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タッチをカバーする2025年3月号↑第231話三番ピッチャー上杉くんの巻↑第234話甲子園にいくんだなの巻↑第235話ウソつきですの巻↑第237話ツーナッシングの巻↓あだち充コミックより次回に続きます。
南は下から上へ、由加さんの下半身の最後の砦の上から、慈しむようにいやらしく生命の源泉の入口、新たな生命の出口をなぞる。そこまでやられたら南は完全に堕ちた、カッちゃんのものになったと夢想しながら。由加さんは腰を痙攣させて浮き沈みし、その間隙から南は中指を由加さんの一番恥ずかしいであろう場所に宛がう。耐えられなかったのか由加さんは上体を起こし、右腕を伸ばしてきた。南はそれを許さず由加さんの腕を掴み、由加さんの裂け目の上端と思われる個所を優しく噛む。由加さんは、「カッちゃん、……っ!」と倒
「南、愛してる…」それは改めて由加さんの唇に南のそれを捧げた後、焦点も合わない至近距離で告げてあげた言葉。由加さんの瞳は潤み、どうにでもしてと言わんばかりの表情。だから南はそれに応える。南は左右同時に、由加さんの横になってもつぶれない上半身の二つのふくらみ、勘で色づいたそれぞれの頂点を親指ですっと掃いてあげたのです。「いっ…」ひくつき上体をそらせる由加さん。痛いと言おうとした訳じゃない。「いい」という言葉を、咄嗟にかみ殺した故の息継ぎ。だから南はもう一回由加さんの口を塞いであげ、由加さ
南の舌は由加さんの口の中に入り、縦横無尽に動く。そして由加さんの舌を見つけるや、徹底的にいたぶる。由加さんの舌は最初は答えてくれなかったけど、まずは突っつき返してくれ、頃合いとみて南が下の動きを止めると、由加さんはおずおずと南の舌を舐めまわしてくれた。一定満足を得た南はつぶっていた目を開け、目をつぶって必死に耐えている由加さんを見る。健気な由加さんを見て申し訳なく思いながらも、南は由加さんに甘えることにした。それはあの時の南の本音、切なさ、いやらしさ、咎の重さを味わって、知ってもらうことだった
「由加さん、カッちゃんが南を抱きしめたのは、前からじゃなかった」由加さんを浅倉家の南の部屋に通していたから、実演して後ろから抱きしめてあげた。「浅倉先輩、そっちの趣味があったんですか?」由加さんの軽口に救われるが、形式的には無視する。無言で通す。腕は交差するがそれぞれの手は反対の肩にかけ、下に降りることない。そし南の胸はどうしても由加さんの肩甲骨のあたりにくっちくけど、それから下は出来るだけ離す。だから南の身体の中心が由加さんに触れることはない。その時の南のもどかしさを、由加さんに知っ
「貞操の危機ですよね、身の危険感じなかったんですか?」軽い訊き方の由加さんに南は救われたと思う。真剣に話すにはあまりにも重い。だから由加さんは将来、この南との会話を思い出した時、どんなことを思うか、思ってくれるか想像してた。何で恋敵の心の内を聞き出せたのか、どういう理由から自分に打ち明ける気になったのか。多分由加さん、自分の軽さ、軽快さが武器になってることに気づいてかなかった。「その可能性はいつも思ってた。でも実際問題、南といる時のカッちゃん、いつも紳士だった」「それじゃそっち系だったと
「まるであれね、ガンダムのアムロ・レイとフラウ・ボゥ」「上杉和也がアムロ、浅倉先輩がフラウって、当時のことを原田から聞いたけど」「そう、誰も南の気持ちなんてわかってなかった」南はとうとう打ち明ける。「でも、」由加さんは言葉に詰まったみたい。明確に思いついている次の句、言ってしまっていいかどうかの迷い。「何?新田さん」だから南は優しく先を促す。「上杉、達也先輩だけは浅倉先輩の思いに気づいてた」「はっきり気づいたのは高校入学してからだけどね。でもタッちゃんが鈍かったら早くか
「その小学生の間に、南は夏の甲子園のテレビ中継に夢中になったの」そしてカッちゃんとタッちゃんとともにグローブを買ってもらい、三人でキャッチボールを始める。「でも女子は野球できませんよね」「リトルリーグなら女子も入れたけどね。でもちょうどバレエに興味持てたから、そんなに残念に思わなかったな」「バレー?」「それはアタックNo1。白鳥の湖の方」「なっ」やっぱり由加さんも気づいてなかった。ここで新体操部入部の打ち明け話しても良かったけど自慢になるし、南の告白を先延ばしすることになる。早
「由加さん」南は歩幅を緩め、新田さんと並んで歩く。「タッちゃんの家に上がり込んだことあったわね」新田さんは面白い狼狽えっぷりをしてくれた。それだけで漫才やスタンドアップコメディの一場面みたいに。「あの、その、…誰から訊いたんですか!?」しかし今は新田さんを追いつめる時ではない。「その時、妙だとは思わなかった?」「何がですか?」「考えてみて」問いを問いで返す応酬。早々に南が言っても良かったけど、新田さんには考えることをして欲しかった。「そういえば上杉先輩の家と浅倉先輩の
南は晴れやかな気持ちで佐々木くんを見る。その屈託ない笑顔に、佐々木くん自身の未来を南は幻視できた。「大事にしてね、佐々木くんを」「浅倉先輩…?」南の独白はふともらした言葉だった。もちろん聞かれると意識してたけど、由加さんはすぐ反応した。もっともこれまでのやり取りからそう気づくべきだった。でも南は不意を突かれ、不用意な表情を向けてしまったのです。しまったと思った南はすぐ顔をそらし、「帰ろっか、新田さん」と取り繕ったのです。由加さんの靴音の大きさを測りながら。しばらく言葉を交わさ
南は校門で待つ。傍から見れば高校二年までのタッちゃんを待つ状況と、紘一の野球部合宿前、カッちゃんを待つ状況と同じだったろう。しかしカッちゃんの時は南は無責任に応援してた。タッちゃんの場合は心境の変化が激しかった。特に南が新体操を始めてからはタッちゃんといる時間が少なくなったことに残念がる一方、南もやることが見つけられてタッちゃんと同じスタート来に立てたと思い、嬉しかった。それが高二の夏の予選の勢南戦、秋の須見工との練習試合という経過で、逞しくなっていくその過程をつぶさに見ることになった。タッち
「佐々木くん、頑張ってるじゃない」南は敢えて話を受ける。「上杉、達也先輩とは違いますよ。中学までろくな運動してなかったって言うから」由加さんの表情、意外だった。下を向いてちょっと悔しそう。由加さんも、もちろん自分を好いてくれるからだろうけど、他人を気にかけてると分かって嬉しかった。これなら南の思いを告げても、少なくとも邪険には扱わないと思えた。しかしここで告げるわけにはいかない。「もちろん、上杉和也、カッちゃんはカッちゃん、タッちゃんはタッちゃん、佐々木くんは佐々木くんよ」「そりゃ
池田新キャプテンを見送った後、南はタッちゃんと孝太郎くんと一緒に西尾監督にも挨拶した。でも池田くんとの会話を聞いていたためか長い時間はかからず、タッちゃんと孝太郎くんも先輩がいつまでもいるのは新チームのためにならないと思い、ほどなくその場をひきあげたのです。かつての野球部マネージャー、浅倉南を残して。南は当然のようにベンチに腰を下ろした。ナインたちの練習風景、それはカッちゃんやタッちゃん、孝太郎くん、黒木さん、もちろんほかの学校の野球少年たちも繰り返してきた、これからも繰り返すだろう一瞬の
★[1190]番外編第十三回「タッちゃんと南は男と…?」達也と南ちゃんの色恋を私が初めて書いたのは、上記のリンク先。2008年7月18日というから、14年の前のこと。南ちゃんの新体操の公開練習の夜、二人の戯れを書いたのでした。もっとも私も連載中(勢南戦での孝太郎の幻のホームランから)はあだち充に騙されていたファンの一人。しかし和也の交通事故の場面を省いたように、あだち充は読者に想像の余地を残させる作家。だからすでに『タッチ』で……、という思考過程は完全に後付け。でも後から考えると、「どこかに
世評とともに登場人物の造形でもほぼ成功したと私も評価するあだち充の『タッチ』、マックとのタイアップにちょっと驚きましたが、連載初期には失敗例も存在し。推察や憶測すれば分かることで、マンガ家が最初から想像するマンガの場合、作家として人物一人ひとりに心血を注いでいるはずだから、出来れば末永く活躍させたいと思うはず。つまり途中で物語から排除されたように見える場合、マンガ家はせっかく創造した人物を持て余したと想像できるわけ。『巨人の星』では小学生のファンの一人、『めぞん一刻』では二階堂望、『タッチ』
昨日を持ってやっと終わった私の脚本版『タッチ』。創作の練習になって楽しかったけど、私の気持ちでは前回で終わってました。[4530]『タッチ3』72「達也の逡巡、南の戸惑い」の八月三十日を掲載し、後一回分と想定していたので。実際、昨日の記事で構想した内容と違えたのは住友里子の台詞「何で私とのデート受けてくれたの?」ぐらい。他は最後の達也の投球を甲子園のに決勝戦しにしたことを含め、思い描いた通りの展開であり。新田を打ち取る場面の排除は、原作を越えたかったから。思いついた時期は忘れたけど、「ぼ
[4528]『タッチ3』70「里子と達也、そして南の想い」バイクで海岸沿いを走る新田。病院の個室、背凭れを上げて横になっている柏葉、包帯を両目に巻いている。(アナウンサーの声)「明青学園、三日目第二試合A」スタジオに置いてあるテレビを前に寛いでいる、里子とマネージャー、スタジオミュージシャン。里子「明青の対戦相手、強いの?」ギタリストA「今年の春」ライダースーツの新田、売店の前で缶コーヒーを飲み、売店の奥のテレビを眺める。売店のテレビ、「第二試合A明青学園B光
[4487]『タッチ3』67「あと一人!しまっていこうぜ!」声援を送る須見工の応援団。応援団「新田、新田!新田、新田!」須見工のベンチ。(応援団の声)「新田、新田!新田、新田!」三塁側のスタンド、左の南と右の原田、左向き。(応援団の声)「新田、新田!新田、新田!」左の佐々木と右の由加、正面から。(応援団の声)「新田、新田!新田、新田!」達也の背後から。振りかぶる達也。カメラ、同じ位置で上がり、奥の新田を一瞬写す。投げる達也、正面から。画面手前、
[4473]『タッチ3』65「上杉達也、ホームスチール」大歓声の明青の応援団。左向きの新田、三塁側ベンチに目を向けている。左奥に新田。右から達也、歩いてくる。(柏葉の声)「ホームスチールのサインはなかったはずだが」達也、顔を上げ、グラウンドに身体を向ける。左に立っている達也、右に腕を組んで座っている柏葉。達也、空を見上げ、右手で庇を作る。(達也の声)「選手と監督は一心同体」出入口から夫人と出てくる、柏葉英一郎。(達也の声)「なくしたなら取り戻せないけど」左
[4471]『タッチ3』64「今年で二年目」達也、立ち上がってユニフォームのズボンの土埃を叩く。(新田の声)「いい足だ。しかし」左の新田、右の達也を見ている。新田「この裏のピッチングに障るぞ」達也「挑発には乗らないぜ」本塁を見ている達也。達也「個人的な勝負なら試合が終わってからでも出来るさ」三塁から、セットポジションの佃。(新田の声)「そいつは困ったな」カメラ、バッター孝太郎の方を映す。キャッチャー尾崎、立ち上がる。スタンドの観客、ざわつきの声。左
[4461]『タッチ3』58「須見工の強さ」左にバッターボックスへ歩く新田の後ろ姿、右の達也、歩いている新田を目で追う。(ウグイス嬢の声)「四番。サード、新田くん」左奥、バッターボックスに入る新田。右手前、マウンド上の達也。やや左向き、庇に右手をかけている達也。やや右目線の新田。イヤホンを付けている心配そうな表情の由加、右向き。(アナウンサーの声)「さあ上杉、振りかぶって」明青のベンチ、座っている柏葉。右に投げる達也、投げ終わって像がぼやける。(アナウンサーの
[4453]『タッチ3』53「大熊対達也」ベンチに歩いている達也、顔を上げる。スタントの南、グラウンドを見ている。左奥の達也、右手前の南、目が合っている。少しの間の後、ベンチから久保田、出てくる。大写しの達也。大写しの南。少しして、歓声。バッターボックスに入っている久保田、真ん中高めを見逃し。(由加の声)「なんで振らない!」左の佐々木、右の由加、右向き。佐々木、ノートに目を落としている。佐々木「完璧に読まれています」佐々木の方に由加、ちょっとおど
おまわりさんと話したことある?☆☆☆☆おはようございます今日は朝から爽やかに晴れてます(*´▽`*)おまわりさんの日了解です、お話?何回かありますよ!!(なんか…いじけてるねw)(`・ω・´)すみません脳内がコレです©山上たつひこ/小学館より引用子供の頃アニメを観た記憶がありますタイトル「がきデカ」主人公、こまわり君タイトル覚えてなかったです内容も覚えてないですwキャラが強烈だった記憶はありますw今、観たら面
[4448]『タッチ3』50「あれは上杉達也だ」六回まで数字が入っている、バックスクリーンのスコアボード。スタンド、左向きでグラウンドを見ている住友里子。里子「熱闘甲子園地区予選」ボールがミットに収まる音。空振りしている二番丸山、明青の三塁ベンチを見ている。丸山「え?」スタンド、左向きの南と原田。南、明るい表情。(由加の声)「せん」振りかぶって投げる、ピッチャー佃。(由加の声)「ぱーい!」快音を残して振り切る達也。達也「速いじゃねえか!」速い打
[4445]『タッチ3』47「あれは上杉達也じゃねえ」キャッチャーの定位置で座っている孝太郎。孝太郎「達也ァ」(大熊の声)「新田さん」左向きの大熊。(大熊の声)「望みが贅沢ですよ」須見工のベンチ、全体。左に新田、右に大熊、隣り合わせ。(大熊の声)「俺たち須見工の目標は五回連続甲子園出場」快音を残して振り切る、六番バッター坂本。(大熊の声)「そして」横っ飛びの久保田、捕れず、打球、一、二塁間を抜ける。一塁を走り抜ける坂本。(大熊の声)「念願の甲子園初優
[4443]『タッチ3』46「新田と大熊の対話、孝太郎のリード」上が明青、下が須見工のバックスクリーンのスコアボード。三回裏に0が入る。(南の声)「相手が須見工だから?」ベンチに戻る達也。(原田の声)「あれは上杉達也じゃねえ」スタンド。左の南、目を正面から右の原田に向ける。左側面を見せている原田。由加、怒った表情でイヤホンを耳に付けている。(アナウンサーの声)「三者連続三振!」バッターボックス久保田、バットを振り切った姿勢。ボール、外角真ん中に構えたミットに収まっ
[4411]『タッチ3』31「構えろ上杉」左にプロテクターを付けて立っている孝太郎、右にバットを担いで立っている達也。恨みの目つきの柏葉。柏葉「構えろよ」達也、左肩に担いでいるバットを右手でも掴み、バッターの構え。柏葉、不敵の笑みからちょっと驚いた表情。達也、被っていたヘルメットを外して放る。転がるヘルメットを屈んだ由加の手、拾う。カメラ、立ち上がる由加とともに上がり、きょとんとする由加の表情を映す。由加の背後、ベンチ前で身体を動かしている部員。帽子も被らずバ
[4399]『タッチ2』50「南を思ってくれるなら・2」左側面を見せている新田。左手前の達也、歩く新田を見る。歩いている新田。(南の声)「カッちゃんの練習メニュー、ちゃんとこなしてる?」振りかぶる達也。(達也の声)「ああなんとか」投げる達也。速球の球筋。新田、見逃し、孝太郎、ど真ん中で捕球。主審「ストライク!」(達也の声)「ならねえよ」孝太郎からの送球を受け取る達也。(達也の声)「ランニングだけで精一杯でい」口を小さく開けて驚いている南。南
[4391]『タッチ2』44「明青の先取点」放物線の打球の球筋。打球、ライトの吉田のフェンスを越え、住宅の屋根に落ちて弾む。(由加の声)「見たか」ベースを軽い足取りで走る新田。(由加の声)「半端な力じゃお兄ちゃんの」一塁側のベンチ、呆然とする西尾。(由加の声)「本当の力は計れないのよ」マスクを上げて立ち上がっている孝太郎。ライトを見て、達也に目を向ける。(由加の声)「これが私のお兄ちゃん」ライトを放心しているような表情で眺めている達也。(由加の声)「新田明
[4390]『タッチ2』43「上杉達也のライバルは・2」帽子を飛ばして走る須見工の外野手。打球、外野手の走る先に落ちる。外野手、ボールを掴んでバックホーム。一塁ランナーの丸山、三塁を回って半分を過ぎ、懸命に走る。丸山、送球がキャッチャーに届く前に本塁にスライディング。主審「セーフ!」一塁側のベンチ。丸山、笑顔と歓声で迎えられる。須見工のキャッチャー、ボールを受け取り、ショートに送球する構え。左にベースを踏んでいる須見工のセカンド、右にベースに足をかけている