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インフルエンザ、すでに去年のピークに迫る勢いの流行です。↓の植物のように、盛りを過ぎてくれれば良いのですが…~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~前回までの流れインフルエンザ予防接種のお話↓ワクチンにより抗体が出来て、病気から守られる。集団を守るのが大事。↓破傷風には毒に対するワクチンがある。ボツリヌス菌も破傷風菌と同属。↓Q.ボトックスも繰り返すと予防接種みたいに抗体ができる??~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
美容のお話を外れている期間が長いのも心苦しいので、美容クリニックでたまにお悩みのタネになる、ボトックスを打っているとだんだん効かなくなるかどうか効かなくなったら、その原因を調べられるか効かなくなったらどうすればいいかの3点について触れてみたく思います。ボトックスは製品名で、主成分はボツリヌストキシンA型。クロストリジウム属のボツリヌス菌が作り出す毒素になります。クロストリジウム属でございますが、ボツリヌス菌の他に破傷風菌も、その強力な毒素で有名です。破傷風菌が作り出
種を蒔いてから出るまでタイムラグがあるように、インフルエンザ予防接種も効くまでにタイムラグがあります。効き目については、個人が発症したかどうか、ではなく、・十分な抗体が出来た人の割合や、・接種した集団としなかった集団を追いかけて比較した際に、発症した人や重症化した人を有意に減らせたと言えるかで評価することになります。フルミストよりもデータの揃っている注射のワクチンでは、インフルエンザの発症を50~60%減らす、といった報告があります。33%だけ発症が少ないような報告もござ
種を植える→接種。普通は接種というと予防接種、たまに培地に微生物を塗ることを指すようです。インフルエンザの流行が本格化していく前に、予防接種がすすむことを願ってやまないところでございますが、注射が怖くて予防接種に行きたくないというお子さまがいらっしゃるご家庭、結構あられるかと考えております。その場合、鼻からのワクチン接種、フルミスト点鼻がございます。メリットはもちろん、・痛くないことそして・通常2回接種なお子さまも1回接種で済む・効果も長めに1年間
昨年よりもインフルエンザの立ち上がりが早いです。今のところの流行株は、タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタ、ほとんどの抗インフルエンザ薬が有効です。(耐性株は1%以下)でも、日本は抗インフルエンザ薬の消費量が世界一。耐性株を増やさないために、治療より集団での予防をしたいところでございます。東京都では、小学校での集団感染が増えております。流行のピークはまだ先かと思われます。さて、フィラーのお話が少し個人的に食傷気味になりましたので、インフルエンザのお話、公衆衛生の『ハーム・リ
最近、疫学や公衆衛生の勉強にほとんど時間を割いていないのですが、毎年10月下旬、今年は31日に発売される『図説国民衛生の動向』が出回るころにはインフルエンザを気にかけております。医療、介護、社会保障、国民健康増進まで、最新データが盛り沢山、図説で分かりやすい一冊でございます。例年は、こちらが発売された後くらいにインフルエンザの流行に入ることが多かったのですが、インフルエンザの流行状況(東京都2025-2026年シーズン)|東京都感染症情報センター東京都感染症情報センタ
2017年の記事、この写真自体は学生時代、2010年くらいのもので、アローカナの佇まいと青い宝石のような卵に魅せられたのでした。追記:前回の自撮りの話にかけて、ジドリ違いで自分の鶏を紹介いたしました!!
美容系のSNSには、美容施術のビフォーアフターがたくさん。また、ご自身がカッコいい・可愛い・美しい、ドクター・看護師さん・受付さんの自撮りもたくさん。あえて申し上げますと、自撮り、信頼度が高い。理由その①ビフォーアフターは成功例の集まりかもしれない(2024-12-10にも記事にした、出版バイアス)成功例の出来栄えで比べますと、30年以上前から、ビフォーアフターの仕上がりには遜色ございません。9月29日に紹介した、顔面の陥凹性搬痕及びしわに対するZy
大幅改訂される前、2009年の書籍、『美容皮膚科学』こちらには、コラーゲン注入剤の説明や、コラーゲン注入の手技についても記載ございます。パラフィノーマの画像も載っています。溶けない注入剤についてはリスクの記載とともに非推奨と書いてありますが、スレッドリフトについては溶けない糸にそこまで否定的では無かった時代です。現在は大幅改訂され、旧版はちょっと貴重です。安価なヒアルロン酸と比較した、高級なヒアルロン酸のメリットとして、よく語られるものが、・もちが良い(分解されにくい
前回、2010年台に使われていた薬剤について軽く紹介いたしました。ハイドロキシアパタイト製剤コラーゲン製剤・ヒアルロン酸の注入を行っているクリニックで、・一部の部位に対し、・ヒアルロン酸より自然でキレイな仕上がりを求める人向けの、高級なラインナップとして使われるような扱いに落ち着きました。ヒアルロン酸のバリエーションの増加と、未承認薬を含めれば低価格化が進んだことで、多くの部位についてはヒアルロン酸が主流となった印象でございます。この低価格化は、『敢えて』危ない
2010年ごろのフィラー関連は、色々混在しておりました。2013年のMDedgeの記事になります。MDedgeはDr.向けの情報サイトになります。https://cdn.mdedge.com/files/s3fs-public/Document/September-2017/CT092020000f.pdfヒアルロン酸、ハイドロキシアパタイト、コラーゲン、ポリL-乳酸、ポリアクリルアミドゲルなど、色々と記載がございます。ポリアクリルアミドゲル以外は、状況次第でヒアルロン酸より
Q.コラーゲンを作りたい。A1.今流行りの生成AIにコラーゲンを作らせました。螺旋の色が途中で変わったり、ヒドロリプロリンという謎物質が混ざって、ちゃんとしたコラーゲンができませんでした。A2.美容のクリニックを探すコラーゲン生成を促す注射や、熱を加えてコラーゲンを作らせる施術、あるいはコラーゲンそのものの注射、などが見つかります。フィラーの進化を追うお話、コラーゲンまでたどり着きました。コラーゲンは、仕上がり、特に目の周りなどではヒアルロン酸より優れた面がございま
政府広報オンラインより引用です。『美容医療サービスの消費者トラブルサービスを受ける前に確認したいポイント』https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201307/1.html美容医療サービスについて、消費生活センターに相談される件数が跳ね上がっております。よく指摘される背景としては・市場規模が拡大しての自然増・広告や契約のあり方の問題・技術的な問題・泣き寝入りせずに済むようになり、トラブルがオモテに出てきたなどがございます
羽毛が乾くと膨らむように、注入した薬剤も、膨らんだり吸収されたり移動したり。前回は、・顔や体をふくらませるために、色々な注入薬が試されてきたこと・だんだん、安全な方向に流行が変化してきたことを、記載させていただきました。昭和生まれの感性で恐縮でございますが、・豊胸といえばシリコン・植物油をお顔に注射してお顔が崩れた人がいたような…が、大学時代の私の認識でございました。しかし、美容の注入剤を考えるうえで、シリコーン油よりも重要なものがございます。明治から昭和後期ま
また間隔が空いてしまいました…たまごがひよこになるくらいに放置してしまい恐れ入ります。とはいえひよこは可愛いです。かなり以前の記事にて、脱毛の歴史や脂肪冷却について記載いたしました。その中で、・美容は、はるか昔から人を引き付けてきたテーマであること・医学的な発見が美容に応用されるまでの早さは中々なものであることは、共通している部分でございます。『美容で体になにかを入れる』というテーマで歴史を紐解くと、・入れる手段の進化ハード面としては注射器の登場と進化、ソフ
ヒアルロン酸のシリンジはゴツく、その目的として『逆血確認のしやすさ』がある、と前回お話いたしました。しかし、他の注射剤についても、予防接種などのシリンジより大きいものがございます。比較いたしますと、予防接種などの1ccシリンジヒアルロン酸(こちらは薬事未承認)のシリンジより、指をかける部分(フィンガーグリップ)や押す部分(プランジャーヘッド)が小さいですね。前々回は、並べずにアップロードしたために比べにくくございましたがこの通りです。では、下の2つの注射キットではいかがで
引き続き、ヒアルロン酸についてになります。美容医療は、病気を治すものではないため、基本的には健康保険を使えない『自費診療』ではありますが、それは無法地帯というわけではございません。美容医療で使用される機械やお薬にも、安全性と有効性の審査がなされて承認された『薬事承認』のものと、それ以外の『薬事未承認』のものがございます。美容医療でビタミン剤や糖尿病のお薬が使う場合は、薬事承認のあるものを、承認された使用方法以外で利用する『適応外使用』といい、こちらも薬事未承認と似た扱いでございます。ただ、
以前、ボツリヌストキシンのお話をさせていただきました。しかしながら、ヒアルロン酸のお話は書いておりませんでした。ヒアルロン酸の注入ももちろん人気の施術でございます。注入してふくらませるための素材をフィラーと呼ぶのですが、そちらのお話も書いていこうかと考えております。今のところ、・ヒアルロン酸の注射キット、なぜかゴツい雰囲気、その理由・ヒアルロン酸を血管に入れると危険。その対策はあるか。・シリコン入れたとか言うと年齢がバレる??フィラーの変化の歴史・インプラントからフィラーへ
しばらく投稿が空いてしまい恐れ入ります…台湾の保湿マスクを入手する機会がございまして、なんとなく伝わる漢字の文章がジワリときているところでございます。美容のお話と併せて、科学のお話などをマイペースに記載していきたく考えております!!
成長した豆苗の中に…ペンチ…??いいえ、鼻鏡、鼻の穴をみる機器です(使い捨てタイプ)鼻炎はなかなか辛いものでございます。アレルギー性鼻炎は、風邪と紛らわしいですし、スギ花粉症であれば春は数カ月にわたって体調が振るわなくなる嫌な病気でございます。アレルギー性鼻炎の対策といえば、・抗原回避、つまり花粉を避けること・点鼻薬・内服薬を始め、さまざまなものが知られております。非耳鼻科医であり、かつ治療の合う合わないは患者さんの体質(年齢や妊娠、他のお薬との飲み合わせ)、診断
豆苗、今回はネコにかじられつつも1週間以上キープ。どこまで頑張れるか。さて、今回も引き続きボトックス(一部、ヒアルロン酸)のお話でございますが、また表情筋のお話でございます。目の下や口周りのボトックスご希望の方には、しばしば表情が変になるデメリットが高めでご希望に沿いかねる方がいらっしゃいます。その際には、インターネット上や書籍から、予測される不自然な表情をピックアップしてお見せしつつリスクを説明するのですが、ふと思い立ち、「不気味の谷に落ちることがあります」と
にんにくは猫の健康に良くない、でもお手軽に植物を眺めたい。そのようなときには豆苗。ネコにかじられたり、根腐れしたり、世代交代しつつも懲りずに栽培。コストをかけない、簡略化した栽培でどこまでいけるかを日々挑戦しております。さて、少し前にボトックスと表情筋のお話を記載させていただきましたが、メカニズムの中心が、末梢神経からのアセチルコリン放出をブロックすること、ですので、筋肉以外に効かせるような使用方法もいくつかございます。①多汗症治
アメブロを始めた頃と比べ、画像に遊び心がないな…と感じ、マンジャロのロケット遊び画像をアップロードしてみます。話題がころころ変わって恐縮でございます。12/6の記事で、GIP/GLP-1RAや、GLP-1RAは、DPP-4阻害薬と比べた際、食前食後に関わらず作用し、お腹が空きにくくなる効果が途切れない、というお話まで書かせていただきました。GIP/GLP-1RAや、GLP-1RAでの血糖コントロール改善は、・GIP/GLP-1の作用そのものでのインスリンの分泌促進・消化管の活動
疫学をかじったDr.目線での美容医療のお話になります。美容皮膚科で人気の施術の一つに『シミ取り』がございます。シミ取りを行っている医療機関で勤務しておりますと、季節、価格などによりますが、毎日だいたい5人~10人くらいの方のシミの相談を受けているような気がいたします。過去に記載いたしました通り、シミにも種類があるとともに、治療方法とメリット・デメリットも様々でございます。大抵の人が『シミを取れるレーザー』をご希望されるのですが、・効きにくいシミや悪化するシミがある・
https://zepbound.lilly.com/11月26日の、減量のお薬のお話の続きでございます。以前から存在しておりましたインクレチン関連のお薬、DPP-4阻害薬は『体重が増えない経口糖尿病治療薬』、その後に登場したGLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)やGIP/GLP-1受容体作動薬(GIP/GLP-1RA)は『体重が減少する糖尿病治療薬』、あるいは『健康のために減量が必要な人の抗肥満薬』その違いは、・DPP-4阻害薬は、自身の分泌するGIPやGLP-
話題が急に変わりまして恐れ入ります。美容医療に関わるDr.ではございますが、・再現性の低い尖ったテクニックよりも普遍的なテクニックを重視していることと、・もともと理屈屋であること、・景品表示法、医療広告ガイドラインなどを気にしていることから、個人的に症例写真、ビフォーアフターなどを載せるのは好んでおりませんでした。しかし、ブログやSNSなどを行うにあたり、ご興味を持っていただけるポイントは、やはりビフォーアフターのようでございます。私のほうで症例を選ぶと、『出版バイアス』
10月13日の記事につきまして見返しましたところ、・パルミチン酸レチノール、あるいはパルミチン酸レチノール配合化粧品が日焼け止めになる・誰にでも安全に使えるというニュアンスに取れる内容でございました。趣旨の中心は、パルミチン酸レチノールの、化合物としての性質、安定性と共役二重結合の紹介でございましたが、・日焼け止めになる??→日焼け止め、という目的であれば、やはりメトキシケイヒ酸など別な化合物が優先されますし、日焼け止めとしての性能評価を受けていないものを日焼け止めとして
更新間隔があいてしまい、恐れ入ります。減量関連の記事が古くなり、主流の薬の変化(GLP-1受容体作動薬)、売っていないと書いたお薬(ゼニカルことオルリスタット)が発売されるなどの状況変化がございましたので、焼き直し、あるいは追記をしていきたく考えております。最近数年間の流行は、GLP-1受容体作動薬、およびそこにGIP受容体作動薬の作用が加わったお薬かと考えております。なお、GLP-1やGIPとだけ記載すると体内にもともとある消化管ホルモンを指してしまいますので、ここではGL
相手が笑顔になると自分も思わず微笑んだ経験、笑顔の人がいると自分の気持ちもポジティブになった経験、ございませんでしょうか。その仕組の可能性に、ミラーニューロンの関与が考えられているようです。他の人(送り手)の感情を目にする↓自分(表情の受け手)がその表情をしているときに活動するミラーニューロンが活動して、表情と一致した感情が生じる。↓受け手は、送り手の感情の理解につながる、↓表情の送り手となった人は、感情を受け止めてもらった、理解してもらったと感じたことで、受け手に親
ミルシルの続きでございます。今回はミルシルの記事であるとともに、化粧品会社の研究員様のお話でもあり、結論に利益相反が入っている可能性がございます。前回までのお話は、表情がある=良いことという前提でございましたし、この次のお話もその前提でございます。今回のお話では、『表情による顔の動きが年齢を高く見せてしまう』という評価実験とその考察、ですので、表情の悪い面を扱っていると言えます。上記の結果自体は、ボトックス注射などを扱っております都合上、自然に感じていることではございま