吸血髑髏船を観た。これまた訳ありの完全お蔵入り映画。シナリオを共作している小林久三が著作の中で書いているが、撮影終了後重要なシーンに出てくるクルーザーの持ち主からクレームが入り、それと分かる場面の全面削除を求めてきたのだ。プロデューサーは対応に奔走したとある。本作のトラブル以後、松竹では二度と怪奇ドラマは作られなくなってしまった。現状見て唯一秀逸なのは物語中盤、水没した車両を引き上げる時に海面に徐々に出てくる骸骨と、それに掴まれた潜水夫の遺体のくだり。劇伴と共に良い。ただし全編を通じて致命的なの