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前回に続いて、外国で買った本の紹介です。今回はタイ篇です。先ずはタイ南部の街、パタニで入手した貴重な出版物。タイの中のイスラム対中国の、数百年に及ぶ文化と文化の衝突と葛藤の物語です。ヒロインは、学問的には存在が疑問視されている林姑娘(リム・コーニオ)。しかし中国系タイ人たちの間では絶大な信仰を集める宗教上の聖女です。「林府姑娘事蹟」。20年以上前ですが、現地の廟で入手しました。パタニはマレーシア国境に近く、人口の80%をマレー系のイスラム教徒が占めるタイの中でも、もっとも敏感な
文学にしてもそうだが、イスラム圏の知識人の論考が僕たちに読めるかたちで届くことは欧米のそれと比べて極めて少ない。2015年の段階で世界のイスラム教徒の人口が18億人を突破していることを考えるとこの圧倒的な不均衡は大きな問題だ。僕たちがイスラム圏について知るのは多くの場合欧米の(そして日本の)「イスラム通」「アラブ通」を通してであって、そのような人たちすべての知的誠実さを疑うわけではないが、やはり健全な状況ではないだろう。そこにはポストコロニアル的なバイアスがかかっている可能性がある。それは、イ
比較文化論とか文明の衝突とか、基本的に大好物なのですが、こんな本、タイトルで即買いしてしまいます。矢野道雄『星占いの文化交流史』(勁草書房)2004年に著わされたもので、いわゆる西洋占星術の起源からその成長過程を、ギリシャ~エジプト~メソポタミア~ペルシャ~インドを中心に、古代~中世の文化や科学の交流を追う内容です。仏典を通じて中国や日本にも近世以前のホロスコープがあること、近代ヨーロッパにイスラム科学が影響を与えただけでなく、イスラム科学にインドの数学や天文学
【第二波?この時期に、あらためて危機予想通りに、東京都は防御網を突破されつつある予想外なのは、ウィルスの変異この可能性が示唆されていることこのウィルスは、宿主に合わせて素早く変異して、感染力を増すといわれるが…もしそうであれば東京だけでなく、大阪も名古屋も福岡も…【ひょっとして、戦争?】実は、かなり前から新型コロナウィルス騒ぎは、戦争になるそう予測しているいわゆるイタリア株は武漢株が変異して出現したしたとされるが発生した時間系列は
1)ある中国人の方の警告:ある中国人の方のyoutube記事を聞いていて、自由と民主を基本理念とする西欧型政治は、人類の一部に奇跡的に与えられているのかもしれないと思った。それはやがて枯れる花なのか、長く生きる大木となるかは、現在それを享受している人間の考え方次第なのかもしれない。その中国人の方は中国共産党のことを良くご存知であり、このままでは米国が中国に敗退し、世界は中国の独裁支配となると警告を出している。私流の言葉を用いれば、中国は超限戦で戦い、米国は西欧の伝統に従って戦うのでは
1立花隆「知の旅は終わらない」を読みました。2⑴わかりやすいやっぱり立花隆さんの本は読みやすいし、面白い。あっという間に読めました。立花隆さんという人が本当の意味で頭がいい人でちゃんと物事を分かっておられるからですよね。読みにくい、よく分からない本というのは読み手の方が悪いのではなくて、書き手が分かっていないことの方が多いのです。その昔、司法試験の受験時代によく泣かされました。名前が通っている先生の書かれたものだからと理解できないのは自分の頭
ゴーンさんの逃亡劇と変装劇新年早々、日産の元CEOゴーンさんが見事な高飛び劇を見せたので、一言。日本の警察機構は「こんなものか」と、皆様同様?私も落胆。国内でも、捕縛中の犯罪者の逃走を許す事件が数度。今回はプライベートジェットを使っての大掛かりな逃走劇だ。なぜ、ゴーンさんは日本の司法の場で戦わなかったのだろう。もし判決で敗れても、それほどの科刑にはならなかったのではないか。ならば、この機に読書三昧、東洋文明の理解の時間にでも当て、法廷で西洋と東洋の法律論・文化論を声高に語れば、
即位礼正殿の儀をみていて、続きをどうしても書きたくなったので!リブログのリブログとかできるんかな?と思いつつやってみます!ダイバーシティは「多様性」と訳されます。文明は衝突します(ハンチントン)。多様な価値観を認めるところから、世界は広がり始めます。先の記事で、さくらジャパン(ブレイブブロッサムズ)の多様性を書きました。いろいろな国籍の人が雑多にいる…わけではありません。インクルージョン(包摂、ほうせつ)していくことが必要です。貫く価値観が重要なのです。多分、「日本に栄光
https://youtu.be/iPTyYouYwAg【奥山真司】北京vs香港は「文明の衝突」!水の革命が理解できない北京、20世紀型社会と21世紀型社会の対決!
なにかが起きるとそう思っていてもことが重大なだけにおいそれと…だが、ひとつ合衆国をはじめ他の諸国は、すでに日本を敗戦国とは見ていないあれから七十年以上世界の構図はかわりいまは、戦後ではなく戦前合衆国VS中華人民共和国ハーバードのハンチントンが描いた「文明の衝突」の図式にはまっているきたるべき戦争はこの国を巻き込むだろうが滅びようと滅びまいと所詮、ひとは死ぬ自らの位置を、自らの意思でそれしかない20197.8合衆国に
https://youtu.be/vqGkbIwxyzE【奥山真司】『文明の衝突』場外乱闘編?!なぜスリランカでテロが起こったのか?【おまけ】
結論を、先に申し上げますと、「先の大戦で勝った側が、その思想を修正するでしょうか。戦術、戦略の修正なら、いざ知らず、勝った側が、わざわざ、その思想を修正したりはしない」、歳だけは人並みに重ねて、僕は、そう確信するに至っています。1492年、クリストファー・コロンブス(イタリア生まれの探検家であるCristoforoColomboの、英語名)が、スペインのパロスを出港し大西洋を横断しました。いわゆる大航海時代の始まりです。1549年、「東洋の使徒(ApostleoftheInd
ビバリーヒルズ・ホテルは、名前のとおりハリウッドのセレブたちが多く暮らす高級住宅街にあります。世界中のアーティストたちから愛されてきましたが、それが今、セレブたちのボイコットに直面しています。きっかけは、イスラム教にもとづく厳しい刑法をブルネイ政府が施行したことでした。それが実行されると、不倫や同性愛は「石打ち」による死刑となる可能性もあるといいます。実は、イスラム国家ブルネイのボルキア国王がビバリーヒルズ・ホテルなどの事実上のオーナーです。イスラム法の厳罰化に反発した米俳優のジョージ
文明の衝突と21世紀の日本/SamuelP.Huntington鈴木主税訳集英社新書https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0015-a/p.130領土が文明間の断層線を跨ぐ分裂国は、統一の維持という特別な問題に直面する。グローバル化が国境という縛りを解き放つのは、平和の実現には、或る意味いいことだと思っていたら、とんでもない事態が顕著になってしまった。国民というアイデンティティを喪失した人は、文明・民族・言語・宗教とい
2001.9/11、アメリカ同時多発テロ事件が起こりました。マンハッタンの高層ビルに旅客機が飛び込むという衝撃的な事件であり、あの事件をきっかけとして、世界情勢の「何か」が変わりました。この事件より前の1996年に発表されたサミュエル・ハンティントン氏の『文明の衝突』という本があります。文明の衝突[サミュエル・P.ハンティントン]3,024円楽天世界はいくつかの「文明」に分かれており、文明と文明の軋轢が衝突につながっていく、という内容で、出版当時から話題
hagure1945翁のエントリー「第三次世界戦争はもう始まっている」にコメントを入れてみた所、以下のようなお言葉を戴いた。>コメントありがとうございます。>このコメントに書かれた内容をさらにブログできちんと書いていただけないでしょうか。>とても重要なご指摘が多々あるように思いますので、お願いします。>コメントをブログで取り上げさせていただきますね。「ある程度、あの国を見ていると気がつくことでは?」と私などは思うのであるが…。少なくともhagure1945翁や一黙殿、や
“憎まれっ子世に憚る”③人間の心が豊かにならない第二の理由は、中東のシリアなどから欧州への難民の流入やメキシコから米国への不法移民の流入などの難民不法移民の問題です。これらの難民や不法移民は安い賃金でも喜んで働くために、流入した国の一般市民(白人労働者たち)の職を奪い、あるいは賃金の引き下げ圧力となって、その国の市民の貧困化を促進するとともに、職を得られない難民や不法移民たちの一部は、犯罪に走り、あるいは、過激派組織IS(イスラム国)に入ったりして、先進国の治安の悪化を招いていま
最近、私生活でもいろいろあって落ち着いて、考えることができずいたずらに、日を費やした。その間に、米朝会談もあって世の中は、動いているがその本当の意味を理解しているひとはまだ、少ないような印象を持っている。ただ、はっきりしていることは中華人民共和国のプレゼンスの拡大アメリカ合衆国の目を覆う衰退ぶり対照的な趨勢の確認である。S.P.ハンチントン教授の「文明の衝突」名著と誉れ高い本ではあるがあらためて、その最終章を読み直してその予測力の射程におそれいる。見
世界における日本の立ち位置を考えたいなと思い、これまで読んでいなかったサミュエル・ハンチントンの文明の衝突を手に取ってみました。ボリューミーな『文明の衝突』ではなく、同著の抜粋と、1998年12月に東京で行った講演「二十一世紀における日本の選択」、フォーリン・アフェアーズ99年3-4月号に掲載された「孤独な超大国」の三部で構成される『文明の衝突と21世紀の日本』を取り上げました。文明の衝突と21世紀の日本(集英社新書)Amazon1.新鮮さがゼロという衝撃正直、本著の新鮮さ
米国政治学会の会長にもなったサミュエル・ハンチントン(1927~2008)が冷戦後の世界史を読み解く基軸として1993年に発表した「文明の衝突」論。世界を西洋、イスラム、中華、日本、ロシアなどの東方正教、中南米、アフリカ、ヒンドゥーの8つの文明圏に分け、特にイスラムおよび中華と西洋との間の衝突が抜き差しならないものになっていく将来像を示した。歴史的に見ると、文明圏の違いは歴史的にずっと戦争の源となってきており、冷戦以前どころか冷戦中も衝突が発生してきた。社会主義と共産主義と左翼思想が正義の
「分断されるアメリカ」(サミュエル・ハンチントン著、鈴木主税訳、集英社文庫)(その1)2004年、アメリカを代表する国際経済学者である著者(2008年に逝去)により掲題書が発行された。トランプ政権発足の現在のアメリカを予言するような内容となっているのが興味深い。以下は「訳者あとがき」からの一部抜粋。<訳者あとがき>(その1)著者サミュエル・ハンチントンは、『文明の衝突』で冷戦後の世界を衝撃的に予測したことで有名だが、本書ではその鋭い視点を自らの国アメリカに向
2)米国ドナルド・トランプ大統領の発言・方法論の3つの疑問点③最後に、トランプ大統領が政権の最重要課題として「雇用を増やすこと」を挙げ、政権運営のもう一つのルールとする「米国人を雇う」について、ここでトランプ大統領のいう「米国人」とは一体誰を指しているのか、彼を支持し、大統領に押し上げた“白人労働者たち”がこれに含まれることは疑いの余地がないとしても、“人種のるつぼ”と言われる米国において、米国籍を有する人たちのすべてを含むのかどうか、実質的に排除される人たちがいないのかどうか、一体ど
第2次世界大戦後も、中東では多くの戦禍を被りました。一体、いつになったらこの辺りの方たちは心穏やかな日々を得られるのだろうと胸が痛みます。私が高校・大学生の時に読んだマンガで「月下の一群」というものがありました。その中にアラビア語の講師と主人公の女子大生がアラビアの遊牧民やムジャヒディンの写真展に行くくだりがありました。月下の一群(ぶーけコミックス)Amazon月下の一群Part21(ぶーけコミックス)Amazon月下の一群Part22(ぶーけコミックス
ツイッターの#安全保障学に武内教授がハンチントンの「文明の衝突」について述べている東アジアと「文明の衝突」の関係はどうであろうか「文明の衝突」に挙げられた、中国文明、イスラム文明、日本文明、ロシア文明、インド文明等が東アジアに関連する中国文明は朝鮮、台湾、ベトナムを含むと定義されている日本文明は日本のみで孤立的傾向があるとされる東アジアは文明の衝突が進んでいるか?中国文明の拡張傾向は顕著である日本は抑止を戦略の中心に据えているASEAN諸国のイスラム国が文明の衝突を起こしている訳
最近、欧米諸国で多発するテロリズムが紙面に賑わせており、その多くにおいてイスラム国(ISIS)との関係が指摘されている。これを「文明の衝突」と捉える人も多いようである(文明の衝突+ISISでググると、2016年8月9日には11万7000件ヒットする。ISISと文明の衝突を絡めた評論もある)。過去に遡れば、2001年の9.11テロが発生した時、これを「文明の衝突」の一例と捉えて、ハンチントンの予言が当たったかのように騒がれたそうである。「文明の衝突」はサミュエル・ハンチントンの造語で、ものすごく