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仲良しのおばさまから。⬇️わ〜い褒められちゃった〜『嫁に欲しいわ。』嫁に行こうかしらあ…、あたし、嫁なんだったわ…。一人時間が長過ぎて…、結婚している実感が…。自分を褒められた事よりも、『こんな風に育てたお母さん、素晴らしいね。』と、母を褒められた事が、嬉しかった。そぅ、懲役行こうが、極中出産しようが、獄中結婚しようが、なんだかんだ見捨てない…、うちの母親、強いと思う。母は強しまさに、ですね。あたしも、見習わなくちゃ、だな〜。
『パパがね…喜んでいるよ…。』まだ、膨らみの無いお腹に、そっと手をあてる。決意は固まった。『産む。あたしは、ここ(刑務所)で、ひとりで、この子を産む。』溢れる涙を、作業服で拭い、机に向かう。『新潟県湯沢町』お腹の中の子供の父親へと、筆を走らせる。夕点検が終わり、17時50分。21時までの余暇時間。僅か、2時間10分しか、無い。しかし、急いで書いた所で、発信出来る曜日は決まっている。発信日までは、まだ2日あった。刑務官の見回り。通常なら、15分に一回なの
娘が2人、いる。長女は、元旦那と元姑と、暮らしている。元気に、良い子に育ってくれたが、『一番欲しい物を買いなさい。』とお小遣いを、あげると…、『じゃあ、ママを買う。』と言う。次女は、里親さんの元で暮らしている。5年前の昨日、刑務所内で産んだコだ。産んだら産みっぱなし。2人のコに、不憫な思いをさせている。あたしが、今、『待ち人』なのは、必然、なのかも知れない。大事な人に、散々な想いをさせている。『愛』に、飢えさせてしまった。寂しく辛い夜も、ひとり、耐え忍ぶ。コレが、
5年前…、刑務所の中で産んだ娘…。
『妊婦』…と言うよりは…、その時既に、私は『母』であった…。医務での診察を終え、考査工場へと戻る。ただ、ひたすら、紙折り。嫌でも、考え事をしてしまう。外部交通、配付の時間がやって来る。ドキドキしながら、時を待つ…。『212番!!』呼ばれた!!!!高鳴る心臓を抑えながら、作業席を立ち、担当台へと、向かう。一通の封筒を見せられる。『間違いありません。』封筒を受け取る。差し出し人の欄には、『新潟県、湯沢町…』と書かれてあった。お腹の中の子の、父親である。言うなれ
その時はまだ信じていた…。まだ見ぬ我が子との、明るい未来を…。2回目の医務の日が訪れる。お腹の中の子の父親からの、手紙の返事はまだ来ていない…。まだ、膨らみの無いお腹を、手で庇いながら、医務への長い廊下を歩く。ゆっくり、ゆっくり、と。いつもは、『行動は素早く!!』と言う刑務官も、私の、必要以上にゆっくりな歩調に、合わせてくれる。文句ひとつ、言わない。医務へと向かう間、迷いは無かった。決心は、着いていた。『このタイミングで、お腹に来てくれた。ママ、頑張れ!!』そう、言
たった一枚の手紙。『妊娠しています。あなたの子です。産んでいいですか?』産むつもり…??刑務所内で…??不倫相手の子を…??手紙の発信日。祈るような気持ちで、手紙を提出する…。当然の如く、そんな日でも、作業はしなければならない。その時はまだ、工場が確定しておらず、新入が行く、考査工場であった。力仕事で無いだけ、まだマシだ。しかし、気は漫ろ…。黙々と手を動かしてはいる物の、頭の中は、お腹の子供の事ばかりである。手紙の返事が気掛かりだ。相手は一回り年上であった。
刑務所内にいた頃…。累犯の人たちがよく言っていた言葉。『イケイケドンドン!!』『鉄板』何それー??初犯のあたしには、意味不明やった…。段々とわかって来たのは…、これらの言葉を口にする輩とは、関わらない方がいい事。満期上等の輩ばかりだ。懲罰が怖くて、懲役やってられっかー!!満期上等!!な人たちばかり。当時のあたしには、あたしの帰りを待ってくれている、男がいた。刑務所内で産んだ娘の父親である。一日も早く出所し、当時の旦那と離婚を成立させて、その男と一緒になり、自動養護施
夕点検が終わり次第、すぐさま筆を取る。新潟にいる、お腹の中の子供の父親へとだ。頭が回らない…。言葉が出て来ない…。たった1枚書いたのを、覚えている。『妊娠しています。あなたの子です。産んでいいですか?』産むつもり…??刑務所内で…??不倫相手の子を…??理屈ではなかった。言うなれば、母性、と言うものなのであろう…。『堕す』と言う選択肢が、まるで無かったのである。手紙を書いたからと言って、すぐに出せる訳ではない。決められている、週に2回の『発信日』まで待たねば
唯一、取ってある、極中出産の記録…。捨てようか否か、非常に迷う…。