父が満州で戦死し、母を空襲で亡くして東京の戦災孤児となった奥原なつは、兄・咲太郎と妹・千遥とも別れ、1946年(昭和21年)5月、父の戦友だった柴田剛男の厚意で北海道・十勝で牧場を営む柴田家に引き取られる。当初剛男の妻・富士子には受け入れられるも他の家族からは冷遇されるなつであったが、家に置いてもらうために懸命に酪農仕事に取り組むなつの様子に、富士子の実父で家主の泰樹は次第に心を開いていき、嫉妬心を抱いていた同い歳の長女・夕見子も、なつを引き取った父の真意を聞き、親切になる。やがて泰樹の許可が降