ブログ記事10件
知らぬ間にブログを始めてから12年目を迎えています。自分の中では紆余曲折はありますが、無言の途中退場などせずここまでアメブロを続けられているのは、日々「いいね」やコメントをお寄せいただくブロガーさんのお陰であります。最近は、毎月の劇場鑑賞の映画について“備忘録”的にまとめているだけで、実に面白みのないブログと自身では思っていますが、それでも過去のブログ記事にアクセスを重ねていただくことがある。俳優の内田良平さんや女優の中川梨絵さんのブログ記事へのアクセスが大きく浮上するこ
「私」:「円城さん」は、「探偵小説」がお好きですね?「円城さん」:あなたはさりげなくも抜け目なく私の好みを図星しました。「私」:と申しますと?「円城さん」:あなたは今、「探偵小説」とおっしゃった。「推理小説」と言わずにね。「私」:と申しますと?(中略)こんこんちきのぽんぽこなーパーフェクト「私」:おっちょこちょいな助手と非の打ち所のヒューマンなトムとジェリー、爆笑問題、サイモン&ない名探偵の名コンビ、その掛け合い、そのガーファンクル、スクナビコとエベッサン、
本日のレシピ(序)宝くじは、買わなければ当たらない。けれど、肝心の当たりくじは、買っても当たらない。本日のレシピ~「われわれの宿命」を調理する~STEP.1材料を準備します材料①円城塔さん『文字渦』の「幻字」より【円城塔さん『文字渦』の「幻字」より】「言葉あまりて、心足らず」「それがわれわれの」「背負う宿命というものなのではないかな」材料②紀貫之さんによる、在原業平さんの歌への批評より【紀貫之さんによる、在原業平さんの歌への批評・板野博行さん『眠れないほどおもしろい百人一首』
ありがとうございましたそもそもは、リブログさせていただいた記事をきっかけとして円城塔さんの『文字禍』を読ませていただくことが出来ました。この場をお借りして、謝意を申し述べたいと存じます。円城塔さんの野望?『文字渦』からは、円城塔さんの秘めたる野望が伝わってくるようでした。新しい国家は国を統治・支配するために新しい書体を必要とし、新しい記録媒体を必要としました。「円城塔」私は思い違いをしているに違いありません。この字面から「バベルの塔」を連想してしまいました。「バベルの塔」でバラ
マジかまたかマヨか~マヨネーズが世界を救う?~君マヨは黄身と白身でこの世界救うつもりか僕もまざろう【『文字渦』の「幻字」より】【関連するブログ】『白いマヨネーズで溶け合わされた世界の先に祈りを込めて』白いマヨネーズで溶け合わされた世界の先に祈りを込めてアリス高崎ブログ担当Nです「俺はね、健康のために週末にはちゃんとタンパク質をとるんだよ!😤」一…ameblo.jp
「影の支配者」とは誤りで言葉影こそが支配者だ。はじめに影ありき。かっこつきのじったい「実体」は、影に縛られた仮の姿。「実体」を操るのは影。変幻自在宏大無辺生々流転神出鬼没な奴影には「言葉」が与えられた。我々は「言葉」を支配下に置いていると錯覚しがちで、「言葉」に支配されていることを忘れがちである。「ルビ」研究学会の発表「ルビ」研究学会の発表によれ小さくてすばしこくて稀代のいたずらっ子ば、「ルビ」を「スクナビコナ」と改称するよう文科省
「文学」とは、なんですか?ーー「文学」とは、なんですか?ーー「陸地」です。ーーもう少し詳しくお話していただけますか?ーー「陸地」として見えているのが、「作家」がものした文字の連なりです。「陸地」と「陸地」の間には「海」があります。「海」の中には「作家」が投げ捨てた「言葉」が無数に犇めいています。何しろ一つの言葉を選ぶことは千の言葉を捨てることですから。「陸地」と「陸地」とは「海」の中でつながっていたり、つながっていなかったりします。ーー今日は、少し調子が良いようですね。ーーさ
『文字渦』円城塔新潮文庫2021年初版新潮(月間誌)に連載された連作短編を2018年に単行本で刊行。その文庫版です。「文字渦」から「闘字」までは既に紹介したので、残りの9編を紹介しましょう。「梅枝」ここでは本物の木の繊維からできた紙ではなく、ディスプレイ様の帋(かみ)に書かれる文字の変容が語られる。テキストの通りに再現される文字は、たとえば絵巻物なら使用されていた料紙ごと再現する「みのり」と名付けられたシステムを作ったのは境部さん。「みのり」はもち
円城塔さんの「文字渦」が、ゴーゴリさんの「外套」を引っ張り出してきたなぜでしょうね。新潮文庫・円城塔さんの『文字渦』標題作「文字渦」を読んでいたら、ゴーゴリさんの「外套」が連想されました。ちょっと長いですが「外套」から引用してみます。📚️📕📗📘📙📚️📕📗📘📙📚️こんなに自分の職務を後生大事に生きてきた人間がはたしてどこにあるだろうか。熱心に勤めていたというだけでは言い足りない。それどころか、彼は勤務に熱愛をもっていたのである。彼にはこの写字という仕事の中に、千変万化の、楽しい一種の世界
漢字抜け熟語の回答が発表されました。★が一つで、ずい分難易度に差があるのですね。私はこんな風に埋めていきました。総合雑誌・伸縮自在・理路整然・圧力団体⇒複合火山・縮緬雑魚・空理空論・理論武装・渾然一体⇒公武合体・一代雑種・公開空地・自然公園・圧縮空気・大陸気候・大山椒魚⇒青椒肉絲⇒青山一髪・中肉中背⇒空中電気・中層大気○○一髪を危機一髪と早とちりしたり、内陸/大陸気候や低層/中層/高層大気で迷ったりけっこう面白かった。青山一髪是中原:出典は蘇軾(蘇東坡)の詩の一
本のタイトルは「文字渦」文字渦緑字闘字梅枝新字微字種字誤字天書金字幻字かなの12編の短編が収められています。それぞれが独立した小説になっていますが、何編かに登場する人物がいたり、出来事として繋がっている部分があったり、関係しているようなしていないような、それでも、よくよく目を凝らすと細部で繋がりが見えてきたりもします。連作小説といったところでしょうか。SFな部分と、歴史的な事実が元になっている部分と。歴史、宗教、古典などについての教養が要求される部分もあり
第43回川端康成文学賞第39回日本SF大賞受賞ここ2〜3年でこれほど惹き込まれる小説を読んだことはありませんでした。「文字」という主題を通して時間軸は文字どころか人類誕生以前のカンブリア期から未来まで世界は西洋から蓬莱・日本思想はキリスト教はじめ仏教の正法・象法・末法まで文学は源氏物語・土佐日記・伊勢物語をまさにミクロからマクロの世界までかと思えばインベーターゲームからポケモンさえも森羅万象「文字」を介して表現できるものの範疇
ちまちまと読み続けていた円塔さんの「文字渦」を完読。実験小説ですね、日本版フェネガンズ・ウエィクと語っていた方がいましたが、まさにその通り。あれも訳すの大変だったろうなと思ったけど、円塔さんって海外でも評価高いんですよね。翻訳する人大変そう、特にルビと本文が違う物語になってる「金字」のところどの短編も面白かったんですが、私が個人的に受けたのが源氏物語が最古の同人誌で、源氏物語絵巻は最古の2次創作だと書いてある「梅枝」確かにね、確かに、紫式部は帝の命令でこの作品を書いたわけ
8月18日心斎橋アセンス「アウラの部屋」で行われたトークイベント、「円城塔『文字渦』刊行記念対談」に行ってきました。円城さんの漢字に纏わる短編集『文字渦』をメインに、『皆勤の徒』の著者でイラストレーターでもある酉島伝法さんとの対談。この対談の場で購入しようと思っていたので、実際どんな内容かはあらすじのみ知っている状態で、中島敦さんの『文字禍』を読み直したくらい。ついていけるかな?と多少の不安が。マイクを通してではあるのですが、お二人ともとても静かなトーンで。けれどザクやらピチュウやらピ