『家政婦のミタ』は、2010年代の日本のテレビドラマを振り返る際、視聴現象の大きさだけでは片づけられない、異形のホームドラマである。母を亡くし崩壊寸前となった阿須田家に、命令されたことなら何でも遂行する無表情の家政婦・三田灯が現れる。遊川和彦の脚本が卓越しているのは、この強烈な設定を単なる奇人劇にせず、「家族とは何によって家族になるのか」という普遍的な問いへ接続し、さらに阿須田家と三田という2つの「壊れた家族」の再生を重ね合わせたことだ。三田は阿須田家を救う聖母ではない。彼女自身も夫と息子を失っ