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8月の猛暑真っ盛り、高松(香川県)でアニバーサリーコンサート2025に行ってきました。東京から家族で楽器持って馳せ参じたわけですが、じいじ(義理の父、高松附属中の先生だった)の85歳を記念して、教え子が集まってコンサートが企画されまして、小職が作曲、娘と嫁がソリスト、そしてじいじが指揮、という親子3代の共演というもの。このアニバーサリーコンサートでは、他にもジャズがあり吹奏楽があり、かなり賑やかな楽しいイベントでした。とりあえず、まずは小職がどんな曲を作って演奏してもらったのか。
久しぶりに研究シリーズを書きます。(最近、また忙しいくなってしまって・・・)前回ははるか前でした…(げ、4年も経ってる)『リラックスできる神秘の周波数がある!?(音と音楽のどうでもいい研究シリーズ3)』ちまたの噂できく音や音楽にまつわる都市伝説を検証するシリーズ。ゼミの学生が面白そうなネタを見つけてきて自分で実証実験するという授業をやっています。学術的には意…ameblo.jp今回も、不思議だけどまじめに調査したネタです。モーツァルトを聞かせたら美味しくなる、といういわゆるモ
神無月。すっかり秋深く・・・ならないですね!今年は!(2024年)ちょいちょい群馬の草津温泉にいくのですが、先日行ったらさすがに草津は紅葉が始まっていて、うっすら茶色い景色になってきていました🍁🍂秋にふさわしい曲を書きました(いや、正確には、聴衆がそう感じるかどうかは微妙ですが)「風に舞う枯葉」ヴィオラのための独奏曲です。序奏は曇った肌寒い秋の景色をイメージしています。そして、急にテンポアップして、Allegro。ひゅーっと風に吹かれて転がり舞う落ち葉の印象をもとに
気づいてみればもう1年が経ちました。母校の早稲田歴史観(本キャン1号館)で小職の作品とビデオが展示されています。企画展「ワセダの音楽家」https://www.waseda.jp/culture/news/2023/09/07/21979/【早稲田大学歴史館】テーマ展示「ワセダの音楽家♪」(会期~8/31)早稲田大学歴史館テーマ展示「ワセダの音楽家♪」常設展示「聳ゆる甍」エリアでは、早稲田の誇る傑出した校友や関係者の多彩な人物像を分野別に幅広く紹介しています。開館以来、これま
AsianSkyという曲を書きました。何年も前ですが。アジアと言ってもタイとかマレーシアとか外国ではなく、沖縄の街と海の印象を音楽にした曲です。きっかけは2014年くらいだったかな…友人からお店のBGMにするための音楽を書いてよと言われて、何となくメロディ+伴奏で書いたものを、さらに別の友人がテクストを付けて、そしてそれに合わせてよりヴァイオリン曲として・・・とまあ、詳しくは忘れてしまいましたがいろいろと変遷があって出来上がった曲です。その後、2016年フランスで開催された
川崎市って結構、音楽の取り組みが盛んですね。それでいてユニーク。市民講座もあり、ジャズもあり、おんがくのまち川崎としてHPも充実そして100周年事業として、みんなで8小節の市のCMソングをつくろう!という企画もやっています(2024年)。こちら↓がそのHP。音楽のまち・かわさき神奈川県川崎市「音楽のまち・かわさき推進協議会」の20周年ウェブサイトです。川崎市内の音楽イベント、アーティスト情報、コンサートホール情報を紹介しています。www.onmachi20th.jpということで
世界最初の映画音楽。実は、サン=サーンスの「ギーズ公の暗殺」という映像につけられたのが最初だそうです。サン=サーンスといえばオルガン付き交響曲やヴァイオリン協奏曲、そして「白鳥」などの代表作があり、フランス・ロマン派の大家ですが、映画音楽といった大衆的な音楽も手掛けているとは案外知られていないのではないでしょうか。今日では映像+音楽は当たり前の組み合わせとなっていますが、当時の映画というと無声映画ですし、音楽と言えばBGMのように演者によって即興でなされることが主でした。だから、サン=サー
ノクターン(夜想曲)第20番嬰ハ短調。ポーランドの作曲家ショパンの数ある名曲でも、憂いのある美しい旋律で人気の曲ですね。映画「戦場のピアニスト」でも使われ、第二次世界大戦中のナチスによる迫害の重苦しく悲劇的な映像に合った曲想です。ショパンと言えばピアノ曲で、これほどの有名な作曲ではあるのですが弦楽器の出番は少ないですね。弦楽器がでてくる曲としては、ピアノ協奏曲、チェロソナタ、若いころの序奏と華麗なるポロネーズ、ピアノトリオくらい…弦楽四重奏などはないのです。書いてくれてたら名作
ビブラート(vibrato)は音にゆらぎを与える演奏法です。歌でも管楽器でもビブラートはかけたりしますね。一種の音の装飾です。ヴァイオリンなどの弦楽器では、弦を押える左の指を揺らすことで発生させています。音響的に言わば、演奏音のピッチと音量に周期的な揺らぎを与えることになるのですが、ピッチ変動は弦の長さが変わることですので、弦の方向に抑えている指を振動させる必要があります。ところが、このビブラートという奏法は結構難しく、ただ指をクネクネ動かしても、あまり美しくは聞こえないのです。確
何回かに分けて、小職が最近行っているアルゴリズム作曲の紹介をしようと思います。コンピュータを使ったアルゴリズム作曲コンピュータ・プログラムを使った作曲手法はアルゴリズム作曲と言われています。アルゴリズム作曲自体は、コンピュータでなくとも何かのアルゴリズムに基づいて作曲することで、アルゴリズム(algorithm)とは計算の方法や手順を指す情報技術用語です。コンピュータのプログラムに何をさせるかで出来上がる曲はいかようにも変わります。近年は人工知能や確率・統計モデルを使って自動で音符を生成す
タイトル通りなのですが。フルートとヴァイオリン、チェロの編成による新曲「たそがれ時、とある駅にて」を書いて、演奏してきました。11月4日金曜の夕方。中央前橋駅構内のロビーで。経緯は、senseofResonanse2022という音楽祭を群馬県の前橋で開催したのですが、そのプレコンサートという意味で、急遽無料の新作曲によるライブを行おう!という話になりました。この音楽祭はクラシック音楽の新作のみを集めたコンサートで、小職は音楽監督&作曲家として参加。詳細はこちらです(HP
今年もまもなく紅葉がきれいな時期になりますね。芸術の秋、色とりどりの自然と音楽を楽しむ、という提案も含んで11月5日(土)に前橋の夢スタジオでクラシック音楽の新曲ばかりを集めたコンサートを企画しています。以前、公募の案内をブログでも紹介しましたが、先月に選曲結果を発表し、プログラムも公開しています。普通のコンサートとはちょっと変えた雰囲気にしたいかなと思い、コンサート前後にホールの前にキッチンカーを呼ぶことにしました!私は前橋の住人ではないので、そこはやはり地元の力。実行委員長
クラシック音楽の室内楽曲の編成には、一人で演奏するソロ、二人のデュオ、三人のトリオがあり、そして四人のカルテット・・・と、まあ、多くても9人・10人の編成くらいまでをさします。その昔、ヨーロッパの貴族や上流市民層の「室内」で楽しむ音楽でした。上流階級とはいえやはり部屋の広さや友人や家族と気軽に楽しむ要素が主ですので、やはり2人から4人という編成で書かれたものが多くなったのでしょう。なかでもヴァイオリン2本、ヴィオラ、チェロの4人の組合わせである弦楽四重奏はハイドン、そしてもちろん、同時期のモ
皆さん、本屋さんへゴー!サラサーテという弦楽器専門誌にて誌面による音の連載を始めました。といっても3回ですが。ご好評なら来年も続編があるかな…弦楽器奏者が知っておくとよい楽器音響について説明していきます。2022年6月号(すでに発売中)は振動と放射。ただいま、次号のために音と音色のビジュアル化を執筆中。ヴァイオリン情報館-雑誌「サラサーテ」絃楽器を愛するすべての方のためのサイト雑誌「サラサーテ」から生まれたサイトsarasate.me紙面はこんな感じです。数値シ
音楽をスペクトログラムでリアルタイムに映像化するコンピュータの性能が上がり、今やマイクから拾った音を瞬時にスペクトログラム(前回のブログ参照)にしてCGで表現できるようになりました。20世紀では、ノートPCでお手軽にこんなことができるようになるとは考えられなかった…前回に続きスペクトログラムによる音楽表現について書きます。2022年2月にミューザ川崎の企画に講師としてご招待いただきました。「MUZAミュージック・カレッジ」第2回「聴く」2022年2月24日講演:横山真男(明星大学
ストラディヴァリの音色をどう調べていったらよいのか?といったテーマで書いている連作ブログです。前回、スペクトル解析をしたときに得られるフォルマント周波数が音色に影響するということを書きました。ヴァイオリンの音色の区別にも使えそうです。前回のストラディバリの音源をつかって実験をしたところ、ヴァイオリン弾きや弦楽器屋の人たち10人はほぼ区別ができました。スペクトル解析の問題点この理論からすると、ストラディヴァリの調波構造やフォルマントに似せれば、新作ヴァイオリンがストラディヴァリの
前回まで3回の記事でヴァイオリンの振動について書いてきました。このブログではストラディバリの音色の話の前段階として、ヴァイオリンの音響解析って、・どんなことをするのか・何が難しいのか・どこまで科学でわかっているのか、などなどの様々なトピックを分かりやすく!という気持ちで書いています。より詳細なことは本ブログのキーワードで専門誌や学術論文を検索していただければと思います。ということで、ここからはヴァイオリンの音響解析についてふれていきます。ストラディバリの音を撮るよく、ヴァ
前回の振動モードの続きです。振動モード~木材とコンピュータシミュレーション一般的に振動モードの周波数とノードライン(節の模様)ですが、物体の形状と密度、弾性で決まります。だから、先ほどのヴァイオリンのアウトライン、アーチ、厚さ、f字孔といった要素が全て影響します。アーチや厚さの削り方0.1mmの違いで音が変わると言っている製作者のこだわりはその通りなのです。そして、木材の物性値(機械的性質)には弾性(硬さ)やせん断係数、比重等があり、それらは繊維の方向によって異なります。主に年輪
最近、進んできた研究をちょっとずつご紹介してます。お題は前回のブログ記事の続編を意味してます。さて、CTスキャンでヴァイオリンの3次元データを取得すると、前回の記事のように内部をコンピュータで観察することができます。もっとも、見るだけでなく具体的に数値として計測することができます。楽器の外側の形状は3Dレーザースキャナでも計測できますが、CTスキャナですと内部の形状も取ることができます。そうすると、外側の情報だけでは計測できないヴァイオリンの表裏の板の厚みや内側のアーチの形状を
医療での利用としておなじみのCTスキャナ(computedtomographyscanner)。このCTスキャンですが、近年では工業の場で非破壊検査の一つの手法として用いられています。検査対象の見えない内部の傷や劣化を調べたりできます。最近はそれをヴァイオリンに応用した研究が世界で行われています。日本での実施例はかなり少ないですが、筆者らのチームではここ数年で4本のオールド・ヴァイオリンの測定を行いました。3本のストラディバリ(1708,1719,1705年作、値段は…秘密!)と
ちまたの噂できく音や音楽にまつわる都市伝説を検証するシリーズ。ゼミの学生が面白そうなネタを見つけてきて自分で実証実験するという授業をやっています。学術的には意味があるのか不明だし、学会で発表するにはちょっと悩ましいけど、なんか面白そうだなーという怪しい都市伝説を科学的に検証する、という趣旨です。さて、今回はソルフェジオ周波数です。DNA研究者のL.ホロウィッツが提唱したもので、この周波数の音(音楽)を聞いているとDNAが修復され、心身が癒されるというもの。396Hz、417Hz、
音や音楽にまつわる都市伝説を検証するということで、また学生による実証実験のコーナーです。たぶん、一度は「お花に話しかけるときれいな花が咲く」という話を聞いたことがあるかと思います。もしくは同様に、農作物は「毎日ほめて育てるとおいしくなる」という話。その意図するところは、愛情込めて丁寧に育てることが大切、といったような教えがあると思います。でも、本当に美しい花が咲き、美味しい実がなるかどうか、試してみたくはならないでしょうか。このような音による飲食物などの品質を良くする試み(実際に良くな
地下鉄の騒音で難聴になるかどうかについて、大学院生T君による実測結果の続きです。(前編はこちら)さて、具体的にどこがうるさい場所なのか。次の図4は、東西線・千代田線・大江戸線の各駅間における、区間ごとの音圧レベルの平均と、100dBを超えた推定位置をGoogleマップ上に示した図です。騒音計の秒単位の記録から距離を推定して、がんばってペイントアプリで塗ったそうです(*_*;!図中の色は、青が平均で75dB未満、緑が75-80dB、黄色が80-85dB、赤が85dB以上をさします。また
これまでにも時々、音にまつわる都市伝説の謎を取り上げてきましたが、改めてゼミや授業で学生が調べた面白い実験をいくつか紹介していく「学生の研究紹介シリーズ!」をやりたいと思います。さて、今回は”地下鉄の騒音って耳に大丈夫なの?”というお話しです。地下鉄の中って、結構うるさいですよね。特に大江戸線はうるさいとの噂が。他のホームページでも話題になっていてますね。ずっと地下鉄に乗っていて耳が悪くなったりしないの?そんな疑問に答えるべく、本学大学院のフィールドワーク授業の一環として、院生のT
おなじみのパッヘルベルのカノン。クラシック音楽といえば、といったようなポピュラー曲ですが、クラシック音楽以外でもいろいろアレンジされています。YouTubeで検索すると、ヴァイオリンだけでなくエレクトーンやバンド、和楽器など実に様々。ということで、私も弦カルのコンサートで演奏するためにアレンジをしました。でも、普通に編曲するのではなく、今回はReconstruction(再構成)という、カノンの原曲のモチーフを使って新らしい曲にすることにしました。ロックっぽい感じにして、伴奏もリ
今年(2021)ウクライナで行われたシュニトケ作曲コンクールの本選に入りました。残念ながらコロナのために、無観客オンラインコンサートとなりました。オンラインで演奏されたアーカイブがアップされました。ノクターンというと静かなイメージとなりますが、この曲は静かで心休まる一般的な曲ではなく、おどろおどろしい鬼が出てきそうな夜想曲です。全員がEの音から始まり、グリッサンドと共に拡散して幕開けとなり民謡的なチェロの独奏が始まります。日本的なサウンドとシュニトケらしさを交えて魑魅魍魎(ち
音響や作曲の話題をいつも書いていますが、わたくしチェロも弾きます。といいますが、子供のころから弾いていて、仕事で作曲やバイオリン研究をする原点でもあります。最近は室内楽を中心に活動することが多く、いま弦楽四重奏としてモルゲンタール弦楽四重奏団としての活動を始めています。昨年はコロナの影響で頓挫してしまいましたが、今年2021年になってようやくライブ活動を開始。7月4日には原宿でコンサートを開催します。今回のテーマはコテンとラテン。=古典です。ってダジャレにしたら女子たちからダメ出しさ
クラシック音楽は昨今そんなに敷居の高いものでなくなってきました。その背景には、高嶋ちさ子とか葉加瀬太郎といったようにバラエティー番組でひっぱりだこのヴァイオリニストによる、その親しみやすい&面白いキャラクターのおかげが多分にありますね。クラシック音楽業界&研究畑にいる自分としては大変ありがたいことです。とはいえ、クラシックでも「現代音楽」となると、、、まだまだ一般市民には近寄りがたい、理解不能なジャンルであることには間違いありません。ちなみに、クラシック音楽というくくりは、一般概念と
子どもの発表会の曲って、いつも、みんなだいたい同じ曲なんですよね。日本には教本が少なく曲も限られているというのは、ちょっと憂慮されるところ・・・ということで、作ってしまいました!うちの子どもがよく鼻歌的に歌っているフレーズから曲にしました。タイトルはその歌っている不思議な歌詞からつけたのですが、「はじっこパンパン」もその一つ。ミソッソ、ラーソー、その歌詞に当てはまります。なんでそんな歌を歌っているのかはわが子ながら不思議(笑)なにはともあれ、鼻歌メロディを曲らしく仕立て
★本記事は過去の版について書かれています。新版では、VisualStudio2022VC++Comunityでサンプルプログラムが対応しています。ただ、以降も同様の対応が必要な場合があるかもと思い残しておきます。小職の著書「やさしい音と音楽のプログラミング」森北出版のサンプルプログラムについてです。記載のサンプルプログラムが出版社のサイトからダウンロードできますが、出版その後のVisualStudio(VS)2017や現在の2019で、stdio.hなどの標準ライ