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こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第64回試験・一般知識(a)国際標準大気とは「一般気象学」p46の表にありますように、地球大気の圧力、温度、密度、および重力の加速度が高度によってどのように変化するかを表したモデルのことをいいます。これによりますと、対流圏における気温減率は6.5℃/km、すなわち高度が1km増すごとに、気温が6.5℃ずつ低下していることになります。一方、ここからは、大気の熱力学で詳しく学習する内容になりますが、温位とは何かといいますと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第62回試験・一般知識(a)「一般気象学」p251の図9.1「1月における経度平均温度の緯度高度分布」を見ながら考えてみます。これによりますと、本文にあります通り、経度方向に平均気温が最も低い領域が赤道付近の高度15km(10km〜20km)付近、すなわち赤道付近の上部対流圏から下部成層圏に見られることがわかります。これは、低緯度において対流活動が活発でハドレー循環の上昇流域にあたり、対流圏界面の高度が15~17km付近と
こんばんは。先月の8月25日に行われました第62回気象予報士試験の解答例が本日、気象業務支援センターから発表されましたので、当ブログ「てるてる風雲録」も本日から、次回2025年1月26日に行われる第63回気象予報士試験まで、今回の試験問題を中心に採り上げ、考えてみたいと思いますので、宜しくお願いします。今現在、受験勉強をされていて次回の合格を目指しておられる方はもちろん、これから受験を考えておられる方で勉強を始められるきっかけとして当ブログを利活用いただければ大変うれしく思います。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第47回試験・一般知識問題では「一般気象学」p251の図と同じ図が引用されていて、極のところだけ北極・南極をわからないようにしているだけです。ちなみに温度の単位は絶対温度K(0℃=約273K)で表されています。(a)「一般気象学」p22、図2.1「温度の高度分布と大気層の区分」も参考にしながら見て見ますと、緯度Aがどちらの極に近いかということですが、着目するところは、高度約50km付近の成層圏界面の気温です。成層圏界面付
こんばんは。今回の一般知識は、中層大気の運動および大気の鉛直構造に関する問題です。問題の図は「一般気象学」p251の図がそのまま掲載されていますが、この図の意味するところは何か、(a)~(d)の文の正誤を検討しながら次回、一緒に考えてみたいと思います。第47回試験・一般知識問題文及び図表は一般財団法人気象業務支援センターの了承を頂いて使用しています。7日分の考察編は次回更新の予定です。
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第60回試験・一般知識(a)まず、地球大気における大気組成の容積比につきましては、地表付近から高度約80kmまではほぼ一様です。「一般気象学」p13表1.4「地表付近の大気組成」では概ねどの成分がどれくらいの割合なのかが詳しく掲載されていますので、窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素までは覚えておきましょう。窒素分子が約78%、酸素分子が約21%、アルゴンが約1%、二酸化炭素は約0.03%となっています。したがって、「容積比は30%
こんばんは。本日、(一財)気象業務支援センターから8月27日に行われました第60回気象予報士試験の問題と解答例が発表されましたので、予定通り、今日から最新の問題を採り上げながら気象予報士試験の合格を目指す皆様と一緒に勉強していきたいと思います。なお、初めて当ブログをご覧になられる方で、これから気象予報士試験の勉強を始められた方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にガイダンスさせていただきますと、当ブログは、これから2024年1月予定の試験当日まで「問題編」にてご自身でまず問題を考
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第58回試験・一般知識(a)対流圏の気温の鉛直分布は、地表面、雲、大気等による放射収支だけではなく、「対流圏」という名前の通り、対流による大気の鉛直混合および、それに伴う水蒸気の凝結過程によって決まります。また対流圏内の気温分布については本文の通り、平均的に高度が1km高くなると約6.5℃の割合で減少します。したがって、本文の内容は誤りということんびなります。(b)対流圏界面の高度は大小様々な規模の擾乱によって日々変動しますが、
こんばんは。本日、(一財)気象業務支援センターから8月21日に行われました第58回気象予報士試験の問題と解答例が発表されましたので、予定通り、今日から最新の問題を採り上げながら勉強していきたいと思います。なお、初めて当ブログ「てるてる風雲録」をご覧になられる方で、これから気象予報士試験の合格を目指される方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にガイダンスさせていただきますと、当ブログは、これから試験当日まで「問題編」にて、まずご自身で問題を考えていただき、翌日の「考察編」で解答及び
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第57回試験・一般知識(a)「一般気象学」p251の図9.1「1月における経度平均温度の緯度高度分布」を見ながら考えてみます。これによりますと、下線部にあります通り、経度平均気温が最も低い領域は、赤道付近の高度10km~20km付近、すなわち赤道付近の上部対流圏から下部成層圏に見られることがわかります。これは、低緯度において対流活動が活発でハドレー循環の上昇流域にあたり、対流圏界面の高度が15~17kmと高いことによる
こんばんは。本日、(一財)気象業務支援センターから1月30日に行われました第57回気象予報士試験の問題と解答例が発表されましたので、予定通り、今日から最新の問題を採り上げながら勉強していきたいと思います。なお、初めて当ブログをご覧になられる方で、これから気象予報士試験の合格を目指される方もいらっしゃるかと思いますので、簡単にガイダンスさせていただきますと、当ブログは、これから試験当日まで「問題編」にてご自身でまず問題を考えていただき、翌日の「考察編」で解答及び問題を解くための基礎
こんばんは。先日、当問において、読者の方から、「『大気全体の質量の99.9%が含まれる地上からの平均的な高度が1hPaである』事が理解できずにいます。」という旨のご質問の内容のコメントをお寄せいただきました。そこで、今回は、同じ疑問をお持ちの方が複数いらっしゃると推定されることを考慮し、ご質問に対するご回答を差し上げながら、さらに一緒に考えてみようということで投稿することにしました。宜しくお願いします。第56回試験・一般知識まず、問題文において、なぜ『大気全体の質
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第56回試験・一般知識今回の問題は、「大気全体の質量の99.9%が含まれる地上からの平均的な高度」を求めるという内容です。大気柱を考えますと地上(高度0km)の気圧が1000hPaであるとき、ある高度より下で大気全体の質量の99.9%が含まれているのですから、気圧としては1000hPaの0.1%、すなわち1hPaを示す高度よりも下で大気全体の質量の99.9%が含まれている、と考えることができます。つまり、問題ではこの1hP
こんばんは。先月の8月22日(日)に第56回気象予報士試験が行われ、本日、(一財)気象業務支援センターからその問題と解答例が発表されました。これに伴いまして当ブログ「てるてる風雲録」におきましても、今日から次回の2022年1月30日の第57回試験に向けて第56回試験の問題を中心に一緒に考えながら頑張ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。今回の一般知識の最初の問題は、大気の鉛直構造から気圧の高度分布についての問題です。「どこかで似た問題が…」と思って探しますと
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第52回試験・一般知識(「温度の高度分布と大気層の区分」第11回試験・一般知識・問1の図に加筆)第11回試験の過去問題に一般気象学p22とほぼ同じの図がありましたので載せてみました。この地球の大気における高度分布の図かたわかるのは、高度とともに気温が低くなる気層と、高度とともに気温が高くなる気層があり、問題の表にもあります通り、下層から対流圏、成層圏、中間圏、熱圏と4つの気層に分類されています。まず、対流
こんばんは。しばらくお休みしましたが、今日から再開します。今日は9月5日で昨日(一財)気象業務支援センターから問題と解答例が発表されましたがいかがでしたでしょうか。さて、当ブログの投稿についてですが次回の第53回試験が2020年1月26日(日)で5か月を切っており、毎年実技2の考察まで終わるのが試験直前のギリギリになってしまいましたので、投稿は8月26日分から詰めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。さて今回は、大気の鉛直構造について、「一般気象学」p22の図がイメー
こんばんは。早速ですが、考えてみたいと思います。第50回試験・一般知識(a)大気における放射の「放射平衡にある大気の温度の高度分布」から問われています。ここで第42回試験・一般知識・問1の図を載せて考えてみます。(第42回試験・一般知識・問1より)図は大気の温度の高度分布を示したもので、実線が標準大気、Aはオゾンがない場合の放射平衡、Bは放射平衡、Cは放射対流平衡というそれぞれの条件で行った数値実験の結果を示しています。問題では対流圏についてですので、図の高度が0
今回の試験の問題・解答例の発表から、1月の試験まで期間が短いということもありますので、早速考えてみたいと思います。(a)(島崎達夫著「成層圏オゾン第2版」東京大学出版会p41より引用)図の縦軸は高度、横軸はオゾン密度で右へ行くにつれて密度が大きいことを表しています。この図によりますと、緯度によってオゾン密度の最大となる高度は異なりますが、概ね高度20km~25km付近の幅で最大となっていることがわかります。(小倉義光「一般気象学」東京大学出版会p22より引用)
こんばんは。第46回気象予報士試験の問題と解答例が気象業務支援センターから発表されました。今回から問題を通じて気象学や天気予報などについて読者のみなさんと一緒に考えてみたいと思います。なお、問題等の掲載につきまして、気象庁または(一財)気象業務支援センターなどの公的機関とは一切関係ありません。また、商業利用を目的としたものではありません。ということで、当ブログの「やじうま気象予報士試験」の立場としましては、☆日々、気象予報士試験の合格に向けて頑張っておられる方で「ちょっ