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川﨑秋子集英社文庫2022年11月25日「ともぐい」が直木賞とったのかな。北海道の作家さんで、これは短編集になるんだけど……とにかくどよんと救いがなかった、え、ここで終わるのか?こんなんなっちゃうのか…と、ずっしり重く。最近、ラクな本ばかり読んでいたので、疲れました。
『清浄島』川﨑秋子双葉社2022年10月31日「恨みたきゃ恨め、憎みたきゃ憎め。なんなら呪ってくれてもいい。それで救えるものがあるのなら──。」呪いとも風土病とも言われる死病があった礼文島に、病の感染経路を調べ、予防のための啓発を行うため、単身送り込まれた若い研究員。彼の目に映る病の実態と島の人々の暮らしを描く。⋆恐ろしい病、その実態を調べるためにa「日々忙しく家を切り盛りしている女性たちに、皿洗いに使う水は全て沸かしてからにしろと言って、どれだけ実行してもらえるだろう。」「
豪放でワンマンな父親のもとで育った貴美也は大学を休学中のニート。親に反発しながらも庇護下から抜け出せずにいる。そんな彼を父親は、北海道での狩猟に連れ出した。地元ガイドの話を無視し、大物の雄鹿を仕留めるために、父子はカルデラ地帯の奥深く分け入っていく。そこに突然熊が襲ってきた。なすすべなく腹を裂かれて死ぬ父親。ひとり取り残された貴美也。後ろから気持ちの悪い唸り声が追ってきた。情けなく涙と涎を垂らし、悪態をつきながら、貴美也は逃げる。ただ、死なないために。自分の傲岸なまでに強靭なエゴに支配され
昨夜、というか今朝方読みました。面白かったです。薄い本なので2時間もあれば読めます。《あらすじ》この物語は、明治時代、福島に住んでいた初代の少女の話から始まります。雪崩にあい、雪の中に愛馬と閉じ込められた初代は愛馬の命をもらって、命を繋ぎます。その時、初代のお腹にいた2代目は、18歳になった時に村を出て北海道の根室に開拓者として移住します。自分の命の恩人である血統の馬一頭を連れて。2代目は開拓者としての苦しい生活の中、馬の生産者として生活を安定させていきますが、2代目が老境に入ったある大嵐の
図書館から借りてきました。「颶風の王(ぐふうのおう)」著:川﨑秋子2014年三浦綾子賞受賞作、当時話題になったそうなので、ご存知な方も多いと思います。私は去年の12月に乗馬を始めるまで、本当に馬のことを何も知らなかったので、(今は「無知の知」というか、「知らないことを知っている」程度ですが)ネットで見かけて、気になって借りてきました。東北から北海道にかけて、明治から平成にかけて馬とともに生きた6世代のドラマだそうです。大自然と向き合って馬とともに生きる。そこにはきれいごとだけでは済