当たり屋をやめない妻(小山明子)に、三カ月やめればまた九州から始められると男(渡辺文雄)は言うが、彼女はもうやめたいからいま稼いでいるのだと反論する。男が子ども二人を連れて歩き出すと「わかった」と彼女は納得した素振りを見せながら、四人でいるのはやはり危険だと言ってチビ(木下剛士)を夫に預け、自分は少年(阿部哲夫)と行動しようとする。また口論が始まる。それを見ていた少年は父には内緒だった腕時計をポケットから取り出して、それで自分の手の甲を傷つけ始め、「お母ちゃん、行こ」。妻による子の買収に激怒した