愛を知らない人は一人でポツンと寂しそう。浮かない顔でため息をつく。「はぁ……」いつもこの世の終わりの様な雰囲気を漂わす。「ねぇ、愛って何ですか?私は愛を知りません。見た事も触った事もありません。ねぇ、分かるんなら教えてくださいよ。」挑発的な態度で誰彼問わずに愛を乞う。「私、愛された記憶がないの……ねぇ、愛をちょうだい。」愛を知っている人は多すぎる愛を持て余していた。誰かを愛して、愛し抜きたいのに生涯でそこまで愛したい人に出逢えた試しがない。持たざる者は持っている者に憧れ、持ちすぎている人は持たな