最近、片山一道先生の新書版『骨が語る日本人の歴史』を読む機会がありました。骨考古学の第一人者で、発掘された骨を見て測定して、人類のとりわけ日本人の歴史にアプローチする俯瞰する本です。実は片山先生とは1980年半ばに大学の病理学教室でお会いしたことがありました。片山先生は発掘された頭蓋骨を持参され、いくつかの質問を受けました。医学部学生や大半の医師病理医であっても、骨を詳しくは勉強していません。医学部の1回生の時に骨学というのを勉強する程度です。それはあくまでも正常な骨です。結局、片山先生のお役に