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平成三十年(2018年)四月三十日、国立文楽劇場において、四月文楽公演千秋楽第一部『本朝廿四孝』「桔梗原の段」『五代目吉田玉助襲名披露口上』『本朝廿四孝』「景勝下段の段」「勘助住家の段」『義経千本桜』「道行初音の旅」を鑑賞しました。横蔵と慈悲蔵の兄弟が葛藤しつつ相手への敬意を抱くという複雑な物語です。雪の筍堀が見せ場になります。五代目吉田玉助さんが横蔵後に山本勘助を重厚に遣いました。『本朝廿四考』は岩波文庫版を読んだが、人物関係の学びは難しい。読み直さ
国立文楽劇場4月公演の目玉は第2部の豊竹呂太夫改め十一代豊竹若太夫襲名披露です第2部のタイムテーブルは団子売襲名披露口上襲名披露狂言和田合戦市若初陣の段釣女団子売の後15分の休憩緞帳が下りているさぁこの緞帳が上がると若太夫さんが真ん中で皆さん列座しているはず緞帳が上がる前からいつになく劇場が静かいつもなら大阪のおじちゃんおばちゃんのおしゃべりで少しは騒がしいですが静かなんです皆さん固唾を飲んで今か今かと緞帳が上がるのを待っている感じ襲名披露口上
令和六年(2024年)一・二月に鑑賞した映画・演劇一月二日京都シネマシネマ3『カサンドラ・クロス』TheCassandoraCrossingカサンドラ・クロス四日国立文楽劇場『七福神宝の入舩』(しちふくじんたからのいりふね)『近頃河原の達引』「四条河原の段」七福神宝の入舩近頃河原の達引平家女護島伊達娘恋緋鹿子『伽羅先代萩』伽羅先代萩令和六年一月四日国立文楽劇場六日京都シネマシネマ1『バベットの晩餐会』Babettesgæ
満開の桜が祝福するかのように咲き誇る国立文楽劇場の、豊竹若太夫襲名披露。愛と笑いに満ちた襲名口上の後は、「和田合戦女舞鶴」。これはすごい作品。息子市若の決心を聞いた時の「腹を!」の母の切り裂くような高い声は新・若太夫師匠にしか出せまい。「おのれが我が子を引き入れて手柄さそとは心得ず」で打掛を脱いで真っ赤な着物になる、あの母の心情。桐竹勘十郎師匠が、毅然とした武家の妻であることと情愛あふれる母親であること、両者の間で揺れ動く女を見事に遣う。「ナウ母様。今までわしはほんの子と〜〜」と、いたいけな
こんばんはいつもお読みくださりありがとうございます国立劇場令和6年文楽入門公演有楽町よみうりホールBUNRAKU1stSESSION曽根崎心中天神森の段公演期間2024年3月23日(土)~2024年3月29日(金)開演時間午後4時開演(午後5時終演予定)午後6時30分開演(午後7時30分終演予定)※23日(土)は午後6時30分のみBUNRAKU101(解説)ナビゲーター:いとうせいこう[23日(土)・24日(日)・26日(火)・29日(金)]水谷彰宏
南座の三月花形歌舞伎で玩辞楼十二曲の内『河庄』がかかっている近松門左衛門歿後300年を記念しての演目だが原作は『心中天網島』で『河庄』は通し狂言の見取りなのでではこの先どうなるの本当に心中するのとか紙屋治兵衛(紙治)の奥さんの〝おさん〟てどんな人とかおさんから遊女小春に宛てた手紙にはなんと書いてあったのとか歌舞伎『河庄』を観たら色々知りたくなるでしょうそんな歌舞伎好きのあなたによっさんの薄っぺらな考察と過去のブログを紹介しましょうまず2019年正月
三代目桐竹勘十郎(さんだいめ・きりたけ・かんじゅうろう)本名宮永豊実昭和二十八年(1953年)三月一日生まれ。文楽人形遣い昭和四十二年(1967年)七月文楽協会人形部研究生。三代目吉田簑助に師事し初代吉田簑太郎を名乗る。平成十五年(2003年)四月三代目桐竹勘十郎を襲名。令和三年(2021年)七月十六日、重要無形文化財指定保持者認定。三代目桐竹勘十郎七十一歳誕生日の本日は『仮名手本忠臣蔵』の高師直・加古川本蔵・
2月10日(土)、日本青年館ホール。第一部に続いて、二月文楽公演の第二部を見ました。最初の演目は、『艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)』。安永元(1772)年の初演。竹本三郎兵衛、豊竹応律ほかの作。もとになった事件があり。元禄8(1695)年に、大坂長町美濃屋平左衛門の養子三勝と、大和五条新町赤根屋の半七が、千日前の墓所で心中した事件。『酒屋の段』。人気狂言で、繰り返し上演され。『今頃は半七様。どこにどうしてござらうぞ。(略)思へば思へばこの園が去年の秋の煩ひにいつそ死んでし
平成十四年(2002年)四月十日国立文楽劇場『菅原伝授手習鑑』『菅原伝授手習鑑』作竹田出雲並木千柳三好松洛竹田小出雲二段目杖折檻の段杖折檻の段豊竹咲大夫豊澤富助苅屋姫吉田清之助立田前吉田玉英宿禰太郎吉田蓑太郎土師兵衛吉田玉也覚寿吉田文雀◎吉田簑太郎→桐竹勘十郎◎豊竹咲大夫の重厚で深い語りに圧倒された。立田前が妹苅屋姫を包み込むよ
国立劇場が建て替えで通い慣れた永田町でなく会場があちこち変わる。前回は北千住、今回は外苑前の青年館ホール多分初めてだから不安。今どきスマホがあればどこだって行ける。乗り換え検索して外苑前で降り、グーグルマップで経路案内頼んだらとてもわかり易かった。神宮球場の向かいが日本青年館だった。会場に入ると物凄い奇跡!なんとなんと私の大好きな人間国宝の桐竹勘十郎さんが人形を持って北陸義援金ポストの前に立っていた。お願いして一緒に写真を取ってもらった。私の宝物。イヤホンガイドを借り
初代豊竹咲太夫(初代・とよたけ・さきたゆう)本名生田陽三(いくた・ようぞう)芸名歴竹本綱子太夫豊竹咲大夫豊竹咲太夫昭和十九年(1944年)五月十日大阪府大阪市に誕生。父は八代目竹本綱太夫。豊竹山城少掾に入門。重厚な語りで役の命を明かした。令和六年(2024年)一月三十一日死去。七十五歳。平成二年(1990年)六月中座において上演された六月大歌舞伎の夜の部『義経千本桜』「川連法眼館」に豊竹咲大夫が出演した。源九郎狐・佐藤忠信は
『七福神宝の入舩』(しちふくじんたからのいりふね)第一七三回=文楽劇場公演令和六年一月四日国立文楽劇場第一部七福神宝の入舩≪大夫≫寿老人竹本三輪太夫大黒天竹本津國太夫弁財天豊竹咲寿太夫布袋竹本小住太夫福禄寿竹本碩太夫恵比寿竹本聖太夫毘沙門豊竹薫太夫《三味線》野澤勝平鶴澤清馗鶴澤清丈'鶴澤寛太郎野澤錦吾鶴澤清允《人形役割》寿老人吉田玉助大黒天吉田簑一郎弁財天吉田文哉布袋桐竹紋臣福禄寿桐竹紋秀恵比寿吉
近頃河原の達引この演目は2019年4月公演で1度見たことがあるあの時も猿回しの段は呂太夫&清介さんでした四条河原の段4人の登場人物に1人ずつを太夫さんが語る掛け合い伝兵衛睦太夫官左衛門靖太夫勘蔵文字栄太夫久八南都太夫三味線團七幕が開くと背景は真っ黒の闇夜上手に枯れた柳の木のみ亀山家の悪い侍の官左衛門と出入りの道具屋の伝兵衛の喧嘩(達引)の場面伝兵衛は遊女おしゅんと将来を誓い合った仲官左衛門はおしゅんに横恋慕またお家の宝の〝飛鳥川の茶入れ〟を盗ん
21日日曜日初春文楽公演第1部と第2部を見てきました観劇のブログはまだ書けてません初日より能登半島地震の災害義援金を募集していましたがこの日は、技芸員さん達が出迎えてくれていました第1部が始まる前です大黒天は簑一郎さんこの後すぐ舞台ですね左は又兵衛?は勘市さん?右に勘昇さん、後ろにチラッと勘介さん寸志を募金して記念撮影して貰いました妻は東京出張中なので私1人劇場の方に撮って貰いました第1部の幕間は勘十郎さんがいるよ‼️コレは外せないまたまた寸志
1月18日(木)、国立文楽劇場で、文楽公演第一部を見ました。最初の演目は、おめでたく、『七福神宝の入舩』。七福神、つまり、寿老人、大黒天、弁財天、布袋、福禄寿、恵比寿、毘沙門が宝船に乗って現れ、それぞれ、『一芸』を披露するというもの。いわゆる『芸廻し』。今年が、『辰年』なので、彼らの乗った船も、辰の船。太夫は、寿老人が、三輪太夫。大黒天が、津國太夫。弁財天が、咲寿太夫。布袋が、小住太夫。福禄寿が、碩太夫。恵比寿が、聖太夫。毘沙門が、薫太夫。の掛け合い。三味線は、勝平
令和五年(2023年)九月五日国立劇場小劇場『寿式三番叟』《太夫》翁豊竹呂太夫千歳竹本錣太夫三番叟竹本千歳太夫三番叟竹本織太夫豊竹咲寿太夫竹本聖太夫竹本文字栄太夫《三味線》鶴澤燕三鶴澤藤蔵野澤勝平鶴澤清志郎野澤錦吾鶴澤燕二郎鶴澤清方<人形役割>千歳桐竹紋臣翁桐竹勘十郎三番叟吉
『菅原伝授手習鑑』令和五年(2023年)九月五日第二百二十五回文楽公演国立劇場小劇場第一部『通し狂言菅原伝授手習鑑』作竹田出雲並木千柳三好松洛竹田小出雲「茶筅酒の段」太夫竹本三輪太夫三味線竹澤團七「喧嘩の段」太夫豊竹咲寿太夫三味線鶴澤清馗「訴訟の段」太夫豊竹芳穂太夫三味線野澤錦糸「桜丸切腹の段」太夫竹本千歳太夫豊澤富助「天拝山の段」豊竹藤太夫鶴澤清友《人形役割》舎人梅王
先週の金曜日、NHKEテレ『芸能きわみ堂』を観ました。国立劇場で開催された歌舞伎と文楽のファンイベントの様子が放送されていました。歌舞伎の「俳優祭」、一度は行ってみたいと思いますが。よくテレビで拝見していたなぁ…。懐かし映像の、福助さんのオスカル、美しすぎた!いつの俳優祭だったか、やっぱり、福助さんのオスカルを観た時があったんですけど…。「タンカラヅカ」一行という設定で、確か、あの時、扇雀さんが「扇千景にそっくりな!」スカーレット、長身の彌十郎さんがレット・バ
「日本が誇る文楽を世界へ!PROJECT」文楽×アニメーションのクラウドファンディングが本日12月5日(火)10時から始まっています。映像美術に「となりのトトロ」や「もののけ姫」など数多くの名作アニメの背景美術を手掛けた男鹿和雄さん、映像監修に人形遣い桐竹勘十郎さんという豪華布陣をお迎えして、企画されています。支援募集は1月31日(水)午後11:00までです。2024年3月には、海外公演を目指す本プロジェクトの第一弾として東京公演が行われます。2024年3月東京
国立文楽劇場の第3部、「冥途の飛脚」の続きは「封印切」です。遊女たちの溜まり場になっている、新町の茶屋越後屋の場面は、当時の風俗がよく感じられます。はま、さん、きう、ごう、りう、、、と、拳に興じる遊女たち。そこにやって来た梅川が、忠兵衛との仲を嘆く。アアいかう気がめいる、、、と、指名されて始まったのが、禿の浄瑠璃。これがたっぷりで、聴きどころ。傾城に誠なしと世の人の申せども、、、と、子どもが語る台詞じゃないぞえ。遣いの蓑悠が器用です。遊女と梅川から離れて、片付けものやら本
国立文楽劇場の11月文楽公演は、第2部に続いて第3部の「冥途の飛脚」です。近松門左衛門作でも。歌舞伎でお馴染みの「恋飛脚大和往来」や、「傾城恋飛脚」とは違った筋。敵役が登場しない。八右衛門は、忠兵衛を罠にはめず、友だち思いのいい奴(結果は同じですが)。忠兵衛を気遣う治右衛門や、おえんさんも出てこないので、忠兵衛と梅川の切羽詰まった様子が際立つ。天井裏のねずみも、ちゅーさんちゅーさんと大好きな忠兵衛は、いらちで粗忽な性格が目立つ。その分、運命に逆らわずに、恋の行く末の死を選ぶ梅
11月文楽公演第3部『冥土の飛脚』淡路町の段の聞きどころはやはり「おいてくれう」「いて退けう」のところ今回は織太夫さん(前回は師匠の咲太夫さんでした)床本では「おいてくれう」「いて退けう」ですが太夫さんの発音は「おいてくりょ」「いてのきょう」おいてくりょおいてくりょおいてくりょうか?いてのきょいてのきょいてのきょうか?忠兵衛を遣うのは勘十郎さんか?のところで足遣いさんがそっと足を出す(国立文楽劇場のXより引用)「いてのきょうお
今年も日本経済新聞社の文楽イベントが開催されることが発表されました。公式ホームページを引用させていただきます。<近松門左衛門の魅力に迫る>今年は、文楽の礎を築いた江戸時代の浄瑠璃作者、近松門左衛門の生誕370年及び300回忌に当たります。第一部では、「文楽のいろは」と題して、太夫・三味線・人形の解説と実演。第二部では、元宝塚歌劇団トップスターの壮一帆さんをお招きし、文楽人形遣いの人間国宝桐竹勘十郎さんとの対談をお楽しみいただきます。開催日時2023/11/30(木)
9月26日(火)、国立能楽堂で、『文楽夢想継承伝』を見ました。この企画、大阪では、すでに2回。しかし、東京では、今回がはじめて。「若手、ベテランが入り組む新感覚文楽!」とあるように、通常の公演では考えられない組み合わせ。まずは、『二人三番叟』。太夫は、小住太夫、亘太夫、靖太夫。そこに、聖太夫が加わり。三味線は、清公、清志郎、清方、友之助。人形は、玉男、玉峻。この玉峻、玉男の弟子。しかも、本舞台で、三番叟を遣ったことがなく。あとの、『若手座談会俺の話を聞いてください…』でも語
行きましたとも!国立劇場文楽最後の公演の次の日「文楽祭」と銘打ってこのようなイベントがっ!!「文楽祭」がどんなものだかは知らんかったがとにかくこれはおもしろそうだとすんごい気合いれてチケットとってそれはそれは楽しみにしておりました。そして当日。劇場玄関を入るといきなり勘十郎さまがっっ!!もうそこでテンション爆上がりですよ。もう何が何だか。他にも大御所初め若手の方々がたーくさん!まずは公演でもやった『車曳の段』呂太夫、錣太夫、呂勢太夫、織大夫、
スミマセン、ミス訂正済10月閉館の国立劇場にて文楽三宅坂の国立劇場が11月から建替えになり、完成予定は2029年の秋だそう・・・・「え私、いくつになるの?もう行けないかも~」と、あらら~ちょっと弱気だったりして国立劇場お別れ/文楽公演に、「菅原伝授手習鑑」を充ててくれまして「行かずばなるまいて!」と、前から三列目の席を確保してありました・・・・私のお気に入り「桐竹勘十郎(2021年人間国宝)」の表情もよく見えるように。(実は私、国立劇場の会員でして、文楽も通ってお
国立劇場小劇場東京における文楽公演の場です。今年令和五年(2023年)五月・九月の『菅原伝授手習鑑』全段通し上演は有難い機会でした。五月十四日・九月五日に鑑賞し『菅原伝授手習鑑』の全ての段に出会えました。菅丞相の忍耐と怒りに緊張し震えました。「天拝山の段」における吉田玉男師匠が口から火を吹く菅丞相の遣いで花火を放たれます。初代吉田玉男師匠の菅丞相を想い起こしました。二代目吉田玉男師匠の遣いに初代様の芸魂は生きています。「茶筅酒の段
「なんか、去年からずっと『さよなら公演』とか言ってない?」さすがに夫が指摘してきたが、さもありなん。でもね、私が言ってるんじゃないからね。劇場側が(しかも国立でっせ)言ってるんだからね。ええ、たとえるならそれは、パチンコ店の「新装開店」のような・・ておいおいちなみにこの「さよならなんとか」はまだ続きます。ちなみに私はあと2回、行く予定ですが何か?とは言え、今回文楽本公演はホントにラスト。熟考に熟考を重ねて一部のみ。やっぱりね、勘十郎がたっぷり出るので〆たいなと。
10日日曜日に国立劇場の文楽を見に行ってはや1週間観劇の記憶も薄れてきました第1部の最後は三段目「桜丸切腹の段」に続く四段目「天拝山の段」床は藤太夫と清友舞台は近畿から九州太宰府に飛びます舞台後ろの道具幕は2月半ばの黄土色の田園風景上手から白太夫(勘十郎)が黒い大きな牛を引きながら登場牛の背中には菅丞相が乗っている菅丞相は牛にまたがるのではなく舞台に顔と体を見せるように横乗りしている足はブラブラ菅丞相を遣うのはこの度人間国宝に認定された玉男だけれど
国立劇場小劇場でのさよなら公演第1部10:45開演10:30でもなく11:00でもないなんだか中途半端な開演時間ですがこの時間設定が遠方から駆けつける人には有り難い私は6時起きで充分間に合いました『菅原伝授手習鑑』三段目車曳の段から桜丸切腹の段車曳の段は人形一人一人に太夫さんが付く〝掛け合い〟梅王丸役の小住太夫桜丸役の碩太夫杉王丸役の南都太夫と三味線宗助が並ぶ出番の遅い松王丸役と時平役はまだ床には座っていない定式幕が開くと浅葱幕がある