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ど〜も〜\(^o^)/こんにちは〜♪今日、台湾の方で震度5の地震が発生し沖縄本島と宮古、八重山の方では津波警報が発令され避難指示が出ていました。朝の9時40分あたりからアラートが鳴り響き多くの方が避難しました。那覇空港も閉鎖し、高速道路も通行止めになり騒然としていました。飛行機の方も、上空近くまできていた便も引き返していき到着した方も、出ることができずにいたそうです。2時間ほどで、警報から注意報に変わりその後解除されましたが、本当に何事もなく良かったです。しかし、台湾
テッド・チャン『あなたの人生の物語』あなたの人生の物語-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp1,056円商品を見る代表的な短編集。『息吹』もそうだったが、微妙に感覚がズレているのか、比較的「合わない」短編が多かった。創世記の翻案で天に向けてトンネルを掘っていく『バビロンの塔』はさすがに評判通りの面白さで、バベルの塔という視点の高くなりやすい話を採掘労働者(そもそも塔の建設が採掘になっていく辺りもSFらしくてよいのだが)の蟻の視点で進めていくところが、思想
チャック・パラニューク『チョーク』�`���[�N�I�Z�b�N�X���ł̖l�́A���ӃJ�E���Z�����O�W��ɒʂ��A���ł��甲���o�����ƈ���ꓬ���Ă�B�����ǁA�m�荇�������t�w�⋳�t��i�[�X�����̗U�f������ς�l�͒f�肫��Ȃ��B�����āA�Z�b�N�X���C�����������ƂȂ�Ă��̐��ɂ��邩���H�@����…books.google.co.jp母の介護施設の費用を払うために、レ
チャック・パラニューク『インヴィジブル・モンスター』インヴィジブル・モンスターズ事故で顔を失ったわたしは、裏切った婚約者に復讐するため旅に出る。交錯する過去と現在、境界をなくす男と女、聞こえない叫びと悲鳴、見えない殺戮と破壊…。超過激ノヴェル。www.kinokuniya.co.jp『ファイト・クラブ』がいかに読者のために分かりやすく書かれていたを思い知る怪作、デビュー前に書いてた実質処女作らしい。元カレに顔を銃撃され再建手術もままならず「モンスター」のようになってしまったという元モデルの
『暗黒の啓蒙書』(ニックランド,五井健太郎,木澤佐登志)製品詳細講談社BOOK倶楽部民主主義と平等主義の欺瞞を暴け。資本主義を加速せよ。民主主義を棄て去り、資本主義を極限まで推し進め、この世界から〈イグジット〉するのでなければ、真の自由は獲得できないーー。”現代思想の黒いカリスマ”が放つ、禁断の書。***「声などどこにもない、ただ自由な出口だけがある。」近代の啓蒙のプロセスを嘲笑い、民主主義的かつ平等主義的な価値観をも転…bookclub.kodansha.co.j
木澤佐登志『ニック・ランドと新反動主義現代世界を覆う〈ダーク〉な思想』「ニック・ランドと新反動主義現代世界を覆う〈ダーク〉な思想」既刊一覧講談社BOOK倶楽部bookclub.kodansha.co.jp『暗黒の啓蒙書』とセットで。タイトルに違わずニック・ランドだけではなくて、ピーター・ティールとカール4ヤーヴィンと3等分って感じの取り上げ方。ティールのテクノロジーに比重を置いた脱出"EXIT"の思想、ヤーヴィンの政治的にEXITを機能せしむる新官房学、そしてそれらを統合したランド
グレアム・グリーン『叔母との旅』叔母との旅-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp2,243円商品を見る戦間期〜50年代の英米文学を代表する作家というイメージだったのだけれど、読んでみるとなるほど翻訳を突き抜けてくる強い文体で、好みではなかったものの評価されるのはよく理解できた。本作は割と晩年のもので、奔放な叔母に振り回される退職後のある種の「やれやれ系」な定年後の銀行員が、叔母に連れられ或いは呼び寄せられヨーロッパはもちろん近東から南米まで旅をする会話劇。
『フランス伝統菓子図鑑お菓子の由来と作り方』フランス伝統菓子図鑑お菓子の由来と作り方|株式会社誠文堂新光社受け継がれた味わいと、それぞれのお菓子に込められた物語を知るエクレア、ミルフィーユ、シブーストなどのパティスリ菓子から、クレープ、タルト・タタンなどのビストロ菓子、クグロフやクイニー・アマンなどの地www.seibundo-shinkosha.netババ・オ・ラムとサヴァランの違いとか、なんとなく食べてるだけではわからないわけで(前者はレーズン・生地のみ・円柱?、後者はオレンジ
野家啓一『科学の解釈学』『科学の解釈学』(野家啓一):講談社学術文庫製品詳細講談社BOOK倶楽部科学への無批判の信奉と全否定とをともに排し、ハンソンとクーンに代表される「新科学哲学」、クワインの「知識の全体論」、ウィトゲンシュタインの「アスペクト知覚論」を三本の柱に、「自然」を解読する解釈学的営為としての科学の再生を訴える。科学哲学に本来課せられた役割の「科学的理性批判」の回復を謳う、斯界の第一人者による刺戟的な論考。「科学主義」イデオロギーの専制を…bookclub.kodansha
『ドイツ菓子図鑑お菓子の由来と作り方』ドイツ菓子図鑑お菓子の由来と作り方|株式会社誠文堂新光社バウムクーヘン、シュトレン、シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(フォレ・ノワール/ブラック・フォレスト・ケーキ)をはじめ、日本でも親しまれているお菓子のふるさと、ドイツ。ドイツは広い面積をもちいくwww.seibundo-shinkosha.net各国のお菓子の写真・レシピ・由来を紹介するシリーズ。目の保養。ドイツ人、ほんとマジパンとクワルク(水切りヨーグルト)が好きなんだなと。ザ
テッド・チャン『息吹』息吹-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp1,210円商品を見る有名台湾系米国人SF作家の短編集。AIに人格を持たせてペットとして開発したらパターナリズムや性愛の対象となってしまうというかなり思弁的な中編の「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」、AIに子育てをさせたら子供が人間でなくAIとコミュニケーションを取るようになってしまった「デイシー式全自動ナニー」など、割とメカメカしいというか機械ばった作品が多く、SFとしてはちょっ
『闇の自己啓発』闇の自己啓発-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp2,090円商品を見るいかにも悪いインターネットなタイトルのとおり、江永さんや木澤さんらの悪いツイッタラーが集まって行った読書会の記録。既成の価値観=社会の引力たる「自己啓発」をハック(まさに仄暗い「闇」を感じさせる)し「思考する」こと、そのための読書会。取り上げている本は参加している木澤さんの『ダークウェブ・アンダーグラウンド』や『幸福な監視国家・中国』、現代思想の反出生主義特集会など、
チャック・パラニューク『サバイバー』ハイジャックして乗客を追い出した、墜落を待つのみのジェット機に乗る男のブラックボックスへの独白(これが冒頭である)。男は太陽寺院のような集団自殺したカルトの生き残りで、教団のためにお金を稼ぐべく身につけさせられたハウスキーパーとしての労働に従事しつつ緑溢れる教団の村落を回顧する暮らしを送る。しかし、生き残りたちを自殺に導いている者がいるというカウンセラーの言葉とふとしたことで出会った女への恋情から、音を立てて日常と世界を半ば自ら壊していくことになり、ハイ
チャック・パラニューク『ララバイ』あーあれでも『ファイト・クラブ』は分かりやすかったんだなと。『デスノート』の元ネタとも噂された作品だけれど、読むと確かにそういう設定。乳幼児突然死症候群を追う中で人を殺す魔法の呪文を手にした主人公が、「なぜ善でないものを殺してはいけないのか」と嘯きながら念じるだけで殺人を犯しつつ、狂っていく善悪の価値観がそのまま世界の崩壊に感じられる。殺しつつ「悪に染まった」わけではないので呪文の乗った本を処分して回るわけだが、そのお粗末な道中が結局は「念ずれば殺せる」
野崎まど『know』know-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp792円商品を見る2010年前後のSF、やっぱこうなんだと。野崎まどを読んでると必ずPSYCHO-PASS浮かんでくる。情報化により常時脳とインターネットが接続されるようになった世界では情報へのアクセス権限がそのまま権力となるが、そうした権力を持つに至った天才若手官僚が、自身をそこへと導いた師、そしてその作品である人間を超越した存在となった「娘」に振り回される。公権力が人ではなく組織とし
三方行成『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』トランスヒューマンガンマ線バースト童話集-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp990円商品を見る爽快でありつつ、過度に蛸壺化していない読み物として満点のSF短編集。攻殻機動隊さながらに電脳化し現実に対しては義体(作中では具体と呼んでいる)で関与していく時代の地球を舞台に、竹取物語やシンデレラらの童話のパロディを行いつつ、最後のエピソードでそれらを繋ぐガンマ線バーストが上手く機能している。白雪姫のパロディ
吉本隆明『マチウ書試論・転向論』『マチウ書試論・転向論』(吉本隆明,月村敏行):講談社文芸文庫製品詳細講談社BOOK倶楽部『芸術的抵抗と挫折』『抒情の論理』の初期2著からユダヤ教に対する原始キリスト教の憎悪のパトスと反逆の倫理を追求した出世作「マチウ書試論」、非転向神話をつき崩し“転向”概念の根源的変換のきっかけとなった秀作「転向論」、最初期の詩論「エリアンの手記と詩」など敗戦後社会通念への深甚な違和を出発点に飛翔した吉本隆明初期代表的エッセイ13篇を収録。bookclub.kodan
クリスティーナ・スウィーニー=ビアード『男たちを知らない女』男たちを知らない女-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp1,496円商品を見る頭でっかちの典型的なアイデア倒れSF。小分類としてはフェミニズムSFになるだろう。2018年に書き始めたというこの小説は2020年4月に出版されるわけだが、男性のみに感染する謎の感染症の流行により男性の9割が死滅しつつ数年でワクチンが作られ女性中心の社会が出来上がるというストーリーをコロナ禍の走りに送り出せたことは、果
『文藝2022年冬季号』文藝2022年冬季号|河出書房新社文藝2022年冬季号第59回文藝賞発表◎受賞作:安堂ホセ「ジャクソンひとり」、日比野コレコ「ビューティフルからビューティフルへ」【特集】魔女・陰謀・エンパワメント【新連載】岸政彦【創作】金子薫www.kawade.co.jp「特集魔女・陰謀・エンパワメント」への木澤佐登志の寄稿目当てで積んでいたのだけれど、結果として冒頭の文藝賞受賞作である安堂ホセ「ジャクソンひとり」にすっかりやられてしまった(同作は後に芥川賞候補にもな
宝樹『時間の王』時間の王-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp2,200円商品を見る三体の公式二次創作作者である宝樹の短編集。タイトルは表題作からだが、全体で見ても比較的タイムトラベル、タイムリープものが多い。三体Xでも感じたことだが、作者は科学知識偏重の現代SFど真ん中ではなく、あくまで素人のネット小説のノリが残っており、SSを読んで育ってきたものとしては割合馴染みやすい作品が多かった。有名麺チェーン店の社長令嬢の頼みで曹操に看板メニューの麺を食べさ
吉村萬壱『臣女』これほど直截に汚さと命が結び付いている作品はそうはない。夫の浮気の発覚をきっかけに妻が少しずつ巨大化(終いには4mを超えていく)中で、まともな生活を送れなくなっていく妻の"介護"をする夫もまた狂気に飲まれる。その異様な身体ゆえ出歩けない妻の籠る家に渦巻く単純な男女間の愛情や夫婦愛とは別の執着のようなものが、耐えがたい異臭と明らかに滅菌されえない"不健康"な生命力を漂わせ、当然にその"不健康さ"によって(隠れ住んでいようとしただけにもかかわらず!)二人は社会の外へと押し出され
滝本竜彦『NHKにようこそ!』NHKにようこそ!文庫「NHKにようこそ!」のあらすじ、最新情報をKADOKAWA公式サイトより。ウワサのノンストップひきこもりアクション小説、登場!www.kadokawa.co.jpもちろんアニメを遠い昔に見ているわけだけれど、『天に焦がれて』でエホバというか新興宗教の原型みたいなものを見せられ何となく原作を読んでみたくなるなど。読んでみると割とあっさりしているというか、共感性羞恥で死にそうになるのが「集会」に行くところだけで意外。大学中退引きこもり一人
飛浩隆『ラギッド・ガール』ラギッド・ガール-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp968円商品を見るグラン・ヴァカンスシリーズの2冊目。と言ってもまだ刊行は2冊なのなけれど。いかにもなオシャレ現代SFだった1冊目の解題のような短編集。1冊目の舞台になった仮想世界の成り立ち、断絶の経緯、化け物の生まれ。SFとしては丁寧過ぎるくらいの解題。解題という概念の有する爽快感を毀たず与える2冊目は、しかし「人間」のストレス解消のための仮想リゾート地で「ストレス解
劉慈欣『三体』【日本語版】三体-株式会社内山書店中国・アジアの本www.uchiyama-shoten.co.jp怒涛の勢いで三部作・0・Xの7冊を読了。しがない科学者の汪淼が作品世界に流れ込む「三体」世界に翻弄される第一部。「三体」世界と対等である唯一の人間として羅輯がその任を背負いこまされていく第二部。流されるがまま「三体」世界、そしてその先の存在に宇宙の向こうに押しやられていく程心が主人公の第三部。本編三部作はいずれも難しい状況の中で溺れるようにもがいたり沈んだりする主
パオロ・ジョルダーノ『天に焦がれて』『コロナ時代の僕ら』はそれほど印象に残らなかったけれど、こちらはばっちり。元々素粒子物理学者であるけれど、やはり小説で売れてきた作者だなと。少女が祖母の住むイタリアの田舎で過ごす夏。独自の信仰に基づいて暮らす神父、種々の事情を抱える里子の少年3人と出会う。フリースクールと修道院の合いの子のような閉じた世界で、愛憎入り混じりながら人格を溶け合わせて暮らす4人の関係にふとしたきっかけで少女が吸い込まれていくと、本当はどうにでもなったはずなのに一本道かのよ
古田徹也『言葉の魂の哲学』『言葉の魂の哲学』(古田徹也):講談社選書メチエ製品詳細講談社BOOK倶楽部【2019年サントリー学芸賞受賞(思想・歴史部門)】中島敦の小説「文字禍」、ホーフマンスタールの小説「チャンドス卿の手紙」。この二つの作品に描かれたいわゆる「ゲシュタルト崩壊」、すなわち、文字が意味や表情を失って見える現象をてがかりに、ウィトゲンシュタインの言語論に新しい視座を与え、カール・クラウスの言語論に、すぐれて現代的な意味を見出す。清新な言語哲学の…bookclub.kodan
村田沙耶香『地球星人』|新潮社地球では「恋愛」がどんなに素晴らしいか、若い女はセックスをしてその末に人間を生産することがどんなに素敵なことか、力をこめて宣伝している。地球星人が繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろう。私はどうやって生き延びればいwww.shinchosha.co.jp新潮社のあらすじはあらすじというよりエッセンスだ。「地球では『恋愛』がどんなに素晴らしいか、若い女はセックスをしてその末に人間を生産することがどんなに素敵なことか、力をこめて宣伝している。地球星人が繁
小川一水『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3』ツインスター・サイクロン・ランナウェイ3-ハヤカワ・オンラインwww.hayakawa-online.co.jp1,034円商品を見る一巻でテラ、二巻でダイオードが母船の軛を流れた中で、新天地を求め、訪れた星での時間を解決しつつ少しだけ過去の核心にも迫る航海の三巻。シリーズものとして完全に軌道に乗った様子。私の身体が私のものであるのかというフェミニストの問題意識もしっかり文脈に落とし込まれて馴染んでいる。流されやすそうに見えるテラじ
辻村深月『光待つ場所へ』『光待つ場所へ』(辻村深月,佐伯佳美):講談社ノベルス製品詳細講談社BOOK倶楽部清水あやめは、田辺颯也(そうや)が製作した三分間のフィルムに、生まれて初めて圧倒的な敗北感を味わう。「私は何になりたいのだろう。どこへ行きたいのだろう」やるせない感情に襲われた彼女の耳に飛び込んだのは、底抜けに明るい田辺の声だった――。(「しあわせのこみち」)恥ずかしさと、息苦しさと、駆け出したくなるような衝動。あの頃のすべてが詰まった、傑作青春小説全4編を…bookclub.ko
飛浩隆『グラン・ヴァカンス』廃園の天使シリーズの1冊目。これぞ現代のSFという感じ、割と洋物のSFっぽい。あらすじはハヤカワのHPどおり。「仮想リゾート〈数値海岸〉の一区画〈夏の区界〉。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が途絶えてから1000年、取り残されたAIたちが永遠に続く夏を過ごしていた。だが、それは突如として終焉のときを迎える。謎の存在〈蜘蛛〉の大群が、街のすべてを無化しはじめたのだ。わずかに生き残ったAIたちの、絶望にみちた一夜の攻防戦が幕を開ける」主人公はA