ブログ記事55件
『ノーフォールト(下)』(岡井崇著)患者の遺族から訴訟を起こされた奈智。法廷で、相手側弁護士から執拗な尋問を受け精神的に立ち直れなくなってしまった。大学病院勤務、産科勤務を辞めることを決めた奈智だったが、彼女を救ったのは、同僚、先輩の医師たちだった。最後にやっぱり大好きな産科の勤務を続けることを決意し前を向く。全員参加のラストの演出もいいですね。現役の医師が書かれた作品ゆえ、産婦人科若者医師達の飲み会での会話、助教授候補の2人の医師の言い合い。どれも、実話ベースと言えるのではないでしょう
==========================もう三十五年も経っています。三十五年前、わたしは朝九時から心臓の手術をしました。足の一番太い静脈を一本全て取り、それを三等分して心臓の詰まってしまっている血管と入れ替えるのです。半日ぐらいだろうと思っていました。家族も、失敗するような手術ではないだろうと思っていたので、夕方になり大丈夫だろうと、ナースセンター前の待合室から帰ろうとしました。すると、ナースセンターに居た医師が、「そのソファーで横になって、帰らずに待っていた
婚約して新しいマンションに彼女と一緒に住み始めた息子、我が家に残している厖大な漫画本や、洋服類をこの機会に全部そちらに移動させてと言ったら、狭いマンションだから入らない、捨てていいよと言ってきた。よし、と思って押し入れのクローゼットを点検したら、アルマーニのスーツはじめ、ブランド品のジャケットとかいっぱい出てきたいつの間にこんな高価な物を買ってたのよ。しかたが無いからブランド品はクローゼットに戻して、新しい防虫剤を買ってきて吊した
《2017年1月27日》ベンヤミンはかつて言ったことがある。世界について子供が持つ最初の経験は、「大人たちのほうが強い」ではなく、「自分には魔術の能力がない」ということである、と。ジョルジョ・アガンベン『瀆神』[1]「自分には魔術の能力がない」ことに気づくことから人間は大人に近づく。それに気づくことのない未熟な精神はどうなるのだろう。発達しそびれた精神は、自分には魔術の能力がないと信じることができないのではないか。十分に年老いた政治家なのに、手に入れた政治権力を「魔術
(2013年4月13日に記す)たんたん評論「若者短歌の特徴と没個性」近年において従来の近代短歌の詠いぶりに飽き、他の詩歌界や児童向け文芸における表現を取り入れて、現代短歌を詠む若者が増えているようだ。こうして若者の詠む歌はかなり多様化しているのだが、主要な詠いぶりを念頭に置いた上で、これらを十把一絡げにして「若者短歌」と呼ぶ年配の歌人も多いようだ。このように現代短歌が移りゆくとしても、ブログ主は「短歌と俳句と現代自由詩の融合なぞ以ての外」と考える者である。例えば、其
(2013年4月3日に記す)たんたん評論「世代間の対立と理解」私は未来短歌会に数カ月だけ所属させていただいたが、入会した際に初めて手にした結社誌「未来」二○一二年六月号の巻頭に、岡井隆(1928-)の次の歌が置かれている。花の終つた藤棚のやうに無意味なるみどりばかりでいいのだらうかこの歌は比較的易しい暗喩であり、私が読むと次の通りである。「<藤(=私たち老成)>は今でも<みどり(=知識・経験や技巧)>は鮮やかながら、<花(=情熱)>はもう咲かない
亡き歌人岡井隆さんが色濃く残る神楽岡歌会。実はわたしが通う東桜歌会ともうひとつ淀川歌会(新淀川歌会)も似た経路を辿る歌会で、参加歌人によって、兄弟だったり、従兄弟だったり、会ったこともない伯父伯母だったりと、赤ほど濃くはないけれど、みずいろくらいの糸で結ばれているような印象がある。わたしはというと、遠い親戚くらいの感覚で、名前も年齢も性別さえも定かではないけど、東桜歌会で岡井隆さんの話が出ると、ぼんやり思いだす歌会ではある。と述べると、高尚な文学サークルのような気配が漂うかもしれない
夏のとらやの水羊羹は格別。季節に触れられるお菓子が、忽然と登場するのが岡井隆氏由縁の歌会。カップの水羊羹を匙なしでどうやって食べよう、と考えているうちに会は終わった。奇遇にも、歌会当日は匙がキーワード。匙のない目の前の水羊羹を前にして、吸おうかと思ったり、指で掬えるかもと思ったり。小学生の頃とまったく変わっていない精神なのだった。口語文語旧仮名新仮名。好きなものから食べるタイプ吐く風に波うつ八月の水面漕戸もり一瞬見えなくなっても慌てない。暫く待てばちゃんと
《2013年3月8日》暮れから1,2月にかけて、ごく身近なことで体も心も休まらない日が続いて、デモにも3回ほど立て続けに参加できなかった。私の人生にも、まだいろんなことが起きるらしいのである。そのようなごく私的な事柄はごく私的に対処するしかないのだが(あたりまえだけれど)、それにさまざまな行動、活動が束縛されるというのは、対処能力が弱い感じがしてへこむのである。かりにわたしが累計的に悲しかろうとわたしはわたしひとりで泣くほっといてくれ吉原幸子「半睡」部分[1]
2021年6月中旬、名古屋散策の続き。堀川に架かる伝馬橋を渡り、「坪内逍遥少年時代住居跡」「西祐寺」と回った後は、地下鉄桜通線に乗って、次の仕事先に向かいました。伝馬橋・坪内逍遥少年時代住居跡・西祐寺のレポ『伝馬橋と、坪内逍遥少年時代住居跡と、西祐寺と~愛知県名古屋市の史跡・寺院・街並』2021年6月中旬、名駅方面に、出かける用事があって、その途中に見かけた史跡・寺院などをアップしますね。地下鉄桜通線・鶴舞線の丸の内駅から、桜通を名駅方面…ameblo.jp
12月24日【約しある】約しある二人の刻を予(か)ねて知りて天の粉雪降らしむるかな岡井隆ーーーーー恋人に会うその時に合わせたように雪が降ってくる#和歌#約しある#岡井隆
切磋琢磨できる仲間がいるのは幸運なこと。※凹むこともあるけれど歌会のあとの茶話会(人によっては麦話会)では、まるで今ここにいるかのように岡井隆さんのエピソードが満載だった。すねたり、とりつくろったりと、短歌のレジェンドはとても人間臭い。だからわたしは遠慮なくすきだと言っていられるのだろう。それにしても、相変わらずのハイスペックな短歌たち。必死でついていかないと簡単に置いてきぼりを食う<戦い>でもある。体内に甘味塩味を取り入れながら、ねじり鉢巻きをして歌会に挑む。またこの歌会の
ジブリでなんとか潤いはじめた名古屋。雨の名古屋駅はキャリーバックの見本市かと見間違うかのようにコロナ禍なんてどこ吹く風。人人人。目的地まで、人と人とのあいだを潜り抜けながら歩くうち、酔ってしまった。これぞ(人酔い)なのか。酔うならお酒のほうが断然いい。酒>人この公式は知っていたけれど、備忘録として書いておこう。休みくらい休めよ、とおもう。名古屋はジブリ以前に、トヨタをはじめとする自動車関連会社によって、なんとか尊厳を維持させていただいている都市なので、当然関連
毎日、facebookが過去の投稿を拾い出してくれます。今朝はこんなの…。この子はもう中学生になって、親ほどウザイものはないと思っているらしい…。半蔵がもういないって、しみじみ分かるのは、テーブルの下を掃除するときです。トウモロコシが一粒、落ちたまんまになってたり…。しかし、昔はマメに投稿してたんですね。犬もいたし、孫もよく遊びに来てくれたし、話題には事欠かなかった…。歳月はさぶしき乳を頒(わか)てども復(ま)た春は来ぬ花をかかげて岡井隆さんの短歌です。過ぎ去った年月の残してく
このブログを書き始めてから、よく自分の好きなものの事を考えています(^_^)そして、最近は遠ざかっていたけれど、ああ、私、短歌が好きだったな、と思い出しました。20代の半ばを過ぎた頃だったと思いますが、どこで紹介されていたのを見たのか、今でははっきり覚えていないのですが、上の写真の歌集の著者、小西啓さんの歌を知り、衝撃を受けました。それまでは、短歌と言うと、イコール百人一首と額田王(^^;)、季節や自然、そして恋の歌を難しい言葉で5・7・5・7・7の定型で書く、というイメー
半夏生のころその2季語「半夏生」を歳時記に探すとき、「植物」の分類には掲載されていません。「時候」にあるのです。なぜなら、「半夏生」とは七十二候の一つで、半夏(別名、烏柄杓(からすびしゃく))という草の若根の生える頃、夏至から十一日目(新暦七月二日頃)をいう。農事の占いや忌事が行われる重要な日で、この日までに田植えを済ませる。今日では本来の意味をほとんど忘れて使っている。ということなのです。七月二日頃の農事においては重要な日、ということですね。だから半夏(
あなたのヒーローは?▼本日限定!ブログスタンプあなたもスタンプをGETしようご訪問ありがとうございます🍋皆様はラインを利用なさっていらっしゃるでしょうか?ラインはとても便利ですが友達リストに知らない?人がたくさん?😅あなたのヒーローは?ヒーローはおらんとです。けれど、ヒーローシが?!ヒロシが・・・??お笑い芸人でソロキャンプをなさっているヒロシさんじゃなかとです。ラインのお友達リストにヒロシがおるとです。そんなひとは知らんとで
岡井隆古書店の100均棚に『岡井隆歌集(1972)思潮社』を見つけて「100円でいいの?」と信じられない思いで手に入れた。この歌集は戦後、岡井17歳から42歳までの25年間に出版された6冊の歌集を一冊にまとめ、作品歴が鳥瞰できる内容になっている。ただ本人は「なんという厭な本であろう」それを敢えてするとは「なんというおろかしさなのであろう」とあとがきに、ためらいを吐いている。若書き作品の再掲載に対する怖れだったろうか。岡井隆は戦後現代短歌を率いた一人で歌壇に絶大な影響力を誇っていた(
飯島晴子の愛烏柄杓しつこくもまた飯島晴子さんです。ここで、あるエピソードを思い出しました。大学生だった三島由紀夫が太宰治の家まで出向いて「僕はあなたが嫌いだ」と言い、太宰は「そんなことを言っても、わざわざこうして来たのだからやっぱり好きなんだ」と返したというあれです。いえ、私自身は好きなものを嫌いだなどと言いません。ただちょっと、そうねじ曲がってしまうという心のあり様を「ああ、そうなんだ…」とわかるというだけです。そして、なぜ思い出したかといえば、飯島晴子さ
きつねうどん、どん兵衛この頃、えのき茸、ベーコン、ほうれん草などの具を白ワインで味付けしたパスタに凝っていて週一度ほど作る。パスタは炒めずに茹でて具を乗せるのく健康にいいような気がする。ところで、今朝起きたら、家人がパスタをご飯茶碗半分ぐらい使わずに残していて、固まっていた。それで閃いて、熱湯をかけてパスタをほぐした後、カップ麺に載せて普通に熱湯を注いで食べた。ちょっとお汁が薄まったが、違和感なくおいしくいた
福島泰樹さんの新歌集。月光の坂であったよ自転車の漕ぎゆく見えて遠ざかりゆくこれは福島泰樹さんお歌です。彼の最新の歌集『天河庭園の夜』(皓星社)から引きました。月光の坂を登って去って行く自転車を詠んでいますが、自転車が消えてもなお月光の坂は残っているのでしょうか。明るい月光の坂がしんとして印象的です。福嶋さんは1943年3月生まれ、私より1歳年長ですが、学年では2年違います。30歳前後のころ、いっしょに朗読会をしたことがあります。彼は歌を叫ぶ独特の絶叫コンサートを開拓、今なお
7月17日(土)二葉館を訪れる時は、いつも快晴梅雨明け宣言されました本日は無料開放日特別イベントは開催されていませんでしたが名古屋出身の歌人岡井隆特別展短歌は良くわかりませんが中日新聞の「今日のことば」を長年連載されたと・・・こちらは読んでおりました7月25日(日)までの展示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・文化のみち橦木館本日は、こちらの橦木館の開館記念日上のオリジナルファイル
雀鷹(ツミ)。鳩ほどの大きさの鷹。織姫の腕を摑(つか)めど剩(あま)りある爪持つ鷹となりし幸せ岡井隆さんの一周忌(7月10日)雀鷹の雛二羽。音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のことアレクサンダー・テクニークとボディマッピング[バーバラ・コナブル]楽天株式会社2,200円高岡式超最強の疲労回復法[高岡英夫]楽天株式会社1,980円「イヤな気持ち」を消す技術
高知県立美術館芸術で平和を願い込めた作品展Yahoo!ニュースこの作品展は、芸術を通して平和を守ろうと活動している「高知平和美術会」が、37年前から開いています。去年は新型コロナの影響で中止となっ...【国立科学博物館】「のび太」の夢を叶えた“ノビタイ”足跡化石のレプリカ公開国立科学博物館で...PRTIMES【入館料】一般・大学生:630円(団体510円)税込、高校生以下および65歳以上無料※本展は常設展示入館料のみでご覧いただけます。【休館日】.
昨年の今日お亡くなりになった現代短歌の巨匠岡井さんの言葉です。詩についてわかりやすく述べています。こないだご紹介した昨年の日めくり穂村弘さんの獣姦爆撃機なども思い出されます。詩歌の近代(日本の50年日本の200年)Amazon(アマゾン)1〜4,800円※一粒で二度美味しい企画笑昨年は開高健さんでした。『謹製日めくり』※被災地のみなさまには、心からお見舞いを申し上げます。一刻も早い事態の収束をお祈り申し上げます。※「日めくり」という性質上、本日もそっとあげさせていただきま
ダラス出身のラッパーLilLoadedが20歳の若さで死去HYPEBEASTテキサス州ダラス出身のラッパーLilLoaded(リル・ローデッド)ことDashawnMauriceRobertsonが、5月31日(現地時間)に20歳の若さで死去...元国連大使・大島賢三氏死去…2歳で被爆、福島原発事故調委員も務める読売新聞国連大使などを務めた大島賢三(おおしま・けんぞう)さんが5月29日、急性大動脈解離のため死去した。78歳だった。告別式は近親者で行う。川端一彦氏