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高校の授業以来、古典を読んだこと無かった私が、黄帝内経を読むことになって、これで続けてこられました。書き出してみると、四回読んでいました。①読み下し文をWordに打ち込む私は漢文のままでは読めないので、先人の先生方が読み下してくれた状態から始めます。この段階での理解度は、0%です…打ち込んでいるだけでは、何にも分かっていません。②Wordを印刷して、意味を書き込む中学高校の国語の古文漢文の授業のように、解説本に書かれている言葉の説明を書き込んでいきます。この段階での
気のはなし絵本元気はじめのき・衛気まもるき・宗気むねのき・清気そらのき・水穀の気つちのき・営気いきるき東洋医学の絵本陰陽五行まわるき・世界で一番つよいのは(相剋)・東洋医学はじまりのはなし・おなかがいたくなるまえに・鍼灸院に行く話①寝違い編・②妊婦さん編・③骨折後編BASEネットショップ「気のはなし陰陽五行まわるき」500円「未病のはなしおなかがいたくなるまえに」1000円(完売しました)「五臓六腑のはなしごぞうろっぷさん」800
王様は言いました。「岐伯先生の話では、癰と疽があったがこれらは何によって違うのだ?」岐伯は言いました。「癰と疽の違いは、見て分かります。疽の出来物の上の皮は、妖しい色になって堅く、牛の首筋の皮のようで、癰の出来物の上の皮は、薄くてつやがあります。」王様は言いました。「どうしてそうなるのだ?」岐伯は言いました。「癰とは、営気が経脈の中に留まって、血が滞って行かなくなり、血が行かないと、衛気が通れずに、枠に囲われて出られず二進(にっち)も三進(
岐伯は続けて言いました。「脛にできる出来物を、『兎齧』といいます。兎に齧られたように赤く、骨まで至るので急いで治さなければいけません。治せなければ人の命に関わります。内踝にできる出来物を、『走緩』といいます。形は出来物ですが、皮膚の色は変わりません。何度か経穴を砭で切り開いて寒熱を止めれば、死ぬことはありません。足の上から下まで出来物なのを、『四淫』といいます。とても大きい出来物で、急いで治さないと、百日で死にます。足のへりにできる出来物を、『厲癰』といいます
岐伯は続けて言いました。「大腿部にできる出来物を、『股脛疽』といいます。見た目の変化はそうひどくはないのに、内部で膿が骨まで行きます。急いで治さないと三十日で死にます。尾骨の尖った端にできる出来物を、『鋭疽』といいます。出来物は赤くて堅くて大きくて、急いで治さなければいけません。治さないと、三十日で死にます。大腿部の内側にできる出来物を、『赤施』といいます。急いで治さなければ、六十日で死にます。両脚に出来ていれば、十日目に死にます。膝にできる出来物を、『疵
岐伯は続けて言いました。「胸部にできる出来物を、『井疽』といいます。大豆のような形で、出来てすぐ三、四日目で早く治さないと、下りて、お腹に入ってしまうので、治らずに、七日で死にます。前胸部にできる出来物を、『甘疽』といいます。色は青くて、形は穀物の粒々や、カラスウリのようです。いつも寒熱で苦しみ、いそいで治療すれば、寒熱は去りますが、寒熱去っても、十年で死にます。死にそうになってから膿が出ます。脇にできる出来物を、『敗疵』といいます。敗疵は女性の病です。出
王様は言いました。「出来物について、形や状態、治療でしてはいけないこと、治るか治らないか、治らないなら死ぬ日数、病名について聞かせてくれたまえ。」岐伯は言いました。「喉の中にできる出来物を、『猛疽』といいます。治さなければ化膿し、中の膿を出さないと、喉が塞がり、半日で死にます。化膿した膿を出すには、豚脂を冷やして三日食べると治ります。頸にできる出来物を、『夭疽』といいます。出来物は大きくて赤黒く、急いで治さないと、熱邪が体の中を下がっていき、腋窩の深部に入り
岐伯は言いました。「王様がおっしゃるとおり、人の経脈はいつも流れていて止まりません。それは、天だけでなく、地の法則とも合っています。まず、それをお話させてください。天の太陽、月、星が空を移動する軌道を間違えれば、日蝕や月蝕※になります。地の水の流れが異常になれば、水が溢れて洪水になり、草は成長せず、五穀は実らず、道は通れなくなり、人々は行き来せず、横道に集まり、小さい村に居て、他所との交流は無く、ばらばらになります。人のは周って流れて休まず、天の二十八宿の星に応
王様は言いました。「これまでに私は、いろんなことを聞いた。食べ物が胃腸に入ると、消化されて気が取り出される。上焦から出た衛気は、肌肉を温め、骨と関節を養い、腠理を通じさせる。中焦からは、営気が雨のように、肉の谷に上から注いで、孫脈に滲みる。津液と滲みた営気が合わさると、変化して赤い血になる。合わさって出来た血は、まず孫脈に満ち、溢れて絡脈に注ぎ、絡脈がみんないっぱいになってから経脈に注がれて、体の深部も表面も広く行き渡ると、呼吸のリズムに合わせて動いて行く。その動きに
いよいよ、最後の篇になりました。本当にここまで来れるとは、思ってなかったけど、亀の歩みでも、ちょっとずつを何年も続けたら、こんなとこまで来れるんだなあとびっくりです。最後の篇なので、締めくくりの話かと思ったら、そうでもなく、いつもどおりの、知りたい王様と何でも答えてくれる岐伯の話です。全部読み終わったら、また本を作ろうと思っています。私が、黄帝内経に何が書いてあるか、知りたかったので、知れたことをまとめます。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこのおはなしは、黄帝内経
王様は言いました。「よくわかったぞ、ありがとう。ちなみに、これらのいろんな病変や症状を治すには、どうするのだ?」岐伯は言いました。「必ず先に、病人の、体の苦楽と、心の苦楽をはっきりさせて、何が起こっているのかしっかり診断を定めてから、治療します。まず、どの臓腑が関係しているのかをみて、小さな邪気は取り除いた後に、気を調えます。盛の場合には、寫の治療を、虚の場合には、補の治療をします。」王様は、治療を受ける前に、気持ちの様子も医者に伝えるのがい
王様は言いました。「いつもよく寝て、睡眠時間が長い人は、何が原因だ?」岐伯は言いました。「そういう人は、腸胃が大きく、皮膚が渋で、肌肉の間が通りにくいタイプです。まず、腸胃が大きいと、衛気が深部に留まる時間が長くなります。また、皮膚が渋であると、肌肉の間がぴったりひっついているので気が通りにくいので、行くのが遅くなります。一般的に、衛気は昼には陽を行き、夜は陰を行きます。陽気が尽きると寝て、陰気が尽きると目が醒めます。ですから、腸胃が大きい人は、
王様は言いました。「病になった人が眠れないというのは、何が原因だ?」岐伯は言いました。「人が寝るしくみは、体をめぐっている衛気が、昼は体表の陽を行き、夜になると深部の陰に行くので、夜は眼を閉じて眠るのです。(霊枢78)その病の人は、衛気が陰に入れないで、いつも陽に留まっているので陽気が満ちて、陽蹻脈が盛となって、衛気が陰に入れないので、陰気は虚となって、眠れないのでしょう。」王様は言いました。「では、目が閉じて開けられず、見えないという人は、
王様は言いました。「では、高い所で目がくらんだ時は、どうすればいいのだ?」岐伯は言いました。「心は良いと思っているのに、神気が嫌がっているのは、同時に反する感情がある状態なので、精気が乱れて、視るのが乱れて、眼が眩みますが、神気の嫌がる感情が無くなれば、症状は戻ります。まもなく治るのは、迷といい、眩むのがひどいのは、惑といいます。」王様は言いました。「なるほど、わかったぞ、ありがとう。では、他にも聞きたいことがあるのだ。よく忘れてしまう人は、何
王様は言いました。「私は以前、とても高い台に上った時に、階段の途中で振り返ると、目がくらんでしまい、そこから立てなくなって、腹ばいになったまま階段を進んだのだ。自分で、これはおかしいと考えて怪しく思い、一人で、目をつぶって、心をおだやかにして、気を定めてみたが、しばらくしても、治らなかった。目が回ってくらんでいるのに一人きりだし、髪をゆるめて、両膝で立って上半身を伸ばしたり俯いたりしたが、再び下を見てたら、全然治っていなくて、でも、儀式をしないといけなかったので頑張って
このおはなしは黄帝内経霊枢より第八十「大惑論」をもとにしています。国の大切な儀式が行われる時、王様は一番大切な役目を担います。場面によっては、一人で高い所に登ったりします。みなさんは、高い所に登って下を見た時、どんな感じがしますか?目が回ったように、揺れる感じがして、落ちてしまいそうな怖さを、思い出せるでしょうか?王様も、高い所に登った時、同じように感じました。でも、知りたい王様は、これはどうしてだろうか、と考えながら、儀式を最後まで執り行いました。そして、
王様は言いました。「岐伯の話によると、衛気は風府穴を通るたびに腠理に行って、邪気とぶつかって発作が起こるというので、発作が起こる時には、風府穴から邪気が入っているのだろうが、衛気が一日に一椎下がった所でぶつかるというのなら、その場所は、風府穴ではないのではないか?」岐伯は言いました。「はい、王様。お話している風府とは、穴名の風府と、風(邪)がいる府(所)という違う意味です。風邪がいる所の府は、いつも決まった同じ場所ではありません。衛気が通ると必ず腠理が開
王様は岐伯を呼びました。「王様、何かご用ですか?」王様は、聞きたいことは後回しで、今読んでいる本について聞きました。「岐伯、経の本には、夏に暑さに傷つけられると、秋に瘧の病に病む、(素問5)(素問35)(霊枢74)と書いてあるのだが、どうして、瘧の病を発症するまでに、時間があるのはなぜだ?」瘧の病の仕組みについては、素問篇第三十五瘧論ですでにくわしく説明されているのですが、岐伯は再びきちんと答えました。「瘧の原因の邪気は初め、風府穴から入ります。病の原
王様は言いました。「なるほど、では、急に死んだり、急病になるのはどうしてだ?」少師は言いました。「『三虚』の場合、人の死は病からあっという間です。『三實』であれば、邪が人を傷つけることはできません。」王様は言いました。「まずは、三虚について、聞かせてくれ。」少師は言いました。「年が歳気不及の虚の上に、月の形に光が無く黒い日にあって、気候が季節に合っていない、という三つが重なれば、賊風は人を傷つけ病にします。年・月・時(季節)、の三つが虚の状態を
少師は言いました。「それは時の決まりがあります。お話します。人は天地と合わさっていて、また、太陽と月にも合っています。太陽については、一日に昼と夜があり、一年に暑いと寒いがあるのを、これまでにお話してきました。では、月の満月と新月についてお話します。満月の時、海水は西に多くなり、新月の時、海水は東に多くなる、というように、海の水は、月の変化によって動いています。※人の体も、満月の時には、血と気が滑らかに流れて、肌肉に充満しているので、皮膚はきめ
王様は言いました。「私は、季節によって吹く八風が人を病にするのは、寒の邪と暑の邪があると聞いた。寒で人は、皮膚が引き締まり、腠理は閉じ、暑で人は、皮膚が緩み、腠理が開くのであれば、正しくない風の邪気が吹いても、同じように体に入ることは出来ないのではないか?それとも、季節の正しくない風は、必ず人を傷つけられるのか?」少師は言いました。「そうではありません。季節の正しくない風の邪気が人に当たるのは、暑い寒いも、方向も関係ありません。邪気が体に入るのは、必ず、
王様は言いました。「今年、正しくない風に傷つけられて病になる人が少なくて済むか、多くなってしまうのか、知ることはできるか?」少師は言いました。「それは、正月元旦一月一日の天気で分かります。元旦には、北極星は天留の宮に居るので、正しい風は、東北から吹きます。しかし、西北の風で、雨が降らなければ、人が多く死にます。日の出に北風になると、春に多くの人が死にます。日の出に北風が行くと、病の人が多く、病人の死亡率は30%です。日中に北風が吹くと、夏に多く人が死
さて、今日の王様は、たくさんの知識を持っている少師と話しています。(霊枢6)(霊枢69)(霊枢72)「少師よ、私は先日、本を読んで、冬至の日には、北極星が叶蟄の宮に行き、天は応じて、必ず風雨にすると書いてあった。しかし、先日の冬至の日は、雨は降らなかったのだ、これは、大丈夫なのか?」少師は言いました。「そうですね、雨が降れば吉兆ですが、降らない時には、前に降ったか、後に降ったかで、吉凶を調べます。そして大事なのは、風です。風は北極星が居る八つの宮の
このおはなしは、黄帝内経霊枢より第七十九「歳露論」をもとにしています。(霊枢77)を読んで、正しい時に正しく降る雨があると知りました。『北極星が北斗七星の車に乗って、次の宮に移る日は、節気が変わる日でもあるので、気の調和がとれていれば、天は必ず、その日、風と雨を起こして返事をします。』節気が変わる日とは、立春・春分・立夏・夏至・立秋・秋分・立冬・冬至の八つです。さて、直近の節気といえば、立春(2024年2月4日)です。天気はどうだったでしょうか?日本全部
王様は言いました。「よし、では次は、経脈について、言ってみてくれ。」岐伯は言いました。「陽明経は、血と気が多いので、治療では血と気を出します。太陽経は、血が多く気が少ないので、治療では、血を出して、気を出してはいけません。少陽経は、血が少なく気が多いので、治療では、気を出して、血を出してはいけません。太陰経は、血が多く気が少ないので、治療では、血を出して、気を出してはいけません。厥陰経は、血が多く気が少ないので、治療では、血を出して、気を出し
王様は言いました。「では、今度は、病について、言ってみてくれ。」「五藏に精気が多く入りすぎると、并という状態になります。(素問23)肝で多くなると、憂い、心で多くなると、喜び、肺で多くなると、悲しみ、腎で多くなると、恐れ、脾で多くなると、畏れます。五蔵はそれぞれ、肝は、風を、心は、熱を、肺は、寒を、腎は、燥を、脾は、湿を、悪(にく)み、嫌がります。疲労から起こる病は、長く見ていると、血を傷つけ、長く臥すると、気を傷つけ、長く坐すると、肉を傷
王様は言いました。「よし、これまでに聞いた、五臓と、色々の関りについて、おさらいしておこう。岐伯よ、言ってみてくれ。」岐伯はうなずいて、言いました。「五臓は、それぞれ、心は神を、肺は魄を、肝は魂を、脾は意を、腎は精志を、納めています。五臓は、それぞれ、心は脈を、肺は皮を、肝は筋を、脾は肌を、腎は骨を、主っています。五臓の液は、それぞれ、心は汗、肝は泣(なみだ)、肺は涕(はなみず)、腎は唾、脾は涎、です。」王様は言いました。
王様は言いました。「症状から、どこに原因があるか分かる場合はあるか?」岐伯は言いました。「噫(げっぷ)は心の失調で起こります。欬(せき)は肺の失調で起こります。語(よくしゃべる)は肝の失調で起こります。呑(のどに酸味がつかえている)は脾の失調で起こります。欠(あくび)は腎の失調で起こります。怒(怒りやすい)は胆の失調で起こります。気逆噦(しゃっくり)は胃の失調で起こります。泄(水下痢)は大腸小腸の失調で起こります。
王様は言いました。「体とこころの状態によって、治療の仕方が違うと聞いたが、(素問24)もう一度聞かせてくれ。」岐伯は言いました。「体は楽で、志に苦がある場合は、精神活動を主る心が疲労するため、心が主る脈に病が生じます。治療には、灸と鍼を用います。体に苦があり、志は楽な場合は、肉体疲労が大きいので、筋に病が生じます。治療には、熨や導引を用います。体も志も、ともに楽である場合は、あまり動かず、ボーっとして過ごしているので、気血がめぐらずに、肉に病が生
王様は言いました。「さきほどの、九の法則の野に応じているという、体の九の区分について、どのよう庭に分けるのか聞かせてくれ。」岐伯は言いました。「お話いたします。体の区分は、左足、右足、左胸、右胸、左手、右手、頭、尻、腹、の九つです。左足は、季節では立春に応じ、戊寅己丑の日には、左足に鍼を刺してはいけません。左脇は、季節では春分に応じ、乙卯の日には、左脇に鍼を刺してはいけません。左手は、季節では立夏に応じ、戊辰己巳の日には、左手に鍼を刺してはいけま