るのが楽しみ。数年前、バイクツーリングで、「松村外次郎記念庄川美術館」へ。力強さに感服。その作品が松川沿いという身近にあることに気付かされた。もっと評価されていい作家。参考:「片雲の風にさそはれ庄川美術館へ」今朝未明、帰宅して部屋に入って異変を感じた。エアコン点けっ放し。本人は消したつもりだから、ドアは大きく開放。……我輩としては、部
←今日(日曜)は休み。朝方は雨だったが、昼からは晴れ。ずっと雨だったが、我輩の休みに合わせるように晴れた。夕方5時から庭仕事。過日からの生け垣の土台のコンクリート壁の罅割れの補修。更に割れ目からの笹などの雑草退治。その上で固まる土を敷く。放置しておくと、生け垣から庭の土がどんどん零れる。零れた土は溝(用水路)に流れ込む。土砂の流出を食い止めるため、罅割れからの雑草の繁茂を使う。ササを含めた雑草で壁に替える。苦肉の策である。素人仕事。応急措置。数年も持たないだろう。ま、気休め。笹……熊笹か分か
埴谷雄高さんです。凄い発想です。惑星の衝突爆発によって起きるクレーター。我々を構成する粒子原子は、このクレーターの悲哀と絶望を背負って我々を構成しているのだと。凄い発想。この言葉は故立花隆さんとの対談での言葉です。そう信じていたというより仮説的思惟として語ってられました。さすがですね、目のつけどころが。無限の相のもとにAmazon(アマゾン)338〜2,893円※一粒で二度美味しい企画水村美苗さんでした。『謹製日めくり』※被災地のみなさまには、心からお見舞いを申
何かいろいろ想像させる句ですね。和草Amazon(アマゾン)981〜6,630円『謹製日めくり』今日は、自由と民主主義の国アメリカ合衆国の独立記念日です。水村美苗さんのこの小説は、異国に暮らす単身女性の孤独と怖さを描いています。ホールドアップや暴行未遂…ameblo.jp※昨年は米独立記念日に寄せて水村さんの言葉を。
12.続明暗水村美苗大好きな水村美苗がどう続編を書くのかと期待して読んだ。こちらは物語の動きが早く、前編では好きになれなかったお延を応援する気持ちで読んでいた。この展開に満足だ。なんなら吉川夫人にも鉄槌を下してほしかった。またしばらくしたら読み返そう。物語の展開を知ってからの再読は違う見方が出来るから初読とはまた違う景色を見せてくれるはず。水村美苗さん、海外で育ってきたのにここまで明暗の世界を堪能させてくれて感謝です。
土日はZoomで潰れました。ああ疲れた!2日間にわたって行われたのは、「芸術と文化の照応:プルースト」シンポジウム。フランス側との合同開催だったので、時差を考え時間は15時から21時まででした。当初日仏学院で昨年開催予定でしたがコロナで延期。おかげでZoomで仕切り直しになり、正直助かりました。長丁場なので、30分の休憩タイムにオンラインエクセサイズをやってフレッシュできたし、次の休み時間には夕食の仕込みを終えたりできたので。このZoom生活、コロナ後も続いてほしいもので
3.私小説水村美苗通勤の15分に読んでいたのと、時折挟まれる英文によりかなり時間がかかってしまった。12歳で渡米し英語に馴染めず日本語の本の世界に耽っていた美苗。渡米から20年経った雪の降る夜、ニューヨークに住む姉の奈苗と英語日本語混じりの長電話が始まる。電話の途中で過去を振り返り、そこから話が膨らんでいったりする。この本も何度も繰り返し読みたくなる本だな。子供時代に長く海外にいくと自分のアイデンティティがどこにあるのか、外から見た日本、私の中の日本、そういうことをいろいろ考
今日、2月21日は「夏目漱石の日」だそうですへー?なんで??と調べてみたら・・・1911年(明治44年)のこの日、文部省から授与した文学博士号を夏目漱石が辞退したことから漱石の日として制定されましたで、その理由は「自分に肩書は必要ない」というもの・・・さすがは「則天去私」を座右の銘とされた漱石先生お仕着せの称号などいらないという潔い生き方を貫かれました吾輩は〇〇である▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう「吾輩も
BOOKOFFの100円コーナーに、たまたま上下巻揃っていたので、自分としては知らない作家のこの本を手にしました。本格小説って随分ふざけたタイトルだなぁ…とは思いましたが…。そもそも、本格的な小説とはどう定義されるべきか?少なくとも小説である以上ノンフィクションではない。そんなこと、買ったときや読み始めたとき、読んでる途中でも思いもしなかったけど、この読了文を書く段になって、ふと思ったりしました。上巻は、もしかしたら人によっては退屈かもしれません。まず、本格小説と題うっておきながら、作
ブック◯フで送料無料(になるように)で買いました。水村美苗の私小説、榊原喜佐子の徳川慶喜家の子ども部屋が買えたし、夏目漱石のこころや明暗もきれいな装丁で届いて嬉しい。半分は既読本だけど再読するのが楽しみです!通勤時は文庫本が読みやすいよね。
再読&一気読み。"母と娘"って形は様々ですが何かしら独特の関係性がありますよね。帯の惹句がなかなか衝撃的ではありますがこれは主人公である娘のいろんな想いが込められての一言。さんざん振り回されてきた見栄っ張りで驕慢で我儘な母親が死を間際にしている。切りたくても切れない絆。介護ですり減らした精神と健康。老いてゆく自分。「結婚」という制度によって結びつけられた二つの家族の埋められない溝。信じていた家族の別の顔。そう。家族についての物語でもあり
初読みの作家さんなのに、上下巻1000ページ超なことに少し躊躇しましたが、読み終わってみると、タロちゃん(東太郎)を軸として、3人のストーリーテラーが語る世界にどっぷり没入できました。この重層的な物語は、コロナ籠りや現実逃避には最適だと思います(笑)!本格小説(上)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)5〜4,140円この小説は少し変わった構成です。最初は焦点がどこにあるかわかりませんでした。巻頭の家系図のはじっこに載る誰の流れでもない一人(タロちゃん)がたまに登場して話は
おはようございます。久ぶりに働いてまいりました。新しい若い子が入ってきて、今、トレーニング中。彼女のおかげで、あまり忙しくありませんでした。でも、発作の薬がきれちゃて、夜中に別の病院から借りなきゃいけなくなりましたけど。でもあって良かった。さて、今日は小田急線の鶴川駅周辺の案内をしたいと。っていうか訪れたのは2箇所のみですけど。でもいい所でした。鶴川駅までにつながった連想は以下の通りです。まず、多分この本だったかな?伊藤まさこさんの本か記事で知ったのは、覚えてます。美術館へ行こう:
私小説―fromlefttoright(ちくま文庫)Amazon(アマゾン)235〜4,054円増補日本語が亡びるとき:英語の世紀の中で(ちくま文庫)Amazon(アマゾン)500〜3,650円本格小説(上)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)6〜4,140円本格小説(下)(新潮文庫)Amazon(アマゾン)6〜3,532円続明暗(ちくま文庫)Amazon(アマゾン)400〜3,249円日本語で書くということAmazon(アマゾン)593〜