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不動明王の霊地、「葛川明王院」⑤北嶺回峰行の祖相応和尚開創相応和尚と不動明王の逸話を再現する「たいこ廻し」本堂の外陣の床に注目すると、何か重たいものを落とした時にできる凹凸が無数にあり、でこぼことしています。「外陣の床のこの凹凸は毎年7月18日にとりおこなわれる「たいこ廻し」の跡になります。相応和尚が三の滝での荒行の後、滝壺に不動明王を感得し、喜びのあまり不動明王に抱き着いたという逸話を再現していると伝えられています。これは行者にとって、相応和尚の追体験をしていることに
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話12完伝教大師の思し召しは、決して今日明日にこうしてくださいではないのです。足元から踏み直してください、もう一遍、出直してください、ということなのです。私たちはただの人間ではないんだと、御仏の教えを受けて暮らしていこうという私たちですから、まず御仏の心を知り、御仏の心になって一歩一歩進んでいっていただきたいのです。伝教大師は「急ぎません。だから私は成就するまで何遍でもこの世の中へ生まれてきます」と、はっきりとおっしゃっておられます。ですから私は、
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話11御仏の心で一歩一歩進む一隅を照らす運動とは何か。まず、自分自身が御仏の心になることであります。次には、御仏の心でもって社会を眺め、社会に尽くすことであります。このためには足元を大事にしなければならないから、円満なる家庭をつくることであります。どうぞ一つ、ぜひともこのように身近にこの一隅を照らす運動を考えていただき、身近に実行していただくことができますならば、そこに自然の行いの上に成果が出てきます。「よく行い、よく言う人を国の宝とする」と伝教
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話10廣厳山般若浄土院浄法寺・群馬伝教大師東国巡錫之像山田恵諦座主がモデルとされる。六念を持ち家庭を円満に今日、世界の人々の集まりにおいて、今一番に皆の注目になっておりますのが日本であります。日本の国民性であります。日本の家庭生活であります。これが今、世界中のすべての人々の目標になっています。過日にアメリカへ参りました時も、他の国からたくさんお見えになっていました牧師さんなり、お坊さんなりの方々がみんな「日本はいいところですね」とおっし
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話⑨山田恵諦座主ヨハネ・パウロ二世約束その6<祈り>そして、第六番目に初めて、「どうぞ今日も皆様とともに無事でありますように」というお祈りをします。伝教大師の六念では、「今日も無病、病気にならずにみんなとともに修行ができますように」というのが第六番目です。これはみんなに通用することでありますから、私はそのまま用いて、「今日も無事に皆とともに仲良く過ごせますように」と、ここで初めて御仏様にお辞儀をして立っていきます。みなさんもどうぞ朝に仏壇や神
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話⑧約束その5<家庭>家族円満の秘訣はあいさつや会話から第五番目には、自己一人ではない、人間という立場にある限りには、みんなとともに仲良くしなければならないということです。仲良くする基本はどこにあるか、それは家庭生活にあります。果たして自分の家庭が円満にいっているかどうかということを第五番目に考えるのであります。もしうまくいっていないとすると、どこに欠点があり、どこに注意しなければならない所があるのかということを考えてみる。けれども、そういうよう
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話⑦約束その3<内省>第三番目には、自分は人間として恥ずかしくない考え方、恥ずかしくない暮らしをしているかどうかを、もう少し深く考えてみてください。人間として、家長として、家婦として自分の立場を考えて、そこに正しく自分自身が生きているかどうかということを第三番目に考えてもらいたいと思います。これが第三番目であります。約束その4<生活>第四番目には、自分の生活に無駄はないかということを考えるのです。物質的にも精神的にも考えてみて、そこに正しく自分
ブログ不具合にて再投稿です🙏一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話⑥約束その1<反省>六念の第一番目が、皆さんの心がけとしての第一番です。伝教大師の六念の一番目には、「今日こうしているけれども、布薩(ふさつ・布薩は半月に一度の自己反省の機会)を去ってから何日になる。その間、あやまちなく過ごせたかどうかを考えよ」と書いてありますが、私はそれを皆々様にわかりやすく、「私の昨日の行いについて反省すべきことがありはしないか」というふうに改めました。御仏(お仏壇や仏間)にお参りになった後
ブログ不具合にて再投稿です🙏一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話⑤伝教大師の大切な思し召しで六念が編み出され、流れを汲む私どもはそれを実行していますが、これはお坊さんとしての六つの心がけであります。これを私は一般の方々にもぜひ守っていただくことができるならば、そこにいわゆる「仏性の開発」も、あるいは「浄仏国土の建設」も穏やかに進めることができるんじゃないかということで、在家の人々に通じる一般的なものに改めてみまして、機会ある毎に皆様にお願いをしております。第二の「浄仏国土の建設」
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話④第二の「浄仏国土の建設」ということは、いわゆる仏心をもった人々が仲良く暮らせる社会をつくっていこうということであります。とても一人や二人でできることではありません。これは全く容易なことではありません。だから、その気持ちを持ってくれる人々が手を組んで長く長く続けていくということが大切となります。この基本方針を皆がしっかりと認識して、その基本方針に従ってこの運動を展開すれば、私は伝教大師の御心に沿った本当によい世界を生み出すことになるんじゃないかと
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話③お釈迦様は、「仏にも悪い心もあれば善い心もあるが、悪いことをすれば必ずそこに苦しみ、悲しみが湧いてくるから、私は絶対に悪いことをしないと誓って、それをはっきりと守ってきました」と仰せになっています。そう考えてみますと、仏性とは一体何か。すなわち、善いことをする、善い心を動かすという、これだけであります。善いこととは一体何か。これもまたいろいろの考え方がありましょうが、一番に大切なことは、一人じゃなく、「みんなが」ということです。このみんなの中には
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話②仏性とは一体何かといえば、仏の性質と書き、何でもないことのようでありますが、ともすると私たちと御仏様はかけ離れたものであるというふうにすぐに取ります。大聖釈迦牟尼世尊がお説きくださった教えというものは、決して理想ではないのであります。現実の人間をつくりだす、しかも、その目標においてすべてが仲良くするという一つの共通理念のもとに人間が進んでいくということにならなければ、この地球を守っていくことができません。つまり、すべてのものの一番に支配権を持つ
一隅を照らす元天台座主山田恵諦師法話①第253世天台座主で一隅を照らす運動総裁でもあられた故・山田恵諦猊下の講演録(平成3年の東京大会)をもとに編集された『一隅を照らす6つの約束』を紹介します。比叡山で修行する僧侶の心得に「六念」というものがありますが、この六念を檀信徒や一般の方々に向けて「六つの約束」としてわかりやすく講話されたものです。❖運動の二つの柱~「仏性の開発」と「浄仏国土の建設」~ただ今、ご紹介を受けました比叡山の山田でございます。幸いにしてつつがなく皆様にこう
福壽福壽天台座主卒一翁恵諦❖令和八年天台僧染筆カレンダーから大した禍もなく、長き寿命を願うは人の常である。しかし現実世界では、なかなか叶えられない。いま現在禍がなければ、それが最大の「福」であり、生かされていることを「寿」と受けとめ、禍の中にも幸福をみる。「生死の中に永遠にほろびぬ生命の歓びを感得することが仏法である」というお言葉もある。第二五三世天台座主山田恵諦猊下山田恵諦元座主猊下は平成六年二月二十二日入寂、今年三十三回忌にあたります。国祷会
安心(あんじん)を得る第253世天台座主山田恵諦「比叡山での私の人生を振り返ってみると、取り立てて何もお話しすることがない。こんな修行をした、苦しみがあった、努力をした、そのようなことが何もない。それは、比叡のお山で、よき師僧に恵まれ、いつも有り難く思って過ごしてきて、ただの一度も他の世界に惹かれた事がないからだ。仏様のお蔭で到着点がわかっているから安心して進めたから苦労もなかった」「因縁を尊重し信仰を持つことで安心が得られる」新年明けましておめでとうございます。明るい一年になります
間が空きましたが、元三大師関連寺院に戻ります。坂東三十三観音霊場を遊行して、上野国(群馬県)や下野国(栃木県)に由緒ある古刹名刹が多いことを知りました。奈良時代に天武天皇が建立した下野薬師寺(廃寺)は、当時、奈良東大寺と筑紫観世音寺とともに戒壇が設けられ、弓削道鏡が左遷されたことでもこの地の重要性がわかります。(イケメン道鏡禅師像:奈良西大寺)また足利市に限定すれば、足利氏の館に建てられた金剛山鑁阿寺(ばんなじ)は、国宝に指定されている本堂と館跡の堀が実に見事な佇まいで感動しました。も
酒井雄哉大阿闍梨の世界山田恵諦第二五三世天台座主比叡山の千日回峰行は、第四祖慈覚大師の弟子の相応和尚が始められた行である。比叡の峰や谷を毎日三十キロから四十キロ巡って、堂塔、霊跡、野仏、草木などを礼拝する行で、延べ千日(七年間)に渡って修行する。雨の日、嵐の日、雪の降る日でも行なわれ、病気や怪我をしても一日も休むことが許されない。もし行に失敗すれば、山を去るか、自害するかの掟があり、まさに決死の難行である。この間には、赤山苦行、堂入り、京都大廻りといった苦行があり、千日を満行すれば、「
❖大阿闍梨の道比叡山に取り憑かれた三人の阿闍梨三章酒井雄哉生々流転の行者105そして、何かの殺気を感じた雄哉、真っ暗な景色の中に、動物らしき目がキラーンと光って見えた。直感であれは虎だろうなと思った。それから、宿舎の庭の真ん中でお加持を始めた。普通、お加持は真正面に向かってやるが、この時は、円形に拝んでいった。お加持が終わって、何事もなく玄関に戻っていったら、兵隊が雄哉のことをジーッと見て、ニヤーッと笑った。雄哉のしたことはよほど無茶苦茶だったんだろう。このことが雄哉が中台で一番印象
❖第二五三世天台座主山田恵諦探題大僧正遷化から31年平成六年二月二十二日、最期に『仏様がみえる』と遺して遷化されてから今日で三十一年の月日が流れました。聖徳太子ゆかりの兵庫県太子町に生まれ、幼少の頃から太子に敬愛崇高を抱き十歳で得度され明治四十三年に比叡山に入られてからご遷化まで、近代比叡山に大きな足跡を遺されて来ました。奇しくも二月二十二日は、旧暦推古天皇三十年二月二十二日(622年4月8日)聖徳太子の御命日でもあります。🙏【抜粋】◇【外伝】第二五三世天台座主山田恵諦探題大僧正
❖大阿闍梨の道比叡山に取り憑かれた三人の阿闍梨三章酒井雄哉生々流転の行者18『本山交衆』の規則改正が一山会議に諮られた。一山会議に出席した一山の住職たちにも、これが雄哉を前提にしていることはわかっている。結果は全員一致、雄哉はこうして本山交衆に加入することが認められ、一九七一年(昭和四十六年)四月一日から、三年籠山に入ることになった。隆彰師の熱意が住職たちの心を動かしたといえるが、日常の行動の反映でもあった。四十をつとに過ぎているにもかかわらず、腰は軽く、頭は低い。人の避けるようない
❖大阿闍梨の道比叡山に取り憑かれた三人の阿闍梨二章箱崎文應一行三昧の鬼行者⑤大乗院の文諦師に拾われて生きかえった作の修行は凄まじく、独学であったが頭の良さと海で鍛えた剛健な肉体は、大乗院にとってなくてはならない存在となり、翌昭和六年四月七日、四十歳、奇しくも自身の誕生日に念願叶って「得度」した。翌年、四度加行履修、教師検定に合格し、昭和八年三月法名『箱崎文應』となった。。得度した四月七日というのは、後の、文應の元で、修行をする「酒井雄哉大阿闍梨」が千日回峰行を出奔する日でもあり、酒
❖大阿闍梨の道比叡山に取り憑かれた三人の阿闍梨一章正井観順津軽の覚蔵⑤観順が比叡山に登り、山岡観澄師の下で修行に明け暮れ千日回峰行への道を志した時期、戦後比叡山に大きな足跡を残し今日の比叡山延暦寺の礎の一人の僧がこの世に産声をあげた。一八九五年(明治二十八年)十二月一日、その地は、聖徳太子ゆかりの町・兵庫県太子町。横川元三大師堂の輪番を長く務め、朝から夕刻まで一日中お経を唱え続ける『比叡山三地獄』の一つ、『看経』を七年間続け『漢語法華三部経を全て暗記し、ソラで読誦する』といわれた、
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの完◆伝教大師のことば国宝とは何物ぞ。宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す2◇国宝とは何物ぞ。宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す山家学生式2唐突なことを申しますが、近頃テレビで説法されている僧侶がいて、時に『タレント僧』などと悪評されることがあるようです。しかし、私自身はそういう僧侶の積極性を買い、その功績を大いに認めなければならないと考えております。伝教大師は『山家学生式』の
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの20◆伝教大師のことば国宝とは何物ぞ。宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す1◇国宝とは何物ぞ。宝とは道心なり。道心有るの人を名づけて国宝と為す山家学生式1国がある以上は、その国の誇りとするもの、宝とするものがあるはずです。金、銀、法施、美術品、みな宝というものの、真に国の宝とすべきものは物ではないのです。人間です。道を尊び、道を行う心をもった人間こそ、国の宝なのです。道を尊び道を行う人とは
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの19◆伝教大師最澄のことば大海の水は蚊飲(ぶんいん)を遮せず2伝教大師童形像比叡山中学校・高等学校◇大海の水は蚊飲を遮せず顕戒論2伝教大師の心底には、僧侶だけの戒律、規則ではなく、すべての人びとがみ仏の慈悲に浴して、社会に奉仕すべき定めを、強く立てなければならないという考えがありました。そのためには、規則は誰でも守れるものでなくてはなりません。これを『大乗戒』説いて。その数は、十の思い戒と、四十八の
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの18◆伝教大師最澄のことば大海の水は蚊飲(ぶんいん)を遮せず1日本最古とされる伝教大師坐像伊冨貴山大原観音護国寺(滋賀・米原市)◇大海の水は蚊飲(ぶんいん)を遮せず顕戒論1海は広く、深く、果てしもなく大きいものです。それに対し、蚊は、それこそ吹けば飛ぶような存在であって、海の大きさと比べくもないのです。ところが今、かりに蚊が飛びたって、その大海の水を飲もうとしたらどうか。蚊は、あまりに小さすぎて、海の水
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの17◆伝教大師最澄のことば悠々たる三界は、純(もっぱ)ら苦にして安きことなし2JR比叡山坂本駅青年最澄像◇悠々たる三界は、純(もっぱ)ら苦にして安きことなし願文2伝教大師は、何よりも、懺悔の心を知る人でもありました。『伏して己が行迹(ぎょうせき)を尋ね思うに、無戒にしてひそ竊かに四事のいたわ労りを受け、愚痴にして亦四生の怨(あだ)と成る』の一節には、懺悔のみ心が痛々しいまでに表明されております。自分には、衣
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの16◆伝教大師最澄のことば悠々たる三界は、純(もっぱ)ら苦にして安きことなし1山田恵諦師揮毫書◇悠々たる三界は、純(もっぱ)ら苦にして安きことなし願文1私たちの住むこの世界は、果てしもなく広いけれども、そこには苦しみが満ちているばかりである。心安らかにさせてくれることさすこしもなく、思うようにならぬことばかりだ、というのです。仏教は、衆生が生まれて死に輪廻するこの世界を、『三界』と呼びます。すなわち、この世さ
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの15◆伝教大師のことば我が為に仏を作る勿れ我が為に経を写すこと勿れ3五大山白毫寺(兵庫県丹波市)山田恵諦師揮毫『一隅碑』◇我が為に仏を作る勿れ我が為に経を写すこと勿れ一心伝述戒文3比叡山の仏教は第三世の慈覚大師円仁、第五世の智証大師円珍の時代が隆々たる発展を迎えました。初代からだいたい五代目ぐらいで一つの完成が行なわれたことになります。しかし、それが完成したのちとなると、寺を維持し、寺を発展させることが
❖阿闍梨【法灯】道心は国の宝第二五三世天台座主山田恵諦師の伝えたいもの14◆伝教大師のことば我が為に仏を作る勿れ我が為に経を写すこと勿れ書寫山圓教寺、山田恵諦師揮毫一隅を照らす石碑◇我が為に仏を作ること勿れ我が為に経を写すこと勿れ一心伝述戒文2ここで、若き日の伝教大師、青年最澄が、新しい宗教生活に突入せられる時に書かれた『願文』を思い起こすことが重要であります。『願文』に記されたご誓願のその五は、次のとおりです。『三際の中間(ちゅうげん)に修する所の功徳は独り己が身を