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連作短編集( ̄▽ ̄)街いちばんの名探偵の元には、奇妙な依頼人ばかりがやって来る熱狂的ファンの中年男に、執拗に真似をされる恐怖を語る人気アイドル「アイドルストーカー」何者かに太る薬を盛られていると訴えるダイエットマニアの女「ダイエット」事務所から一歩も出ないものぐさ探偵の推理とは?全編に仕掛けられた巧妙な罠と黒い笑い意外すぎる結末、奇才が放つ連作ミステリーって事ででは早速小林さん何か読んでるんだけど思い出せない(ここにもupしてないと思う)
見覚えのない部屋で目覚めた田村二吉。枕元に置かれたノートには「記憶が数十分しかもたない」「いま自分は殺人鬼と戦っている」と記されていた。近所の老人や元恋人を名のる女性が現れるも信じられるのはノートだけ。記憶がもたない男は殺人鬼を捕まえられるのか。前向性健忘症の男vs殺人鬼この殺人鬼チートすぎる!『忌憶』の続編だと思って読んだらえらいめにあった。ミステリというかSFというかこれはもうホラーだろう。二吉は憶えていられないだけで頭が悪いわけではないのでこれは殺人鬼との頭脳戦であ
6/6火、三宮実施しました。淀屋橋から三宮に変わり、参加者は減に変わり、アリスはティンカーベルに変わり、二人は友達に変わりました。少しの昔の短篇集は、あの人も絶賛です。変わらないのは、参加者様のやさしさと、主催者の姑息さでした。紹介された本です・夜のだれかの岸辺/木村紅美・ふたりはともだち/アーノルドローベル三木卓・ティンカーベル殺し/小林泰三・少女架刑/吉村昭
何となく気になっててでも初めての作家さんでこないだブックオフでまとめ買いした。もともとミステリーやサスペンスはあまり得意じゃないけど軽い気持ちで読み始めました読み始めてすぐから、なんか文章が少々しつこいこれ、読んでもらったらすぐ共感してもらえると思うビルというちょっと抜けたキャラのせいかと思ったらけっこう全体的に、文章がまどろっこしいことが多くてちょっとめんどくさいなあって読みにくさもあったけどだんだん読み進めるうちにその世界観と文章に慣れたのかはた
実に四年ぶりだったDIRENGREY。好きな『御伽』が聴けて良かったです。2023年5月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:5092ページ■巷説百物語5月2日著者:京極夏彦■天に堕ちる5月4日著者:唯川恵行き着く先は破滅と堕落。全十篇。多くの話において、破滅に向かう焦燥感と堕落の快楽が、端正な筆致をもって味わえます。愛と憎と業と欲とセックス。ある者はホストの甘言に弄され、ある者は己の不遇を嘆き、ある者は齢の離れた中学生
悪の超能力クローン集団vsそれに対抗するレジスタンス。念力放火や落雷攻撃や精神感応など、超能力を駆使する改造人間たちとの異能バトル劇です。全体通して厨二っぽいガジェットが遺憾なく盛り込まれており、このくらい行き切っているとむしろ好感が持てます。ストーリー自体も面白かったですし、始終テンポ良く読んでいました。好き嫌いはやや分かれそうな気もしますが、語り口や台詞回し、特異な世界観は安心の小林泰三小説クオリティですし、『人外サーカス』などのバトル系が好きなのであれば楽しめるのではないでしょうか。そ
デビュー作の玩具修理者から始まり、ホラーとしてもミステリーとしても強烈なインパクトを残す小林泰三作品。そのメルヘン4作に出会ってしまいました。・アリス殺し・クララ殺し・ドロシィ殺し・ティンカーベル殺し気づくと、誰もが知るお伽話の登場人物に自分がなっている夢をずっと見続けている。でもそれはただの夢ではなく、やがて不可解な事件へと自身も巻き込まれていきーー*すべてに共通するのは、論理が破綻したまま破綻してないかの如くやり取りされる狂った会話。日本語で書かれてるのに、なぜこんなにも
迷い込んだ夢は『オズの魔法使い』。頓狂な会話の応酬とメルヘンダークな世界観は、例によって安定の読み味でした。『アリス殺し』『クララ殺し』に続くシリーズの三作目であり、物語のスタイルとしては前二作同様、現実の自分と対応するアーヴァタールが夢の世界に存在し、その夢の中の世界と現実の世界双方でストーリーが進んでいくというものになります。そして、夢と現実の世界がリンクして起こる密室殺人。ミステリー的な驚きは『アリス殺し』のほうが鮮烈でしたが、寧悪で邪知深いこのダークエンドはすこぶる好みの趣向でした
こんにちは最近どうも寝つきが悪く、少しだけ困っています原因は自分でもわかっているのですが考えても仕方がない事を考えたり先の事を想像して、不安になったりこういう時には「考えちゃだめだ」とわかっていても延々と心配事について考えてしまうんですよね…なのでどうしても眠れなさそうな時には電気をつけて、本を読みますもうすでに何度も読んでいて結末もわかっていて(初めての本だと興味津々になってしまって目が冴える)淡々とした描写で面白いけども眠気を誘ってくれる本今の所土屋賢二さんや
タイトル:アリス殺し著者:小林泰三発行:創元推理文庫発行日:2019年4月26日アリス殺し〈メルヘン殺し〉シリーズ(創元推理文庫)Amazon(アマゾン)624円アリス殺し(創元推理文庫)[小林泰三]楽天市場814円あらすじ栗栖川亜理はここ最近、不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。ある日、ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た後、亜理が大学に行くと、玉子という渾名の博士研究員が校舎の屋上から転落して死亡していた。
とりあえずシーズン1は観終わりました。2023年4月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:5255ページ■5分で読める!怖いはなし4月2日著者:井上雅彦ほか■暗黒女子4月4日著者:秋吉理香子■フィンランド語は猫の言葉4月6日著者:稲垣美晴大半の日本人にとってフィンランド語は未知の言語にほかならないでしょう。この著者さんも最初はそうであったようです。東京で生まれ育った著者さんが異里極北のフィンランドに留学して
宇宙SFが百花斉放。ロボット、惑星探索、SF小説執筆など、全体通してSF色が濃い短篇集でした。ものによっては高校物理くらいの知識がないとピンと来ない部分もあるかもしれませんが、もし分からなくてもこの異形の世界観は十分味わえるのではないかと思います。総じてSF味が強く、グロ要素とホラー要素は抑え目。内容が少し難しい部分はありますが、なかなかどうして好き者に仁義を尽くしたような快作揃いでした。内容天体の回転について灰色の車輪あの日性交経験者銀の舟三〇〇万盗まれた昨日
サラサラ読んだ本だと内容抜けるのが早くて焦ります。とはいえ読了後に即blogの下書きするのも面倒くさいので消え去る前に…「完全・犯罪」短編集です。読んだ順番的には記憶…のが先ですが写真順に感想します。表題作はタイムマシン開発の話。どことなくDr.スランプアラレちゃんみたいな話で笑えます。他作品もそれぞれエッヂが効いてて面白かった。別作品も是非読もうと思う。「記憶破断者」初めての小林泰三。久しぶりにほぼ一気読み。映画メメントを彷彿させます。数十分しか記憶がもたない主人
今日の読書感想:不気味!!最初のくだりで、白兎やら蜥蜴やら帽子屋やら眠り鼠やらが、なんだかごちゃごちゃ訳の分からない夢の話が出てきて、あ~、アリスの夢の話か‥と思ってささっと流し読みした。読んでいくうちに現実の事件と夢の話がリンクしていると分かり、あれ?そー言えば、この内容読んだよね?っと、しっかり最初に戻って読み直すと言う・・ファンタジーの世界が可愛いっちゃ可愛い訳なんですが、現実の世界で完全犯罪とリンクするとすごく不気味・・・って感想。現実の登場人物の名前が笑っちゃうというか、
何をやってもうまくいかず悲惨な生活を送る直人は幼い頃よく見た夢の中を彷徨う。博美は腹話術に妄執する男の姿に幻惑される。二吉は記憶障害となり人生の断片をノートに綴る。どこまでが現実で、どこまでが幻想なのか。読者を狂気の世界へと誘う禁忌の三重奏。一体なにを読まされているのかと困惑してしまうけれど田村二吉が主人公の「垝憶」が特によい。こういう記憶障害があるのかは知らないが(西尾維新の忘却探偵シリーズの掟上今日子さん然り)記憶がないというのはものすごく不安なことに違いなくてそれだけ
こんにちは(*´∀`*)ノ今回紹介するのはしっかりとしたミステリー小説となっております!表紙はこちら(* ̄∇ ̄)ノ小林泰三さんの「アリス殺し」です。この作品はThe・ミステリー小説となっており、この作品の他に「クララ殺し」などの、「メルヘン殺しシリーズ」と呼ばれている作品が全部で4作品出版されています!今回はあらすじを説明すると、私の語彙力ではネタバレをしてしまいかねないほどの伏線やミスリードが散りばめられているので、本の裏面に書かれている内容を抜粋して紹介しますm(*__)m毎
読書メーター登録2000冊目は、何となく京極夏彦著『今昔続百鬼雲』でした。2023年3月の読書メーター読んだ本の数:16冊読んだページ数:5480ページ■甲賀忍法帖3月1日著者:山田風太郎■今昔続百鬼雲3月3日著者:京極夏彦■江戸川乱歩異人館13月5日著者:山口譲司『屋根裏の散歩者』や『人間椅子』など、江戸川乱歩の名著が漫画化されたシリーズ。倒錯と背徳とエロスが遺憾なく相和しており、そしてグロテスクでもあり何とも素敵な趣
伊吹山を南東尾根から!著者は2019年の終盤に、伊吹山をほぼ海抜ゼロメートル地点からやっつけてやろうという無謀な試みを敢行したことがあります。石田三成陣地跡からえんえんと北西へ登るというロングコースでありました。ところがあまりの長さや道の複雑さに辟易し、ドライブウェイに出たあたりで撤退してしまった。黒星がついたわけです。その山行を本ブログにアップしようとしていたのですが、黒星のついた記録を載せるのもなあ……と逡巡しているあいだに月日は流れ、2023年になってしまったのです!つまり伊吹山南東
今日は読書です。本日はこちらの本。大きな森の小さな密室(創元推理文庫)Amazon(アマゾン)663円『大きな森の小さな密室』小林泰三創元推理文庫短編集なのであらすじ省きます。裏表紙のあらすじの書き方がややこしい。ミステリ連作集となってたので、短編と見せかけての長編かな?と勝手に解釈した私もバカだったのかもだけど、確かに同じ登場人物がでてきたりしますが、完全に短編集です。しかも超絶面白くなかったです(笑)収録作は大きな森の小
奇想と異形の全七篇。SF、ホラー、妖怪バトル。ガジェットといいストーリー展開といい、どこを取っても端倪すべからざるものがあり、読み進めるだに胸の高鳴りを覚えます。特に『首なし』と表題作は倒錯的でありグロテスクであり、俺の読みたかったのはコレだと快哉を叫びたくなります。他にも『密やかな趣味』における艶めかしくもグロテスクで、そしてこの狂っていく感じが焦燥感を覚えますし、『試作品三号』もこれまた想像しなかったオチがツボ。全七篇。常識や節制という心構えを親の腹の中に忘れてきたような異形の短篇集だと思
記憶を消されながら繰り返すエクソダス。なかなか特異な脱出系SFストーリーであったと思います。得体の知れない施設から脱出を企てるも、そのたび連れ戻されては記憶を消される。元の木阿弥の無限ループ。敵の正体や失われた記憶など、いくつかの謎を孕みながらストーリーが進んでいきます。そして第2部で絡んでくるは、AI、ロボット三原則、シンギュラリティなどの近未来SF然としたガジェット。もっとも、AIによる人類への単純な反逆劇かというとそうでもなくて、やや想像斜め上の真相であったと思います。
ホラー味の強いストーリーが多めの印象でした。全11篇。さらにどの話にもミステリー的な意外さがありそれまた楽しい。『停留所まで』や『同窓会』はある程度想像の及ぶ部分もありましたが、『写真』は油断していたので最後にゾクッと来ましたし、表題作に関しても真相が魔的で実にいい。どのストーリーも奇想天外であり、いい意味で架空無稽な全11篇であったと思います。もちろんホラーだけでなくSFテイストな話も収録。欲を言えばユーモラスに振り切ったエピソードも欲しかったところですが、とはいえ全体を通して小林泰三小説
小林泰三小説多めの二月でした。2023年2月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:4767ページ■緋色の囁き2月1日著者:綾辻行人血の色と匂いが忌まわしい一篇。『囁き』シリーズは三冊上梓されていますが、その中でもインパクト強い一篇だと思います。舞台は全寮制の名門女学園。同室の少女の焼死事件から始まる連続殺人。そして隠秘たる魔女の遊戯。全編通して閉塞的であり、闇深さとインサニティを湛えています。久しぶりに読んでみましたが、事件の真相などいい感じに忘れ
残りの「SF」作品2冊。「未来からの脱出」小林泰三SF・サスペンス。電動車椅子にる「老人介護(と思われる)施設」の入居者、サブロウ。彼は自身の「認知症」を疑いつつも、「入居の経緯」の記憶が無く、「年齢」もわからず(かなり高齢らしい)、テレビで「過去の映像」が流されている事などから「施設」に漠然とした疑問を抱いていた。そもそも介護者たちはこちらの言葉は伝わってはいるものの「未知の言語」を喋って
弱小サーカス団vs異形の吸血鬼集団。アクロバティックなサバイバルホラーでした。そして全体的にスプラッタでグロテスクであるのも嬉しいところ。吸血鬼の奇襲を受けたサーカス団。クロスボウ、オートバイ、空中ブランコなどそれぞれの妙技を駆使して、凄絶なバトルの末に吸血鬼たちを駆逐していく。そのさまは痛快なアクションホラーの趣でしたし、予想だにしないタクティクスで返り討ちを果たしていく展開は意外の感がミステリー的でもありました。そしてミステリー的というなら、読んでいて引っかかる部分が少しあったので、何か
未来からの脱出/小林泰三アリス殺しとか面白かったよなあ、亡くなってしまったの本当に残念、最近、小林泰三さんの作品を読んでなかったし、面白そうと思い借りてきましたかなり面白かった、、、、小説にどれだけリアリティを求めるかによっては登場人物の能力値が高すぎるとか言われるかもしれませんがそこは小説!!作り話なんだから!現実だって小説以上におかしな事が起こるんだから小説で何が起ころうが私はそこに文句、一切出ません!本当にいつかこうなるかもしれないSF小説は正直まだ数冊しか読
記憶を巡る数奇なストーリー。奇想のSFミステリだったと思います。10分程度の記憶しか保持できなくなった人類は、外部記憶装置に依拠しながら日常生活を送っていた。そんなSF世界の一篇。二部構成であり、第一部ではこの記憶障害が発生した直後の混乱が、第二部は外部装置が普及した後のさまざまな物語が描かれています。若干ややこしくて複雑な部分もありますが、それでも全体的に読みやすく、特に第一部は一気に読み切りました。自分のものだと思っている記憶が実は他人の記憶なのかもしれない。そんな足元の覚束なさに苛まれ
年初から京極先生の新作が読めたのが最高でした。2023年1月の読書メーター読んだ本の数:15冊読んだページ数:5172ページ■TheQueen’sGambit1月2日著者:WalterTevis■ecriture新人作家・杉浦李奈の推論VIIレッド・ヘリング1月4日著者:松岡圭祐今回の探書は『新約聖書(丸善版)』。前回は『桃太郎』から思いも寄らない方向に話が進みましたが、今回はそれ以上。特に中盤以降、およそ『聖書』という書名からは
SFとミステリーとホラーが味わえる愉快な短篇集。あの『玩具修理者』の番外編的な一篇『玩具』から好発進であり、全十篇、どれもインサニティを感じる話ばかりで実に胸が高鳴ります。なかでも『イチゴンさん』の土着的な雰囲気は好きですし、『食用人』や『サロゲート・マザー』はとにかくインパクトが強烈。未収録作品集ということですが、だからと云って精彩を欠くとか見劣りするとかいうことはなく、どの話もほかの短篇集に比肩するくらい面白く読めたと思います。内容玩具逡巡の二十秒と悔恨の二十年侵略の時
『アリス殺し』に続き、この独特な読み味が好みでした。今回は地球と「ホフマン宇宙」なる珍世界。この二つの世界線がリンクして起こる奇想天外の殺人事件。例によって地の文はあまり無くて全体通して会話文ばかりです。そして、この会話の応酬と登場人物がまた例によって素っ頓狂でシュールで空惚けていて実にいい。ミステリー的な仕掛けとしては『アリス殺し』のほうが強烈でしたが、この奇天烈で変梃な世界観は相変わらず好きですし妙にクセになります。クルエルだったりグロテスクだったり、好き者に仁義を尽くしたような素敵な一