中国明代の思想書である『菜根譚』は、時代を超えて人の心を照らし続けてきました。著者である洪自誠が静かな筆致で綴った言葉の数々は、華やかな成功論でも、声高な理想論でもありません。むしろ、人が人としてどう在るべきかを、日常の中にそっと差し出してくれるものです。その中にある「困っている人に手を差し伸べられる余裕が、人の器を広げる」という趣旨の教えは、これから未来を切り拓こうとする私たちにとって、かけがえのない指針となります。現代は競争の時代だと言われます。結果を出さなければならない、誰よりも早く、誰よ