ブログ記事68件
2023年春のブログです*東直己さんの『鈴蘭』(2010・角川春樹事務所)を読む。私立探偵・畝原シリーズの第8作。生きる哀しみと喜びを描いている、と思う。いい小説だ。このところ、樋口有介さんと東直己さんの小説にはまっていて、ずっと読み続ける毎日。幸せな日々だ。主人公の畝原は、第4作の『熾火』で関わりのできたみなしごを引き取り、養女とし、さらに、長年、娘の学童保育を通じて付き合いのあった女性とその連れ子と一緒に生活をするようになる。娘と再婚した女性の連
2023年春のブログです*2023ねん東直己さんの小説『悲鳴』(2001・角川春樹事務所)を久しぶりに読む。このところ、樋口有介さんと東直己さんの小説にはまってしまい、ずっと読み続けている。この小説は、東さんの私立探偵・畝原シリーズの第3作。ご存じのかたもいらっしゃるかもしれないが、東さんにはススキノ探偵シリーズがあって、映画化もされて、それなりに知られているが、こちらの私立探偵・畝原シリーズも負けないくらいに面白い。舞台はやはり札幌。地元の元大手新聞の記者
今日は読書です。本日はこちらの本。探偵はバーにいるススキノ探偵シリーズAmazon(アマゾン)『探偵はバーにいる』東直己ハヤカワ文庫ススキノで便利屋をなりわいにする〈俺〉は、いつものようにバーの扉を開けた。が、今夜、待っていたのは大学の後輩。同棲している彼女がもどってこないという。どうせ大したことはあるまいと思いながら引き受けた相談事は、いつのまにか怪しげな殺人事件に発展して……ヤクザに脅されても見栄を張り、女に騙されても愛想は忘れない、¥。真相を求め〈俺〉は
2018年のブログです。平昌冬季オリンピックのカーリングを見ていて、思いつきました。カーリングを見て、カウンセリングのことを考えるなんて、われながらただ者ではないのかもしれません(?)。*そだねー、がすっかり有名になりました。どさんこのじーじは、しばらくこれが方言とは気づかずにいたのですが、そういわれてみれば、標準語と少し違うんだなということがようやくわかりました。でも、そうだねー、より、そだねー、のほうが、なんか温かみがありません?カウンセリング
2020年1月のブログです*東直己さんの『後ろ傷』(2006・双葉社)を再読しました。昨年末に、東さんの『半端者』を久しぶりに読んで以来(ブログがありますので、よかったら読んでみてください)、不覚にも東ワールドにすっかりはまってしまい、年末年始はススキノ探偵シリーズにどっぷり浸かってしまいました。探偵シリーズの姉妹編(?)で札幌南高の秀才を描く『ススキノ、ハーフボイルド』(2003・双葉社)(すみません、まだ、感想文が書けていません)も面白く、当然(?)、続編の本書も読
2018年のブログです*東直己さんの『名もなき旅』(2008・ハルキ文庫)を再読しました。もう10年ぶりになるんですね。文庫本ではたぶん2回目だと思うのですが、『スタンレーの犬』(2005・角川春樹事務所)という単行本の時にも読んでいるので、3回目でしょうか。年を取ったせいか、今回が一番おもしろく、しかし、もの哀しさを感じながら読んだような気がします。東直己さんは北海道の人ならおそらくは知っているであろう、どさんこの小説家。北海道外の人も、大泉洋さんの映画「
2019年12月のブログです*東直己さんの『半端者ーはんぱもんー』(2011・ハヤカワ文庫)を再読しました。東さんは札幌在住の小説家。『探偵はバーにいる』や『バーにかかってきた電話』などが有名で、映画化もされています。本作は、そのススキノの探偵が、まだ北大在学中の前日譚のできごとを描いた小説です。主人公は後日譚を想像させるようなお酒とギャンブルの生活を送りながらも、どこか一本、筋のとおった生き方をしていて、そこが魅力。まだ北大哲学科を中退する前で、一応、
2015年のブログです*村上さんの『村上春樹・雑文集』の文庫本を読みました。単行本が出たのが2011年でしたので,久しぶりの再読です。文庫化に当たって,あとがきと各文章への短いコメントが追加されたので,楽しみが倍増しています。単行本の時に読んで,今でも覚えていた文章もありましたし,まったく忘れていて(ごめんなさい,村上さん),あらあためて新鮮に読めた文章もありました。中でもじーじが一番好きな文章は,やはりエルサレム賞・受賞のあいさつ「壁と卵」。あまり政
今日は読書です。本日はこちらの本。旧友は春に帰る(ハヤカワ文庫JA)Amazon(アマゾン)${EVENT_LABEL_01_TEXT}『旧友は春に帰る』東直己ハヤカワ文庫25年ぶりにモンローが札幌の俺に連絡をよこした。今札幌にいるらしい。モンローは25年前当時はススキノでデリヘル嬢をしていた。美人で有名でナンバーワンデリヘル嬢ともいわれていた。しかし、俺とはそんな関係はなく、ただの飲み友達だった。モンローはある日突然沖縄に行ってしまった。それ以来の再会
こんにちは。今日から3連休の方も多いでしょうか。どうぞ安全にお過ごしくださいね。さて、ワタクシ、昨日はNHK札幌に行ってきました。お目当ては、開催中のミニ企画展『氷室冴子をリレーする』7/17(月・祝)までなので、ご興味のある方はぜひ。無料です。没後15年NHK札幌ミニ企画展「氷室冴子をリレーする」没後15年になる岩見沢出身の作家・氷室冴子。今もなお愛され続ける氷室作品に魅入られ、新たな作品を生み出す作家や、影響を受けた表現者の姿と言葉を紹介する番組「北海道
東直己さんの出世作。映画にもなりましたね。ススキノ探偵シリーズです。ガチガチのハードボイルドではないのですが、何故か気になる本でした。ファンも多いのでは。是非ご一読あれ。ゲンタ。
東直己ハヤカワ文庫1995年8月発行(2011年9月五十五刷)さてさて・・めちゃくちゃ古い?本を借りて読みました。いつかどこかで読んだような、読まないような・・題名だけは有名ですからよく知ってます。で、感想。疲れました。ハードボイルドってこんな感じだったっけ?昔の話すぎる・・ススキノのバーその他で飲んだくれてるだけ?自宅でも飲んでるし・・ゴミだらけの生活だし・・探偵に肩入れできない・・いや、昔はハードボイルドもそれなりに好きだったはず。。で
★★★☆☆何年か前に映画にもなった「探偵はバーにいる」の作家の別シリーズらしくて、札幌を舞台にした、とびっきり凄腕でも優秀でもないが、家族思いの心優しい探偵が、少女殺人事件を追うハードボイルド探偵小説。主人公の探偵は、深夜にタクシーで帰宅中に何者からか逃げているような様子の少女を見かけるが、戻って探しても見つからず、翌日少女は他殺死体となって発見される。その後、いっしょに少女を探したタクシーの運転手も何者かに殺害されてしまう。自責の念にから
探偵はBARにいる3('17)「恋人の麗子を探してくれませんか?」高田(松田龍平)の後輩のありふれた依頼を引き受けた探偵(大泉洋)は麗子(前田敦子)の所属するモデル事務所のオーナー、マリ(北川景子)に遭遇微かな既視感を覚えるその直後、探偵はマリの手下に襲われ、これまで無敗を誇った高田も倒されるだが調査を進めるうちに、モデル事務所は売春組織であり麗子らしき人物が殺人事件に関わっていた情報をつかむ背後に浮上する北城グループ代表の北城仁也(リリー・フランキー)はススキノ裏社界
明日2月25日から上映スタートですハード・ヒット発信制限映画『ハード・ヒット発信制限』公式サイト解説「SEOBOKソボク」のチョ・ウジンが単独初主演を務めた韓国製アクションスリラー。銀行支店長のソンギュは、毎朝車で子どもたちを学校へ送り届け、そのまま職場へ向かう。ある日、運転中にかかってきた発信番号表示制限電話(非通知電話)に出ると、声の主はソンギュに「車から降りれば、仕かけた爆弾が爆発する」と告げる。イタズラだと考えたソンギュは電話を切ろうとするが、目の前
さて、私は「探偵はバーにいる」という映画が好きでして・・DVDで何回も見直しているのです。現時点で3作品。皆面白いのです。その原作、「ススキノ探偵シリーズ」といわれるものがありまして・・今回はその短編集、「向こうの端にすわった男」を読んだのです。和製ハードボイルド小説の短編集。頭の中で「探偵はバーにいる」のBGMが流れるのです。「俺」を大泉洋、「高田」を松田龍平をイメージ変換しながら読むのです。短編集なので深くない代わりに読みやす
しばらく図書館に行ってません。父の書棚の本を読みつつ断捨離していたから。父と私は本の好みが違うのであまり読めないんですが、新潮社と早川書房のミステリーあたりを…表紙を見て「あれ?」と。北見隆さんの絵だ。額縁屋時代によく北見さんの版画を額装しました。まさにこの本の表紙そのもの、という感じで。次に手にした本も表紙が北見さんだったのでびっくり。どれも25年位は前の本。面白いというか、時代だなというのは「携帯電話がない」ということ。あってポケベル。鳴るとすぐ公衆電話へ。って、今だと
凄腕の始末屋として恐れられた榊原健三は、今では人目を避けて山奥で暮らしていた。ある日、山を下りた彼の目に飛び込んできたのは、テレビに映ったかつての恋人・多恵子の姿だった・・・・・。事件に巻き込まれた多恵子の息子を救うべく、健三は単身札幌へと向かう。だが、彼女の息子が巻き込まれたのは、単なる人質事件ではなかった・・・・・。第54回日本推理作家協会賞を受賞した傑作長編ハードボイルド。
最近読んでよかった3冊を簡単に紹介します。なお、紹介の順番は五十音順にしています。私のブログでは月2回本の紹介をしています。何故本を紹介しているかについては、2016.9.29「「最近読んでよかった本」の新たな効能?「ニュートラルな気持ち」へ!」をご覧ください。「蹴りたい背中」綿矢りさ第130回芥川賞受賞作品。高校に入ったばかりの「蜷川(にな川)」と「長谷川初実(ハツ)」はクラスの余り者同士。ハツは、オリチャンというモデルに熱中するオタク少年の蜷川の存在が気になってゆく。い
【読書記録】2020年79冊目「東直己探偵はバーにいる」映画化もされた作品。実は映画は見たことがない(笑)気になってはいたんですけどね~~気になっていただけで見たことがなかったので、今回先に小説を読むことができました!舞台は札幌ススキノ。探偵のような便利屋のような「俺」が主人公。「俺」に持ち込まれた奇妙な事件が、のちに大きな事件に発展していくという。。。のらりくらりと気の向くままに生きているような「俺」ですが頼まれた依頼は、きっちりこなしていきますね。なん
おはようございます脱サラまおりの歩き方~lifeisjourney~自分の足で歩く旅も立ち止まってはまた歩き出す自分の人生も全て自由な自分旅行風呂上がりの柔軟体操強化月間中の鋼鉄女、私ですドモ絶賛stayhome中、昨日はこの映画を観たチャップリン"殺人狂時代"1人を殺せば殺人犯100万人殺せば英雄だ印象的なセリフだったなぁ。戦争を揶揄する描写が多いのがチャップリン作品の特徴。嫌みはなく、サバサバと、戦争は滑稽だと訴えてくる。Lifeisatrag
東直己「向う端にすわった男」探偵はバーにいるシリーズの短編5編「向う端にすわった男」「調子のいい奴」「秋の終り」「自慢の息子」「消える男」大好きな「探偵俺」短編読みやすくて嬉しいな★★★☆☆
「話題の原作本をご紹介」に新しい記事が投稿されました。【映画】探偵はBARにいる【原作本】バーにかかってきた電話著:東直己バーにかかってきた電話postedwithヨメレバ東直己早川書房1996年01月楽天ブックス楽天koboAmazonKindle7nethonto紀伊國屋書店
読書の秋に読みたい本は?こうみえて、読書大好き昔は、年間100近く読んでたしねが、めっきり老眼でねえ〜すっかり、活字離れしてしまって。読みたい本は溜まっているのよね。東直己猫は忘れない(ススキノ探偵シリーズ)有栖川有栖インド倶楽部の謎(火村シリーズ)喜多嶋隆ココナツガールは渡さない(CFギャングシリーズ)上2つは、まさかのテレビ化により私のイメージがダダ崩れススキノ探偵シリーズは、あの探偵はバーにいるで大泉洋がやったやつ。イメージは、もっとハードボイルドだっ
87.サイドストーリーズ『百瀬、コッチヲ向いて』番外編鯨と煙の冒険/中田永一『防犯探偵・榎本径』シリーズ番外編一服ひろばの謎/貴志祐介『校閲ガール』番外編皇帝の謎/宮木あや子『ススキノ探偵』シリーズ番外編街で立ち止まる時/東直己『君たちに明日はない』シリーズ番外編同窓会/垣根涼介『遠くでずっとそばにいる』番外編心の距離なんて実際の距離にくらべれば、/狗飼恭子『さよならドビュッシー』番外編平和と希望と/中山七里『春を背負って』番外編ゴロさんのテラス/笹
娯楽映画の王道作品笑い・感動・アクションの宝石箱や~原作:東直己脚本:古沢良太/須藤泰司監督:橋本一幸治主演:探偵(大泉洋)出演:高田(松田龍平):沙織(小雪):河島弓子(尾野真千子):岬マリ(北川景子)脚本はドラマ「相棒」を手掛ける二人が担当個人的な意見ではあるが、興行収入結果よりも作品の内容は面白く、好きな作品である。北海道・札幌の繁華街を起点に物語が展開しており、主演が北海道のスター(大泉洋)なら北海道が盛り上がるのも無理はない。大泉洋
『ススキノ探偵シリーズ』1作目。大好きな大泉洋チャンが主演した映画『探偵はBARにいる』きっかけで購入映画は2作目の『バーにかかってきた電話』が原作。なので探偵は洋ちゃん、高田は松田龍平クンなどなど想像しながら…でも、お話は新鮮な気持ちで読めました探偵はバーにいる(ハヤカワ文庫JA)821円Amazon行方不明になった恋人探しを依頼されて調査中、殺人事件との関係があることがわかってバタバタといろんな事に巻き込まれていく感じ。小説としてはあまり得意分野ではないけど読みやすくてあっ
何事もなく過ぎて行った一日。齢をとってくると、こういうのが幸せというのだろう。お話1この夏、初めて蚊の被害にあった。夕食の時、女房が、小さな虫がいると言っていた。と聞く間もなく、ひじの辺りがかゆくなってきた。やがて耳の後ろ、脚の先。何であなたばかり刺されるのかしら?の声に送られて、リビングに移動して、ムヒをせっせと塗っていると、反対の腕がかゆくなった。結局2か所やられた。トータル6か所、大被害である。お話2東直己という作家の短編集を読んだ。浅学に
先の大戦で南北に分断された架空の日本の物語。舞台はその日本の札幌での政治亡命を巡る軍部や諜報機関の攻防が描かれています。まずまず読めるのですが、この種の作品に必要だと私は考える緊張感が皆無でした。東氏らしい官僚機構や政治的特権者への批判はこの作品でもなされているのですが、全体にダラダラと進行する物語でエンタメとしても質が低いと思いました。東氏にしたら探偵もの以外で新しいものを書きたいという挑戦だったのかもしれませんが、残念ながら失敗したように思います。