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2022年度第四問について、再度書いてみたいと思います。東大の現代文だけでなく、大学入試の現代文の設問構成というものは、その設問の解答をつなぎ合わせると、問題文そのものの要約になる、というようなことが言われます。では、この2022年度第四問の設問にどのように解答すれば、問題文の要約になるのでしょうか。今回も、東大の現代文の様々な過去問に書かれた内容を参照しながら、考えてみたいと思います。これまでの本問に関する連載記事(第5回、第7回)では、本問の意味を、過去問で意識という
前回に続いて、2022年第四問を見ていきましょう。東大の他の年度の過去問、2004年第四問と2013年第四問を参照し、関連付けながら、東大が問題文を通じて受験生に送るメッセージを受け止めてみようと思います。1.見えるものと見えないもの見えない力を感じるということ前回では、本問は、「見えないものを見る」、ということがテーマだということを簡略に見てきました。人間の「意識」や「視覚」というそれ自体は素晴らしい働きをするものであっても、まだまだその外がある。私たちの想定することや、見ている
#8701月10日(火)梅田実施しました。はじめまして、ようこそお越しくださいました。東大国語を解いてみれば、「緋い」理由がわかるかもしれません。季節の移ろいを優しく綴る書き手たちはどのように後ろ向きの方に声をかけましょうか?感電だけにはどうかご注意ください。紹介された本です・東大現代文で思考力を鍛える/出口汪・黒雲の下で卵をあたためる/小池昌代・怪物園/junaida・歌おう、感電するほどの喜びを!/レイ・ブラッドベリ伊藤典夫・宮脇孝雄・村上博樹・吉田誠一(
東大入試の国語第1問は文理とも同じ問題であり、決まって120字問題と呼ばれる問題が出される。「~(下線部)とはどういうことか、本文全体の趣旨を踏まえて100字以上120字以内で説明せよ」または「~(下線部)とあるが、なぜそういえるのか、本文全体の趣旨を踏まえた上で、100字以上120字以内で述べよ」などといった問題である。私は、この120字問題こそ東大現代文の核心をなす問題だと考える。その理由は以下の4つである。1.問題となっている下線部だけでなく、全体の理解が問われている。部分
東大現代文の「無意識の思想」の流れと系譜東大現代文を統一的に読む第6回伊藤幸生1.具体例Ⅰ2020年度第四問東大現代文は、「無意識」ということを問題にし続けてきました。大学入試の現代文で「無意識」という言葉は時々問題になりますが、東大現代文における「無意識の思想」は、様々な滋味深い表現の中に包み込まれて、独特の展開をみせます。本連載の第1回から第5回まで、この「無意識の思想」を見てきましたが、今回はその一部を概観してみたいと思います。ある過去問
東大現代文2022年度第四問一体何が問題か東大現代文を統一的に読む第5回伊藤幸生1.「意識」や「視覚」という限界のあるあり方東大現代文の2022年度第四問で問題になっていることは、一体どういうことでしょうか。武満徹著『樹の鏡、草原の鏡』(新潮社、1975年)からの出題でした。本問は、本連載で見てきた過去問の集大成ともいえる問題です。具体例の持つ意味を問う、一読して得る印象を超える複雑な言葉の連なりを感じるような問題になっていますが、今
東大現代文を統一的に読む~東大現代文の3つの思想「無意識・非個人性・超日常」第4回2001年度第一問2001年度第1問作家の「孤独」と「無意識」を読み取る1.文学と孤独という〈像〉これまで述べてきた事を踏まえて2001年度第一問を読んでみましょう。カリフォルニア州生まれの米国人日本語作家リービ英雄氏のエッセイ「ぼくの日本語遍歴」(『日本語を書く部屋』所収、岩波現代文庫、2011年)からの出題です。本問は東大現代文随一といってよい名作中の名作問題ではないかと思います。構成
東大現代文を統一的に読む~東大現代文の3つの思想「無意識・非個人性・超日常」第3回2020年度第四問と一996年度第五問伊藤幸生2020年度第四問と1996年度第五問~24年の時を経て、同じ内容の2問が出題されたことの意味1.2020年度第四問無意識という問題圏非個人性、超日常、根源とのつながり2020年度第四問では、驚くべきことに1996年度第五問とほぼ同じ趣旨と言
東大現代文を統一的に読む~東大現代文の3つの思想「無意識・非個人性・超日常」第2回2008年度第四問伊藤幸生2008年度第四問を読む舞台での役者と感情の昂まりの表現★解答例文字数は、句読点や括弧記号を除いて、文字のみで70字以内を目標としています。設問(一)(役柄の感情のあり方を推測するのでもなく、ましてや)人の発する言葉[セリフ]が特定の身体状態の過程に由来するとは思いもせず、「嬉しい」という言葉に対応する一定の振る舞いがあると想定して演じようとするということ。(7
東大現代文を統一的に読む~東大現代文の三つの思想「無意識・非個人性・超日常」第1回伊藤幸生東大の現代文の三つの思想「無意識・非個人性・超日常性」1.東大の現代文は三つの思想を、様々な題材で出題している本稿は東京大学の入学試験における現代文の問題についてのひとつの試みを叙述しようというものです。東大の現代文の多くの問題は、「無意識・非個人性・超日常性」という三つの思想と関係しているということを見ていきます。
初めまして東大7と申します。一応、東大文系現役合格の実績はあります。東大受験に関して、言いたいことがあり、ブログを始めます。スタンスは、アンチ・ドラゴン桜の三田です。著者が明治大学出身なので、東大のことがわかっていない。言ってることがめちゃくちゃです。これについては、何回も述べていきます。鉄緑会は、東大でも、理IIIとか東大のトップ層しか講師になれず、超すばらしい頭脳集団で尊敬はするのですが、方法論として、量で押すだけの詰め込み方針には賛成しがたいと思っております。中学生
皆さん、こんにちは。いつも本当にありがとう。2021年度の東大教室について説明します。まず、オリエンテーションがあります。東大教室オリエンテーション(日本史)予想外の得点差を生むことが多い東大の論述問題は、とてもスリリングです。出題者を意識した的確な指導のもとで正しいトレーニングを系統的に実行しなければ、このスリルは単なる苦痛になってしまうでしょう。何事も最初が肝心。日本史の学習が本格化していなくても心配はいりません。論述問題とは、歴史の基本を把握していく作業でもあるか
今回は娘(桜蔭高1)のことです。娘は、東進ハイスクールの東大特進コースの特待生(東進が指定する模試で東大A判定をとると勝手に認定されます)なのですが、あの林修先生の授業を破格の値段(テキスト代のみ?)で受講できるということで、昨年末に受講してきました。娘が言うには、「林修先生の授業は立ち見が出るほど人気で、かなりの毒舌だけど話が面白かったし、勉強にもなった」そうで、恐らく今後も受講することになりそうです。さて、話を戻しますが、その授業中に作成した記述が林修先生に添削されて返ってきました。
こんばんは、野呂田です。ブログを見にきてくださりありがとうございます!“使命への道”のvol.156をお届けします!(使命への道とは、こちらで詳しく書いています)淡路島に完全移住してからの1年半は、それはまあたくさんの本を読みました。特に、この期間は、かなり本質的なものばかりを読み漁ったのですが、それはそれはたいへん抽象度の高いものが多く、何度も読み返したり、ノートにその都度メモを取りながらじっくりじっくりと読んでいきま
皆さん、こんにちは。いつも本当にありがとう。東大教室×現論会、7月5日に第1回on-line講義を開催します。初回のテーマは最新問題研究。次々にとても大切なことを教えてくれる問題になっていました。講座紹介のお知らせhttps://genronkai.com/news/utclass/on-line講座申し込みサイトテキスト(PDF)もここで入手可能です。Genronkai「東大教室」poweredbyBASEスタディサプリ講師、柳生好之の直前特訓。セ
東大現代文で思考力を鍛える1,188円Amazon東大現代文で思考力を鍛える出口汪著本書の「はじめに」に記載されていますが、本書では東大の現代文入試問題を次のような方々に贈ることを目的にされています。〇現代を生き抜くための真の教養を身につけたい人へ〇物事の本質について考える力を鍛えたい人へ〇様々な角度からこの現代を深く知りたい人へ〇新しい時代を生きるための指針を求めている人へ〇知的好奇心を満たしたい人へ〇東大が求めている学力を知りたい受験生へ〇現代文だけ
この問題、Twitterでちょっとした話題になってるみたいで、面白そうだと思ったので自分なりに復習も兼ねて再考することにしました。「不安の空間と化した大都市」とはどういうことか、を説明する問題です。この問題みたいに、名詞が文末に来る問題の類題として、真っ先に思い浮かぶのが、東大の2011年の第1問(評論)の(1)の問題です。(この2011年の評論(1)は、そもそも主語を確定させるのが難しく、注意すべき落とし穴も多々あり、相当平均点が低い問題だっただろうと個人的に予想しています。ただ、色ん
今年は初めて大手予備校と言われる所の現代文講師の採用試験を受けてみました。合計2社受けましたが、一つは筆記試験で落とされ、もう一つは筆記試験や模擬授業までは合格したものの二次面接でダメでした。(多分「今住んでる地域以外への地方(僻地)に勤務する可能性が高いですが問題ありませんか?」と聞かれて私がNOと言っちゃったのが原因だと思われます。私は現在の仕事もそのまましばらく続けたいので、どうしても他の地方への移動が難しい状況だったのです。)ただ、本音としては今回落とされて本当に良かったと思いま
英語:73/120(偏差値62.1)国語:69/120(偏差値70.0)数学:15/80(偏差値48.2)日本史:7/60(偏差値33.5)地理:14/60(偏差値39.1)合計:178/400(偏差値53.7)D判定このような結果になりました。英語と国語以外は、まるで雀の涙みたいな点数です。各科目について以下、反省します。《英語》代ゼミの東大プレの英語は、リスニング以外の大問は本試よりもかなり簡単だったので、本来ならば90点は取れてないとまずいような問題でした。しかし
取り急ぎ、東大実戦模試で私が書いてきた現代文の解答をアップします。自信はあるといえばあるし、無いといえばない、のかも。でも随筆はもしかしたらだいぶ外した解答になってるかもしれません。(私の力不足ゆえ申し訳ないです。)国語は、あくまでも印象だけど、・第1問(評論):やや易・第2問(古文):やや易・第3問(漢文):やや易・文系第4問(随筆):標準〜やや難(?)という予想です。ただ、明日配られる模範解答次第です。まだ断言できません。【私の解答】・第1問(評論)(1)近代以前
英語の採点がかなり甘かったため、自己採点よりは+18点ぐらい上がりました。(ただ、それでもかなり低い点数であることには変わりはない。)古文も採点が甘く、不出来だった割には何とか点数が二桁にのったという感じです。全体的には「お前は、現役生かよ!」とツッこまれるような不完全な点数の取り方になってるし、課題が多く残る結果となりました。以下、科目別に反省します。《英語》まず、今回はそもそも東大本試よりも易しい出題で、採点もすごく甘かったので、この点数を鵜呑みにするのはとても危険だと思いまし
私がこのブログを去年から書き続けてきて良かったと思うことは、この世のどこかにいる「評論家」とか「エッセイスト(随筆家)」と呼ばれる人たちがどんな気持ちで文章を書いているのか、そんなことが少しずつわかってきたことでした。彼らはきっと、何かを伝えたくて伝えたくて、文章を工夫することがやめられない人達なんだな、と最近ようやく理解できるようになりました。私がこのブログでときどき書くエッセイは、どれも一般的には伝わりづらいテーマばかりで、果たして本当に人に伝わるのかどうか、自信がなくて仕方あり
Z会の問題を解いてるんだけど.....東大理系国語の第1問(現代文)と東大英語の第3問(英作文)。すでに、現代文のほうが1時間14分、英作文が37分費やしてる😰😰😰まあ今の段階ならば、致し方ないのかな?という楽観的な見方をしているのですが......現代文も解法手引きみたいな参考書なり問題集が必要かな?と。一応、『講義の実況中継シリーズ』の現代文を注文しているんだけれども。英作文も基本英文を覚えただけじゃダメってことを痛感させられた!![必修編]英作文のトレーニングAmazonこ
タイトルどおりです。早速、私もこれから解いてみて、自分なりの答案を作ってみます。早ければ明日(2月26日(月)※に私の答案を記事としてアップする可能性がありますが、いわゆる正式な「解答速報」として発表する形態をとらず、「私が解いてみたら、こういう答えになった」という個人的な答えや感想だけに留めると思います。(※追記:2/28(水)になりそうです。)くれぐれも上から目線にだけはならないよう、細心の注意を払います。しばし、お待ちください。
明日2/25(日)から、国公立2次試験が始まります。だから、今日は現代文について、少しお話をさせてください。2次試験の「現代文」は、高得点を狙うのはそう簡単なことではなく、制限時間をフル活用して最大限の集中力で思考し続けなくてはならない過酷な試験です。特に、東大の国語は制限時間が150分ありますが、「どの要素を答案に入れ、どの要素を捨てるのか」「どのような順番・構成で書くのか」「何か今まで書いた答案に重大な見落としはないのか」など、無限の可能性を考慮に入れつつ、その中で有限の、
前回の記事で述べた「東大英語入試に向けての学習法」の続きです。今回は現代文です!東大入試の現代文にあたり、私が使用する予定の教材は以下のとおりです。【使用予定教材】・東大の過去問25カ年・一橋の過去問(ただし大問3の200字要約問題のみ)・現代文キーワード読解・漢字問題集(題名忘れた。。)以上です!現代文は他の教科とは逆の考え方が必要で、使用教材は少なければ少ないほど良いです。(これは絶対!)基本的には東大の過去問が中心的な教材で良いと考えています。東大型の「どういうこと
現時点では、私「とある国語講師(現代文)」は、来年、東大受験をする可能性が高いです。(理由は「東大現代文の過去問集を出版する夢のためのきっかけ作り」だったり、やりたい学問があったり、など様々あります。が、今は全てを申し上げることはできません。)もし私が受かったら、お金の問題さえ解決すれば、入学したいと思います。それに伴い、去年7月から始めたこのブログの運営方針を少し変えようと思います。主な変更予定点は以下に箇条書きにします。↓↓--------------------------
ずっと長いことブログを更新できてなくて、申し訳なかったです。9月に受けた駿台全国模試が返却されました。2年前に受けた駿台全国模試との比較をすると、・英語:偏差値73.9→60.3・数学:偏差値53.4→59.6・国語:偏差値68.4→64.0ということで、英語と国語が大きく落ち込んでいます。(数学だけは少し上がっている)それぞれ、理由はある程度判明しました。何が原因だったのかについては、以下の反省に書きます。--------------------------------
8月の東大オープンの成績資料の統計がかなり詳しかったので、色々と分析してみた。----------------------------------------------------《英語最高点》文一:107文二:100文三:116理一:106理二:115理三:107《数学最高点》文一:80文二:80文三:80理一:120理二:109理三:115※文系数学は満点が合計7人。《国語最高点》文一:87文二:83文三:102(102点が2人、90点台も2人いる)
今日もせっせと、ブログのアクセス数を今年中に軌道に乗せるために、駿台全国模試(英数国のみ)を受けに行ったとさ。というより、2年前に受けた駿台全国模試が、英語と国語が3桁得点なのに、数学が3桁得点じゃなくて見栄えが悪いから、英数国揃って3桁得点に揃えたかったという、しょうもない個人的な動機も少しある。(一応、現代文という教科を教えるにしても、多少は他教科のことをわかってた方が良いと思うし!)しかし、待ち構えていた現実は厳しいものだった・・・-----------------------