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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問2まず、500hPa面における強風軸解析について簡単に触れておきたいと思います。300hPa面では、300hPa天気図に等風速線が描かれていて等風速線の尾根に沿って解析されます。一方、500hPa面では等風速線のような情報はありませんが、渦度の分布に着目して解析することができます。一般知識の大気の力学でも学習しましたが、風向に対して左側に正渦度域、右側に負渦度域がある場合、正渦度域と負渦度域
こんばんは。今回は、図5を用いて、24時間後における日本付近の500hPa強風軸を推定する問題です。推定した強風軸に最も近い500hPa等高度線の値を解答し、その値と判断した理由を述べよ、という内容です。500hPaの天気図において、強風軸はどのようなところに解析されるのか、次回、‘一緒に考えてみたいと思います。第63回試験・実技試験1・問2問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。19日分の考察編は次回更新の予定です。
低気圧が閉塞しているとはどういう状態の時なのでしょうか?低気圧の発達過程は1発生期上層(500hPa)で気圧の谷(トラフ)ができ850hPaでは等温線が集中。前面で暖気移流、後面で寒気移流が見られます。地上の低気圧は上層の気圧の谷の東側にあって、トラフとの関係が良いと今後低気圧が発達します。2発達期上層の気圧の谷が深まり、暖気と寒気の境目の温度集中帯の南縁に前線があります。低気圧中心の南東側に温暖前線、南西側に寒冷前線があって、上層のトラフと低気圧中心を結ぶ軸の傾きは次
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第61回試験・実技試験2今回は、本文を読みながら、空欄を考えてみます。(第1・第2段落)はじめに、「図1の地上天気図によると、日本の東に高気圧があり、ほとんど停滞している。中国東北区には中心気圧992hPaの低気圧があり南東にゆっくり移動している。」「一方、華中から東日本にかけて停滞前線がのびている。この前線の(①)側では、反対側より気圧傾度が大きく、風が(②)くなっている。」とあります。まず、文中において「日本の東」
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問1今回は図1の日本の東にある低気圧の中心は、この低気圧との関係が最も強い500hPaの強風軸に対してどのような位置にあるか、という問題です。図1の低気圧中心を図3の500hPa高度・渦度解析図と重ねてみますと、北側の正渦度域と南側の負の渦度域の境目にあたる渦度0線が500hPaの強風軸にほぼ対応しており、地上の低気圧中心は、そのほぼ真下に位置していることがわかります。したがって、正解は下
こんばんは。今回は、図1の日本の東にある温帯低気圧について、図3の500hPa天気図における強風軸とどのような位置関係にあるのか、問題文の下枠から選択せよ、という内容の問題です。特に、図3において強風軸とはどのようなところを指すのかを中心に、次回、一緒に考えてみたいと思います。第60回試験・実技試験2・問1問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。20日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2今回は、図2の強風帯と灰色の実線で描かれているトラフについて、12時間後と24時間後の予想位置を5280mの等高度線との交点の経度で解答せよ、という内容の問題です。第59回試験を受験された方におかれましては、今回のトラフ解析は難しく感じた方がいらっしゃるかもしれません。まず、問1(3)②のおさらいになりますが、初期時刻の日本海中部および対馬海峡の低気圧のいずれも、12時間後から24時間後にかけての発達
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問1(3)今回は図1の日本海中部および対馬海峡の低気圧それぞれについて、12時間後から24時間後にかけての発達に最も関連する強風帯をⓐⓑから選択せよ、という内容の問題です。図2の500hPa天気図においてお気付きだったかと思いますが、aの強風軸の北側、等高度線の曲率の大きいところにトラフを示す灰色の実線が描かれています。これは後の問2の考察にも出てきますが、図1と見比べますと、このトラフと2つの低気圧中
こんばんは。今回は図1の日本海中部および対馬海峡の低気圧それぞれについて、12時間後から24時間後にかけての発達に最も関連する強風帯をa、bから選択せよ、という内容の問題です。500hPaの現況図、予想図を見て低気圧の発達に寄与する要素は何か、次回、一緒に考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問1(3)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。22日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第59回試験・実技試験2・問1まず、図5の水蒸気画像において、問題文の「中国東北区から沖縄南方までの間に3つの暗域が西南西〜東北東にのびている。」ところから確認してみます。水蒸気画像では、学科の専門知識で学習しましたように、大気上〜中層において水蒸気が多い領域は白く写り、これを「明域」とよび、逆に水蒸気が少なく乾燥している領域は黒く写り、これを「暗域」とよんでいます。また、さらに専門知識で学習した内容を復習しますと、一般的に強風軸を
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問2(1)今回は、黄海付近の地上低気圧の発達について、地上低気圧の発達とそれに対応する500hPaトラフおよび強風軸との関係についてまとめた表の空欄を穴埋めしていきます。まず、「前12時間の地上低気圧の中心気圧変化量」から見ていきます。ここで注意すべきは、「気圧変化量」とあるところで、例えば「気圧増加量」とか「気圧減少量」といった場合ですと符号は不要になりますが、「変化量」ですので増加するのか減少するのかと
こんばんは。今回は、前回の続きで、黄海付近の地上低気圧の発達についての問題です。地上低気圧の発達と、それに対応する500hPaのトラフおよび強風軸との関係についてまとめた表の空欄を穴埋めする内容です。次回、一緒に考えてみたいと思います。第58回試験・実技試験2・問2(1)問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。16日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問1今回は、300hPa天気図における強風軸の解析についての問題です。300hPa天気図が他の等圧面(500hPa、700hPa、850hPa)の天気図と大きく異なるところは、等風速線が破線で描かれているところで、これに着目することにより、対流圏上層の強風軸の位置を把握することができます。300hPa面の強風軸の解析での基本的な部分は閉じた等風速線(青線で囲んだ領域)の尾根の部分が風速の大き
こんばんは。今回は、作図の問題になります。図4の300hPa天気図によりますと、この図で3本の強風軸が解析されており、そのうち最も北側の強風軸は描かれていて、残りの2本については東経115°~東経150°が途切れている形で描かれています。問題ではこの途切れている部分がどう描かれるか、という内容になります。300hPa天気図における強風軸の解析の要点を押さえながら、次回一緒に考えてみたいと思います。第57回試験・実技試験1・問1(解答図)⇒(一財)気象業務支援センターHP「
こんばんは。今回は、6日9時に日本海北部にある地上低気圧について、図4の300hPa天気図を用いてこれに関連する強風軸の位置に最も近い等高度線の値を解答し、さらに強風軸と地上低気圧との位置関係を述べよ、という内容の問題です。この問題の要点は、300hPa面において、地上低気圧と関連する強風軸をどうやって解析するか、というところにあります。300hPa天気図のどこに着目して解析するのかを中心に、次回一緒に考えてみたいと思います。第56回試験・実技2・問1問題文及び図表は一般財
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・実技試験1・問2まず初めに、問題文の24時間後における「500hPa強風軸」とはどの図のどの部分に着目するのか、というところから触れてみたいと思います。着目する図は図5(上)の500hPa高度・渦度24時間予想図になります。この「渦度」というのは一般知識の大気の力学で学習する内容ですが、大気の流れの回転するありさまを数値化して表現した量のことをいいます。図の網かけ域は反時計回りの回転を示す正渦度域で北半球では低気圧
こんばんは。今回は、初期時刻の東シナ海の低気圧の今後の動向における、24時間後の予想についての問題です。この低気圧の24時間後に予想される地上の中心と、関連する500hPaの強風軸とがどのような位置関係にあるか、という内容です。解答には特に500hPa面の強風軸とはどの図のどこに着目すべきかが重要で、この点を押さえますと、あとは長めの字数が求めれれているとは言え、読み取れることを素直に解答へ表現できれば自然に字数にほぼ収まるかと思います。次回一緒に考えてみたいと思います。第5
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問1今回は、図2(下)の300hPaの強風軸と図3の気象衛星画像のうちの水蒸気画像について、北側にある強風軸と、水蒸気画像の暗域との位置関係を述べよ、という問題です。まず、問1(1)の考察では具体的に触れていませんでしたが、300hPa面の強風軸について改めて見てみます。300hPa天気図には等風速線が破線で描かれています。強風軸は風速の大きい領域が突き出していて尾根になっている部分に着目して解
こんばんは。今回は、図2(下)の300hPa天気図と図3の水蒸気画像を用い、300hPaの強風軸のうち北側に位置する強風軸と、これに対応する暗域との位置関係を述べよ、という問題です。今回の水蒸気画像における判読の要素である明域と暗域とはどういう領域なのか、専門知識の復習も含めて、次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験2・問1※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。4日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1まずはじめに、学科試験・専門知識のおさらいとして、温帯低気圧の発達と寒帯前線ジェット気流の関係について触れてみたいと思います。温帯低気圧が発達するとき、暖気は高緯度側へ北上し、寒気は低緯度側へ南下するにしたがってトラフが深まるため、これに対応する寒帯前線ジェット気流は、南北に蛇行するようになります。では今回の問題で、実際に対馬海峡に中心を持つ温帯低気圧に対応する寒帯前線ジェット気流はどこを通ってい
こんばんは。今回の問題は、図1の対馬海峡付近に中心をもつ低気圧について、図3より、この低気圧の発達に関連する300hPaの強風軸を解析する作図の問題です。温帯低気圧の発達と強風軸の関係とは何かにも触れながら、次回一緒に考えてみたいと思います。第55回試験・実技試験1・問1※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。22日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(3)今回は、図4の赤外画像において、華南・華中から日本海にかけてみられる木の葉状の雲域と、前々問で解析した強風軸との位置関係はどうなっているか、という問いです。まずはじめに、専門知識の気象衛星画像の復習で、この「木の葉状の雲域」とは何かについて簡単に触れておきたいと思います。この「木の葉状の雲域」、すなわち帯状の厚い雲域が極側へ膨らみ高気圧性曲率を持ったものを「バルジ」とよんでいます。大気下層において
こんばんは。今回は、問1(3)①で解析した強風軸についての問題の続きで、今度は、図4の気象衛星赤外画像に見られる華南・華中から日本海にかけての木の葉状の雲域と強風軸の位置関係についての問題です。設問に対する直接的な解答の要素ではありませんが、木の葉状の雲域が何かについても触れながら、次回一緒に考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(3)(前々問の解答例)※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。10日分の考察
こんばんは。今回は、前回の強風軸の解析の結果を基に強風軸付近の風向の特徴について、等高度線の走向との関係に着目して述べなさい、という内容です。この問題に対する解答のための要素としましては、前問の解答結果の見たままの内容の他に、「風向の特徴」と、「等高度線の走向」の2つのワードから、学科試験で学習した内容について何か気づきませんか?という内容も含めた解答が求められているように思います。それは一体何かも含めて次回一緒に考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(3)(前
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1今回の問題は、この後の②③の考察の基となる300hPa面の強風軸の解析です。まずは300hPa天気図の凡例と着目点について簡単に触れておきたいと思います。この300hPa天気図では主に対流圏上層における強風軸の位置を見るために利用します。実線で示されているのが等高度線、破線で示されているのが等風速線で、等温線が他の等圧面天気図との大きな違い、小さな数値を並べて表示されています。例えば台湾付近に小さく
こんばんは。今回は図2(上)の300hPa天気図を用いて、枠に囲まれた範囲内の300hPa面の強風軸を解析するという作図の問題です。この問題の答案次第で後に続く②および③の考察にも影響しますので、強風軸の解析の要点を押さえておきましょう。次回一緒に考えてみたいと思います。第54回試験・実技1・問1(解答用紙)解答用紙はこちら→(一財)気象業務支援センターHP「過去の試験問題」※記事中の問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第53回試験・実技2・問1第53回試験・実技2・問1(3)解答今回は、前問で解析した300hPa面の強風軸と図3(下)の水蒸気画像において矢印Pで示されている暗域との位置関係を述べよ、との設問です。解答図の300hPa面の強風軸と暗域Pの位置を見比べてみますと、強風軸は暗域Pのすぐ西側をほぼ南北に延びていることがわかります。前問で解析ができていれば、強風軸が暗域Pのどこの方位の側にあって、走向がどの方向に延びているかを解答欄に