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海辺で見かけた人魚を家におびき寄せて捕まえた古道具店の男性。人魚と暮らそうとした人間たちの顛末を描いた短編小説「人魚」は、カナダ出身の作家カミラ・グルドーヴァのデビュー作の短編集「人形のアルファベット」の中の一編です。「人形のアルファベット」カミラ・グルドーヴァ:著上田麻由子:訳(河出書房新社2025年5月刊)この作品に登場する人魚は一般的に知られるような上半身が人間、下半身が魚ではなくて、魚と人間が混ざり合ったような姿です。灰色がかった肌に白に近い金髪、魚の口と魚の目をしていて顎ら
泉鏡花さん泉鏡花(いずみきょうか)本名:泉鏡太郎〈いずみきょうたろう〉1873年11月4日生まれ、1939年9月7日、満65歳没。石川県金沢市下新町生まれの小説家、帝国芸術院会員。明治後期から昭和初期にかけて活躍。小説のほか、戯曲や俳句も手がけた。尾崎紅葉に師事。1889年4月、友人の下宿において尾崎紅葉の『二人比丘尼色懺悔』を読んで衝撃を受け、文学に志すようになる。1891年10月19日、ついに牛込の紅葉宅を訪ね、快く入門を許されて、その日から尾
知人であるアーティストさんのイベントに行ってきました。今日は演奏パフォーマンス+会場となった古書店の店長さんと二人で本についてのトークイベント。この方、本が大好きで自宅には1万冊の蔵書があり、しかも積ん読ではなくしっかり読破してるという。二十代の頃はいろんなことに興味を持って研究に没頭。そのためにあちこちの大学院に入学。加えていろんな職業を経験されている。凄まじい経歴です。もしかしたら今回聞いた話も、ごく一部じゃないかと…。そんな中で面白かったのが国書刊行会という出版社に就職し
中公文庫から椿實幻想短篇選が刊行されました。生誕100年の記念出版です。「人魚紀聞椿實幻想短篇選」椿實:著(中央公論新社2025年9月刊)表題作「人魚紀聞」は当ブログでも過去に取り上げていますが、この作品のタイトルで文庫本になったのは嬉しいです。表紙画はハリー・クラークの描く人魚姫ですが、「人魚紀聞」の退廃的できらびやかなイメージに合っています。物語は以前にもご紹介しているので省略しますが、今回再読しても、抱き合って眠る美しい双子の人魚の描写には惹かれます。椿實(1925−200
早いもので朝ドラ「あんぱん」もあと3週間となりました。最初からとても面白くて、終わってしまうのが本当に残念ですが、9月末からいよいよ「ばけばけ」が始まります。全体の7割が松江を舞台にしていると言われ、主人公の小泉八雲の奥さん「セツ」が松江出身なので、否が応でも盛り上がります。商店街には「ばけばけ」の幟が建てられ、松江市や小泉八雲記念館など色々な主催の講座が、ほぼ月一で開かれています。昨日は八雲記念館主催の「セツの語りと八雲の創作」と題しての講座がありました
好きな本のジャンルは?と聞かれたら「幻想文学です。」と答えています。そんな私にピッタリなブックカバーを見つけました。「hellbentlab.」が神保町でPOPUPをされるというので行ってきました。hellbentlab.妖しいけどお上品に&サブカル・オカルトをひきづった大人のためのファッションブランド。全国のPOPUPで販売中。京都北山にhellbentlab.Atelier&shop(完全予約制)www.hellbentlab.comシュルレアリスムの世界観が
「その手でドアを開けましょ~~うぅ♪」と、満を持して行って参りました。幻想文学の宝庫アスタルテ書房>書茶房にリニューアルしました少し階段が急でした。一歩足を踏み入れると、沼だわ、ここ(-_-)少し暗い店内は、目が慣れると、本の背表紙が浮かび上がって見えてくる。昭和のまま、時間が止まったかのようだ。澁澤龍彦も座った椅子、店主が愛用した黒電話。回顧展をやっていたので鑑賞できてよかった。(8/1~8/6まで)生田耕作氏の生原稿♪鎌田東二氏のホログラム付き古
・黒田俊雄の『王法と仏法中世史の構図』(法藏館法蔵館文庫)を買った書店で購入する。・角川文庫夏フェア2025の1冊。・梨氏の著書を読むのは初めてである。・久々に角川ホラー文庫を読む。・□にまつわるホラー連作短編集である。・「第一章邪魔」と「第五章京都北部で発見されたタイムカプセル」と「第七章虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景」が良い。ホラー要素より幻想文学要素が強い短編が好きである。第五章と第七章は幽玄の美を表現している作品だと思
台風通過後のモワモワの天気の中ピアノレッスンへツェルニー40番の19番は、やっと両手で最後まで弾けるように。指の拡張と、たたむ感じ?の繰り返しで、めっちゃ手が疲れる💦ゆっくりでいいので、引き続き練習してくること、とリズム練習と、和音にして音を確認する部分を教わる。バッハのシンフォニア8番も、両手で弾くのを聞いてもらう。片手ずつ弾いて、先生と合わせたり。家でも、片手の練習と、両手の練習を、とのこと。ショパンのワルツ12番は、前半を見てもらう。細かい注意点を教わる。
■心おどるあの人の本棚第7回心おどる人生を楽しむ知恵をご紹介。あこがれのライフスタイルや趣味など、毎日がワクワクに!www.nhk.jp今回は校正者の牟田都子さん。出てくるネコチャンが可愛い🐈しおりを小さなガラス瓶に差してるのも可愛い。真似したい。牟田さんがお好きだという雑誌クウネル、私も好きだったな。色んな人、普通の勤め人とか自営業の人の手作り弁当を紹介する記事等も面白かった。雑誌のスクラップを分厚いファイルに綴じて保存…というのも私もしていた。インテリアとか、日経ウー
最近、物語に“構造の深み”や“読み応え”を求める人が増えているように感じます。キャラクターの魅力だけでなく、背景世界や語りの仕掛けそのものに惹かれる――そんな作品を探している方に、今回は私が執筆している『七律の詩篇』をご紹介します。『七律の詩篇』は、七つの「律(ルール)」で物語が構成される幻想文学作品です。第一部では、“焔の皇女”と呼ばれる少女アグニスを中心に、戦乱の時代に翻弄されながらも抗おうとする若者たちの姿を描いています。物語は詩的な言葉と静謐な情景で綴られ
イベント(..)φメモ2025年6月7日(土)、日本中世英語英文学会の西支部例会(於立命館大学)に19世紀研究の立場からお邪魔し、企画発表「〈仄暗き中世〉の系譜と魅力——中世暗黒化言説を巡って」に参加させていただきます。詳細はぜひ添付の格好良いポスターならびにリンク先でご確認ください。https://t.co/vFs2hvXngzpic.twitter.com/xhzYEx9alK—KIYOKAWASachie(@gl73hj)May5,2025日本中世英語英文学
こんにちは。大田区池上「リズム鍼灸治療院」の梅ちゃん先生、梅津ユキオです。リズム鍼灸治療院HPhttps://www.bt-rhythm.com/康美の感謝ブログはこちら↓https://ameblo.jp/yasumi-rhythm/皆さま、いかがお過ごしですか明日は東京でも雪の予報ですがどうでしょうかねー。私、頭の中が子供だから雪が降ると結構うれしくてはしゃいじゃいますでも大雪となればそうも言ってられませんよね降雪地方の方は毎日大変です
今回は中野美代子による戯曲「鮫人」をご紹介します。鮫人とは中国に伝わる人身魚尾の生き物。つまり人魚です。南海の海中で機を織り、流す涙は真珠になるという鮫人。19世紀、そんな美しい鮫人と出会って恋に落ちたイギリスの海軍少尉の青年の煩悶を描きます。「鮫人」中野美代子:著(日本文芸社1990年5月刊)没落しかかった貴族の家に生まれた青年ケネス。裕福な男爵の娘と婚約したものの、周囲の見栄と欲に満ちた人間関係に嫌気がさして婚約を破棄、海軍の少尉として提督とともに中国を目指します。貿易のた
マット・ラフの長編小説『ラヴクラフト・カントリー』を読了しました。著者のラフは、1965年、アメリカのニューヨーク生まれです。1988年に作家としてデビューし、1997年の2作目が、アメリカの前衛文学の旗手であるトマス・ピンチョンに賞賛され、ラフは、新しいアメリカ文学の担い手として注目されるようになります。『魂に秩序を』(2003年)で、ジェイムズ・ティプトリー・Jr賞を受賞し、『バッド・モンキーズ』(2007年)、『ラヴクラフト・カントリー』(2016年)など、意欲作を連発していま
11/3にTHEALFEEの特番が放送予定だそうです。お三方のファッションもスタイルも素敵です!THEALFEEが母校・明治学院でデビュー50年を振り返る記念特番の放送が決定!【コメントあり】🔽記事はこちらhttps://t.co/mjlgb38Ddt#THEALFEE#桜井賢#坂崎幸之助#高見沢俊彦#中野信子#南こうせつ#研ナオコ#大野真澄@bstbs6pic.twitter.com/L0TqTvk1oD—TVガイドWeb【公式】(@TVGweb)Septembe
こちらのランキング投票に高見沢さんが入ってます。現在二位です!投票-芸能界最強の色白イケメンは?芸能界最強の色白イケメンは?の投票ページです。ranking.goo.ne.jp投票しました!少し余裕が出来てきたので、片づけをしようかな…結局今日の帰宅時にはショルティの「ニーベルングの指環」ハイライトを聴いた。ワーグナー:楽劇「ニーベルングの指環」ハイライトAmazon(アマゾン)古い録音だけど大迫力…ショルティの全曲盤、録音風景の映像を見たことがあったのですが
心霊体験したことある?▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしよう全く霊感がないとみえて、心霊体験はゼロです類は友を呼ぶのか、私の周りからも心霊現象に遭遇したという話を聞いたことがない・・・。でも怖がりだから、遭遇しないほうがいいです自分が心霊体験するのはイヤだけれど、本で読む怪奇譚は好き。以前、装丁に惹かれて購入したこちらは英国とアイルランドの怪奇で奇妙な物語を集めた本です。「ゴーストリイ・フォークロア17世紀〜20世紀初頭の英国怪異譚」南條竹則:著(KADO
メネグロス《千洞宮》の造営が完了しベレリアンドは静かな平和のうちにあったしかしメルコールが捕らえられてから3期目が近づくころドワーフ達は心を騒がせてシンゴル王に語った「山脈の東の地には残忍な獣共がいます」その昔ヴァラール達はメルコールの砦を壊滅させたが…増えてきた残党共が至るところに姿を見せるようになった🙊💧「かの地に住まうあなた方の同族の方々が平地から山の方へ逃げ込んでいる🙉🙉💦のです」ほどなく邪悪な者たちはベレリアンドにまで姿を見せたその中にオークが
ここは夜。ここにはどんな嘘もありません。夜は信用できます。夜は不実な炎で眩惑したりしません。夜は不滅の暗い静けさを繋ぎ止めてくれます‥‥‥眠りのように、深い眠りのように。『眠りの館』(230)ーー今年の2月にアンナ・カヴァンの翻訳が出た。初版は1947年。今度はどのような絶望の場景を描いてくれるだろうか。スタバでメロンのフラペチーノ頼んだよ💗チョコスコーンはおまけ。『眠りの館』(原題"SleepHasHisHouse")、これは夢
読了記録ゆめこ縮緬皆川博子角川文庫・文月の使者・影つづれ・桔梗闇・花溶け・玉虫抄・胡蝶塚・青火童女・ゆめこ縮緬8編の短編収録帯には「皆川幻想文学の最高傑作」とあるのだけれども私にとって(あくまで、私にとって、です)の愛してやまない、皆川幻想とはちょっとだけ、こう、なんだろう様相が違うというか読んでいるときにまず彷彿としたのは京極夏彦の『眩談』でその『眩談』ほどにオチや回収がないわけではないのだけ
👑ノルドール王家の家庭事情第6章フェアノールと鎖から解き放たれたメルコールのこと前編フィンウェとフェアノール父子エルダール(上のエルフ)の3種族がヴァリノールに集められメルコールが鎖につながれていた《3期の間》が至福の国ヴァリノールの最盛期✴であった輝かしい時代は月日にすると長い期間続いた❇❇❇物質を支配する工人アウレ一族はノルドール族を愛ししばしば訪ねたのでノルドールエルフは知識と技を増大⤴️ノルド達は知識欲が強くやがて多くの点で師を凌駕するに至
🎶エルフの子守唄🎶「さいごの憩」館↑〈偉大なるもの〉と〈小さきもの〉の境界エルロンドの館でもてなされ夕べの物語を聞くうちに眠ってしまったビルボ夜明け前に目を覚ますと月の下でたくさんのエルフ達が声高らかに響き良く歌っている星は花盛り♪︎踊ろうようきうきと♪︎うたおうよやさしい声で♪︎静かにそばを離れよう♪︎歌詞と裏腹にエルフたちは夜中に元気良く歌っている❗やぁ陽気な皆さん❗あなたがたの子守唄では酔っぱらいのゴブリンでも目を醒ましてしまうな❗
さいごの憩い館ふたりが「さいごの憩」館のある裂け谷の谷間の川岸にようやくたどり着いたのは5月一日のことでした──その時も夕方でふたりの子馬は疲れ…けわしい山道を下っていくと😞😞草地に出るが早いか昔と同じにどっとエルフが歌い始める🎵↑湖の浅い水底に伸びた竜スマウグのむくろ小さきものの価値財宝よりも美しいもの戻っておいで❗伝説の世界から日常へ外の世界での悩みや勝利から目を離して中つ国の北部の王国に平和がもたらされたことは大変重要だが…裂け谷のエル
《毎月一回行っている海馬文学会の読書会です。テーマ本は、近現代の国内外の古典や純文学、中間小説などの中から、同人・会員の推薦で決定(基本は文庫本)。他に芥川賞受賞作を年二回、同人誌「海馬」合評会を年一回実施。自由に感想や意見を述べ合う場ですので、老若男女どなたでもお気軽にご参加ください。丁寧に読むことを通じて、いろんな気付きや新たな発見があると思います。特に、小説を書いている方やこれから書きたいという方の参加は歓迎です》〇テーマ本『須永朝彦小説選』山尾悠子編(ちくま文庫)〈須永
ロックばんインスタただ歩いてるだけの高見沢さんですが、美しすぎます…RockbanonInstagram:"収録後の#takamiyです〜!#高見沢俊彦#thealfee#高見沢俊彦のロックばん#特撮家族#風の時代#tbsラジオ"4,567likes,324comments-rockban_officialonFebruary16,2024:"収録後の#takamiyです〜!#高見沢俊彦#thealfee#高見沢俊彦のロックばん..."www.
今夜の高見沢メシも楽しかったです!見逃し配信はこちらです。↓TVer-無料で動画見放題TVer(ティーバー)へ、ようこそ。TVerにあるテレビ番組はすべて無料!最新話から過去人気番組まで見放題!tver.jpクレイジーケンバンドとの話ではフランス・ギャルとかポルナレフの名前も飛び出して、おっと思いました(フレンチポップス好き)石崎ひゅーいさんとのセッションもかっこよかったです!早く高見沢さんの歌声を生で聴きたいと思いました高見沢さんのハイトーンボイス、ほんとに好きです…
渡辺温という作家がかつて居た事を知ったのは、つい先週のことで、ネットで見つけた「あなたにとっての最高の短編小説5篇」というかなり以前のスレッドがきっかけであった。小山清が太宰治の門弟であれば、渡辺温は横溝正史の片腕ということで、無条件でその小説作品が好きになれそうである。が、しかし、書籍化されたものと言えば割と僅かで、2011年に創元推理文庫より出版されている作品集「アンドロギュノスの裔(ちすじ)」が最も身近で手に入りやすそうなものであるが、その後の再版は無いようで、市場取引価格はそこ
今回は久しぶりに現代の小説をご紹介します。70年代のカリブ海に現れた魅力的な人魚の物語。「マーメイド・オブ・ブラックコンチ」モニーク・ロフェイ:著岩瀬徳子:訳(左右社2023年2月刊)時代は1976年、舞台はカリブ海に浮かぶブラックコンチ島。島の漁師デイヴィッドが漁の合間にギターを弾きながら歌っていると波間から女性が顔を出しました。赤い肌と黒く長いドレッドヘア、銀色の白目、そして長い魚の尾。人魚はデイヴィッドの歌とギターに惹かれて現れたのでした。デイヴィッドもまた人魚に心惹か
20世紀初めのこの小説が、これほどまでに面白いとは思わなかった!ホフマンやポーの流れを汲んだウイーンの作家グスタフ・マイリンクが1915年に発表した幻想文学の傑作「ゴーレム」。とんでもなく私好みではないか!世紀末から精神世界にのめり込み表現主義が進む当時のウイーンの嗜みなのかもしれないがカバラ、錬金術、占星術、神智学など神秘主義の影響を受けたマイリンクが、ユダヤのゴーレム伝説をもとに書き上げ、第一次大戦の最中に大ベストセラーになったという。巨人ゴーレム完全版[DVD]楽天市場${