ブログ記事39件
今年初の投稿は半年ぶりとなる観劇の記事から始めようと思います。初春大歌舞伎昼の部観劇筋書客席は演目を考慮して初となる2階1等席です今回は観劇が3日で投稿が4日の関係でいつもより書く時間が無い為に評は役者毎の箇条書きとさせて頂きますのでご了承下さい。壽曽我対面最初の壽曽我対面は言わずと知れた曽我物の演目となります。こちらは私が歌舞伎を見始めてから何度も掛かってはいましたが正月以外で観る気分の演目では無いと思い今回まで待ち万を喫しての観劇にしました。五代目
今回は久しぶりに南座の筋書を紹介したいと思います。大正10年12月南座演目:昼の部一、姫競双葉絵草子二、敵討襤褸錦三、薪荷雪間の市川四、絵本太功記夜の部一、吉例壽曽我二、やぶれ三味線三、七騎落四、恋飛脚大和往来五、二人道成寺前回紹介した南座の筋書『大正9年3月南座市川中車、中村傅九郎襲名披露公演@京都』今回は久しぶりに南座の筋書を紹介したいと思います。大正9年3月南座演目:一、伽羅先代萩二、勾当内侍三、土蜘四、雪暮夜入谷畦道前回紹介した
上方役者が勢揃いがうれしい、国立文楽劇場の上方歌舞伎会、続いては「封印切」です。これはもちろん、成駒家型。我當と仁左衛門の監修に、鴈治郎、孝太郎、吉弥の指導です。文楽専用の劇場なので、歌舞伎には小さい分、役者との距離が近く、花道での表情もしっかり拝見できます。忠兵衛は、翫政。子供歌舞伎で学び、翫雀(現・鴈治郎)に弟子入りした人で、立役、女方なんでもできる。小柄で丸顔に愛嬌。あほなぼんながら、ちゅーさんチューさんと鼠にも人気の、明るいキャラがぴったり。梶原源太はわしかし
25日の公演を観劇しました。国立文楽劇場開場40周年記念国立劇場伝統芸能伝承者養成所歌舞伎俳優既成者研修発表会第34回上方歌舞伎会↑公演名の長さにはどうにかならないのかと疑問を感じます。これ、全部読む人います?演目は「荒れねずみ」「恋飛脚大和往来(こいびきゃくやまとおうらい)封印切(ふういんきり)一幕」の二つでした。↓こちらが公演ポスター。梅川忠兵衛の「封印切」の場面の絵ですね。「阪急文化財団池田文庫蔵」だそうです。逸翁美術館で見せてもらえることがある
日本の文化に触れたい⭐︎触れさせたい⭐︎ようやく機会に恵まれました行ってきました、歌舞伎鑑賞教室「恋飛脚大和往来封印切」親子チケットなるものが存在しており、親子券は親3000円・子1500円家族全員で9000円歌舞伎でちゃんと観劇しようと思いますとひと席でも今回の合計額くらいしますからね、大変ありがたいものですさてさて、子供たちだけではなく親も歌舞伎未体験な我が家。チケット共に送られてきたチラシにはあらすじが載っていましたが大人はともかく子供にはもしや難しいのでは
本日4月3日は、有馬稲子の生誕92周年となります。それを記念して彼女の作品を紹介します『浪花の恋の物語』(1959東映)監督内田吐夢撮影坪井誠共演中村錦之助、花園ひろみ、日高澄子、進藤英太郎、田中絹代、片岡千恵蔵【あらすじ】飛脚の忠兵衛は知り合いに無理矢理連れ込まれた郭で、梅川という遊女と出会う。その日から、忠兵衛は毎日にように梅川を訪ねるようになった。そんな二人の様子を、近松門左衛門が隣室で見聞きしていた。梅川の身請け話を聞いた忠兵衛は、あずかった武家の金
先週は19日の日曜日。前日の飲み会と、当日仕事で、疲れて帰宅した自分。ボ~っと家事しながら、なんとなくテレビの番組表つけたら…。BS松竹東急の日曜ゴールデンシアター。うっかり!うっかり!歌舞伎やってた!危ねぇ、危ねぇ!菊五郎と藤十郎の『義経千本桜道行初音旅』鴈治郎と扇雀の『恋飛脚大和往来封印切』慌ててチャンネル合わせたけど、残念ながら、道行初音旅はほぼ終わり。間にあわなんだ…。菊五郎の忠信観たかった…。封印切を最初から観れたので、まだ救われた。ありがてぇ…。鴈
国立文楽劇場の11月文楽公演は、第2部に続いて第3部の「冥途の飛脚」です。近松門左衛門作でも。歌舞伎でお馴染みの「恋飛脚大和往来」や、「傾城恋飛脚」とは違った筋。敵役が登場しない。八右衛門は、忠兵衛を罠にはめず、友だち思いのいい奴(結果は同じですが)。忠兵衛を気遣う治右衛門や、おえんさんも出てこないので、忠兵衛と梅川の切羽詰まった様子が際立つ。天井裏のねずみも、ちゅーさんちゅーさんと大好きな忠兵衛は、いらちで粗忽な性格が目立つ。その分、運命に逆らわずに、恋の行く末の死を選ぶ梅
『恋飛脚大和往来』「封印切」平成十年(1998年)四月二日大阪松竹座公演十五代目片岡仁左衛門(亀屋忠兵衛)二代目片岡秀太郎(傾城梅川)五代目片岡我當(丹波屋八右衛門)五代目中村富十郎(槌屋治右衛門)三代目中村鳫治郎(おえん)『恋飛脚大和往来』「封印切」平成二十一年(2009年)十二月七日南座公演坂田藤十郎(亀屋忠兵衛)片岡秀太郎(傾城梅川)市川左團次(槌屋治右衛門)中村寿治郎(阿波大尽猪山)中村雁童(太鼓持喜の作)坂東玉三郎(井筒屋おえん
今回は前回予告した様にまた東京座の筋書を紹介したいと思います。※注:今回の筋書に出て来る役者名は当時名乗っていた名跡で記しますのでご注意ください。明治40年5月東京座演目:一、比翼塚千歳曽我ニ、大杯觴酒戦強者三、望月四、狐静化粧鏡五、恋飛脚大和往来前月の筋書『明治40年4月東京座訥子と芝鶴時代』今回は帝国劇場の筋書で祇園祭礼信仰記を紹介した縁でこちらの劇場の筋書を久しぶりに紹介したいと思います。※注:今回の筋書に出て来る役者名は当時名乗っていた名
台風が近づいています。大雨の予報が出ていますが、今のところまだ青空も時々見える…普段通りお洗濯して干しました。でも、台風の影響なのか、気だるい…今朝、お花もお飾りもお供えしたので、今日はのんびりします。亡き父母&義父母をお迎えしますが、この世でのんびりゴロゴロしてゆったりしてくれればいいかな(オイオイ)東宝花組はまもなく開幕ですね私は8月分のチケットは全部消えましたどうか9月の1回のみ観劇予定がなくなりませんように。ムラの月組『ギャッツビー』はさらに延期今朝、同居人が
スカステのタカラヅカニュースで、『心中恋の大和路』の初日映像が流れました📺評論家の薮下哲司さんを始め、様々なプロガーさんが大絶賛されている和希そらさん東上初主演の『心中恋の大和路』私にはイマイチ良さが分からない…。可もなく不可もなしという感じです。実は、生で『心中恋の大和路』は観た事がなく、雪組❄️壮一帆さん、愛加あゆさんトップコンビの作品をスカステ映像で見ただけです😅えりたんの『心中恋の大和路』は良かったし、八右衛門役の未涼亜紀さんの歌が素晴らしくて、感動しました♬雪の中で2人が倒
『恋飛脚大和往来』「封印切」平成二十一年(2009年)十二月七日南座公演坂田藤十郎(亀屋忠兵衛)片岡秀太郎(傾城梅川)市川左團次(槌屋治右衛門)中村寿治郎(阿波大尽猪山)中村雁童(太鼓持喜の作)坂東玉三郎(井筒屋おえん)片岡仁左衛門(丹波屋八右衛門)大坂新町の井筒屋の抱えの遊女梅川は、飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛と愛し合っている。女将のおえんは、二人の恋仲を成就させてやりたいと願っている。忠兵衛のライバル八右衛門は、梅川が
今回は久しぶりに明治座の筋書を紹介したいと思います。大正6年6月明治座演目:一、川中島東都錦絵二、摂州合邦辻三、佐々木高綱四、恋飛脚大和往来五、後面露玉川本編に入る前に前回の紹介から大分間が空いたのでこの頃の明治座の状況について説明したいと思います。明治44年に二代目市川左團次が伊井蓉峰に売却して以降伊井の持ち物となっていた明治座ですが、彼もまた買収当初こそ自分の出る新派の公演を打つ等していましたが左團次同様に次第に役者と座主の兼業が重荷となって行き大正3年には松
『恋飛脚大和往来』「封印切」平成二十一年(2009年)十二月七日南座公演坂田藤十郎(亀屋忠兵衛)片岡秀太郎(傾城梅川)市川左團次(槌屋治右衛門)中村寿治郎(阿波大尽猪山)中村雁童(太鼓持喜の作)坂東玉三郎(井筒屋おえん)片岡仁左衛門(丹波屋八右衛門)大坂飛脚問屋の亀屋忠兵衛は新町の井筒屋の抱えの遊女梅川と愛し合っている。身請けの金の前金を払ったものの残りの金を払えないまま期日が過ぎてしまった。店の大事な為替の
夜の部、千穐楽を観てきました☆一双蝶々曲輪日記引窓南与兵衛後に南方十次兵衛:片岡仁左衛門濡髪長五郎:松本幸四郎平岡丹平:中村壱太郎三原伝造:中村隼人母お幸:上村吉弥女房お早:片岡孝太郎12日の観劇でも少しふれましたが、好きなお芝居。「義理」全員が相手を思い。思い。改めて、仁左衛門さんの与兵衛の良いこと!侍に出世。二人侍を離れへ案内して…からの喜びあふれる表情が、なんとも可愛らしい!「お母さん、100点取ったよ!」と同じですよね。かわいい息子。
夜の部は、千穐楽を取っていたのです。が、急遽観劇!一双蝶々曲輪日記引窓南与兵衛後に南方十次兵衛:片岡仁左衛門濡髪長五郎:松本幸四郎平岡丹平:中村壱太郎三原伝造:中村隼人母お幸:上村吉弥女房お早:片岡孝太郎あぁ~、やっぱり好きなお芝居。超安定の良い配役。何度観ても、泣いてしまいます。お幸の「未来は奈落へ沈むとも、今の思いには変えられぬわいの~」刺さる~~~そして、一変。「おぉ、謝った長五郎。我が子を捨てても、継子に手柄さするのが人間」と。引
大阪松竹座の七月大歌舞伎、夜の部のキリは、「恋飛脚大和往来」から「新口村」です。幕が開くと、雪が降りしきる村はずれ。そこに、糸立てに隠れてたたずむ、忠兵衛と梅川。それがさっと開くと、対の黒縮緬、比翼の紋、裸足で、頬を寄せるのは、鴈治郎と扇雀です。死を覚悟して落ち延びて来たには、目立つ衣装ですが、そこは歌舞伎独特の美学。2代目鴈治郎、藤十郎、当代鴈治郎、扇雀と演じてきた、松嶋屋と並ぶ成駒家の芸。芸域がますます広くなっている、鴈治郎。理知的なままで、しっとりした情感がついて
おはようございます。やっと梅雨も開け、青空が気持ちいいです。それにしても賑やかな蝉の声…夏ですねぇ。昨日は松竹座の千穐楽でした。楽しい二週間でした。昼夜二回ずつ拝見しました。千穐楽の昨夜は、夜の部を拝見しました。千穐楽にして初めて、「恋飛脚大和往来新口村」の雁治郎さんの忠兵衛と父孫右衛門の二役をみることが、できました。雁治郎さん老いた父と若い忠兵衛を演じ分けられ熱演でした。吹替の方が、雁治郎さんによく似ていらっしゃって。11日に夜の部を観たときは、扇雀さんが代役をつと
今回は久しぶりに浪花座の筋書を紹介したいと思います。大正5年6月浪花座演目:一、象曳二、大蔵卿三、武悪四、恋飛脚大和往来五、摩耶山六、大當利歌留多合本来なら節目である5月公演後の6月公演には鴈治郎は滅多に出演しませんが、東京の歌舞伎座で初代市川左團次の十三回忌追善公演が行われていた関係で仁左衛門、羽左衛門、段四郎の身体が空いていた為に松竹はその内の段四郎一門を大阪に行かせて鴈治郎との共演をさせました。演芸画報によると実は元々の案では新富座の大当たりを受けて今度は
私の歌舞伎観劇のホームグランド・松竹座での2年ぶりの観劇であります待ってました〜は、昼の部のセリフですねっ。画像はネットより拝借初日、7月3日夜の部。今回はこんな席からの観劇座席は、2席の横ひと席空けてまた2席花道の両横は空いていたり、前のほうの列も空いていたり…それなりの人数制限は掛かってるようです。鴈治郎さん、元気な陽性のようで休演だそうです。うーーーん…私的には、扇雀さんの梅川が見たかったなぁ〜ここからは備忘録、記録も兼ねてのネタばらしです双蝶々曲輪日
大正時代から昭和初期にかけて作られていた磁器製の大衆人形には、歌舞伎題材を見ると男女二人が並んだ姿が結構見られます。【世話物】と言われる作品には、大店の旦那さんと遊女の恋模様が描かれたり、≪曽根崎心中≫をはじめとする【心中物】と言われる仲間もあります。今回はその中から、≪恋飛脚大和往来=こいのたよりやまとおうらい≫と言う戯作をご紹介します。通称、≪梅川忠兵衛≫と呼ばれています。【近松門左衛門】の作品で、浄瑠璃で≪冥途の飛脚≫として上演されますが、その後一部内容を変更して歌舞伎作品で≪恋飛脚
今回は久しぶりに新富座の筋書を紹介したいと思います。大正3年11月新富座絵本筋書演目:一、聚楽物語二、敵討襤褸錦三、恋飛脚大和往来四、小鍛冶五、三社祭前月の歌舞伎座が不入りに終わり、歌舞伎座の直営から松竹直営に変わる事もあって準備してる中、掻き入れ時の11月公演とあって帝国劇場では仮名手本忠臣蔵を大序から七段目までを二段目を除いて通しで上演し、10月の明治座での慈善公演を終えたばかりの市村座も本公
今回は久しぶりに大阪の劇場の筋書を紹介したいと思います。明治45年1月浪花座演目:一、聚楽物語二、封印切三、不破数右衛門四、当子歳乄たぞ乄たぞ浪花座と言えば帝国劇場の杮落し公演でも少し触れましたが明治37年4月の火事により焼失した後、掘っ立て小屋状態で再建されて細々と映画興行などを続けていましたが明治43年11月に道頓堀で勢力を拡大する松竹に対抗すべく秋山儀四郎から角座と浪花座を譲り受けた高木徳兵衛が経営
加齢なる一族六月大歌舞伎、昼の部の続き・・・。四、恋飛脚大和往来飛脚問屋亀屋の養子忠兵衛(片岡仁左衛門)は、遊女梅川(片岡孝太郎)と深い仲。身請けの手付金を払ったものの、後金ができずにいます。そんな折、飛脚仲間の丹波屋八右衛門(片岡愛之助)が梅川を身請けすると言い出します。八右衛門と言い争う内に忠兵衛は、武家屋敷へ届けるはずの金三百両を身請けの後金だと言って封印を切ってしまい…。仁左衛門さんの忠兵衛は、30年ぶりの歌舞伎座だそうで、ということは、私は成駒屋さんの忠兵衛しか観てなかった
歌舞伎座六月大歌舞伎の千穐楽を迎えさせて頂きました。昼の部では上方歌舞伎、夜の部では新作歌舞伎と大変勉強に成りました。皆様本当にありがとうございました。えんし
忠兵衛仁左衛門梅川孝太郎八右衛門愛之助治右衛門弥十郎おえん秀太郎坂田藤十郎をのぞけば、忠兵衛は、やっぱり仁左衛門。予想通り、和事のやわらかみ、何とも言えないかわいらしさは絶品。仁左衛門と同じくらいよかったのは、愛之助の八右衛門。二人のやり取りは、これぞ上方。愛之助のイケズのところ(この言葉が妥当かどうかは、関東人の私にはわからないが、この言葉がひらめいた)が、自然で上方の空
【伝統芸能】<評>歌舞伎座「六月大歌舞伎」仁左衛門、緻密な人物表現2019年6月14日歌舞伎は「型の演劇」といわれるが、型はリアリティーを伴ってこそ意味がある。昼の部では型の美しさとリアリティーとが見事に調和した舞台が二本。まずは「梶原平三誉(ほまれの)石切(いしきり)」、中村吉右衛門の梶原平三景時。自在のせりふ回し、見得(みえ)の形の良さ、輝くような顔の立派さ。理屈抜きにわくわくするような面白さである。それでいて合戦の物語は現場を見るようにリアルで、六郎太夫の話を無言で聞く思い入
六月某日、仁左衛門さんの忠兵衛を拝見してきました‼︎やはり、和事の仁左様はグッときます💘三月の盛綱や四月の実盛はもちろん非の打ち所がない素敵さですが!忠兵衛の柔らか〜い物腰、優柔不断だけど一途、そして何と言っても色男!な役は仁左衛門さんしかできない!相変わらずの細やかな表情や仕草にのめり込みです!梅川でなくとも袖にすがりつきたくなる〜!三百両の封印を次々と切っていくときの、ドヤ→ヤケ→後悔→苦悩の表情の変化や織り混ざり方が仁左衛門さんでないと出来ないと思うのはファンだけでないですよね
六月大歌舞伎◆四幕目『恋飛脚大和往来』封印切上方和事の名作(近松門左衛門が書いた浄瑠璃を元につくられたお話)待ってました~ヒューヒューです。歌舞伎座では30年ぶりという仁左衛門さんの忠兵衛松嶋屋さん勢揃いです仁左衛門さんご本人は、実直で優しい紳士という正統派な印象しかありませんが、お役に入ると、艶っぽく色男の放蕩っぷりがぴたりとハマります。恋仲の梅川(考太郎さん)と、いちゃいちゃと絡みつつのらりくらりと頼りなさも隠せない忠さんですが、(梅川を身請けす