ブログ記事20件
『Ⅳ』におけるシンデレラの起源探求に近い印象があり、このリテラチュアな趣向がとても良かったです。今回の主役はコナン・ドイル著『バスカヴィル家の犬』。別人の手による原稿が発見され、どちらが先に書かれたものなのか、本当の『バスカヴィル家の犬』の作者は誰なのか、直木賞候補作家の杉浦李奈がその真偽を見定める。そしてその最中に小説さながら魔犬の襲撃に遭う、というストーリー。真贋鑑定、魔犬騒動、直木賞ノミネート、それぞれの事件が互いに縺れながら進んでいく展開は、先の予想が付かず始終面白く読んでいました。そ
ecriture新人作家・杉浦李奈の推論XI誰が書いたかシャーロック(角川文庫)Amazon(アマゾン)松岡圭祐さんもハズレのない作家さんだと思う。表紙絵が気に入らないけど、内容はとても気に入っている「新人作家・杉浦李奈」シリーズの最新作かな。なんと!今回の題材は、シャーロック・ホームズの「バスカヴィル家の犬」ですと!シャーロキアンの端くれとして、テンション上がったわ。途中、ちょい退屈なところもあったような、なかったような。ラストが鮮やかで、スカッとして最高でした。というか
溜まっていた松岡圭祐を3冊まとめて読みました。毎月新刊が出るので、最近は一気に読もうとあえて溜めていました。高校事変シリーズの17巻凶悪犯として知られた半グレ集団リーダーの次女で高校2年生の優莉結衣が主人公の武蔵小杉高校に在学していた結衣が視察に訪れた首相を狙ったテロリストと生い立ちから身についた戦闘能力で闘うというバイオレンスなシリーズです。12巻まで続いた結衣とテロリストの闘いはようやく終結し、シリーズも終了かと思いましたが、スピンオフ的な劃篇
松岡圭祐氏と「怪談」はあまり結び付くイメージがないもので、いったいどういうストーリーなのかと思っていましたが、いざ読み始めてみればいつもの「ecriture」クオリティでした。宴の席から忽然と消えた二人の男女。そのシチュエーションが岡本綺堂『怪談一夜草紙』に酷似しているという。特に怖いとか不気味とか怪談然とした恐怖は感じませんでしたが、その事件の真相はこれまたいつもどおり狡猾で小胸の悪くなる話でした。[梗概]小説家を志す者を指導する「丹賀文学塾」。その塾が閉塾するにあたり
松岡圭祐の新人作家・杉浦李奈シリーズの第10巻です。今は高校事変シリーズとこのシリーズが角川文庫で進行中です。高校事変がバイオレンスものなのに対してこちらの方は推理ものの要素が高いです。ほぼ毎月どちらかが書き下ろしで出ています。小説の中で自らネタにしているところがありましたが、書くのがものすごく早いですね。
このシリーズにしては珍しく、男女の愛憎悋気が業深い一篇だったと思います。特に解決編はちょっと生々しくもあり、それが妙に新鮮に感じられたものです。新人作家・杉浦李奈が、書籍・出版に関連するさまざまな事件に巻き込まれ、そのたび多岐にわたる文学知識を駆使しながら事件解決に貢献してゆく。そして李奈自身も、多くの事件を通して小説家として、さらには人間として成長を果たす。そんな『ecriture』シリーズ。Vol8となる今回は、太宰治『グッド・バイ』をフォーカス。新たに発見された太宰治の遺書。その真
松岡圭祐また溜めそうになりましたが、2冊読んではけました。高校事変のスピンオフ?主人公の優莉結衣の話しなので本編ですが・・・完結したと思ったのですが、今月は13巻が出て、新章が始まるようです。こちらは現在進行形の新人作家・杉浦李奈の推論シリーズ8巻です。太宰治の遺書らしきものが発見されそれにまつわる事件の謎解きです。文壇ミステリーという異色なジャンルが確立されてきた感じです。
今回の探書は『新約聖書(丸善版)』。前回は『桃太郎』から思いも寄らない方向に話が進みましたが、今回はそれ以上。特に中盤以降、およそ「聖書」という書名からは連想されないであろう方向にストーリーが展開していきます。ずいぶん荒唐無稽だなって思って読んでいましたが、暗号の指し示す御用金の真実はこれまた意想外でしたし、安定のストーリー展開とドライブ感でだいぶ読み耽っていました。そして事件の果てには、ひとりの小説家としてステップアップを果たし、悟りも啓いた主人公。巻末にコミカライズ記念オマケ漫画が載ってい
松岡圭祐は、ほぼ毎月新刊が出るのでため込みがちですが、なんとか年内にと思い、溜まっていた3冊を読み終わりました。シリーズものが文庫書き下ろしで刊行されます。高校事変シリーズは一つ前に完結したシリーズでテロリストの娘で女子高生の優莉結衣がテロリストと闘うバイオレンスなお話しです。優莉凛香は結衣の妹でスピンオフ的なお話しです。「優莉結衣」が刊行されます。溜めないようにしないと。探偵の探偵シリーズも少し前に完結しました。探偵を探偵する、対探偵課の新人探
よもや「桃太郎」から毒親の話に展開しようとは、まったく思いも寄らず、かなり意表を衝かれた感があります。底辺ラノベ作家が文学知識を駆使して刑事事件を解決し、事件に関わったひとたちの胸に光明を与えていく。そして捜査と執筆をとおして自分自身も成長してく。そんな新人作家・杉浦李奈を主人公に据えた『ecriture』。シリーズ六作目となる今回の事件は、「桃太郎」見立て殺人。「見立て」の真意や胡散くさい宗教団体を探りながら話が進んでいくわけですが、読んでいる最中は、このストーリーがどんな風に落着するのか
7月23日読了ラノベ作家の杉浦李奈は、推理作家協会の懇親会に出席。懇親会にKADOKAWAの編集長の頼みもあって、会場で出会った人気作家の汰柱桃蔵の仕事場にみんなで行くことになった。汰柱の自宅への招きを断ってお開きとなる。後日打ち合わせの為KADOKAWAを訪れた李奈は、汰柱があの夜以来行方不明になっていると知る。実は1週間後に刊行予定の汰柱の本の内容が現在起こっている女児失踪事件と酷似しており、関係者でないと知り得ない情報も。汰柱の失踪とも関連するのか…。杉浦李奈はKADOKAWAの依頼でそ
7月6日読了ラノベ作家の杉浦李奈は、人気作家岩崎翔吾と芥川龍之介と太宰治についての対談が実現。その後李奈の新作の帯に彼の推薦文を貰える事に。しかし、岩崎翔吾の新作に盗作疑惑が持ち上がり、岩崎自身も失踪してしまう。もちろん、推薦文の帯も無かったことに。編集者から岩崎翔吾の盗作疑惑に関してのノンフィクション本を依頼された李奈は、彼についての取材を試みる松岡圭祐さんの小説の挿絵っていつも同じ人が描かれてるんですかね?絵的にラノベ感がありましたが、いやいや結構面白かったです芥川龍之介や太宰治など
『Ⅰ』から半年強で早くも『Ⅴ』ですが、今回も安定の面白さでした。大物作家たちが一堂に会した懇親会で凄惨な大規模火災。その真相は、例によって邪知深くて小胸の悪くなる話。文芸色は前回ほど強くなく、文学ミステリーというより出版界隈そのものに視軸を合わせたミステリーという感じでした。そしてハイライトは前回の予告どおり、『万能鑑定士Q』とのクロスオーバーでしょうか。『万能鑑定士Q』シリーズをすべて追っていたわけではないのですが、いつの間にか妻となり母となっており、事件そのものよりそっちのほうが驚きでし
ecriture新人作家・杉浦李奈の推論IIIクローズド・サークル(角川文庫)Amazon(アマゾン)752円突如現れたベストセラー作家、櫻木。謎に包まれた彼女を発掘した出版社が、続いての売り出す新人作家を公募する。杉浦李奈は選考を通過し、他の8人の選考通過者と共に、孤島へ招待される。櫻木を世に出した敏腕編集者と共に、絶海の孤島に招かれた9人は祝賀会を始めるが……。みたいな感じかなあ?面白かったです。アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を彷彿とさせるんだけど、
ecriture新人作家・杉浦李奈の推論IVシンデレラはどこに(角川文庫)Amazon(アマゾン)792円面白かったです。またまた表紙絵が不気味なんですけど……。それでもいつもよりは人造人間臭も薄いのだけど。新人作家RENは月に2.3冊の新刊を出版しながら、全てベストセラーとなっている売れっ子。そのRENの小説がどの作品もパクリだという。売れない作家、杉浦李奈の小説もパクリ被害に遭う。時を同じくして、李奈は「シンデレラの原典を探れ」という脅迫メールを受け取る。親しい人々
ecriture新人作家・杉浦李奈の推論II(角川文庫)Amazon(アマゾン)713円どうも表紙絵が好きではないけど、中身は面白いです。売れない作家、杉浦李奈は、出版社のパーティーで売れっ子大物作家と知り合う。後日、その売れっ子作家が失踪、そして彼の作品だという小説が出版されようとするが、その内容は実際に起きた女児失踪事件を彷彿とさせるものだった。彼が犯人なのか。なぜ失踪したのか。なぜ執筆したのか。みたいな感じです。杉浦李奈さん、前作ではぽやーっとしてるところもあったのに、
松岡圭祐先生の人気シリーズ、新人作家・杉浦李奈の推論の第1弾「écriture新人作家・杉浦李奈の推論Ⅰ」を読み始めました。タイトル通り、新人作家の杉浦さんが盗作問題を取材ことになり、右往左往。ここから解決に向けて活躍していくのでしょう、楽しみです。
パクリ小説とシンデレラの起源。あまり並び立つ感じがしない二項目ですが、それらの謎を相和させながら展開していくストーリーがとても面白かったです。シンデレラの原典をリサーチしながら、脅迫者の正体とパクリ小説の真相にも迫っていく。下手人の正体とその意図については、大方想像どおりであり、ミステリー的な衝撃は『Ⅲ』のほうが鮮烈でした。もっとも、今回はミステリー的インパクトよりも「シンデレラの原典」のほうに視軸を合わせている印象であり、「文学ミステリー」という修辞に照らすなら今回のほうがそれっぽい気がしま
ecriture新人作家・杉浦李奈の推論(角川文庫)Amazon(アマゾン)673円松岡圭祐さん、初めて読むかも。面白かったです。ラノベ作家としてデビューした杉浦李奈。仕事で人気作家と対談するが、後日その人気作家の新作が盗作の疑いをかけられる。当の作家は失踪。新作は話題となった前作とは全く異なる出来であり、本当に盗作なのか、なぜ失踪したのか、どこにいるのかを李奈が探ることに。みたいな話でした。コナン君みたいに、もっとするすると解決するのかと思ったらそういう感じじゃなかったわ。
溜まっていた松岡圭祐を4冊一気にと言っても1カ月以上かかりましたが。出身成分はシリーズ物ではなく北朝鮮での強姦事件の調査のおいて身分格差や国家の体制に切り込む社会派ミステリーです。高校事変は第12巻テロリストの娘である女子高生が身につけた戦闘技術で悪と対決する超ド級のバイオレンスな作品です。各話でエピソードが1つづつという進行ではなく長く物語が続きました。いよいよクライマックとなってからもだいぶ続きましたが、遂に完結です。新人作家・杉浦李奈シリ
底辺ラノベ作家・杉浦李奈。本の出版にまつわる事件に巻き込まれ、あるいは首を突っ込み、その真相を見定め、読書と執筆を通して絶望に囚われた者たちの心に光明を示唆していく。そして李奈自身も、ひとりの人間として成長を重ねていく。この『ecriture』シリーズはそんな内容であり、『Ⅰ』では巷間を騒がした盗作小説に関するノンフィクションを上梓し、『Ⅱ』では轢き逃げ事件をモデルに据えた小説とその著者の自殺について取材を行っていました。そんな彼女が今回は「クローズド・サークル」の経験者に。スマホも電
盗作小説の次は、現実の事件がモデルの小説。展開やストーリーが一作目より好みでしたし、いくつもの謎が明かされる終盤はほぼ一気に読み進めました。流行作家が実際に起きた女児失踪事件を小説に仕立てたものの、それを書いた当の本人もまた失踪してしまった。そんな不可解な事件。名の高いベストセラー作家が、どうしてまたこんな縁起の悪い小説を書いたものか。そこには、かなり狡猾で小胸の悪くなる真相がありました。また、途中で出てくる横溝正史『悪霊島』の伏線がまた想像の斜め上であり、すべてが語られる謎解き場面では、な
溜まっていた松岡圭祐の本を3冊まとめて読みました。基本シリーズものを文庫で書き下ろしていくスタイルで出版社は変わってきましたが、今は角川文庫から出ています。ミッキーマウスの憂鬱は珍しく新潮文庫から出てディズニーランドで働く人々の奮闘を描いたお話しで意外と面白かったと記憶しています。シリーズという感じではありませんでした。ふたたびは続編という感じですが、1作目の記憶からすると、ちょっとなぁという感じでした。今、角川文庫で進行中のシリーズものです。テロリスト