ブログ記事2件
記念すべき(?)第100回の芥川賞を受賞した李良枝『由熙』。当時、この本の表紙の絵がすごく気になったものの読む機会もなく今に至ったのだが、この本を取り上げた小さな囲み記事を見て、いまさらながら読んでみることにした。著者は、その名前からも想像できるとおり、在日韓国人。そして、『由熙―ユヒ』では、ご自身の体験がベースになっているのかどうか、「韓国に留学に来た在日韓国人女子学生・由熙」と、彼女が下宿する家の持ち主と姪との交流が描き出される。ルーツとか言語とか。特に、韓国と日本であるが
李良枝のデビュー作『ナビ・タリョン』を読んだ。由煕ナビ・タリョン(講談社文芸文庫)Amazon(アマゾン)633円1989年1月、平成最初で第100回の節目となる芥川賞は記念すべきものとなった。二人の受賞者のうちの一人、李良枝が、『由煕』(本短編集所収、未読)でコリアン系日本人として初めて受賞したのだ。在日コリアン作家の受賞はそれ以前に李恢成の例があったが、帰化コリアン二世作家の受賞は初めてだった。その良枝のデビュー作が本作『ナビ・タリョン(嘆きの蝶)』であ
脈絡もなく。濃霧の中の、富士急行は大月線の下吉田駅。こういう大陸系の駅舎が好き。一瞥してたぶん、リニューアルだと思います。(駅の歴史を知らずに言ってます。すみません)祖型が実にいい。渋すぎる。この日は、霧雨の中、若い外国人がパラパラ。皆、スマフォを繰りながら、新倉山(あらくらやま)の浅間さんを通り、忠霊塔へ歩いて登って行く。まるで、地元民は浅間(アサマ)信仰に一切関心がなく、遠路遥々の外国人のみが、この山を、神殿を、信仰しているかのよ