清凉寺(せいりょうじ)は、嵯峨天皇の皇子で源融公(みなもとのとおる:源氏物語の光源氏のモデルといわれている)が9世紀後半に嵯峨に営んでいた山荘・棲霞観(せいかかん)があったところである。源融没後、子供たちが寛平七年(895年)に阿弥陀御堂を建立し、棲霞寺とした。その後、天慶八年(945年)に重明親王妃が棲霞寺の寺域に新堂を建立し、等身大の釈迦像を安置した。これが釈迦堂の名前の由来とされている。その後、永延元年(987年)に奝然(ちょうねん)上人は宋より請来した釈迦如来像ほかを棲霞寺境内に安置し、