饕餮が不満を持ったことは書いた。それは饕餮の人生での収支決算が、プラスになってきたことを意味している。人生がマイナスの状態の奴隷は何も思わない。思う力がないからだ。饕餮はその人生で強制的に子供の頃から働かされており、天界の住人になってからもその癖は直らなかった。不満を持たないことが饕餮の普通だった。ところが、最近になって心に余裕が出てきて、黄龍との扱いの差を感じるようになった。心からの奴隷ではないからだ。人生での収支決算がプラスだと自分というものを考える。自分を考えれば何かがしたいとか、何かが欲