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昨日の続きです。今日は「鎮東(ちんとう)」に登場する「掬い回し受け(すくいまわしうけ)」の2つ目の解釈例となりますが、昨日とは仕掛け技を違えて稽古しました。基本として行なう場合は、同じような仕掛け技で行なわれますが、実戦ではいろいろなアプローチがあるわけですので、同じパターンだけでは実際には使えないのではという疑念の基になり得ます。だからこそ同様の用法であっても条件を変えて稽古することが必要であり、研究稽古ではそういう意識で行なっています。しかし、似ても似つかな
昨日の続きです。この日の第1部のメニューは、相手の前手を効果的に処理し、効率の良い仕掛けを成功させ、勝利を得る、というコンセプトで行ないました。そこには「払い」ということが必要になりますが、昨日もお話しした通り、その方向には複数あります。そしてその方法に合わせ、そこから続く技も複数になりますが、今回はそれぞれ一つずつのパターンになりました。構えを外側に開くようにした昨日の技の場合、「中段回し蹴り(ちゅうだんまわしげり)」に繋げました。今日は「払い」の方向
昨日の続きです。ある土曜日の稽古の第2部ですが、基本的には第1部で稽古した技の具体的な使い方ということをテーマに行ないます。第1部では「開手(かいしゅ)」の技として「掌底(しょうてい)」と「貫手(ぬきて)」を稽古し、前者の用法例については昨日のブログでお話ししました。ということで今日は後者のことについてお話しすることになるわけですが、指先を武器として使う場合、刺す、という感じで用いる場合と切るという場合で用いる場合があります。後者の場合、「貫手」という武技からは
ある土曜日の稽古の話です。この日は以前直真塾で稽古し、現在は母国オーストラリアに帰っている指導員が来日し、少年部の指導も含め、3週間ほど滞在することになっています。土曜日の稽古として来日後初になりますが、久々の道場生との再会を懐かしみ、同時に直真塾の稽古に汗を流していました。この日のメニューは本来は基本の見直しということになりますが、出席者の状況と久々に参加した指導員がいますので、最後のほうにはいつもこの日にはやらない分解・解説の稽古も行ないました。結果的に4部
今回の鎌倉殿では、古井戸がなかなかに良い味を出していました。古井戸の周りで蹴鞠の稽古をしているという頼家、それを聞いて、人を信じろと説諭している義時、さらに何故かその場にやって来る蹴鞠の先生の平知康が毬を取り損ねて井戸へ落下。助けようとした頼家も落下、大変なことになったところで隠れていた阿野全成も登場して全力で救助するのでした。事実、平知康は井戸に落ちて死んだそうですし、この設定自体は意外な物ではありません。それにしても、井戸の周りで蹴鞠をするなどとい
ある土曜日の稽古の話です。この日、出席者のレベルに違いがあったため、2組に分けて稽古することになりました。便宜上、初級者クループ、上級者グループと分けます。前者のグループには指導者を1人つけ、前半に礼法や立ち方、「突き」などについての復習をしてもらい、その後に別のメニューをこなしてもらいました。私は前半、後者のグループを担当しましたので、今日はその時の稽古の様子になります、後半は前者のグループへの指導に回りましたので、上級者グループには課題を出し、指導員にそのテーマで任せました
今日も「活殺自在」をテーマにお話しします。昨日のブログでは総論的なことも含んでお話ししましたが、今日は少し具体性を持たせ、空手道で用いられる様々な拳形と指についてお話ししたいと思います。このブログではこれまでいろいろな拳形での稽古をしたことをお話ししてきましたが、試合を念頭に置く場合、どうしても「正拳(せいけん)」を中心にわずかな種類しか意識されません。しかし、武術としての空手道の場合、それぞれの場面において多種多様の対応を想定し、実際に相手に接触する部位を考慮し、多彩な拳形が存在
昨年(2020年)2月、新型コロナウイルスの感染拡大が心配され始めていましたが、今を逃したらいつ開催できるか分からないということで、ギリギリのスケジュールで、以前から企画していた東京都千唐会主催の千唐流空手道セミナーを開催しました。先月、その様子の一部をご紹介した動画をユーチューブにアップしましたが、少しずつではありますが数字が伸びています。この動画企画は今後も続けてく予定ですが、昨日(4月18日)、第2弾が公開されました。今回のテーマはタイトルにも記してありますが、立ち方と武技・
昨日の続きです。この日、これまで稽古前にあまり集中していなかった少年部からの移籍組の様子が良いほうに変化していた、と昨日のブログでお話ししていましたが、その中の一人が「打ち」の稽古をしていました。なぜ「打ち」なのかは分かりませんが、きっと当人が思うところがあったのでしょう。こういう場合、以前ならば、最初に基本を行なおうということで「打ち」をテーマにするところですが、最近は呼吸法を意識する稽古に特化していますので、その例に倣ってスタートしました。その様子は昨日のブログでお話ししま
話が前後しますが、稽古再開の時の話で欠落していたところのことを綴ります。その日の最初のほうで行なった「突き」や「受け」の話はすでにしましたが、この日はその後、「蹴り」になりました。ただ、時間の関係もあり、結果的にはタイトルにある通り、「前蹴り(まえげり)」がメインの稽古になりました。もっとも、単純に「前蹴り」だけを行なうということではなく、基本の確認もこの日の目的にありますので、段階を踏んでのメニューになりました。武技としての質を上げるにはいろいろなポイントがありますが、稽古で
ある土曜日の稽古の話です。稽古メニューは当日の出席者の様子を見た上で決めますが、この時期は基本を固めるというのが大きな目標であり、単独の基本武技の数稽古から型・「形(かた)」を中心に行ないます。メニュー構成の関係で約束組手を行なうこともありますが、自由組手については控え気味です。この時期に習得したことを試合のシーズンになったら花開かせる、といったイメージで年間の稽古スケジュールを考え、同時に武術としての意識で構成していますが、この日もその前提で行ないました。ただ、この日の稽古の流れ
昨日の続きです。この日は「蹴り」を中心に行なったわけですが、いわゆる基本としてよく行なう技ではありませんでした。そういう意味では特殊な「蹴り」と言えますが、しっかり時間があり、稽古メニューを増やせれば普段からやっている技という認識になるでしょう。そして、組手でももっと頻繁に出せる技になるかもしれません。ただ、現状は時間の問題から稽古できる機会が限られますので、この日のようなメニューは貴重になります。その分、一生懸命、技のポイントを理解し、身体を動かしもらいたいところですが、馴染みが薄い
ある土曜日の話です。基本的には一般稽古の日ですが、この日は普段あまり稽古していなかった種類の「蹴り」を意識したものにになりました。もっとも、あまり稽古していなかったというのは基本の単独稽古の場合で、型や「形(かた)」では登場している技です。一部違ったものもありましたが、こういうテーマの時に経験してもらうつもりで行ないました。一般稽古の場合、試合を意識している人も多いため、どうしてもそこで有効とされる技が多くなりますが、空手道の技術的な広がりを理解してもらうにはこれまでと異なった技を
ある土曜日の稽古の話です。この日は「打ち」をテーマにした稽古になりました。「突き」や「蹴りに比べて稽古の頻度が少ないけれど、「形(かた)」ではよく登場しており、試合でも時々見かけます。ただ、それでも「突き」や「蹴り」が主流になっていますので、「形」ではなく組手でももっと頻出しても良いのではということで、この日の稽古のテーマにしました。もっとも、一口に「打ち」と言ってもその種類は多く、すべてを1回の稽古で行なえることはできません。もちろん、基本の「その場稽古(そのばげいこ)」だけ、と
昨日の続きです。この日は基本に立ち返り、「突き」をテーマに稽古しました。その一部を昨日のブログでお話ししましたが、今日はその続きになります。同じく「その場稽古(そのばげいこ)」になりますが、今日はタイトルにもあるように「逆突き(ぎゃくづき)」と「刻み突き(きざみづき)」の話です。いずれも試合で多用される技で、組手稽古の時にもよく見られます。この時期、基本に徹するという意識で稽古しているわけですが、その成果を来期に活かすためにも今、自身の技の欠点をカバーする意識で行なうことをテーマに
昨日の続きです。昇級審査前で道場生の意識が高まっている中、より基本力をアップしてもらおうというつもりで稽古した日のことですが、これまで立ち方、「突き」、「受け」の様子をお話ししてきました。今日はその日の稽古の中で、「蹴り」の様子がテーマになりますが、あくまでも基本が前提になりますので、タイトル通り、定番の4種の技を行ないました。1回あたりの適切な文章量にするため、今日は前フリなしで進めていきます。まずは「前蹴り(まえげり)」です。上にその様子を示したイラストをアップしました
昨日の続きです。この日の前半の稽古は「打ち」を駆使した技がテーマになり、最初は攻撃技のみの組合せで行ないました。その時は単独稽古として行ない、昨日は「手刀打ち(しゅとううち)」の組合せで2パターンの技をご紹介しました。今日はその後に行なった技の組合せになりますが、「打ち」の場合、技の種類によって軌跡が異なるため、普段から受ける側として稽古し、目を慣らしておくことも大切です。その稽古はこの後に行なうのですが、まずは攻める側として技を磨くことに専念してもらいました。それは昨日お話しした
昨日の千唐流空手道直真塾一般部の稽古の話です。この日は基本型Ⅱの稽古から行われました。この中では四股立ちでの下段手刀受けが出てきます。そしてこの受けはこの型の中では前進するものと後退するものがあります。さらにこの動きは前進する時はゆっくり行われ、後退する時は素早く行われます。この二つの用法はそれぞれ異なります。それらをペアを組んで稽古していきました。前進しながらのものは相手からの前蹴りに対して入り身をしながら受け流すようにします。
先日の千唐流空手道直真塾昭島少年部の稽古の話です。この日は稽古の中で螺旋打ちの稽古もしていました。螺旋打ちは下イラストのようになります。千唐流の基本型Ⅲでも出てくる技ですがさらに上位の形にも出てきます。動きとしてはイラストのように手刀外回し打ちから転身しつつ手刀内回し打ちを放つものです。実際は動きを細かく分けていくといろんなポイントがありますが、最初は動きそのものに慣れていただく必要があります。転身すると視界が変わっていくため慣れないと頭
昨日の記事の続きで土曜日の千唐流空手道直真塾一般部の稽古の話です。この日は膝蹴りをテーマにした稽古でしたが、後半行っていたのが横からの膝蹴りです。下イラストは横からの回し蹴りの膝を引き上げているところの様子です。膝蹴りは蹴りの途中動作にもなりますが、きちんと膝蹴りを磨いておくことで通常の蹴りもブラッシュアップされます。さて、横からの場合は相手のサイドに自分のポジションをとり一方の腕で相手の上腕を掴み、もう一方の腕で相手の頭を後ろから前に落とすように崩
昨日の千唐流空手道直真塾一般部の稽古の話です。この日は膝蹴りをテーマにした稽古でした。膝蹴りは接近戦では強力な威力を発揮する技になります。まずは正面に対する膝蹴りから稽古していました。そして、この日は手で相手の襟首を掴み引き寄せつつ行う動作を加えての稽古となりました。下イラストのようになります。正面に対しての膝蹴りは真上に高く上げるものと正面に向かって遠くに飛ばすものがあります。それぞれに対して襟首を掴み引き寄せる動作にもポイ
土曜日の稽古の話です。冒頭の数稽古の話ですが、稽古前に「足刀蹴り(そくとうげり)」のことが話題になりました。そこから積極的な攻撃技にするには、といったことが意識され、最初の稽古として行なうことになりました。そこでまず、この話のきっかけになった道場生にどのようなイメージでいるのかを尋ね、その上で実際に蹴ってもらいました。その時は空蹴りとして行なった為、今一つ蹴った本人もイメージが湧かないのか、あるいは全員の前で一人で蹴ることに照れてしまったのかは分かりませんが、武技としての「蹴り」に
昨日と一昨日の記事の続きで火曜日の千唐流空手道結心館との合同稽古の話です。この日の最後は正整(セイサン)の形を行いました。「手刀(しゅとう)」をテーマにした稽古でしたが、手刀は開手の技であり、この開手を使った技が手刀ではなくても正整の中にも含まれています。下はそのひとつですが背刀受けのところです。こちらの用法も中山先生から解説がありました。一般的な解釈は下イラストのようになります。相手の突きに対して前にでながら背刀受けを行いくずします。
昨日の記事の続きで火曜日の千唐流空手道結心館との合同稽古の話です。「手刀(しゅとう)」をテーマにした稽古でしたが昨日はその場の稽古についてでした。続いて移動の手刀打ちです。こちらもその場で行っていた外回し打ち、内回し打ち、打ち下ろしが行われました。下イラストは移動の内回し打ちの様子です。どの手刀打ちも移動の運足が加わる分、その下半身も意識しつつ上肢の動きも行っていく必要があります。その場での上肢の動きに注意しつつ行っていきました。ここ
昨日の千唐流空手道直真塾一般部の稽古の話です。この日は千唐流空手道結心館との合同稽古が行われていました。この日のテーマは「手刀(しゅとう)」でした。手刀は空手道の技の中でも代表的な打ちとしての技でもあります。状況によって効果的に使えることは非常に重要でありますし、うまく使い分けできることで強力な武器にもなります。中山先生から解説がありながら進められていきました。まず基礎的なつくりからです。下イラストはそのかたちと当てる箇所が黒塗りで示され
土曜日の千唐流空手道直真塾三鷹一般部の稽古の話です。その中でですが、基本型である「四方割(しほうわり)」の稽古もしていました。下は四方割の最初の動きです。右足を一歩引きながら交叉立ちになりつつの右裏拳打ちです。この動作は相手の突きに対して落としつつ打つものです。武道・武術では体幹部に対する攻撃だけでなくこういった四肢に対するものもたくさんあります。イラストの動きの場合は手の甲を打つ動きになっていますが、上手く打ちこむことで相手の腕を使
昨日の千唐流空手道直真塾三鷹一般部の稽古の話です。その中でですが、連続技の稽古もいたしました。まず行っていたのが、前蹴りの蹴込みから上段突きの連続です。この時のポイントのひとつとして前蹴りから上段突きまでの拍子をどれだけ縮められるかがあります。間があいてしまえばそこが隙きになり、相手の反撃ももらいやすくなります。そうならないようにするためには体を捻らないということがあります。上イラストは右足での前蹴りの様子ですが、この時の捻らないとは右の上半
昨日の千唐流空手道直真塾三鷹少年部の稽古の話です。この日の稽古の中でグループ分けをして形の稽古を行っていました。二十四歩(ニーセーシ)の形を稽古していたグループの話です。下は二十四歩の最初に出てくる扇受けの箇所です。形の用意の姿勢は丹田の位置に右拳は拳を作り、その右拳を左手で包むようにした状態になります。そこから上イラストのようなかたちをとっていきます。両拳を外側に扇を開くように持っていく動きになりますが、注意点があります。それが両拳
昨日の千唐流空手道直真塾昭島少年部の稽古の話です。この日の稽古の中でグループ分けをして形の稽古を行っていました。抜塞(バッサイ)の形を稽古していたグループの話です。下は抜塞の中の前蹴りの箇所です。動きとしては上肢を腹部に持ってきつつ蹴りを行っているのがわかるかと思います。この動きを行っている際にどういった動きを想定しているかイメージができていない子がいましたので、分解・解説を説明しながら行っていきました。上肢を腹部に持ってくるのは相手を掴
昨日の千唐流空手道直真塾吉祥寺少年部の稽古の話です。この日は、基礎的な約束組手の稽古も行っていました。約束組手は基礎的なものは決められた攻撃技、それに対しての反撃技も決めたもので行っていきます。まず行っていたものが上段追い突きに対して上段揚げ受けをしつつ、中段逆突きで返す動きです。基本的な攻防の動きですが、まずきちんと受けを行うということが大事になります。その後の反撃ももちろん大切ですが、最初の受けができていなければ反撃の技もだせません。しっ