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【作品概要:「BOOKWALKER」より引用。】宙を数える書き下ろし宇宙SFアンソロジー(創元SF文庫)【東京創元社文庫創刊60周年記念刊行】創元SF短編賞正賞・優秀賞受賞者、佳作入選者が競演。〈宇宙編〉には高山羽根子(第1回佳作)、酉島伝法(第2回正賞)、理山貞二(第3回正賞)、オキシタケヒコ(第3回優秀賞)、宮西建礼(第4回正賞)、宮澤伊織(第…bookwalker.jp【東京創元社文庫創刊60周年記念刊行】創元SF短編賞正賞・優秀賞受賞者、佳作入選者が競演。〈宇宙編〉には高山羽根
単なる自慢話(笑)但し、自慢する程の内容でもないかも🦆🦆🦆知らんけど🤣一昨日、荻窪の本屋の注目の新刊本コーナーで、一冊の本📕()に目が止まった。なになに、「日本SF界の新星が放つ、歴史✕空想小説」面白そうやないの〜😁大体日本ではSFはマイナーなので、SFを売り文句にしない。SFだと言うと売れなくなるかららしいのだが、この本は堂々とSFを謳っている❗😆ただこの時は、まだまだ家🏡に積読本📚がたくさんあるので、買うのは思い留まったのだが、家に帰ってWebでニュースを見たら、この作品が直木
超能力って、やっぱり憧れる!特にSF好きな、拙にとっては鼻血ブーのジャンル。小説じゃないけど、ヒロアカやモブサイコも超能力モノとして、非常に優れた作品!海外SFにも優れた作品たくさんあるが、日本にも超能力モノの系譜がある。まるで、ラブクラフトのクトゥルフ神話体系のように、時代を超えて受け継がれてる!拙が考える時代を追った超能力モノの系譜。異論あると思うが、良かったら聞いて欲しい。先ずは半村良先生の存在!ムー大陸が舞台の「太陽の世界」から、昭和の「岬一郎の抵抗」への連続性!執筆時
パートⅠのあらすじ→☆パートⅡのあらすじ→☆パートⅢのあらすじ→☆宇宙とは何か、人間とは何か、知性とは何かを問いかける「果しなき流れの果に」(1966年)、「神への長い道」(1967年)、「結晶星団」(1973年)、「ゴルディアスの結び目」(1977年)、「氷の下の暗い顔」(1980年)の一連の作品群の集大成と言うべき、1992年のSFアドベンチャー誌での連載打ち切りを最後に未完のまま終っている小松左京氏最後の長編小説である。「さっき私が死んだ」という衝撃的書き出しで始まる
パートⅡのあらすじはこちら(↓)。荒野の「北」方向へ進んだ、HE2、タリア6、老人、都市の一行は、今度は森林と呼ばれる総面積40万平方㎞に及ぶ、生命体(?)に遭遇。ここでHE2一行は森林から、SSに集まって来ている様々な知性体による、今後SSの探査をどうして行くべきかと言う会議に参加する様に要請される。会議に参加してみると、SSの起源と目的についての大胆な仮説が提唱されていた。SSは、宇宙のソフト相転移の形成時にバブル構造の中心角に孤児の様な形で形成された虚宇宙と実宇宙の間を遥か何
パートⅠのあらすじはこちら(↓)から人類以外の未知の物体に導かれ、遂にSS(SuperStructure/Ship)の内部に入ったHE(HideoEndo)2の一行は、先ずはその物体の母船に遭遇。彼らはタリア6と名乗る。タリア6は人類の暦で約280年前からSSを探査している人工知能船だが、彼らを作ったタル系の知的生命体は200年程前に、近傍恒星の超新星爆発により滅んでしまったのだと言う。しかし、彼らは彼らの主人が滅んだ為に命令を取消して貰うも出来ずSSの内部の探査を続けていた為、新た
「さっき、"私"が死んだ。」という、不思議でインパクトのある文章から始まる、1985年から1992年にかけて雑誌(SFアドベンチャー)に連載されていた小松左京氏最後の、そして未完の大作長編小説。「宇宙における人類の位置と意義」「宇宙にとって人類とは何か」という同氏の大テーマと、「生命」「知性」「文明」「進化」「愛」等々のサブテーマを含んだ小松SFの総決算である。何十年ぶりの再読だろうか。発明者の遠藤秀夫が79歳で突然の死を遂げると、その分身とも言えるArtificialExist
西暦2125年、太陽系外縁の開発に着手していた太陽系開発機構(SSDO)は、外縁系のエネルギー問題の解決と新太陽系時代の幕明けの為「木星太陽化計画(JS計画)」を進めていた。その最前線、木星周回軌道にあるミネルヴァ基地のプロジェクト主任本田英二は長らく音信不通だった恋人マリアと再会を果たす。しかし、彼女は環境保護的新興宗教団体「ジュピター教団」の中の過激分子の一員となっていた。火星の氷床の下から発見されたナスカ・メッセージの解読に携わる宇宙言語学者ウィレム等に協力し、英二
1980年発表。4つの中短編を収める。【歩み去る】歳を取らず、宇宙の彼方への門(ゲート)を探し、他の銀河へ歩み去って行く若者たちと初老の男との解遭。男(人類旧世代・旧文明)の寂寥。【劇場】地球から50光年の地球型惑星デラでは、文明は停滞し、その星の原住民の娯楽は「劇場」だけだった。古代の歴史劇を中心とするデラの劇場の秘密とは。【雨と、風と、夕映えの彼方へ】ブラックホールに到達出来るのは「パターンを失った質量」。それとは正反対に「質量を失ったパターン」のみが到達出来るイ
4つの中編を収める。初めの「岬にて」を除き、全てブラックホールが題材になっている。先に紹介の「結晶星団」にもそれに似た様な事象が描かれていたが、確かブラックホールと言う言葉は使われていなかったと思う。この「ゴルディアスの結び目」の出版が1977年だから、この少し前頃からブラックホールと言う単語がマスメディア等で使われ広く、一般にも知られる様になったのだと思われる。【岬にて】宇宙と対峙するかの様な絶海の孤島に住む記憶喪失の主人公の日常の様な非日常。他にその島に住むのは僧侶や牧
生頼範義氏のイラストは小松左京氏の作品と良くマッチすると思う。その表紙に一番相応しい。ここ数ヶ月で自分が再読した作品「継ぐのは誰か?」「果しなき流れの果に」「神への長い道」も全て同氏が表紙を担当している。この短編集の白眉である中編「結晶星団」は「神への長い道」と同様「果しなき流れの果に」の流れを汲む宇宙と文明の意味を問うた作品だ。このテーマはその後、「ゴルディアスの結び目」「氷の下の暗い顔」「さよならジュピター」、そして小松左京氏最後の長編(未完)の「虚無回廊」に続いていく。主人公
1967年発表の小松左京氏の宇宙ハードSF中心の短編集。特に表題作は1965年の長編「果しなき流れの果に」に連なる宇宙と人類の意味について踏み込んだ氏の代表作の一つ。同長編同様云十年ぶりの再読であったが、その内容は全く古びていなかった。人類の文明・文化の限界に嫌気が指し、遠い未来でのそれら状況が打破されている事を期待して、21世紀から3500年の人工冬眠の末、56世紀に目覚めた主人公フジ・ナカハラ。しかし、その未来でも、近隣の恒星まで進出しているものの人類文明は閉塞感に満ち充ちていた。
何十年かぶりで「継ぐのは誰か?」を読み、その流れで、これもまた数十年ぶりに小松左京の代表作に再挑戦。「果しなき流れの果に」はマイパーソナルベストのひとつなので、昔の印象が壊れるかもしれないのが、ちょっと恐ろしくもあったが、それは杞憂に終った。粗筋は覚えているし、結末も判っているのだが、この小説を書いた当時、34-35歳の小松左京の脂の乗り切った筆さばきに大いに引き込まれた。物語は凝った構成になっていて、本の最初の5分の1くらいのところで物語は一端終るのだが、その後10億年のスパンでスト
過日高野和明「ジェノサイド」を読んで、小松左京の「継ぐのは誰か?」を思い出し、数十年ぶりに再読。同じ進化した新人類の誕生を題材にしながら、当たり前なことだが、両者は全く違う。「ジェノサイド」がノンストップ冒険小説とするならば、「継ぐのは誰か?」はミステリーの要素も含んだ青春ハードSF。「ジェノサイド」が人間に対してかなり懐疑的(僅かな希望はあるものの)とするならば、「継ぐのは誰か?」は人間は不完全だとしつつも、その将来について肯定的である。思えば「継ぐのは誰か?」が書かれたの
新宿のジュンク堂書店(新刊本屋では私のお気に入り)で、小松左京さんを追悼本を3冊GETしました。巨人を思い起こしつつ、ちびちび大事に読もう①小松左京マガジン第43巻「小松左京追悼号」角川春樹事務所2011/10/28②完全読本「さよなら小松左京」徳間書店2011/11/30③文藝別冊「追悼小松左京」河出書房新社2011/11/30
前に自分のブログで小松左京さんの作品・活動のテーマは「人間は何処から来たのか?、何者なのか?、何処へ行くのか?」「宇宙とは何か?」と書いたが、この本の題はそれをより良く短く一文で表現している。「宇宙にとって人間とは何か」、これ程、小松さんのテーマを的確に表した表現もないだろう。この本には、小松さんの数々の名作(長編小説、短編集、評論、対談集、ノンフィクション)から選び抜かれた名文が多数抜粋されている。まだ小松左京さんの作品を読まれた事のない方は、是非ともこの新書に目を通されて、興味を