ブログ記事2件
『晴れ時々湯気』「今日は晴れ。」朝のニュースでそんなことを聞いた気がする。予報通り、空は青空が見え雲が少し浮かんでいた。授業が始まった。昨日の夜更かしのせいだろうか。突如として眠気に襲われた。まぶたが鉛のよう。薄れゆく意識の中、私は無意識に窓の方を見た。そこには、眠気を忘れるほどの景色があった。外の風が窓を強く叩く。キメ細かい雪の粒が風の背中に乗り、宙へ。舞う雪はポットの湯気のようだった。
『右隣の彼は…』始業のベルが鳴る。それと同時に右隣の彼は目を閉じる。視線はいつも机の天板。たまに目を開き黒板を見る。だが、5秒後には元の体勢。彼の頭の中では何が巡っているのだろうか。血、酸素、理論、未来。勉強以外のことを考えているのだろうか。私には想像もできない世界が頭の中で展開されているのだろう。授業が終わる5分前。先程からと体勢は変わっていない。まるで『考える人』のように…時間が過ぎ、終業のベルが鳴る。そして、彼の時間は動き出す。