競技かるたを題材とした末次由紀の同名漫画を原作に、瑞々しい青春群像劇として完成度の高い作品に仕上がっている。監督の小泉徳宏は、キャラクターの繊細な感情や、競技シーンの迫力を丁寧に描写し、競技かるたというニッチな題材を多くの観客に訴求することに成功している。主演の広瀬すずは、主人公・綾瀬千早の情熱的で真っ直ぐな性格を全身全霊で表現し、原作ファンからも高い評価を受けた。そのエネルギッシュな演技は、青春の光と影を余すところなく伝えている。助演の野村周平は、幼馴染としての複雑な心情や千早への想いを繊細に