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登坂side)簡単に朝ご飯を作る。コーヒーを落としてる間、食パンを焼きベーコンの間に卵を落とし入れそれをレンチンして焼いた食パンにバターを塗りベーコンエッグを挟み込む。コーヒーもパンもすっごい良い香り。梨沙さんがシャワーから出てくるまでタブレットでニュースを読んだ。梨沙side)シャワーを簡単に浴びて出るとバスタオルと黒のロングTシャツが用意されていた。身体を拭いて、それを着てお店への通
登坂side)「ヒカルって?」「私の子よ。」そう言って彼女は、少し残っていたワインに口をつけた。そのままグラスを飲み干す彼女。首すじも綺麗。仕事中から着ている黒のTシャツの胸元に映えるゴールドのアクセサリー。カーキ色のパンツもこのアクセを付けてるだけで仕事着とは、わからないだろう。この人の綺麗さは、端正な顔立ちや、スタイルの良さよりも覚悟して生きてる、その姿が美しいんだ。「何か飲む?」
梨沙side)エントランスの花の香りが雨で湿度が高いせいか客席までしっかりと香っている。登坂さんが運んでくれたのは赤ワイン。(ん?冷やしていない・・・)「これ、ホットなんだけどオレ、ハマってて。飲んでみて。」そう言って、グラスをゆっくりと置いた。ゆっくりとグラスを揺らしワインの香りを確かめた。「いただきます」ゆっくりと口に含んだ。トロ
登坂side)ただならぬ様子の彼女をそのままにしておくことが出来ずにオレは、花屋の奥の椅子に彼女を座らせた。「とりあえず、お互い店閉めてオレの店で飲もうか・・・」彼女はうなづき、「雨、だいじょうぶ?」と聞いた。「オレは平気。もしさ、帰れなくなっても事務所に仮眠室あるし、そこに泊まればいいよ。」彼女は、どう受け取ったかわかんねーけど微笑んだ。笑顔が見れたから、オレは店へ戻りクローズした店内を確認しホ
登坂side)自分の店に戻る階段を上がると雨音は強くなり、雷の音がする。年上の女には、もう懲り懲りのはずなのに・・・なのに、梨沙さんを見てたらずっと傍にいたい、そんな思いに駆られる。それを振り払うようにガラスのドアミラーカバーを磨いた。雨の日は掃除をするに限る。「社長、雨酷くなるらしいですよ。避難勧告出るってネットで騒いでます!お店、どうしますか?」こんな時、必ず声をかけてくるのは店一のしっかり者の楓。
梨沙side)夕方17時のお渡しの花束は、お得意様の五十嵐さんからのオーダー品。岩田さんも山下さんもいない中で作るのって、緊張する。片寄「テーマとか決まってるんすか?」「お誕生日ですって、パーティー用かな?」片寄「オーダー表に色も書いてあるんすね」「とりあえず、作っちゃお!」オレンジと赤色指定がそれだけだったので、コスモスを取り入れ一瞬のインスピレーションで作っていった。いつのまにか、お店には登坂さんがいた。登坂side)梨沙さんが作ってる花束、デカいな...こ
梨沙side)片寄くんの買ってきてくれたカツサンドはとても美味しくて、登坂さんもたくさん食べている。登坂「ねぇ、雨の日...ぶつかったの、覚えてる?」「え?登坂さんと??」突然聞かれ、真っ直ぐ彼を見つめた。登坂「あ、オレの名前...広臣って言うんだけどオミでいいよ。」「わかりました。会ったのって...雨...最近ですよね?」登坂「うん。最近電車で。」「あ、思い出しました!・オミさんの顔見て、綺麗な顔だなって。前に会ったことあるようなって、考えてた!モデル
登坂side)昨夜のがんちゃんとの酒が残ってるのか今朝は起きれなかった。今日は、17時に会食か...シャワーを浴び、ミネラルウオーターを飲んでとりあえず銀座に車を走らせた。17時の会食まで全く食べないってキツイよな?って、健二郎さんのカフェ休みかよ!?♪カラン「いらっしゃいませ」!!女性の声がして驚く。今日から、がんちゃんは出張だったんだ。「あ、おとなり今日休み?」女性が微笑んで「おとなりさん、臨時休業です」「あ、そうなんだ〜ランチ食べにきたんだけどな〜」「実
岩田side)オミさんがこんな話してくれるなんて相当酔ってる。登坂「オレ、酔ってるよね」何度か呟いた。岩田「オミさん、送って行きましょうか?」登坂「マジで?がんちゃん明日も早いんでしょ?」岩田「明日から出張なんすよ!仕入れは健二郎さんにたのんでるから朝はいつもよりゆっくりっす」登坂「じゃっ、送ってって!」直ぐにタクシーを呼んだ。登坂「がんちゃん、後悔するなら深入りしない方がいいから!でも、諦めて後悔するぐらいなら当たって砕けろだよね!」オミさんの想いはすっごくよく
岩田side)オミさんの店は、キャバクラではなく大人っぽいクラブのような雰囲気のあるBARだ。女の子はみんな若いけど、落ち着いて見える。「落ち着いてる?そんな事ねーよ!いつもオレをからかってきゃあきゃあ言ってっから〜」オミさん珍しく酔ってる。あんまこんな事話した事ないけど女の話、聞いてみよ!岩田「オミさん、歳上の人と付き合ったことありますか?」登坂「ん?」岩田「ひとまわり以上とか...」登坂「うん。あるよ。ちょうどひとまわり違う人好きだった...」岩田「えー!」
梨沙side)岩田さん...10歳以上も歳下の、それも職場の上司。きっと恋愛対象ではなくて、私親子に親切にしているだけよね?モデルをしている時、男の人に声をかけられること誘われることは慣れっこだった。嫌だったら、軽くあしらいピンときたら、愛想良くする。モデルをやめようかと悩んでた頃橘さんに会い恋に堕ちた。ダンサーだった彼は趣味の日本酒を極めたいと店を出すタイミングだった。そばにいたかったけれど、彼には奥さんがいた。それを知った時、私はもう妊娠しててどうにもならなか
登坂side)店に戻って、エントランスの花を見る。青い薔薇...香りを感じて、さっきの女を思い出していた。スタッフの美月が声をかけて来た。「オーナー、花なんか見てどうしたんですか?」登坂「花なんかって...オレは、この時間が一番好きなの!」「嘘ばっかり〜、花より女ですよね?こないだだってオーナーが誰かと一緒だったって歩美ちゃん、泣いてましたよ!」登坂「歩美をオレの彼女みたいに言うなって!お前なぁ、オレは仕事ひとすじなの!!」「キャハっ、らしくないですよ!」仕事ひと
登坂side)店に出かける前に携帯をチェックする。天気予報は大雨警報が出てる。いつもは車で出勤するけど雨降ると車混むから、今日は電車にしよう。ドアが開き車両から降りようと出口にいると男がホームから駆け込んできてそれを避けようとすると後ろから乗って来た女に思いっきりぶつかった。女が倒れると思い肩をしっかり掴んだ。細い肩...束ねてる髪が揺れふわっと花の香りがした。ジッとオレを見る女。綺麗な女。声を出さず会釈をして歩いてった。梨沙side)いつもはバスだけど、
梨沙side)外は雨が降って来た。16時だというのに外は暗い。エアコンが効いてる店のガラスが曇っているのが気になり今日は何度もガラスを拭いていた。岩田「梨沙さん、これから雨酷くなるみたいだから今日はこれで上がってください。オレ、フルールさんお届けするんで」梨沙「ありがとうございます。オーナー、じゃ、あとお願いします」岩田「梨沙さん、オーナーって...恥ずかしいから、岩田くんでいいですって!」梨沙「でしたね、わかりました。お先に失礼します」16時過ぎ、夏休み中で塾の夏
隆二side)「マコト、こんな時に聞いていいのかわかんねーけど」(激しく唇に食らいついてる最中オレはどうしても聞きたかった...きっとマコトは引いたよな?)マコト「?」隆二「オミに本当に会ってねーの?」息継ぎする様に語りかけた。マコトは、唇を閉じ躊躇い顔。なんも考えずにこのまま繋がれたらどんなに幸せだろう...でもさ、マコトの気持ちわかっててこのまま抱くのはルール違反だろ?マコトside)「マコト、オミに本当に会ってねーの?」キスの途中で、隆二は息継
マコトside)カラダを揺さぶられ、すっかり眠っていたことに気づいた。「はい、これ、なんか着ねーと風邪引くだろ!」隆二がそっとシャツを置いた。ふとんを手で退かすと隆二が、「マコト、ちょっ、胸見えるから!早く着ろよ!」ふわっとシャツをかけてくれた。寝起きのすっきりしない頭ん中は夢を見ていた様な気がしてどうにか思い出そうとするんだけどシャツを着て、それを見ていた隆二に対し恥ずかしさを感じ、一気に目が覚めた。隆二side)Tシャツに着替えたマコトは、ベッドの上に横に
隆二side)写真の編集してたら30分時間が過ぎていた。(マコト、風呂上がってるよな...)居間を覗く、ん?マコト、どこ?オレのベッドに行くと、ふとんから顔だけ出してマコトが寝ている。肩が出てるのに気づき、慌ててクローゼットからTシャツを出した。「マコト、寝てる?服も着ねーで、風邪引くぞ」マコトは寝返りを打ち、上掛けの隙間からムネの膨らみが見えた。マコトに上掛けをしっかりと被せて「マコト、マコト、起きろって!シャツ着なきゃ、風邪引くよ」(ほんとやばいって!
隆二side)ずっと思ってた事、マコトに言えなかった。あの時もずっと好きで今回も再会出来て、すっげー嬉しかった。マコトがひとりぼっちだとあの話をしなければもしかしたらオレも家に連れてきたりしなかったのかもしんねーけど、一人にしておけなかったし何より一緒にいたかった。でも、急ぎ過ぎた?オレがマコトをまだ好きでいるってその気持ちを言ったら、きっとマコトは...オミの事を思い出すんじゃないかって勝手な想像した。マコトside)翌日の朝、隆二に家まで送ってもらった
マコトside)隆二との再会で今まで我慢して封印していた想いが堰を切ったように溢れてしまった。気づいた時には、手を繋いだまま電車を降り初めて行く隆二のマンションへと肩を並べ歩いていた。マンションまであと少しという所で雨が激しく降り出した。隆二が着ていたコートを脱いで私にかけてくれた。雨音が大きくなり隆二が肩にかけてくれたコートが重く感じる。「ここだよ!」言われるままに、階段を数段上がりエレベーターを待つ。階や部屋を確認する間もなく部屋の鍵を開け、隆二に続
隆二side)「魚介類と白ワインがオススメなんだけど、肉とチーズも美味かったね」マコト「うん、美味しかった〜♡」ワインも食事も堪能して、おなかもいっぱいになったオレたちは、帰り道手を繋いだ。隆二「マコトに謝りたい事あるんだ...」マコト「ん?なに??」隆二「昔の事なんだけど...」マコト「?!」隆二「花火...」マコトの顔つきが変わった。隆二「あの日、行けなくて...ごめんね。」マコトは目を逸らした。マコト「それ、もう、話さないで」隆二「本当ごめん」マコト「隆二
マコトside)大好きでもどうにもならない事がある。オミもそうだったし、数原コーチも。片寄先輩とは四年続いたけれど先輩が広告代理店に内定が決まったのをきっかけに二人で話し合って恋人関係を解消した。きっと、私の想いが強くなると傷つくのも私。今回の隆二との再会も少し怖かった。花火...トラウマになっていたから。隆二「マコトちゃ〜ん」駅前に着いた途端、隆二は気づいて声をかけてくれた。マコト「隆二、ありがと!もしかして、待った?」隆二「うん、早めに今日上がれたから。行
マコトside)片寄先輩との付き合いは、順調だったと思う。でも心の中は、数原コーチのことでいっぱいでコーチに会うために、学校へ行き授業を受け部活を頑張った。片寄「マコト、お前、めちゃくちゃ綺麗になったって噂だけど!」マコト「ウエイト落ちたからかな〜」片寄「それもだけど、なんかいいことあった?」マコト「いいこと??」片寄「いや、なんかあったら困るけど。元々美人だし、オンナっぽくなったってことじゃね?ね、美人さん!」片寄先輩は、キスをしながら胸を触ってくるようになってい
マコトside)コーチとの関係を散々心配していた片寄先輩が夏に引退すると、私とコーチは急接近した。数原「お前、まだいたん?外、めっちゃひどい雨やけど...寮まできっついで。送って行こか?」マコト「ほんと?嬉し〜!でも校内から車に一緒乗るのヤバイでしょ?」数原「そしたら、5分後体育館の裏の通りにおってすぐ車、回すから!」校門を出て歩き始めると、雨は前が良く見えないぐらい降っていた。傘を持つのもやっとで体育館の裏の通りに出た時に、コーチの車が後ろから来た。数原「早よ、
隆二side)五年ぶりに再会したマコトちゃんは、不良っぽさがなくなり、すっかり大人の素敵な女性になっていた。学生時代の話、その時の彼氏の話、仕事の話、オレらは時間を忘れて話した。あっという間に解散になり、オレらは、連絡先の交換をしてまた近々二人で会おうと約束した。翌日、仕事が休みの彼女にラインして食事に行こうと誘った。ランチ?どこ?と、すぐに返事が来た。ランチじゃなくて、夕方は?と送ると行きます!と返事が来た。夕方5時。設計事務所の手伝いを早めに切り上げ約束の駅前に
マコトside)オミが私達兄妹の前から居なくなって五年が過ぎた。お兄ちゃんは大学を卒業後、ハイブランドの会社へ就職しロスと日本を往復する生活。私は短大を卒業してこども園で保育士として働いて二年目になる。お兄ちゃんから電話がたまにあるけど、私達は、オミの話をしなくなっていた。今日はクリスマス。主任の健二郎先輩が主催でクリスマスにお疲れ会をする事になったけど出席者は、彼氏ナシの私と美穂先輩。予約してるお店に悪いからと、健二郎先輩が無理矢理後輩を呼びつけて何名か合流する
直人side)敬浩さんが来たこの夜、事態は急変した。お母ちゃんが危篤になった。数日前から危篤の症状になっていた敬浩さんのおじさんが、翌日亡くなった。オレとマコトは数日間交代で、お母ちゃんの病院に寝泊まりした。この間、アパートに帰っていた臣は全く姿を現さない。気になって、ラインを入れるが既読もつかず、返事もなかった。一週間後、お母ちゃんは亡くなり敬浩さんに連絡を入れるがしっかり喪主の務めを果たしマコトを頼んだ...それだけ言って電話は切れた。おじさんが亡くなった事
マコトside)私のコンプレックス...・・・この必要以上にデカい胸。・・胸が膨らみ始めた小3からブラが手放せなくなった。高学年では好奇の眼差しで見られることが苦痛でお母ちゃんに言って毎朝サラシを巻いてもらった。スイミングの時間もサラシを巻いた。平たくし、その上にブラを着けたら誰にも何も言われないし、見られない。今じゃ、自分でサラシを巻けるけどこれは時と場合。今は、お風呂上がり...まさかサラシ巻いてるわけない。あー、ヤダ。オミ...胸に好奇心持たれたら
直人side)敬浩「マコトは何も知らないんだよな?本当のこと、いつ話す?」突然の敬浩さんからの言葉にオレは動揺した。オレと本当の兄妹じゃないってこと?!マコトが、お母ちゃんの子じゃないってこと?!本当の兄は、敬浩さんだってこと?!(どれにしても、今は話せない...)直人「いや、今は話さない方がいいかなって。母ちゃんの具合も良くないし、それこそ母ちゃんだって...もし、母ちゃんがいなくなったらマコト...マコトのこと支えられるかなって...オレ以外も、幼馴染もいるんす
登坂side)くっついた唇からマコトのカラダを手繰り寄せるように密着させた。ふわりとした感触がたまんなくてそのまま手のひらを鎖骨の辺りに置く。我慢しなきゃと思うけどその手のひらを、鎖骨から下へと滑らせた。マコトside)オミの強引の誘いに流されるままのキス。オミの顔を見ても以前は何とも思わなかったのに近づいてくる顔、目、鼻、くちびる...カッコ良さにドキドキしてその上に、キスなんて♡(ん?ちょ、ちょっ、オミ?)オミは私の胸に手を置いた。「んっ」胸の上のオミ
登坂side)「それよっかさ、さっきの続きしよっ!」マコト「片付けね」登坂「そうじゃなくて、なお兄も出かけたからさ、二人っきりじゃん、オレら...」マコト「・・・」登坂「マコトおいで」マコト「お兄ちゃんが帰ってくる前に片付け...」話してるマコトを遮り、唇を塞いだ。ちゅっマコト「ん、ヤダーオミ、片付けしよねっ」登坂「イヤだねっ!」マコトの手を強引に引っ張り座らせてマコトにキスをした。直人side)家を出て歩きながら敬浩さんへ連絡を入れた。直ぐに電話が