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1秒でも早くネギ焼きが来るのを祈るばかりだった祈ることしかできなかった・・・普段の私であれば店員さんに「ネギ焼きを注文したのですが何時来るのでしょうか?」などと躊躇なしに確認を取るのだが今、同じテーブルに居るのはそこまで親しくない同じ会社の同僚である。「感じの悪い人だな~」と誤解を生みやすい状況をわざわざ自分から作る必要性もなかったのでひたすらネギ焼きが来るのを祈った。祈るしかなかった。・・・そして、しばらくし恐れたことが起こってしまった。
どうしたものか。毎日庭に出てぐるりと見渡しては溜め息をつく。見渡す限り、というと大袈裟だが、そのくらいの気分になる庭の雑草。私の身長を軽く越して生い茂る。南国の草木ではないがまるでジャングルのようだ。祖父母の古い家を譲り受けて、家賃もいらなくなるならラッキーと移り住んだはいいが、人がいなくなって手入れもされなくなった庭は縦横無尽に草木が蔓延っていた。家屋も古くてあちこちがたがきているし、湿気も多い。田舎ならではで虫も多くしょっちゅう遭遇しては悲鳴を上げている。
私の注文した料理だけ来ないそんな経験をされた方はいますか。それは会社の研修で京都の本社に行った時のことです。そんなに退屈しなかった午前中の研修も終え気づけば12時で食べるところ探さなきゃと思っていたところ隣の席の人に昼食を誘われた。その人はどこの店がうまいのか事前に本社の人に聞き取りをしていたらしく既に本社ビルから歩いて1分くらいのところにあるお好み焼き屋にお昼を決定していたようだった。私は、お好み焼きは好きなほうなので軽く「OK」と答えたあと行き場を
さて、何を書こう。かれこれ小一時間、PC画面を睨み付けているけれど、悲しいかな言葉が一向に出てこない。スランプとかそんな、陳腐なようでいて、その実とても高尚な言葉を自分に当てはめるのは大変失礼な気がするので、何度も頭に浮かぶその文字を打ち消しては唸っている。子どもの頃から、まあまあ理屈っぽい人間だったので、それなりに本も読んだしいろいろ考察したり分析するのも好きだった。国語の成績はよかったし、何かしら文章を書いていけたらいいなと漠然と思っていたけれど、具体的に行
買い物は慎重なほうだ100円ショップといえど必ず下見をする。気に入ったモノが現れるまで店を駆けずり回る。そして気に入ったモノを見つけると必ず一点ずつ購入するようにしている。まとめ買いは絶対にしない。無駄な買い物を一切しないので家には洗練されたモノで溢れかえっている。しかし時折、疑問に感じるときもある。例えば急に必要になったモノにまで事前準備や下見を行いなおかつ慎重に一点ずつ購入する必要があるのかどうかだ。そもそも時間的に可能なのかそ
よりによって、この男に見られるとは。「あ……!」うっかり名前を呼んでしまって狼狽するが、遅かりし。にやにや、決して馬鹿にしているわけではない、むしろ嬉しそうな顔がめちゃくちゃムカつく。「ちょっと、人をそんなに残念なものを見て尚且つ理解を示すような哀れみめいた顔するのやめてくれる?」とりあえず釘を刺しておかなければと詰め寄るが、どこ吹く風だ。「そんな顔してませんよ」「いいや、してたね」「いやでも先輩、イケてますよ。めっちゃ可愛いです!」うわぁ、もうやめて
「なんで今日も雨が降るのだ!」小さい頃より間違いなく雨に見舞われる回数が増えている。「ここぞ」という時はいつも雨が降る。前日の天気予報で「明日は全国的に雨でしょう」「この地方は一日中雨でしょう」『スッキリしない天気が続きますが明日も雨でしょう』何故か前日から雨が確定してしまうのである。ずっと楽しみにしていたことが前日には微妙に・・仕事とかになると良いところは全くない・・・小さい頃は嫌だった行事が中止になったり部活の練習が中
「昨日もらったケーキがない!」「みんなが、おいしいというケーキがない!」「初めて味わう予定のケーキがない!」「ケーキが一人でどっかに・・行くわけない!」今日は友人同士で定期的に行っている飲み会だ。その席で以前から気になっていたおいしいケーキをもらった。「このケーキは必要以上に甘くないのよ」「うん、どれだけでも食べれちゃう」「口の中でいつの間にやら無くなっている」友人のリサーチを分析すると絶対おいしい率95%以上
わかっている。私が降りるべき所は、一五七六階だ。イゴナロー階、と暗記した。以後成ろう階。そこで降りなければならない。箱はただ黙々と私たちを運び続ける。上へ。箱とは言うが相当に広い。何人乗っているのだろうか。椅子はなく、全員立っている。私は出入口ドアからおよそ十メートル程の所に立っているが、この箱に乗り込んだ時に見た記憶として反対側の壁まで優に百メートルはあった。今のところ混雑はしておらず、乗っている人々は各々適度な距離を置き佇んでいる。中には箱内を歩いて移動する者もいる。あっちの端まで
「ひもじい」「この辺りに食べ物はもうない」「ひもじい」「何でもいいから食べ物を」「ひもじい」「早く食べ物を・・・」時は2050年人々の権利は平等さを極めた!25年くらい前には想像もできなかったことである。私はお金持ちでなく小金持ちだそのあたりの人たちとは比べようもないくらいにはお金は持っている。何不自由なく生活をしている。そんな私が度重なる店員へのクレームで国からカスハラ・マスターの称号を与えられた。カスハラ・マ
オススメとか関係なく1時間以内の作品を追加してくだけ※自分がプレイした作品のみ追加は不定期●10分以内●10分~20分●20分~30分台●40分~1時間プレイ時間はまぁ大体ですプレイ時間が約10分になってる場合は黒マーク謎解きや探索の詰み時間はあまり含まないようにしてます【●10分以内】●クオリア●ザ・VeZaRg●幸せになりたかった人●死館(しやかた)●そこに座って●ちょっとしたいたずら●ちょっと入ってみませんか?●父●呪●バキッ!脳筋だら
私は飲食店でアルバイトをしている。お店はいつも大繁盛で日に日にお客さんは増え続ける一方だ!どこで聞きつけたかは知らないがテレビの取材もしょっちゅう来る。開店と同時にココのアルバイトを始めたときはオープン初日にもかかわらず閑古鳥状態だったがそれがコツコツ順調に来店客数を増やし気が付いたら毎日行列ができる大繁盛店になっていた。この店の売りは海鮮丼でメニューは海鮮丼一つだけだ!価格は何と驚きの税込500円ポッキリ!経営者である店長が言うには赤字覚
うん、人の趣味はそれぞれだし、犯罪とかでなければいいんじゃないかな、と困惑する脳内を宥めていると、ちょっと、と軽く、あくまでも軽く胸元をグーで小突かれた。「ちょっと、人をそんなに残念なものを見て尚且つ理解を示すような哀れみめいた顔するのやめてくれる?」うわあ、頭の中覗かれた?いや、俺が顔に出すぎただけか。すまん。いえ、すみません、先輩。「そんな顔してませんよ」「いいや、してたね」目の前の女性は、メイクだけでは決してない赤い頬で照れと羞恥が混じったような顔で
私は魔法が使える。例えばテレビやインターネットで、素敵な洋服を見てときめいたら、大体翌日には同じもの、或いは似たものを手に入れることが出来るし、美味しそうな食事やスイーツを見て、これまたときめいたりすれば、数日のうちに誰かに誘われて食べることが出来たりする。その場合も御馳走してもらえたり、定価より安く手に入ったりする。欲しいとか今必要だなと思ったものは、殆ど手に入れられるので、ああ、私は魔法が使えるのだなと思うようになった。物質的なものだけではない。素敵な旅館や
スーパーでの買い物も終盤あとはレジで精算だけだ。「どのレジに並ぼうかな・・」どのレジも2、3人並んでいる「あっ、このレジは1人しか並んでないココだ!」その1人が5人分以上の買い物量だったため結局、私がビリ・・・次の日「どのレジに並ぼうかな・・」どのレジも2、3人並んでいる「あっ、このレジはみんな少なめの買い物量ココだ!」みんな生モノや細かい商品ばかりだったため結局、私がビリ・・・次の日「ど
夜も更けて、そろそろ日付けが変わろうかという頃、俺はようやくその日の労働を終えて、端末にタイムカードをかざした。ピロン、と軽い音が響いて機械的な声が淡々と告げる。「お疲れさまでした。明日の分の酸素供給を承認しました」やれやれと俺は息をつく。これで明日も生き延びられる。急いで風呂に入り適当にレトルトで飯を済ませ、少しでも睡眠時間を確保するために布団に潜り、通帳アプリを開いた。電気、水道、その他諸々、諸経費が差し引かれ、残高は雀の涙だ。だがそれは何とかなる。多少供給が滞っても我慢
【漫画】「魔法使いの嫁断片集2」が本日発売!本編には描かれていない日常を集めた掌編集1朝一から閉店までφ★垢版|大砲2025/04/09(水)05:20:49.55ID:oDj2zg+0石井聡2025年4月8日14:36【魔法使いの嫁断片集2】4月8日発売価格:748円https://asset.watch.impress.co.jp/img/mgw/docs/2005/019/1_l.jpg集英社はマンガ「魔法使いの嫁断片集2」を4月8日に発売し
あいにくの曇り空だけれど、心は晴れやかだ。川沿いの道には満開の桜が咲き誇っている。私は、晴れ着に身を包み照れくさそうな息子の手を引いて、夫と桜の下を歩く。今日は、この子の入学式。体は同じ年頃の子どもより大きいけれど、未だ甘えん坊で可愛い息子が小学校に入るのは、嬉しさや誇らしさもある反面、不安もつきまとう。ちゃんとやれるだろうか、友達は出来るだろうか、それから勉強もついていけるのか、自分のことよりもずっと心配してしまう。でも、きっと大丈夫。自分に言い
「店長、今日は売り上げがたくさんありますね!」「う~ん素直に喜べんな」「えっこんなに売り上げがあるのに?」「ほとんどの売り上げが営業時間外なんよ」「えー売れればいいじゃないですか~」「今は良いかもしれんが近い将来には・・・」私は子供のころ近所にあった電気屋さんを思い出していた・・・その電気屋さんは私の父より少し年上の親父さんが経営していて近所の評判は凄く良いらしい。「スグに来てくれる」「何時でも来てくれる」「何
無辺神話昨日、三月末までSSブログ上で「無辺神話」というブログを十年以上展開していましたが、多忙に加えて無粋なためSSブログ終了について失念していました。茫然自失となりましたが、ブログの内容は掲示していたように「自分や海外の友人が書き溜めた掌編・短編・長編小説、戯曲、随筆、数学、etcをちらほらと掲載しますのでお読みいただければ幸い…」という先行き気軽な内容で、肝心の小説や戯曲のデータはしっかり保存しているので、ま、気を取り直してAmebaさんの末席によちよちと這い上がっ
恋愛のない世界に行きたい。長年付き合った彼は出世のために社長の娘と結婚を決め、あっさり裏切られ捨てられた。まだ若いから大丈夫と親戚に勧められたお見合いではことごとく断られ、今時もっと気軽に婚活すればと登録した婚活アプリでは、危うく結婚詐偽に引っ掛かる寸前で、心身ともに疲労困憊だ。も、もう、いいや。一生独身でもいい。何なら恋愛や結婚の概念のない世界で生きたい。いっそ清々しいくらいの気分になって青春をやり直すぞー、と思っていたら、別の婚活アプリからメッセージが入った。「友達申請……?
公園で親子がサッカーをしている。子供の蹴ったボールがコロコロと水路のほうに転がっていく母は猛ダッシュでボールを追い越し水路の手前1mで転がるボールを止めた。「セーフ」「セーフ」「もうちょっとでアウトやったわ~」それは「アウト」やわ~それは「セーフ」やわ~この類はよく聞く言葉である。今回はたまたまサッカーだったが野球じゃなくても例えば柔道でもフェンシングでも野球用語を使うだろう。そして、我々はスポーツだ
海が見たい。突然思い立ってドライブに出かけた。山に囲まれた場所に住んでいるからか、時折無性に海が見たくなる。泳ぐのも大好きで趣味はスキューバダイビング。魚だったんじゃないの、と揶揄されることもしばしば。自分でもそうなんじゃないかと思うわ。深い海の青、水中から見上げる水面の光。美しい泡沫のプリズムが、心の底から私を満たしていく。人間だから当然呼吸は出来ない筈だけれど、気分的には海の中にいるほうが、ずっと楽に息が出来るような気がする。早く暖かい季節になって、
私は王子!偉大な王である父親の息子!この国のナンバーツー!簡単に言うとこの国ではとっても偉い人で王である父を除いたら私が最強なのだ!そんなわけで今日もテレビの取材が城に来ておるわ王である父は忙しいのでこの国のナンバーツーである私自ら相手をせねばなるまい「王子様お忙しいところ、ありがとうございます」「うむ、苦しゅうないぞ」「では早速」「父親である王様の名君ぶりが世界各国に轟いておりますが」「その中でも武勇に関しては右に出る者がいないとか」「
死神が来た。ついにこの時が来たのかと思った。長く続く体調不良に観念して病院を受診すると、予想通り大きめの病気が見つかった。手術とその後の治療で体力も気力も奪われ、希望が薄れていく。楽しい、と心から思える日が再び来るなんて、想像すら出来なくなって。深夜、浅い眠りにいつものように無理矢理覚醒を促されると、窓際に浮かぶシルエット。黒ずくめの人のような影が見えた。「ひっ……!」動揺して声が漏れる。生きている実感も弱いのに、それでも幽霊などの未知の存在が怖いと思
「何か匂いしない?」「はい何か匂いがします」「ワンタンの匂いするよね~」「はい~ワンタンの匂いがします~」「あぁ~いい匂い~」「はい~いい匂いです~」ふっ素人が!これはワンタンの匂いではない!「おなら」だ昨日食べた肉系の何かだな。幸いこの匂いに気づいているのはこのOL2人と私だけか・・他の男性3人は気づいていないいや、その中の1人の男性が「おなら」いや「へ」をこいたな。そんなに臭くなく匂って
私はエリートの中のエリート世間で羨むような仕事をしている。ありえないくらいの競争倍率の中この仕事を勝ち取った。俗に言う「お金を払ってでもしたい仕事」だ。仕事内容に関しては割愛させていただきます。超一流企業ともなればエリートの中のエリートしか働くことができないので私はとても恵まれている。勤めている会社名を言うと「エリートの中のエリート!」みんな吹っ飛ぶくらいに驚く。毎朝会社の入っているビルに入るとき
仕事帰りの西の空には、赤い龍と青い龍が踊っている。広い空を戯れるように舞い踊り、やがて黒い龍に飲み込まれていく。くたくたに疲れた体を引き摺るように帰る道すがら、その美しさは僅かばかりの癒しになった。とはいえ。愚痴と怒りと哀しみがないまぜになった感情がいつも胸を占めている。なにやってんだろ。毎日同じことの繰り返し。肉体的にまあまあハードな仕事の割に、笑っちゃうほど薄給。時々事務所に顔を出す社長の娘が、ハイブランドに身を包み、綺麗にメ
バレンタインバレンタインこの言葉を聞くたび「ビクッ」っとなる。ココだけの話私は秘密結社の隊員である。それ以上の内容は勘弁してもらいたい。当然のことながら私が秘密結社の隊員であることは秘密にしてもらわないといけない。口が裂けるまでは我慢しなくてもいいが秘密にしてもらわないといけない。秘密結社の仲間に迷惑をかけたくはないし秘密結社が秘密にしないと一体誰が秘密にするのだろうか。秘密結社の最優先事項は常に秘密で
「はい、チョコどうぞ」「ありがとうございます」「あ、お返しは無くて大丈夫です」「あ、わかりました」これは罠である。極めて巧妙で華麗な罠である。私はこの罠にかかり10年以上もお返しをくれないヒドイ人とこの時期が来るたびに罵られている。初見殺しを見破れなかった私への罰である。そんな訳で次の年からは必ずお返しをしている。しかし何でも返せばイイものでもないもう罠にはかかりたくはない。心がこもっていればなど