ブログ記事56件
冬隣にあるはずの早春の風は見えぬまま吹きつけて幻の夢花だけは咲きほこりしまだ見ぬ先の暦は消える寒々とした雪の結晶は咲きほこる頭上の遥かなる夢花のようにまだ見ぬ早春の花が雪の結晶となり桜は見果てぬ夢を見続ける真冬の風の中で吹き荒れし真冬の風が裸木の桜を覆うときに慈しみながら愛おしむ桜の木の秘めやかな内部ではまだ見ぬ先の桜を夢花しては繰り返し眠りにつきそれを守る、君らの愛しき裸木が真冬の風にさらされていくまだ見ぬ先のほうで全てを愛おしむ夢の風は早春の時計の針を子
春は遠くにありけり冬ぞ通り越しゆきて春は来ぬ春よ待ちわびし春よ冬ぞ通り越して春は来ぬとは知れども冬の風は吹きつけし春は先のほうで歩みしものゆへ視線の先に映りはせぬ冬ぞ通り越して春は来ぬとは知れどもこの身を包む冬の風は寒ければ待ちわびし春の日はいつぞやと思ひゆへに問いかけし冬の風に春よ待ちわびし春よ冬ぞ通り越して春は来ぬ春を待ちわびてうたう声は冬の風を通り過ぎて芽の出ぬ、れんげ草はまだ見ぬ早春の夢を舞ふ芽の出ぬ、れんげ草はまだ見ぬ早春の夢を舞ふ
薄曇りの中から仰ぐ陽射しがわずか二枚重ねの布地の室内ではありえない空絵図を作り出すことさへある薄っすらと遮断された二枚の布が薄晴れの影絵すらも遠き向こうにある季節時計の一枚絵を醸し出していくまるで室内では菜の花が匂ふ朧月夜ごとき冬の夢花が咲く映し絵となりほんの一瞬だけの呼び夢になりし遠き夢の向こうの一枚絵が沈みかけた朧月夜ごときの匂ふ菜の花を描いては冬の夢花を告げるまだ遠き向こうの、沈みかけた一枚絵が冬の夢花を咲かせ見せては静けさと共に時間の中へ流れゆくあれ
寒げな冬の凍りそうな空模様が街路樹の全てを覆い尽くして裸木は早春を待ちわびているだろう裸木に抱かれた芽はその見えない木の中に眠りながら微かな眼を開いては様子をうかがっているのだろうかこれからありそうな雪の挨拶を眠りついた裸木の芽は受けながら早春の柔らかな陽を待ちわびていることだろう早春の温もる風が吹く頃は君らの芽は笑みも浮かべながら次の季節時計の針は、その傍らでカチリと音を鳴らしていくことだろう待ちわびているのは君らだけではないんだよそう呟く傍らで、雪の花は笑ふ
その氷の糸は今にも切れてしまいそうなほどの繊細さを保ちながらこの先どんな水流の音を描き続けていくのだろう切り裂かれた氷の糸が静けさをも巻き込みながら流れ落ちてゆくその水流の前では、なすすべもなく辺りの静けさに全てが消えていくことだろう澄んだ水流とはその冷たさの中に秘めた繊細さがあればこそのものなのだろう早春の芽ひとつを守りながら氷の糸を流しゆく滝が静けさをも巻き込むほどのとても繊細な絵姿に思えるのは私だけなのだろうか氷の糸が流れ落ちる冬の滝に繊細な美しさ
なぜ、人々は綺麗だと思うものをひたすら何時間でも眺めていると飽きてしまうのではないかと私に問いかけるのだろう美しさを奏でる自然のものがそこにある飽きることなく眺める視線があるそれらを何時間でも続くことがなぜ不思議だと思うのだろう美しさに問いかける理由など意味はないから追求する意味すらも必要はなく自然の向こう側にあるものを深く追求し問いかける理由もない私は自然の研究学者でもなく宇宙の天文学者でもない美しいから美しいそれらを眺める視線と心があるそれらだけで、私は良
朝焼けまもない空の微かなとき寒げな空気を横切るように窓硝子に一羽の鳥の影絵が映しこむ羽根で切り裂いた冬の寒さを分けながら向かって行ったのは目指す場所へなのか朝の餌を探すためであるのかまさか人の世のように挨拶などあるはずもなく冬の寒さの影絵があることすら知るはずもないだろう静けさだけがある朝焼けの空を織り込んだ布地の隙間から知らせるかのごとき一羽の鳥は微かな戸惑いを見せては鳴くこともなく横切っていく微かに映り込んだ影絵を見ていなければわからぬほどの静けさを伴い、
人々の騒めく声とは裏腹に静けさをまといつつ無言のままでいつでも、光を取り入れては遠巻きに眺める空の愛しさよ君らから見える、世に溢れし声の騒めき狂乱じみた人間の映し絵はどんな色彩に映っているのだろう愛しき季節時計を動かしては繰り返していく四季の水流さへも人の世の傍らで眺めているのだろう巡りくる季節時計の針は人々の騒めき声とは裏腹に静かに無言のまま訪れることだろう騒めく人の世の視線を振りほどいてあゝ素晴らしく澄んだ森の水流が愛しい君らの微かな声を含んではひたすら、
冬空の澄んだ冷たさが残る水色の空が季節時計の真ん中で光を取り入れながら輝きを放つ早春には程遠い水色の空に澄んだ冬空絵図に光を浮かべてはまだまだ頭上に居座る早春の、ふきのとうは雪の下からいつ芽を出すのだろうね?早春の、澄んだ小川は微かな春の光を溶かして流れるのはいつなんだろうね?人の足元は忙しげに騒めきを放ち何やら叫ぶけれど素知らぬ顔で頭上にある水色の空は見つめ続けている、無言のまま冬の澄んだ冷たさは水色の空に光を溶かしては美しさを醸し出し街を行き交う人々の騒めく
まだ梅の花は咲かねども胸や咲く花の紅の色のよふに紅恋花は咲きほこりし君の傍らで頬紅は染まりし花の匂ひの先はいつでも君だけの手にありて君に心を委ねる紅恋花は咲きほこるまだ梅の花は咲かねども心に咲く花は頬に映る君への紅梅花紅恋花は咲きほこりし君の手の中で君を想へば我が胸に宿りし恋花の紅色は傍らで開花するものぞいつの日もいつのときも君の手ありて我が紅肌の想ひ映せば紅恋花は肌までも咲きほこりし君の傍らで咲く恋の紅梅花一輪にて我は咲く
陽は昇るどんな荒ぶる空にも陽は昇る風は荒ぶれども吹雪く空であれども地上は周りくねるように再びの空はあり陽は昇る人生という空にも必ずや陽は昇る夕闇せまる空はあれども人生という空はロープがぐるりと周りくねると同時に朝陽は訪れてくる、人の上に陽は昇るどんな荒ぶる空にも陽は昇るあゝ朝焼けだ陽は昇る、この地上に
今年もまた、この季節が訪れてきたのだと実感する。【お雑煮】私の作るお雑煮は特別なものだ。遥か昔、ある一人のプロの料理人から教わったものだった。その人は私と同じ職場で働いている先輩であり、先輩は店の食べ物を扱う料理人で、その中の【料理人のチーフ】私はただの客あしらいするのみ。その料理人チーフには、当時、お弟子さんもいた。そのチーフは昔、京都あたりの料亭で働いていた人間であり、東京に移ってからも食べ物を扱う店の【チーフ】として働いていた。そのチーフには当時から、お弟子さん
水の流れが荒ぶれども遮ることなく想ひの声は流るる風のうたとなりし遮るものすらなき想ひは透明な糸となり繋ぎゆく歳月の中へ水の流れにさかろうても我は君に呼び寄せられし想ひの声は届くゆへに君に呼び寄せられては流るる恋の川荒ぶる氾濫せし河の行方などでも遮ることなどできまいな君に呼び寄せられては流るる恋の川我と君の恋の想ひといふ恋の糸川繋ぎゆく歳月といふ川なれば誰ぞにも遮ることなどできまいなあゝ君よ我と君の恋の糸は川のよふに幾重にも重ねられし想ひの糸の川繋がれてゆく想
【写真は上・下に、三枚】【撮影者/鏡乃琴禰】水色の空が遠ざかるようで気にかかる冬風が吹く午後の光ガラス越しに見つめても冷たき様子さへ知りはせぬが開け放つ扉から飛び込む風の行方すらわからぬ一室の片隅にいつもより遠ざかる水色の空が見え隠れしては西の山あいに光をかくまうように消える午後の色遠くに見える裸木の枝が視線の先の方で揺らいでは変わりつつある季節時計の針をそのつど伝えくるけれども無言で放つ風の音だけの言葉ではきみらの絵図は見えぬなれば雑木林の裸木を最後
冬鳥が鳴くあれは何処へと向かって鳴いたのだろう師走の年末らしき朝早くから車の騒音は流れていく誰が何処へ行こうとするのだろう閉ざされた窓硝子の布地の繊細な糸と糸の間をくぐり抜けて朝らしき光が室内へと侵入するガラス越しに映る冷たそうな影絵は冬鳥が鳴く姿を見せはしないが冷え込む風は羽根を凍えさせて冬の間の当たり前な光景を生む仕切られた窓硝子だけのものが別枠の世界観を創り出しては動き始めた朝らしき姿を見せはするけれど窓の内側では空気でさえ動きを沈めたように息を凝らし
視線が戸惑いながら宙を行き交うけれども言葉という組み立てる列の先を消えたものとして辺り一面から削除している最初から存在すらしなかった言葉の組み立ての列が空間で透明なまま動きもせず見えないしぐさで列の先を知らぬ存ぜぬをしている全ては消えてゆく言葉の並びの列が無言のまま意味をなさないそれらを知りながら視線を宙に浮かせてはありきたりな言葉の列を組み立てる人の放つ視線が言葉のない動きを意味のある風貌をしては言葉の中に潜むカラクリ細工が意味深な視線の光を浴びたまま
透明な窓硝子の向こう側に薄明るい曇り空は見えて室内では画面だけの気にもしない映像と音声が流れている薄明るい曇り空の下では師走という文字だけが街路樹の通りを歩いて行く窓硝子の数センチ外の向こう側では師走という文字だけが歩き始め閉じられた窓の数センチ内側では流れることのない空気が戸惑いながら行き交う消された画面の音声が混ざりこんだように失われていく窓硝子の数センチ向こう側とほんの数センチだけある扉で仕切られた別世界が、日常的にあるおそらく仕切られた数センチだけの
体内にある未来とは異次元とも違う、今現在の時間とそれらを繋ぐはずの中間にありその、全てを繋ぐ長い糸はあってそれぞれのチェックポイントは交差点のような複雑さを見せているほんの一瞬だけの小さな動きですら交差点の糸は無関係な糸も絡みついてしまい行き先は壁を貫くかのように行く道は変わる見えない時計の針が糸を瞬時に繋ぎ合わせていく人の体内から放つ糸は絡みやすくほんの一瞬の隙間を縫うように先へ先へと向かうから意識という無の視線でひたすら見つめていないと交差点の角であらぬ方
真白い雪はね地上へと舞い降りるとき空を見上げる人々の濁りの息や裏切り伴う滴りの溜息や辛さを惑う溜息や秘めた悲しみの涙の滴りなどを全て丸め込みながら受け止めてしまうから空から舞い降りてくる途中で滴りを含む雪になって人々の手のひらで一滴の雫に変わりやがて、雫を含んだ雪は降り積もるそう思っていたっていいだろう?真白い雪が受け止めてくれるから悲しみや辛さは軽くなっていくとね視線の先で真白い雪は一滴一滴の滴りを含みながらゆらゆらと舞い降りるとき解き放つ視線だけが雪の
白い瓦礫のような塊が皮膚の細胞を塞ぐような形でぐるりと覆い尽くされている巻き付いた白い瓦礫が壁となって皮膚の息を塞ぎそうになるほどの塊がこびりつく皮膚の微かな息を繋ぎ止めるように細胞の小さな穴からは濁りの息を吐き出していく白い瓦礫に繋がれ巻き付かれた不思議な壁では身動きさえ出来ぬその瓦礫から抜き出たものはまるで細い鶏ガラの骨と皮膚が隙間から覗く白い瓦礫は鶏ガラの細い枝のようなものに変えてしまい瓦礫の重さばかりが目立ち細い枝先は支えることすら出来ず息を繋ぐため
晴れ渡って朝陽がまとう空にはふさわしくないほど風の悲鳴が響きわたり街路樹の裸木を叫びながら走る何を告げたいのか何を言いたいのか甲高い声で渡り歩く風の悲鳴が朝陽をまとう空の中間を行き交う眩しげな朝陽の中には人の世の捨てた塵が巻き上げられ風の視線が宙を飛び跳ねていく人の世は甲高い声で騒めきの後に捨てられた塵の後始末をせぬまま後ろ姿で去った後の静けさとは裏腹に風が悲鳴をあげる人の世の後始末は風まかせのまま背中を向けて去りゆく後の塵が置き去りにされるそれらは全て人の
師走という冬の冷たい風が街路樹を歩いていく忙しげな表情を浮かべて冷んやりとした風の視線が放つのは師走の向こう側にある旬な時の風を生み出そうとして裸木となっている間をすり抜けて辺りの街路樹に次の時を知らせるため街路樹の隣の歩道と車の行き交う道では世の人が忙しげに音を立てる誰もが師走という冬の寒さの足音を傍らにおいて行き交う息を吐いて吐き出された息が裸木の人には見えない視線の枝先へと吹き出されていく街路樹の裸木は人が吐き出していった濁りの息を丸め込みなが
銀河のサンタクロースが街へと向かっているよ銀河のサンタクロースはソリに乗って待ちわびる人々がいる地上へと透明な雪の光を降らせて全ての人々に愛の粉を降り注ぐ見えない愛の粉が頭上へと舞い降りるとき小さな奇跡は訪れることだろう愛の光の粉が舞い降りるとき銀河のサンタクロースは宇宙を駆け抜けて銀河を走りゆく小さな奇跡が生み出されゆくのを銀河のサンタクロースは秘かに眺めては走りゆくことだろう銀河のサンタクロースの音が聞こえてクリスマスの夜を駆け抜ける見えない愛の粉が頭上へ
夢にあふるゝれんげ草よ微かなベールの中で霧にまといながら仄かに君の花びらは残りしいま叶ふならばれんげ草の咲きほこりしレンゲ畑の真ん中にて君らの仄かな匂ひにまとわれたきと思えども夢にあふるゝれんげ草よ我が愛すべき、れんげ草の傍らで君を見上げし、その夢はあふるゝ流れゆく時の彼方に我が愛しき、レンゲ畑に心はいだかれる*****真冬に見る夢は我が愛しき、レンゲ畑に咲く小さな、れんげ草の花々よ願えども願えども叶ふことなき愛しき、れんげ草の花は真冬の夢に溢れ
流星は巡り来る雪の天使が降る頃に腕の中に降りてくる願い星両腕にいだかれるその人だけの星ひとつ窓硝子の外では真っ白な雪の天使が舞い降りるクリスマスイブの夜空に星は巡り来るメリークリスマスクリスマスイブの夜に……舞い降りるそれぞれの流星あなただけの天使が舞い降りる雪の天使メリークリスマス【YouTube/聖しこの夜】《オルゴール音楽》
空がある空があって、空が青いということにその理由はある意味はある宇宙はある星々はあって、星の煌めくことにその理由はある意味はあるけれども空は青く美しいけれども宇宙の星々は煌めき美しいそれ以外の深い意味など探る必要はない美しいそれだけでそれだけのことがあればいい命がある今日1日の命はあって明日へと息を繋ぐための1日がある明日へと繋がれるかもしれないその1日が、今日このいま存在したそれだけ星々は煌めいて美しい空は青く美しいそれ以上の理由を
太陽の一筋の光が矢のように頭上へと向かう朝まるで、真っ直ぐ向かおうとする道筋を選べよと太陽は語るように室内の濁りの息や煙を巻き込み細い線の内側で浄化するように一筋の光の粉が掬い上げて透明な硝子さへ打ちやぶり消え去るかのように濁りの煙は空中で溶け出して見えない濁り色になっては壁にしがみ付くけれども見ようとはしない道の真っ直ぐさが消え去る瞬間でさへ視線の側面から外れていく見ないまま意識は置き去りにして濁りの壁だけが残される生きるということはそう言うことなんだろう
【短歌三作品】恋薔薇雪白《ゆきしろ》の髪飾り降りきみ重ね差し伸べる手に微笑む人よきみ想ひ夜を駆け抜けひた走り胸ときめきていだかれる腕あざやかな薔薇よりもなお頬紅《ほおべに》は想ひに染まる恋薔薇の君*****【詩作品】恋薔薇恋薔薇は燃ゆる想ひに染まりて貴方の心にいだかれて想ふ人の恋薔薇となる貴方と想ひを重ねし恋の花咲きほこりし冬空の中に想う人の恋薔薇に染まる『恋薔薇』
窓の外で微かに鳥が鳴く陽射しの両手を頂いているのだろう差し出された光の両手はさぞや、君らの羽根を温めて癒されていることだろう私は朝の光に似た柑橘の果物を身体に取り込んで光の恩恵をいただこう陽射しの両手が差し出される冬の陽射しの両手が声となり栄養となり心を触っていくことだろう心を触られる心地良さが陽射しの両手にあると知るそれではともに想いを重ねる人との両腕にはそれを上回る温もる光の手があるのだろう君の表情を浮かべながらまずは温かなカフェオレでも飲みながら心
澄んだ冬の流水が冷たさを感じるとそう言うならば澄んだ冬の木々の吐き出す息をこらんよ澄んだ冷たい雪の下の芽から吐き出される息をごらんよどれも冷たさに溢れているだろうけれども冷たいという冬の凍える風すらもその側面には旬な冬の一瞬が見える例えば当たり障りのない雪解け春を見て人の世は語るけれどもそれらの側面からの眼は真っ直ぐなものだから人の世の映し絵だけが本当だとは限らない見えなかったはずの絵図が意識の側面には潜んでいる見えるもの見えないものの側面には何があるんだ