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大島志乃と岡崎加代は同じクラスの高校一年生。―――クラスのなかで孤立していた二人は音楽を通じて友達になりますが・・・。タイトル「志乃ちゃんは自分の名前を言えない」キャスト大島志乃(南沙良)岡崎加代(蒔田彩珠)菊池強(萩原利久)監督湯浅弘章大島志乃は吃音のせいか人と話すことが苦手な女の子。―――高校一年の入学式のときも言葉がつかえてうまく自己紹介ができなかった。授業が始まってもやっぱり同じ。―――先生やクラスメートの前
イギリスのミステリー作家アンソニー・ホロヴィッツによる長編小説。―――「ワトソン」役として作者自身が登場する本格推理小説です。自らの葬儀の手配をしたその日、資産家の老婦人ダイアナが絞殺される。はたして彼女は自分が殺されることを知っていたのか(?)。作家のわたし、アンソニー・ホロヴィッツは知り合いの元刑事ホーソーンから、この奇妙な事件を捜査する自分を本にしないかと誘われる・・・。実際ホーソーンは偏屈ながらも極めて有能な男。―――この誘いに乗ったわたしは彼と行動をともに
アメリカの女流作家エリザベス・ウェインの長編小説。第二次世界大戦末期にドイツの強制収容所に送られた女性たちの強いきずなとナチスとの闘いを描いた物語りです。十九四四年九月。―――英国補助航空部隊に所属するアメリカの女性飛行士ローズは、イギリスからフランスに戦闘機を輸送する途中でドイツ空軍に捕まり、ラーフェンスブリュック強制収容所に送られる・・・。この収容所は敵国である連合国の女性たちを収容。―――スパイの疑いをかけられた彼女は飢えや寒さに苦しみながら過酷な労働に従事させら
先日ドイツの女流推理作家ネレ・ノイハウスの「深い疵(きず)」という本を読了しました。本書は旧ドイツのナチス関係者が次々と射殺される連続殺人事件の謎を扱った警察小説。―――ここで見事な活躍を見せてくれるのがバツイチの女性刑事ピアです。彼女はときに持ち前の「直観力」を武器に猪突猛進。―――ところがそんな彼女も私生活では素敵な彼氏と巡り合いました・・・。幸せが近づいてくる予感のなか夢と希望に膨らむ胸を抑えきれずに歌った歌が本曲「踊りあかそう」です。朝まだ誰も出勤していな
池井戸潤さんによる銀行金融ミステリー。―――東京中央銀行の半沢直樹がシリーズ史上最強の敵たちに戦いを挑む物語りです。出向先から銀行に復帰した半沢直樹は、中野渡頭取の勅命により巨大航空会社を担当することとなった。この会社は「ナショナルフラッグ」を掲げ長らく日本の空輸産業を支えてきたが、近年その業績は低迷。―――多額の銀行借入を抱えて破綻寸前の状態に陥っていた。その一方で政権奪取を果たした新政府が主導する再建機関は、突然銀行に対して五百億円もの借金棒引きを要請。―――その
イラストレーターの和田誠さんによる映画エッセイ集です。皆さんご存知のとおり作者は熱烈なる映画ファンだったお方。事実ご自身も監督としていくつかの映画でメガホンをとられました。―――そんな和田さんが「映画に出てきた名セリフ、名文句を記憶の中から掘り起こして、ついでに絵を描いて(作者談)」出来上がったのが本書。―――取り上げている映画は三冊計で約三百五十本。一つの映画につき二ページの分量で、開いた本の右側のページにエッセイ文。―――左側のページには俳優たちの似顔絵が掲載さ
本編でイーストウッドは同じ賞金稼ぎの凄腕ガンマンリー・ヴァン・クリーフと遭遇。―――二人は同業者とは言えお金のために手を組むことにしましたが、はたして(?)。タイトル「夕陽のガンマン」キャストモンコ「名無しの男」(クリント・イーストウッド)モーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)インディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)監督セルジオ・レオーネ音楽エンニオ・モリコーネ賞金稼ぎのモンコとモーティマー大佐は高額の懸賞金が掛けられている
ドイツの女流ミステリー作家ネレ・ノイハウスの警察小説。ドイツ地方警察署の刑事オリヴァーとピアが旧ナチスに絡む連続殺人事件の謎に迫ります。2007年春、ドイツ。―――ホロコーストから生き延び第二次大戦後長らくアメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された・・・。凶器に使用されたのは世界大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。ところが司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明。―――そして日を置かずに第二、第三の殺人が
アメリカのミステリー作家・ジェフリー・ディーヴァーの長編小説。―――科学捜査の専門家リンカーン・ライムが活躍するサスペンス・スリラーです。車椅子生活を送っているリンカーン・ライムは自身の脊椎手術のため助手のアメリア・サックスとともにノースカロライナ州を訪れる。ちょうどその頃地元では大事件が勃発。―――町一番の問題児「昆虫少年」が男一人を殺害し、二人の女性を誘拐して逃走していた・・・。地元の警察から捜査協力の要請を受けたライムは不本意ながらも協力を応諾。―――彼とア
先日イギリスの推理作家ポール・アダムの「ヴァイオリン職人の探求と推理」という本を読了しました。本書は殺人事件の解明とともに「幻のヴァイオリン」と言われている名器失踪の行方の謎をからませた異色のミステリー。―――イタリア有数の楽器制作者を「しろうと探偵」に据えて、スリルとサスペンスが横溢する冒険譚(たん)を描いています。なお作中ではサイドストーリーとして殺された友人の娘がプロのヴァイオリニストとして成長していく姿を活写。―――そのなかで彼女がある演奏会で満席の聴衆たちから
松本清張の長編ミステリーです。ある日思いもよらない場所で急死した妻。―――その謎に疑問を抱いた夫の復讐譚を描いたサスペンス・スリラーです。農林省食糧課に勤める浅井恒雄は出張先の宴会の席で妻の急死を知る。―――聞けば外出中に心臓麻痺を起こして亡くなったという・・・。その発作はどこでどのように起きたのか。義理の妹によって知らされた死に場所は、都内代々木のとある化粧品屋のお店。―――浅井にとってその地名は初めて聴く名前だった・・・。彼女の死に方に疑念を持った浅井は代々木
麻耶雄嵩さんによるミステリー短編集です。この作品の主人公は高校二年生の斯峨(しが)優斗。―――彼は霧ヶ町という片田舎の小さな町で暮らしています。そして彼の実家の離れに一人で住んでいるのが、本編の探偵役「あぶない叔父さん」です。彼はいわゆる町の何でも屋。―――甥っ子の優斗には優しいものの、実家の兄たち一家には煙たがれている身。そんな叔父さんと優斗の二人が町で起こった事件に深く関わっていきます・・・。なお事件は叔父さんが請け負った仕事の現場でたびたび勃発。―――この辺
もう十年以上前の話しですが、あるとき自分の誕生日に息子から桑田佳祐さんのアルバムをプレゼントされました。それは「昭和八十三年度!ひとり紅白歌合戦」というDVD二枚組のアルバム。―――桑田さんは長年「ActAgainstAIDS」のコンサートを開いているそうで、このアルバムはその10回目のコンサートのライヴ映像です。ご本人いわく「私が子供の頃、日本中が毎年大晦日にはレコード大賞、そして紅白歌合戦を家族そろって見ながら新年を迎えていたものです。茶の間のこたつで家族
パトリシア・ハイスミスによる短編小説集です。彼女はかつて日本でも大ヒットしたフランス映画「太陽がいっぱい」の原作者。―――この映画のなかでアラン・ドロン扮する主人公リプリーがどのような結末を迎えたかは皆さんご存知のとおり・・・。ところが女史の原作ではその結末は全く異なります。初めてこの本を読んだとき自分はビックリ仰天。―――と同時にリプリーの性格が(映画に比べ)より才気にあふれた青年らしい闊達なものであることにも驚きました。彼は作中で何度も危険な目にあいますが、その
イギリスの推理作家ポール・アダムによる長編ミステリー。イタリアのヴァイオリン職人が連続殺人事件とヴァイオリンの名器にまつわる謎を解き明かしていく物語りです。主人公のジャンニはイタリア・クレモナに住む名ヴァイオリン職人。―――初夏のある夕べ、彼は同業者の仲間たちを自宅に呼んで弦楽四重奏の演奏を楽しんでいた・・・。ところがそのうちの一人トマソがその夜何者かに殺害されてしまう。―――彼は前の週に、かつてストラディバリウスが制作したヴァイオリンの名器を探しにイギリスへ行っていた
作家・太宰治さんは昭和十九年五月、津軽風土記執筆の依頼を受け三週間にわたって津軽各地を訪れました。皆さんご存じのとおり津軽は太宰さんのふるさとです。彼はその旅のさなかに家族や親せき、旧知の友人たちと久しぶりに再会。―――彼らの優しさや頑固さ、また人前での不器用なところ(?)などに触れるうち自分もまた根っからの津軽人であることを改めて自覚。―――本書ではそうした太宰さんの交遊譚がユーモアたっぷりに綴られています。またその一方で太宰さんの人間くさい一面がチラリち
若きクリント・イーストウッドさんがさすらいのガンマンに扮した西部劇。―――世に言う「マカロニウエスタン」のはしりとなった作品です。タイトル「荒野の用心棒」キャストジョー(クリント・イーストウッド)ラモン(ジャン・マリア・ヴォロンテ)マリソル(マリアンネ・コッホ)シルバニト(ホセ・カルヴォ)監督セルジオ・レオーネ音楽エンニオ・モリコーネある日メキシコ国境にある小さな町サン・ミゲルに、流れ者のガンマン・ジョーが現れる。―
東野圭吾さんの長編推理小説。―――加賀恭一郎が活躍するシリーズ中の一編で、失踪した彼の母の謎が初めて明かされます。都内小菅のアパートで滋賀県在住の押谷道子の腐乱死体が発見された。アパートの住人は越川睦夫と名乗る男性で現在消息を絶っている。―――捜査を担当する松宮は殺害時期や現場が近い新小岩で発生したホームレス焼死事件との関連を疑う・・・。その一方で彼は道子の住む滋賀県での捜査により、彼女が中学の同級生で女優・演出家の浅居博美を訪ねて上京したことを突き止める。やがて
ドイツの女流作家キルスティン・ギアによるSFファンタジー長編。―――十六歳の女子高校生グウェンドリンがタイムトラベラーとなって大活躍します。ロンドンの高校に通うグウェンドリンはある日学校でめまいに襲われ、過去に飛んでしまう。そもそも彼女はタイムトラベラーを輩出する家系の出。―――ところがトラベラーとして期待されていたのは、彼女の従妹のシャーロットだった・・・。実際にその血を受け継いだグウェンドリンはシャーロットたちの嫉妬の眼をかいくぐり、相棒となったギデオンとともに過去
ベルリーニは18世紀前半に活躍したイタリアのオペラ作曲家。―――彼は三十三歳という若さで亡くなりましたが、その短い生涯のなかで今回ご紹介する歌劇「ノルマ」や「夢遊病の女」「清教徒」などいくつもの名作を世に残しています。突然ですが皆さんは「(ドイツ)3大B」という言葉をご存知でしょうか(?)。―――もしかしたら学校の授業で習った記憶がある方もいらっしゃるかも知れません。これはある音楽家が3人のドイツの偉大な作曲家であるバッハ、ベートーヴェンとブラームスを指したもの。
アメリカのミステリー作家レイモンド・チャンドラーの長編小説。―――一人の女性を捜索することになった私立探偵フィリップ・マーロウの活躍を描くハードボイルド小説です。マーロウは化粧品会社の社長キングズリーの依頼を受け、一か月前から行方不明となっている妻クリスタルの捜索を始める。―――彼女はエルパソで夫あてに「メキシコで離婚する。クリスと結婚する」との電報を打っていた。しかしながら情夫と思われる男はその事実を否定した・・・。やがてマーロウはキングズリーが所有する別荘に隣接
いつも自分の拙いブログにご訪問頂きありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです(!)。さてちょっとの間ですがブログをお休みいたします。「いいね」のお返しができなくてごめんなさいね。これからもよろしくお願いいたします。―――~ここから「長門守の陰謀」(藤沢周平)です~藤沢周平さんの時代小説短編集です。収められているのは「夢ぞ見し」「春の雪」「夕べの光」「遠い少女」と「長門守の陰謀」の五編。―――表題作「長門守の陰謀」以外は下級武士や市井(しせい)の人々
リヒャルト・シュトラウスは十九世紀末から二十世紀にかけて活躍したドイツの作曲家です。その卓越したオーケストレーションを武器に、数々の交響作品やオペラなどを世に残しています。彼の管弦楽法についてはこんなエピソードがあるそうです。(うら覚えではありますが)いわく「自分にとって音楽にできないものはありません。スプーンだって音楽にしてみせます」。―――彼は「音化」ということに関して絶対の自信をもっていたことが伺えます・・・。さて彼の交響作品のなかではいくたの物語りを音化した
道尾秀介さんによるサスペンス長編。小学校五年生の男女三人がおりなす友情と惜別のドラマをミステリタッチで描いています。小学校五年生の慎一は二年前に鎌倉市に近い海辺の町に引っ越してきた。彼の父は一年前に病気で他界。―――今は父方の祖父と母と三人で住んでいる。友達のいない慎一だったが、新学期が始まってから春也というクラスメイトと親しくなる。―――春也もまた大阪から引っ越してきた転校生だった・・・。二人がヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出したころ、鳴海という母のない
ラフマニノフは旧ロシアを代表する後期ロマン派の作曲家。―――と同時に比類のないテクニックを持った超絶のピアニストでもありました・・・。自分はむかし彼自身が弾いたピアノ協奏曲第二番をラジオで聴いたことがあります。そのとき、貧しい音源のなかで奏でられていた彼のピアノの音色にくぎ付け。―――とくに驚いたのは端正な彼の弾きぶりでした・・・。やや早めのテンポで淡々とそれでいて情感も豊かなピアノの音色に接し目からうろこが落ちた記憶があります。ところでラフマニノフの代表作と
英国の本格ミステリー作家・ピーター・ラヴゼイの長編小説。頑固一徹で「難儀なオヤジ」・ダイヤモンド警視の胸のすく活躍を描く一編です。ダイヤモンド警視はバースのローマ風呂遺跡で発見された人骨の身元照会に奔走していた。―――おりしもマスコミは現場付近であの怪奇小説の元祖といわれている「フランケンシュタイン」が執筆されたことを突き止める。そのあげく彼らは「怪物の仕業か?」と世間を煽ってもいた。ダイヤモンド警視の上司である女性副本部長のジョージナは、早期解決を図るため彼に速やか
ドイツの推理作家フェルディナント・フォン・シーラッハによるミステリー短編小説集です。作者は刑事事件専門の弁護士。―――その道(法曹界)でも相当著名なお人ということです。ここに収められた十五の短い短編は、現実の事件に題材を得て描き上げたもの(らしい)。その実録風の物語りの展開や簡潔で客観的な文体などを見るとこのこともうなずけます。また短編といっても十ページに満たないショートショートもあるうえ、その内容は多種多様です。本格推理小説や犯罪小説。―――またなかにはブラックな
中島みゆきさんは「タクシードライバー」という曲のなかで、本曲「アローン・アゲイン」をさりげなく紹介しています。―――・・・車のガラスに額を押しつけて胸まで酔ってるふりをしてみても忘れたつもりのあの歌が口をつくあいつもあたしも好きだったアローンアゲン・・・この歌(タクシードライバー)の語り手は男にふられた女性。―――彼女は酔いつぶれたあげく、タクシーのなかで彼のことを「ばかやろう」とけなします。とは言え彼の面影は「アローン・アゲイン」の曲とともに頭か
連城三紀彦さんによる長編推理小説。「技巧派」の本領を発揮した超絶のトリックが炸裂するミステリーです。美容整形手術により完璧な美貌を手に入れ、世界的ファッションモデルとして活躍中の美織(みおり)レイ子が死んだ。彼女は自分を虚飾に満ちた境遇へと追いやった七人の男女を憎悪。―――彼らの弱みを握って脅迫していた。当初警察は彼女に婚約破棄されたため彼女を恨んでいた医師を疑い逮捕する。やがて釈放された彼は病院で働く彼の部下に、レイ子を殺したのは自分ではないと打ち明けた。―――
いつも自分の拙いブログにご訪問頂きありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいですよ。さてちょっとの間ですがブログをお休みいたしたいと思います。「いいね」のお返しができなくてごめんなさいね。これからもよろしくお願いいたします。―――~ここから映画「理由なき反抗」です~「エデンの東」で鮮烈な銀幕デヴューを果たしたジェイムズ・ディーン。―――本編「理由なき反抗」はそんな彼が「エデンの東」と同様に父親との葛藤に悩む若者を演じて圧倒的な存在感を見せてくれた一編です。