ブログ記事14件
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREその続きです♪初めて→本屋1BOOKSTORE41特別編2.公園で好きな人を待つそれだけで嬉しくて少しワクワクとした、不思議な不安手元には読みきったSariの新刊翔さんも少しは読んでみたら良いのに新しい作家など好きじゃないってぼんやりと木陰の芝生に座り込み駅からの流れを見ていたそれほど大きくない街だから駅からの流れは国道沿いの方へと流れて行く「ずっと店の中ばかり
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREその続きです♪初めて→本屋1BOOKSTORE40特別編1.「雨、降ってますね」「あぁ」狭い畳の上で一つの布団の中、オレはメモを取りながら背中を向けていた雅紀がこの店に居る時間は何故か雨が多いいや、二人で居れば雨が多いのかもしれないSariの新書が出たと喜んで店にやって来た。オレが興味を示さないのに、その本がどんなにも素晴らしいかと語り続けて結局店の閉店まで話し
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREその続きです♪初めて→本屋1BOOKSTORE39あれだけ邪魔だって言ってたのに気付けば膝枕とか翔さんはどうして電話なんかして来たんだろう・・確かに聞いたよね?”申し訳ないけど、しばらく会えないってなのにゴロにゃんしてる横顔を見ればどうしてかなって耳の上の少し硬い部分をつまみつねって遊ぶ最近出したこたつに自分の綿入れを首から背中にかけお腹の方に顔をうずめ過ぎ息が
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE38そうかそうかSariが新作ねぇ~考えるだけでワクワクして来た小那先生の所からの帰り近くにあったスーパーで翔さんへの差し入れを買い込む軽く食べれる物片手で食べれる物ラップサンドとかおにぎりとかあとはステックセロリとか野菜も大事だよねぇあの人、熱中すると渡せば紙も食べそうだもん結局インスタント、片手
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE37「申し訳ないけど、しばらく会えない」そうなんだ、じゃあ仕方ない店にも行っちゃいけないなんてよほどに忙しいのかな「分かりました、元気でいてくださいね」「それだけか?」ん?何か他に言っておくことあったかな電話の向こうでゆっくりと息がするのが聞こえて、用事事を頼まれていたか必死で思い出すそのまま
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE36思わず鍵も忘れエレベーターへ数字の色が変わるのも待てなくて背中にある階段を慌てて降りたマンションの小さなエントランス郵便ポストが大きく口を並べるように開いて横目で見ている気がするそのまま数段の階段を降り駅までの、翔さんが見えた辺りまで駆け出していた「翔さん!」やっと顔が見える距離まで近づき思わず名前
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE35素直に自宅に戻って来たつい弱くなり言われるがままになったけど・・これで良かったのかなベランダを開けば外の夜風が入り込み駅への道が間隔を空ける灯りでぼんやりとしか見えないこの道を彼が歩いて来る昔見た恋愛映画のシーンのようにただ自分に会う為だけを想い歩いて来るのかな電話の時に店から出たなら、それほど時間は
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE34翔さんのことを知りたいだけど知りたくないもしも自分が側に居ちゃいけない人ならどうしょうってここ数日そればかりを考えている「これ先生に確認したか?」パーテーションの区切られた世界その中でメモ代わりに使う白い本、それはある時に渡された、ある書店の雑貨売り場の売れ残りもしも自分に何か書ければこの不安な
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE33「見られたら嫌なのか?」へっ?どうして翔さんはそんな風なキャラじゃないでしょなんて言うかその古風な雰囲気と言うか「嫌ですよ・・当たり前じゃないですか」なのに手の平はもうシャツの中に背筋を撫で始め顔も甘えるようにそっとシャツのボタンを唇で外そうと噛んで見せていたゆっくりとガラス戸の
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE32「翔さん」まさかとは思うけどでも・・どうしたってノートパソコンを店の先にいつもの場所でヒゲもちらほらと生えて来ているそれだけに集中して何日もオレが来ない間はろくな物も食べていないのかも「Sariが新しい小説を書いてるそうですよ」「ん・・」それが不思議なことに今まではルポタージュやノンフ
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE31「デカい銀杏の木だな」そんな風に誤魔化してもそっちを向かない切ない表情を文字にしたいならば翔さんの好きだった人を思い浮かべれば・・「翔さんの一番好きだった人は、いつの頃ですが?オレばかりでずるいです」本当は思い出して欲しくないけど自分が思い浮かべるのをもう見せたくなかった銀杏の木が全部聞いてる
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE30話を書くのに取材は必要だと把握してるだけど翔さんは何処から撮影許可をもらったんだろう?こんな校内のしかも教室でこれなら学生のモデルを雇えば良かったのに学生服のパンツはスーツの素材と変わらずだからジャケットは中に、その上から薄手のコートを羽織れば特に恥ずかしくなかった「あの・・どれぐらいこれを?」窓の
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE29「キスはお話を書くのに必要ですか?」着替える途中にも何度も隙をつかれ布ごしに触れられるシャツのボタンを留めたいのに本当にその高さが合っているのか分からずそしてベルトも黒くて新しいヤツ何度もこうしている筈なのに服を変えるだけでこんな風になるなんて案外簡単すぎてだけど嬉しくなる自分に笑える「もし
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE28初めてのオレの家でのお泊りの後に翔さんは有り得ない言葉をくちにした「それ冗談ですよ・・ね?」翔さんがどのような内容の書き物をしているなんて知らないだからその申し出に心底その戸惑ったというよりも、もしかしてその手の仕事なのかと思いっきりにドン引きしてしまった「そんな目で見るな」「だってそんなの変態
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE27先ほどまで冷えていた部屋が二人で風呂に入って、温度も熱過ぎたから南国みたいになってる後で出てくると真っ赤になりながらもソファーで座る翔さんが見え無理に窓も開けずにどうしたの?って思わず聞いてみた「店なら自然に風が入って来るけど、ここだと冷えるからな」ブッ、それって普通に隙間風なんじゃ翔さんから見えないよ
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE26「あ、雨が降ってきた」マンションでも分かるもんだなって翔さんがオレが抱きついたのに、身をまかせもたれかかるこの家の風呂は店の風呂よりも広めでキレイだけどガスの追い炊きが出来なかったこんなマンションでも分かるもんだな”そう言い、オレの右肩は翔さんでいっぱい「角部屋ですからね・・風呂が壁に面してるんで風
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE25飯もまだで急に風呂に入ろうとする翔さんは今夜どんな気持ちでここにやって来たんだろう「本当だな、うちより広い」勝手知ったるというのは、こういう事なのかもしれない洗濯機の上に脱ぎ捨ててそのまま入って行ったそんなに何事も無いように動かれたらこっちの方が恥ずかしい中でシャワーの音が聞こえ次に湯船から水の溢
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE24「入って良いですよ」片手にコンビニの袋をひとつずつ持ち玄関の前で鍵を出す翔さんの店には何度も行って泊まってもいるのに、自分の部屋なのにこんなにも緊張するとかって「お邪魔します、あまり何も置いてないな」そりゃ平日は仕事休み前から、その翌日は大体が翔さんの店で過ごす自分に必要なのは簡単な調理器具とスー
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE23二人で手をつなぎ揺られる列車の席見られないように肘を奥に入れ手の平が温かい何か買って行かなくちゃ何か飲み物はあったかなとか考えたいのに眠たくてそれは翔さんのぬくもりがオレに移り先ほどまでに薄いと感じたコートを柔らかく誤解させる終電は自分達の乗った駅の次ぐらいから混み始め手を離そうとしたけれど彼の指がしっ
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE22あの日散歩の途中で買った紅茶とても容器が可愛くてつい中身は同じなのに翔さんと自分用に二つ購入した「雅紀スケジュールはどうなってる?」担当している作家の締め切りが数時間後に控え、オレは上着を腕にかけるとエレベーターを待てずに階段をかけ降りた近くまで列車で行きそこからはタクシー無駄に渋滞や駐車場を探さない
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE21本当に虹の先を探しに行くんだろうか?手を繋いで歩いていたら振り返る人もいた翔さんはそういう所、嫌じゃないのかな?自分じゃなくて翔さんが恥ずかしいかもと指の力を抜こうとし、中指を翔さんの手の平から抜こうとしたすると反応は驚くものであと少しで抜けた指を持ち帰るように強く握り返しオレの顔が熱くなる「相手から繋い
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE20「たまには珈琲ばかりじゃなくて紅茶にしましょうよ」翔さんは身体に粉が溜まるんじゃない?そう思うぐらいに珈琲を濃く飲む店内の自分の定位置そこに必ずあるのはノートパソコンと珈琲の筒それと古くオレンジ色のアネモネが描かれたポットだった湯沸し機能もなくて台所の電熱で湯を沸かしては移すだけコポコポと鳴るよりも
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE19翔「あと少しですから邪魔しないで下さい」せっかく雅紀が来ているのに相手をしてくれない、しかもずっとSariの新刊をオレの目の前で読んでいるそれは筋書きは違ってもオレとお前をベースにした話なんだぞ、なのに当の本人であるお前が熟読してどうすんだよ。しかも泣いてるってどういう事なんだよオレは書き上げたデータを編
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE18気付けば翔さんと一週間会っていない有難いことに以前トラブルのあった作家とは社として疎遠になっていた。それはあまりイメージの良くない政治家との交流をその手を得意とする週刊誌に抜かれたからでおかげであの作家は自分になど構っている余裕すらなく、影響されていたと言うべきか。まわされていた姑息な手が解かれオレでも良いと言っ
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE17狭い浴室湯けむりの中で翔さんの背中を洗った「ちから加減どうですか?」まだ降る雨の中で同じように濡れる身体は不思議でそれは温度の差でしかない服を着ている時の雨の不愉快さと入浴と決めて濡れる心地良さそれはとても似ているのに全く違うとても不思議で、けれどこの時は幸せだった狭い湯船の中で向かい合い
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1BOOKSTORE16「翔さん雨降ってますね」返事がないどうやら書いてる事に夢中みたいで「雅紀ぃー・・」さっき呼んで返事しなかったクセに「はぁい、何ですか?お茶?それともコーヒー」「良いから」何を注文されるのかそれともお願いされるのか分からないけど翔さんの言う事には逆らえないっていうか逆らいたくないオレ
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1おさらい→本屋0-14BOOKSTOREEP-0(15)「あ、本が」二人のバカは焦った顔をして何処かへ消えてしまうマロングラッセなる髪色をした青年は落ちた本を窓の下に見ると、彼もまた何処かへと消えようとした一部始終を見ていた張本人けれど声をかけずに見過ごすのも、自分を隠す身としてはどうなのかと思わ目の前から消える、その人の腕
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようで初めて→本屋1おさらい→本屋0-13BOOKSTOREEP-0(14)あれは確か何冊目の何という名の受賞だったのだろうただ人が多くメディアに出る事のない自分はただ書いたのも忘れるほどの前の文章が形になりそれが高価な衣装のように装飾がされ、一冊の書籍になるのを見守っていた表彰台には立たない条件でオレの事も関係者の中で数人が知るのみそんな風
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようでしばらく書くつもりですBOOKSTOREEP-0(13)それは雨の降る夜だった、店の奥で静かに雨の音と、走り去る車が雨溜りをガラス戸にかけてゆく音あれから何年経ったのだろう自分など芽が出ない親に恥をかかせるない条件で作家になったそれが出版されるとすぐに重版を繰り返すベストセラーとなるこれなら親には恥をかかせないと思っただからテレビが入るような授賞
BOOKSTOREはテーマ:読切りにて入っております♪読みきりだったBOOKSTOREお気に入りにしていただいたようでしばらく書くつもりですBOOKSTOREEP-12借りたままのレンタカーに再び乗れば次は翔さんの運転に代わる「空が朱かくなって来ていますね」「夕方近くじゃないと・・な」どうして夕方にならなければ行けないのか分からない、何かの意味があるんだろうか車は旅館のあった場所から内陸を走り、方角的には海を目指しているように思えた。それからラジオの音源が車