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【拙訳】菊の傍で徐廷柱(ソ・ジョンジュ)一輪の菊を咲かせるために春からコノハズクはそんなに啼いたのかな一輪の菊を咲かせるために雷は黒雲のうちでまたそんなに鳴いたのかな恋しさと未練で胸をえぐられた遥か遠い若さの裏街道から今はもう帰ってきて鏡の前に立った僕の姉上に似ている花よ黄色い君の花びらが咲くとてゆうべは霜があんなに降りて僕には眠りも訪れなかったのかな【原詩】菊花옆에서
【拙訳】風来坊の花束徐廷柱(ソ・ジョンジュ)幾年だったか寂しくてたまらなく風来坊になり一人で山奥をさ迷いながらはにかんで折り集めた一握りの花束──その花束を俺はある名前も知らない路傍の子にあげたのだ。その名前も知らない路傍の子は今時分にはどのぐらい育ち自分が寂しくなった頃に折り集めた花束をまたどんな子に伝えてくれているのだろうか。そして何十年も後この花束の贈りはもう一人を渡ってまた僕の見知らぬどんな子に伝わるのだろうか。そ
20世紀韓国の詩人である徐廷柱(ソ・ジョンギュ1915~2000)の20巻に及ぶ全集が韓国でウネンナム出版社から刊行された。だが、この詩人を巡って悪い意味での親日派だったのではとの疑念が韓国文学界から上がっている。詩人のソン・ギョンドンは7月2日、徐の雅号を冠する未堂(ミダン)文学賞(中央日報主催)を受け取らない意向をフェイスブックで表明した。徐が親日派の系譜に連なるだけでなく、光州事件を起こした全斗煥を礼賛していたことを拒否理由に挙げている。未堂文学賞を受賞した詩人のキム・ヘスンは、光