ブログ記事297件
いかにも小林流のミステリ著:小林泰三ジャンル:マルチミステリ(2013/03記事に加筆修正)■□■まことに申し訳ない。ジャンルは私が勝手に作った(笑)。そうとしか言いようは無いと言うか、通常のミステリの感覚で読むとこの短編集は可否を問われる。ミステリというジャンルは、ちゃんと人間ドラマがあって、愛憎が入り混じり、殺人にしてもトリックがきちんと構成されていて、なによりひとつの物語として完成されたものが大半だ。例えば、椅子に出来そうなほどに分厚い京極某の小
久々に、とことんグロいですなあ(笑)著:小林泰三ジャンル:ホラー(2013/01記事に加筆修正)■□■粘膜シリーズのグロさと、小林泰三のグロさは、似ているようでちょっと違うような気がする。小林グロは、読んでいるだけで匂ってくるような感覚系直撃グロとでも言えばいいか・・かなり、インパクトが強い。「AΩ」の冒頭、飛行機事故で回収された遺体が夏の気温で腐敗していき、事故現場の近所の学校の体育館に並べられた遺体の異臭が現実に吐き気を催すぐらいの描写には目をみはった記
小林泰三流ミステリ短編・・もちろん、いずれもブラックで。著:小林泰三ジャンル:SF・ミステリ(2013/01記事に加筆修正)■□■今回も小林泰三のブラックミステリの短編集。グロさはあまり無いが屁理屈は満載という、小林流の真骨頂。小林さん、最近はSFやホラーよりもミステリの新作が多いようで。勿論、SFネタも結構あって、科学的な推理物やら屁理屈の応酬の様なジャンルのものまで確立しようとしているのか?と思ってしまう。今回の短編はこんな感じ。1)「完全・犯罪」
SFか?科学書か?(笑)著:小林泰三ジャンル:SF(2011/11記事に加筆修正)■□■小林泰三という作家はホラーを書かせても抜群だし、既存の物理科学をベースにしたSFを書かせても上手だし、「人造救世主」みたいななんぢゃこれ?も書くし・・。誠に多彩な作家だと私は思う。本書「海を見る人」は、環境設定は特殊だけれど物理的に極めて正しい世界に住む人々の冒険譚であったり恋愛物語であったり、かなり凝った設定の短編集だと思う。例えば、「時計の中のレンズ」という短編
堂々完結って・・・いいんかなぁ、これで。著:小林泰三ジャンル:SF(ホラー?)(2011/11記事に加筆修正)■□■「人造救世主」(シリーズ)の最新刊。1巻目を読んだ時の感想は、なんぢゃこの話は!?だった。2巻目もますます、小林泰三にしてはいったいこれは何のパロディなんだろ?だった。3巻目に至っては、どこまでこのノリで書くんだろう?と思った。そして、今回は「堂々の完結編」なのだそうな。うそ~。わけわからん・・・・。概ね、この本のプレビューをネットで読
天国と地獄ではなく、「天獄」と「地国」著:小林泰三ジャンル:SF(2010/06記事に加筆修正)◇◆◇太陽系を内包するような巨大天体があるとイメージしましょう。その超巨大天体が12時間半で自転し、遠心力で外に向かって重力が掛かっているとイメージしましょう。つまりは、上下逆転世界。人々は、地面にぶら下がって乏しいエネルギーを求めながら、生きている世界。もし、手や錨を離せば、空に向かって落ちていく世界。主人公カムロギたち3名は、オンボロ宇宙船を使って、簒奪
こりゃ、著者は読者をおちょくって遊んでいるな(笑)著:小林泰三ジャンル:ダークファンタジー(2011/02記事に加筆修正)◇◆◇被災関係のニュースばかりでは気がめいるので、ちょっと気分転換。小林泰三と言えば日本人作家の中でも大好きなホラー作家の一人だ。結構面白い作品を書く、なかなかのストーリーテラーなのだけれど(笑)。前回の「人造救世主」に続いて第二弾である「人造救世主ギニー・ピッグス」が登場した。あ~、前回の書評でも私は書いているけれど、誠に歯切れが悪く
作者曰く「私はSF作家だ」そうで。著:小林泰三ジャンル:SF(?)(2010/12記事に加筆修正)◇◆◇ご存知、私がファンの日本人作家小林泰三の本。(注:ご冥福をお祈りします)なんというか、この作者、内臓系のグチャグチャドロドログロ小説を書かせたら日本一だと私は認識しているのだけれど、珍しい事に本書では「あとがき」を書いて、自分の作品の解説まで入れている。小林泰三のあとがきなんか私は初めて読んだような気がする。その中で、本人は「自分はSF作家であって決して
アンソロジー『七つのカップ』を読みました。七人の作家さんが書いた作品が集まってます。大体いつも同じ作家さんの作品を読んでいって、新しくお気に入りの作家さんを探すときにアンソロジーを読むことが多いんですが、今回はみなさま有名な方でよく読ませていただいてる方々の作品で検索したら出てきた1冊になります。最後の表題作の「七つのカップ」はつい先日読んだ『きのうの影踏み』に入ってたような…調べたら先月の終わり頃でした。作品を読んだか忘れやすいから、と始めたブログでしたが、さすがに1ヶ月も経ってた
オチの奇抜なホラー小林泰三著ジャンル:ホラー(2008/04記事に加筆修正)☆☆☆ここ最近、1ヶ月に読んでいる冊数は3冊程度になってきた。老眼がこんなに酷くなる前は10冊近く読んでいたものがめっきりスピードが落ちた。これを含めて、昨日他にも2冊客先の帰りに大きな書店に立ち寄って買ってきた。菊地秀行の新作も出ておらずこれといって読みたいなぁと言う本も無く、何も無いときはホラー文庫のお世話になってしまうという。いや、小林泰三、ファンだからそれでいいんだけ
王谷晶『ババヤガの夜』日本人で初めて、【英国推理作家協会主催・ダガー賞】を受賞した話題作。しかし、ミステリーというより、ヒリヒリとした味わいの任侠アクションものです。終盤における、時代がスキップしていく展開には驚いてしまいました。ラストの余韻も印象的。映像化して欲しい気がしますが、主人公・新道依子のイメージに合う俳優が思い浮かばない…。✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕✕
久々にホラー小説を買ってみた著:小林泰三角川ホラー文庫ジャンル:ホラー作家、小林泰三を知ったのは『AΩ』からだが、その後は『玩具修理者』をはじめ、長編・短編読み漁った。ホラー映画はヴァンパイアもの以外は、あんまり好んで観に行く事は無いが小説は結構読む。小林泰三というホラー作家のホラーは、なんと言えばいいのだろう、地味にじっくりと怖いのだ。『AΩ』のようなSF仕立のホラー(ホラー仕立のSF?)も、なかなかに面白いが、「玩具修理者」を代表とするような日常
今日はこのブログから投稿しよう。パソコンから見た時の公式ハッシュタグの恋人ってなんなんだーっ自分の書いた小説かよって思ったら唐辺葉介さんの小説のタイトルだった。公式ハッシュタグの事全然考えてなかったけど、パソコンから見た時に表示されるから気をつけないといけない。明日新作の服が発売されるから楽しみ。以前自分が書いた文章を他人から褒められて嬉しかった。最近は夢も日常の一部になっている。今日見た夢が面白かった事に現実世界が左右されるの面白い。夢日記をAIに分析させるというアイディアは
7~8年前に『残穢』読んで以来の小野不由美小説。学校怪談・和ホラーはやっぱりいいなって思います。2025年6月の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:4752ページ■婚活中毒6月4日著者:秋吉理香子■密室・殺人6月6日著者:小林泰三「密室殺人」ではなく「密室そして殺人」であるという、特異なガジェットの一篇です。密室にいたはずの女性が、屋外で死体となって発見される。全体的にいつものSF要素は鳴りを潜めておりホラー味も薄く、小林泰三小
御訪問頂きまして有り難うございます滋賀解放同盟お弁当の猫きのこのkairuです🐾先日、現代恐怖サスペンスが面白かったから、新作をやってくんないかなってブログに書いたのですが・・・『夏の日にもう一度見たいドラマ・聞きたい曲※グロ動画注意』御訪問頂きまして有り難うございます滋賀解放同盟お弁当の猫きのこのkairuです🐾暑いですね。夏は恐怖が良く似合う。最近、面白いドラマが本当になくなって…ameblo.jpここまでテレビの力が衰えてしまったら、スポンサーのからみから
大きな森の小さな密室小林泰三あらすじ小林泰三の短編集『大きな森の小さな密室』は、奇妙で不条理な設定の密室事件が描かれた作品集です。表題作である「大きな森の小さな密室」のあらすじは以下の通りです。深い森の奥深く、外界から隔絶されたように建つ一軒家で、不可解な密室殺人が発生します。家は厳重に鍵がかけられ、窓も全て内側から施錠されており、侵入の痕跡は一切ありません。被害者はこの家の中で何者かに殺害されたにもかかわらず、犯人の姿はどこにも見当たりません。事件の調査に当たる刑事たちは、このあ
地震と土砂崩れの大災害に見舞われた家族。5歳の息子が父が亡くなった世界と母が亡くなった世界のパラレルワールドを生きる。怪人矢倉が登場してから、若干ややこしくなったけど…まあ、面白かった
“クララ”とは誰なのか?常識は覆り、物語はねじれる。ーー『クララ殺し』著:小林泰三夢の中で出会った、美しく儚い車椅子の少女・クララ。その出会いは、現実へと不穏に波紋を広げていきます前作の『アリス殺し』に続くシリーズ作品で、今回も“夢”と“現実”が交錯する奇妙な世界に迷い込む感覚を味わえましたそれから個人的に嬉しかったのは前作に引き続き『ビル』が登場人物(人ではない)が出てくることです夢と現実、その曖昧な境界で今作の主人公は井森建という大学院生。その井森が夢の中で出会う少女・クララ。
おはようございます。今日もあんまり気温が上がらないので肌寒い感じかな。ここんとこホント寒いんで調子崩しやすいんで気をつけないとですね。さて購入本シリーズ今日はこちら『密室•殺人/小林泰三』2014年にも同タイトルで出してるんだけどそれの文庫化化なのかなぁ⁈新刊かと思って買ってみたけど調べてみたらあったなぁ💦この作家さんどちらかというとホラー作家なのかなと思っていたけどちょっとこれはその要素もありつつミステリーぽさもあるのかなと思ったのでこれは買ってみた
CG復元師、小林泰三さんとの共著ユーモアミステリー「いろどり事件簿」古葉圭’「赤いスーツと部長の逆鱗」「緑の候補」「黄色い皿と沈黙の厨房」と三編書き上げました。あと一編で電子出版しようと思ってます。そこで前宣伝のコピーを考えてみました(笑)。’赤は怒り、緑は沈黙、黄色は欺瞞。その色の裏には、必ず“人間の事情”がある——。’“絶対色感”を持つ偏屈な色彩学者・木庭退蔵と、空気も常識もあえて読まない助手・小林美夏が、日常の中に仕掛けられた“色の違和感”を追い
不思議の国✖︎現実世界のミステリー!!登場人物たちが夢と現実で繋がり、何が本当で誰が嘘をついているのか??最後のページに至るまで予想を裏切り続けられ、驚きの展開が待っていますタイトルでネタバレしとるやん??と思うなかれ!!ワクワクと謎があなたを待っています主人公の『栗栖川亜理』は変な夢を見るようになった。それは『不思議の国』という場所でそこにいる住人たちと日々を過ごしている。不思議の国の住人たちは話が全く通じないし、1つの会話するのにも一苦労する。そんな中、亜理は夢に見る不思議の国の中で殺
こんにちはココままです昨夜のおうちごはん息子に教えてもらった料理息子は鯖の水煮で作ったそうですが私は鰯の水煮で作りました醤油、酢、砂糖、胡麻油で味付けしじみのお味噌汁鯖を焼いて大根おろしを載せて食べました食後高強度の有酸素運動ハードな室内運動10分間息子は今料理の練習中トマト缶を使ってミネストローネオムライスを作ったらしい昨日から読み出した📘小林泰三さんの【アリス殺し】今朝の血圧測定神社参拝⛩️パパは眼科に行くので先に実家に送ってくれて眼科に行きまし
「リアル」なウルトラマンの世界小林泰三著ジャンルはハードSFホラー文庫本もでたようだ。■□■書店でこの本が目に付いたのはその帯書の内容だった。「リアルなウルトラマンの世界」と書かれた帯には本作がホラーであることもうたわれていた。私、ホラー小説は毛嫌いしているわけではないが、他に読む本があったならばそちらを優先することが多い。理由は簡単、怖いのはちょっと・・・というだけなのだが。そのくせ、映画でも小説でも観始めると結構平気で観てしまう。怖がりではないだ
じわっと怖いホラー小林泰三著ジャンルホラー本作は以前紹介した『AΩ(アルファオメガ)』の関連で読んだ。「AΩ」が結構面白かったので、ラストに<ガ>と名乗る異種生命体が自分の名前を思い出し、本当の名前は「玩具修理者」だと供述するくだりで、それをキーワードに検索したら、そのタイトルの小説を発見。読んでみたという流れだ。田中麗奈主演でビデオ映画にもなっている。子供たちの間で噂になっている人通りの無い空き地に住む「玩具修理者」、壊れたものはなんでも・
#10613月5日(水)淀屋橋ジャンケットな天使のせいで実施しました。急遽淀屋橋にて実施しました。「天使」は天使なのか「玩具」は玩具なのか洞察は深くなりがちです。そしてライアゲームを思い出します。「食べられない」ものがこれ以上増えないことを願います。原作を豊かにする映像化はこれからもつづきますように。人気シリーズは最後までやり遂げてもらいましたら。紹介された本です・ブルージャイアント/石塚真一・ジャンケットバンク/田中一行・天使の囀り/貴志祐介・玩具修理者/小林
ゆーonInstagram:"小林泰三「アリス殺し」めちゃくちゃ面白かったです!ストーリーをざっくり説明すると、不思議な国で起こること現実で起こることがリンクしている……的な感じです。(ざっくりしすぎ笑)まずとっても読みやすくてスラスラ読めます。スラスラ読めて尚且つ、とても先が気になるストーリー性で読む手が止まらない一冊でした。読了後、素晴らしいミスリードを見せられた気持ちになり感動した(笑)こりゃたまげた。ただミスリードが度重なってて、訳わからんわ!ってなる人…0likes,0co
ある日突然、10分しか記憶がもたなくなった世界。ある日、全世界の人間が記憶を保てなくなる事件が発生。全ての人々が10分ごとに記憶を失う。人々は最初はノートにメモし、これからの社会を保たせる方法を模索して、結果長期記憶を外部メモリーとして残すこととなるが・・・。失われた過去と未来の犯罪(角川文庫)Amazon(アマゾン)記憶とはその人間そのものなのか。最初の喪失で視点となる女子高生が非常に勘が良くて偉い。大部分の人間はそのお母さんみたいにフラフラしてわかんなくなって認知
『了巷説百物語』『狐花』『病葉草紙』『嗤う伊右衛門』『書楼弔堂霜夜』。多くの京極小説を読めた素敵な一年でした。そしてはじめましては相沢沙呼さん、城山真一さん、遠藤かたるさん、小泉喜美子さんなど。↑2024年のランキング2024年の読書メーター読んだ本の数:176冊読んだページ数:58734ページ以下、抜粋です。■medium霊媒探偵城塚翡翠1月11日著者:相沢沙呼オカルトとロジックが相和した新感覚ミステリーだと信じ切っていましたが、最終話において予
※※この本を読んで一言※※「メルヘン殺し」シリーズは、現代の日本人とは大きく違う登場人物たちの倫理観に戸惑うとともに腹が立ちます。物語として面白いからいいんですけどね(笑)。※※※※※※※※※※※※※※※小林泰三さんの「メルヘン殺し」シリーズは、「アリス殺し」「クララ殺し」「ドロシイ殺し」に続き4作品目になります。「ドロシイ殺し」も4年以上前に読んだのでほとんど内容は覚えていませんでしたが、読み始めて、井森やアーヴァタールという言葉が出てきて、だんだん思い出してきました。
小林泰三『アリス殺し』作者もう亡くなってるのね。知らなかった。夢で見たことが現実に起こるというミステリー。アリスの原作は読んだことなくてブージャムって何!?となった。会話劇なのでまどろっこしい表現に慣れてしまえばさくさく読める。グロいと聞いていて読むのを躊躇していたがなぜか買ってしまった。前半は拍子抜けするぐらいあっさりだったけど、後半なるほどこれはグロい。メルヘン調がグロさをマイルドにしている。まあ、ルイス・キャロルもアレだからね。